目の下にくっきりとしわができている、目の横に小じわがある、といった悩みを持っている方は多いと思います。しわを一気に改善するのはプチ整形や高い化粧品を使わないと難しいもの。ただ、少しずつのしわの改善なら食生活でも何とかなります。少しずつでもしわの改善ができるように生活の見直しをしてみませんか?

目の下のしわが日常生活を反映

目の周りにできるしわは日々の生活での肌への負担をすぐに確認できる部位です。その理由を見てみましょう。

下まぶたの皮膚の特徴

大部分の皮膚が2mm(真皮まで含める)なのに対して目の下の皮膚は0.5〜0.6mmと他の皮膚より薄くできています。

皮膚が薄いと紫外線を防ぐ角質層も薄くなりますし、元々持っている水分やコラーゲン繊維も相対的に少なくなってしまいます。

角質層が薄いとバリア機能の働きが弱くなりますし、元々持っている水分量が少ないと皮膚の乾燥も早くなりますし、コラーゲン繊維も同様に加齢によってすぐに少なくなってしまいます。
つまり、目の下の皮膚は皮膚が薄いが為に他の皮膚より顕著に紫外線ダメージや乾燥ダメージ、加齢ダメージを受けてしまいます。

そうするとどうなるでしょう?バリア機能が少なくなれば目の下の皮膚細胞が老化しやすくなってしまいます。水分量やコラーゲン繊維が少ないと肌の弾力性が低くなり簡単な力で皮膚に溝ができしわになってしまいます。

簡単に老化が見えるからこそ普段の生活や行動での皮膚への負担を表しやすく、すぐに目の下の皮膚は肌からのSOSサインを知らせてくれます。普段目の周りをこする・食生活が不規則である・睡眠時間が短い・ストレスを溜めている・運動不足である…そんなことはありませんか?

脂肪の存在に注目!

目の下は皮膚が薄いだけでなく目を包む脂肪が重力で落ちてきてぽっこりと突出するという場合があります。目周辺の脂肪が重力で下がり始めるのが30代からでひどい場合は血管を圧迫してひどいクマを発生させたり、目の下に大きな脂肪の袋を作り目が落ちくぼんでいるように見せてしまいます。

食生活の見直しって?

 目の下のしわをとるにしてもどんな方法から始めたらいいかわからない…そんな方は食生活の改善から始めてみるのがおすすめです。食事の内容を工夫するだけなら睡眠改善やストレス発散方法の模索、クセを直すよりも短期間で取り組めます。

 食生活を改善するという事は体の働きを栄養不足で制限しない、という事に繋がります。例えば目の下の皮膚に紫外線が当たり活性酸素ができてもビタミンC・ビタミンEを十分に摂取していれば体自身が活性酸素を除去してくれて皮膚細胞へのダメージが抑えられます。しっかりとタンパク質・ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンAが摂取できていればコラーゲン代謝が高まり皮膚へのコラーゲン補充をきちんとしてくれます。

 しわの改善に何をしていいかわからない、化粧品に頼りすぎたくない、という方は食生活の見直しから始めてみましょう。

バランスの良い食事とは

 食生活を改善する為には「バランスよく食べる」という事に重点を置きましょう。偏った栄養では体の酵素や細胞の生成を抑制しています。

 肌自身も細胞の生成でできるターンオーバーがないと生まれ変わりませんし、肌の中で活性酸素を除去できる酵素がないときれいな肌を保てません。普段からバランスの良い食事を摂りましょう。

結局、バランスの良い食事って?

バランスの良い食事とは1日に必要なカロリー・タンパク質・炭水化物・脂質・食物繊維・ビタミンCやビタミンB1などのビタミン、カルシウムや鉄などのミネラルを必要量摂取するという事です。一部例外はありますがほとんどの栄養素は少なくても多すぎてもいけません。
30~40代女性の1日に必要な栄養素を見ていきましょう。

