首のしわの深さが深刻化すると、まず頼りたくなるのが化粧品です。

しかし化粧品会社もメーカーもたくさんあって、さらに化粧品の数の多さと新製品が次々に発売されて、一体何を選んだらいいの?というのが本音ではないでしょうか。また買うと決めても化粧品カウンターの雰囲気に緊張して、本当に必要なものを購入できるか心配という人もいるはずです。

今回は、首のしわ対策を考えた化粧品選びのための、基本的な知識をご紹介します。ぜひお役立て下さい。

首のしわ解消を考えた化粧品選びのコツ


首のしわがあるかないかで、女性の見た目年齢は大きく変わります。顔が若々しくても、首にしわがあると、どきっとしてしまうものです。あれ?この人、思うほど若くないのかしら、と思ってしまうためです。人が相手の年齢を判断するのは、実は顔ではなく首だ、といっても過言ではありません。

そんな女性の見た目年齢を大きく左右する首のしわは、どうしてできてしまうのでしょうか。首の皮膚にはしわができやすい理由があるのです。

理由1 首の皮膚は薄い!
首に皮膚はとても薄く、顔の2/3しかありません。皮膚が薄いと水分を貯めておける量も少なくなり、乾燥しやすくなります。

さらに、首の皮膚には顔の3倍の汗腺があり、汗をよくかきます。そのため、汗が乾くときに皮膚の必要な水分まで乾燥してしまいます。皮膚の薄さからも、汗腺の量からも、首の皮膚は乾燥しやすいということがわかりますね。

理由2 首の皮膚はたるみやすい!
首の皮膚は薄いため、筋力の影響が大きく現れます。筋力が少し衰えただけでも、薄い首の皮膚はたるんでしまいます。

また、姿勢の影響も大きく、うつむきがちな人、下を向いている時間が多い人は、首の皮膚がしわになる時間が多いですので、しわの跡がつきやすく、しわを作りやすいと言えます。

理由3 首は紫外線に晒されている!
顔には日焼け止めを塗っても、首には塗らずに過ごしてしまうこと、多くないでしょうか。首は一年を通して、人の体の中で顔の次に紫外線に晒されている部位と言えます。それなのに、日焼け止めを塗り忘れやすい部位でもありますね。

紫外線の中でも長波やUV-Aと呼ばれる紫外線は、皮膚の奥、表皮の下の真皮と呼ばれる部分まで届いて、コラーゲンを破壊することができます。コラーゲンは皮膚のハリを保つ大切な成分です。皮膚の弾力が失われて乾燥し、しわができやすい大きな理由の一つです。

これらの理由に対抗する対策は何があるでしょうか。まずは充分な保湿です。どんな化粧品に薄い首の皮膚を潤してくれる力があるのでしょうか。次に姿勢に気を付けること、首の皮膚を伸ばすようなマッサージも効果的です。最後は紫外線対策。効果的に紫外線を防いでくれる化粧品を探していきましょう。

化粧品の基本


化粧品にはさまざまな表現が使われています。良く見聞きするけれど、きちんとした意味は知らなくて、なんとなく選んでしまってはいませんか?基本の表現を解説しました。

化粧品とは

スキンケアにかかわる商品には、医薬品と医薬部外品、化粧品の3種類があります。有効成分の濃度は、医薬品が一番高く、次に医薬部外品、最も低いのが化粧品となっており、それぞれの濃度も決められています。医薬品は医師によって処方されるものや、薬局で買える「治療のための薬」です。

化粧品は、医薬品に含まれる有効成分をとても薄めたもので、効能や効果はとても緩やかです。美しく見せる、魅力的に見せる、健やかに保つといった働きをします。厚生労働省によって効能や効果の表示は禁止されていますが、全成分を表示することは義務付けられており、使う人は自分に合わない成分が配合されていないかどうかを確認してから買うことができます。安心して使えるのが化粧品の良いところですね。

医薬部外品とは

医薬部外品は有効成分の濃度が、医薬品よりも低く、化粧品よりも高く配合されています。そのため、薬には及ばないまでも、予防に有効な働きをしてくれます。また、有効成分による効能や効果を表示することが許されていて、「乾燥を防ぎます」や「しわを改善します」というような書き方をすることができます。

有効成分が多く配合されているなら、化粧品よりも医薬部外品を選びたくなってしまいがちですが、注意点は成分表示です。化粧品は全成分表示が義務付けられていますが、医薬部外品は指定成分のみの表示でよいと認められています。

つまり、自分に合わない成分が配合されていても、指定成分以外であれば知ることができないのです。しかし、自分に合ったものを見つけることができれば、医薬部外品は心強いと言えますね。

化粧品に使われる用語にまどわされないで!