  • 推定エネルギー必要量:1750~2300kcal
  • たんぱく質の推奨量:40~50g
  • 脂質の目標量(脂質の総エネルギーに占める割合):20~30%
  • 炭水化物の目標量(炭水化物の総エネルギーに占める割合):50~60%
  • 食物繊維の目標量:18g以上
  • ビタミンAの推奨量:650μg(上限2700μg/最低450μg)
  • ビタミンDの目安量:5.5μg(上限100μg)
  • ビタミンEの目安量:6mg(上限700mg)
  • ビタミンKの目安量:150μg
  • ビタミンB1の推奨量:1.2mg(最低1mg)
  • ナイアシンの推奨量:12mg(最低10mg)
  • ビタミンB6:1.2mg(最低1mg)
  • ビタミンB12:2.4μg(最低2μg)
  • 葉酸:240μg(最低200μg)
  • ビタミンC:100mg(最低85mg)
  • ナトリウムの目標量(今回は食塩相当量で記載):7g未満(最低1.5g)
  • カリウムの目標量:2600mg以上(最低2000mg)
  • カルシウムの推奨量:650mg(最低550mg)
  • マグネシウム推奨量:290mg(最低240mg)
  • リンの目安量:800mg(上限3000mg)
  • 鉄の推奨量:
    生理あり:10.5mg(上限40mg/最低9mg)
    生理なし:6.5mg(上限40mg/最低5.5mg)
  • 亜鉛の推奨量:8mg(上限35mg/最低8mg)
  • 銅の推奨量:0.8mg(上限10mg/最低0.6mg)
  • マンガンの目安量:3.5mg(上限11mg)
  • ヨウ素の推奨量:130μg(上限3000μg/最低95μg)

このように様々な栄養素を食事から摂取しなければいけません。その為には多くの種類の食材を食べるようにしましょう。しっかりと栄養を摂り
現在、厚生労働省では食事バランスガイドというものが出ています。この食事バランスガイドを参考にすれば上記の必要な栄養素と量を摂取することができます。

●食事バランスガイドの使い方
食事バランスガイドは上の段から1日の食事で食べる必要量の多いものから記載されています。上から1段目が主食・副菜・主菜・牛乳、乳製品・果物に分かれておりそれぞれの段に食べる必要のある皿数が記載されています。皿数の目安は図に記載されている通りです。
各段の必要な皿数に合わせて食事を摂ってください。

引用元: e-ヘルスネット食事バランスガイド(基本編

不足しがちな栄養素

上記のようにバランスの取れた食事が大切というのはわかっている、けれど忙しくてそこまで気が配れない!という方は現代人に不足しがちな栄養素に重点を置きましょう。

現代人の栄養失調

 現代人、特に現代女性に不足しがちな栄養素としては食物繊維・カルシウム・鉄・ビタミンB6です。例えばカルシウムの場合推奨量は30~40代女性で650mgですが実際の摂取量は2015年時点で平均507 mgと150~300mgほど不足しています。鉄であれば推奨量は8.5~10.5mgですが実際の摂取量は2015年時点で平均7.2mgと1~3mgほど不足しています。
不足している栄養素を含む食品を見てみましょう。

・食物繊維を多く含む食品
野菜類、豆類、精製していない穀物、海藻類、キノコ類など

・カルシウムを多く含む食品
乳製品、骨ごと食べられる魚、小松菜、大根の葉、大豆製品など

・鉄を多く含む食品
レバー、豚肉、豆類、牡蠣、イワシ、あさり、しじみ、ほうれん草パセリ、モロヘイヤ、青のりなど

・ビタミンB6を多く含む食品
にんにく、まぐろ、レバー、かつお、いわし、あじ、トウガラシ、ピスタチオなど

現代人に不足している栄養素以外はそこまで意識しなくても意外と普段の食事で摂取できています。食欲不振や小食というわけではないのなら不足しがちな栄養素だけに気を配れば意外とバランスは取れます。

もちろん食事管理がきちんとできる、もっと自分も家族も健康でいたい!という方は全ての栄養バランスを気にしてみてください。

しわ改善に役立つ栄養素

しわの改善に役立つ栄養素には

・皮膚を作る材料となる「タンパク質」
・コラーゲンの生成を助ける「ビタミンC」
・コラーゲンの生成と肌に栄養を運ぶ「鉄」

があります。しわの改善をするならこれらの栄養素が不足しないように心がけましょう。それぞれの栄養素を含む食品は以下の通りです。

・タンパク質を多く含む食品
肉類、魚介類、大豆製品、卵、乳製品など

・ビタミンCを多く含む食品
ピーマン、パセリ、芽キャベツ、キウイフルーツ、ブロッコリー、カリフラワー、レモン、パパイヤ、カイワレ大根、ミニトマト、トマトなど

※鉄は「4-1 現代人の栄養失調」をご覧ください。

この中で特にビタミンCはコラーゲンの生成を助けるだけでなく、ストレスの緩和や各臓器の老化防止など様々な所で働くビタミンです。しかも、水溶性ビタミンなので毎日尿で排出されてしまう為きちんと摂取しなければいけません。水溶性ビタミンなので摂取しすぎてもほとんど体に害を与えないこともあり多めに摂取したいビタミンです。
しわの改善の為に積極的にビタミンC、タンパク質、鉄が入った食品を食べましょう!

油の必要性

今ダイエット中、体型を維持したくて食事量を控えている、という方は油が不足している事が多くなります。普段美容や体型維持の敵、と思われがちな油ですが皮膚の健康の為には油が必要不可欠です。食事量が少な目で皮膚がカサカサになっている、元気がなく見えるような顔色・肌色をしている、という方は油の摂取量をチェックしてみましょう。

脂肪とは

体内にある脂肪は大きく分けて「中性脂肪」「脂肪酸」「コレステロール」「リン脂質」という4種類に分けられます。それぞれの皮膚との関わりを見ていきましょう。

・中性脂肪
中性脂肪(トリグリセリドとも)は皮脂腺から分泌され皮膚表面を覆うワックスの働きをしています。中性脂肪のおかげで皮膚からの水分蒸発や外からの摩擦刺激を防ぐ事ができます。ただ、皮膚表面の中性脂肪が多すぎると毛穴をつまらせる、ニキビを作るといった原因になります。食生活での脂質摂取量に左右されやすいのもこの肌表面にある中性脂肪です。

・脂肪酸
脂肪酸は中性脂肪、コレステロール、リン脂質の前段階の状態です。また細胞間脂質にも含まれ、肌の保湿を助けます。

・コレステロール
コレステロールは女性ホルモンを作る時に必要な材料です。女性ホルモンはコラーゲンの生成を促す効果があり、コレステロールが十分に摂取できておらず女性ホルモンの分泌量が減ってしまうと皮膚でのコラーゲン繊維の補給が少なくなり肌にしわを作ってしまいます。

・リン脂質
リン脂質は細胞の膜を構成する脂質です。皮膚の細胞を構成する際にこのリン脂質がなければ細胞を作る事ができません。新たな細胞ができなければ肌のターンオーバーが進まず、ボロボロの肌に。細胞自体もどんどん老化して行き、しわやしみの原因に。

このように脂質は肌の生成に欠かせないものなんです。ダイエットで脂質を制限している方、小食で食事が十分に摂取できていない方は肌の為にも脂質がきちんととれているかチェックしてみましょう。

食べるおすすめ油

食べる脂質は「飽和脂肪酸」「n-6 系脂肪酸」「n-3 系脂肪酸」に分類する事ができます。それぞれの脂質は体の中で異なる働きをする為、それぞれの脂質をバランスよく摂取しなければいけません。それぞれの脂質の1日当たりの摂取目安は

飽和脂肪酸:総エネルギーに占める割合の7%以下
n-6 系脂肪酸:8g
n-3 系脂肪酸:1.6g

です。この中でしわ改善の為に取りたい油はn-3 系脂肪酸です。n-3 系脂肪酸は血管を広げて血行を良くする効果や細胞膜を守り老化を予防する効果を持っています。血行改善や細胞膜をしっかりさせる事は皮膚のターンオーバーを行うためには必要な要素! 下記はn-3 系脂肪酸のαリノレン酸、DHA、EPAが多く含まれている食材です。

αリノレン酸:えごま油、あまに油、小麦胚芽、くるみ、ごま、落花生 など
DHA:ぶり、さば、あじ、うなぎ、まぐろ、カツオ など
EPA:あじ、さんま、まぐろ、いわし、ぶり など

n-3 系脂肪酸のαリノレン酸、DHA、EPAが入っている食材をチェックしておき普段の食事で取り入れましょう。

皮脂とセラミド

先ほど体の中で働く脂質について紹介しましたが、皮膚や肌の中で良く聞くセラミドという単語が一度も出てこなかったと思います。このセラミドとはなんのことを指すのでしょうか?皮脂と比較して見ていきましょう。

皮脂とは

皮脂とは中性脂肪が皮脂腺から出てきた皮膚表面を覆っている油の事を指します。皮脂は肌からの水分蒸発を防ぐ・摩擦刺激を防ぐ・細菌の増殖を防ぐといった効果があります。
皮脂は肌表面で防護の役割と思ってください。

セラミドとは
逆にセラミドは肌内部に存在するものです。セラミドは肌の細胞と細胞の間に存在し、細胞同士をくっつけています。セラミドは水分と脂肪酸の仲間であるグルコシルセラミド(詳しく分類すると糖脂質に分類される)やリン脂質の仲間であるホスフォグリセリドなど複数の成分でできており、水分を保持して肌を潤わせる役割があります。

お手入れ方法

しわを改善する為に食生活以外にも何かやってみたい、という方は肌のハリを取り戻すお手入れ方法を行うのがおすすめです。例えば化粧品を選ぶ際は美白タイプではなくハリや弾力を与えるタイプを選ぶ、血行を良くする為にできるだけ湯船につかる、そんな小さな積み重ねがしわの改善に繋がります。

まとめ

目元のしわは顔や体全体の皮膚の衰えを先取りしています。手始めに食生活からしわ対策に挑戦してみましょう。少しの改善でもすっきりするはずです。

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