化粧品には、わかりにくい、区別しにくい用語がいくつかあります。中でもよく見聞きするもの、知っておきたいものを挙げてみました。

アルコールフリーとノンアルコールの違いって?(化粧水)

この2つはほぼ同じ意味で使われており、アルコールの一種であるエタノールを配合していません、という意味です。しかし、他のアルコール類、例えばグリセリンなどが配合されている場合はあります。

エタノールは、主に防腐剤の役目で配合されていることが多いです。他には、乾きやすい性質である揮発性で、皮膚に有効成分を留めて水分のみを蒸発させる役目が期待されている場合もあります。また、アルコールといえば消毒作用がありますので、化粧品の殺菌成分として配合されていることもあります。

エタノールの何が問題なのかというと、アルコールアレルギーという体質の人がおり、エタノールが皮膚に触れるとピリピリする、かゆくなる、あるいは発疹が出るということがあるのです。注射の時のアルコール消毒でかゆくなったことがある人は、アルコールフリーの化粧品を選ぶと良いでしょう。

また、先に述べた揮発性で、エタノールの蒸発とともに、皮膚に必要な水分も一緒に蒸発してしまい、乾燥してしまうことがあります。普通肌や脂性肌の人は大丈夫でも、乾燥肌や敏感肌の人は気を付けたい成分です。さらに、エタノールの殺菌作用で皮膚の菌のバランスが崩れてしまい、皮膚トラブルが起きることもあります。

しかし、エタノールは他の似た働きをする成分と比べると毒性も低く、とても安心な成分と言えます。自分の体質や使い心地、皮膚トラブルの有無などと照らし合わせて選んでみてください。

ノンケミカルとは

ノンケミカルと聞くと、ケミカル(化学物質)無配合?と考えてしまいがちですが、これは日焼け止めの紫外線吸収剤を配合していないという意味です。紫外線吸収剤は化学合成された成分ですが、もう一方の日焼け止め成分である紫外線散乱剤は、天然成分であることが多く、ケミカルは紫外線散乱剤の天然成分に対しての化学物質という意味なのです。

紫外線吸収剤は、皮膚の表面で紫外線を吸収して、皮膚に届かせない成分です。紫外線に対する防御力は高く、汗で流れ落ちにくく、使い心地がさらさらしているのも特長です。紫外線を吸収するために、成分が化学変化しており、化学変化した物質が皮膚に肌荒れなどを起こすことがあります。また、すべての紫外線を防ぐのではなく、長波やUV-Aと呼ばれる種類の紫外線には効果がありません。

対して紫外線散乱剤は、皮膚表面で紫外線を跳ね返して皮膚を守り、長波、UV-Aにも防御力があります。天然成分で化学変化を必要としないため、皮膚に優しいのですが、汗で流れ落ちやすいため、塗り直しが必要となります。また、白浮きしやすく、使い心地もこってりとしたミルク状で、暑い夏には避ける人が多くなりがちです。

パラベンフリーとは

パラベンは防腐剤の役目で80年以上前から化粧品に配合され、なじみが深い成分です。肌への刺激がある、あるいはシミのもとになることもまれにあり、指定成分としてよく知られています。しかし、パラベンの防腐剤としての働きは、少量で高い効果を挙げますので、他の防腐剤を2倍量、3倍量と配合するよりも、少量のパラベンを配合するほうが、安全な化粧品が作れると考えることもできます。

化粧品の無添加とは

化粧品に配合される成分について、1980年には指定成分として、102種類の主に石油から合成された成分が表示を義務付けられました。2001年には薬事法が改正されて、化粧品は全成分を表示することと義務付けられました。このとき、先に指定成分とされた成分は、旧指定成分として、より危険な成分、注意すべき成分として、消費者に記憶されるようになりました。

これらの旧指定成分を配合していません、というのが、無添加の意味です。しかし、指定成分も技術革新で安全性をアップしたものも少なくない上に、新しく作られた成分だからと言って安全とは限らないという事実があります。無添加とは法的基準も根拠もない、とても曖昧な言葉なのです。無添加と書かれた商品も、安全だと鵜呑みにせず、成分の見分け方や、自分に合わない成分を知って、皮膚トラブルから自衛する必要があるのですね。

意味と用途に合わせて選んでいますか?

化粧水の目的

化粧水は水状で、洗顔後すぐに使います。洗顔でアルカリ性に傾いてしまった肌を、本来の酸性に戻す役割と、洗顔で失った水分を補充する役割、この後のケア(クリームや乳液など)が浸透しやすくなるように、肌を柔らかく滑らかに整えます。

乳液の目的

乳液は化粧水で肌を整えた後に使います。油分が多く含まれ、その油分で化粧水の水分を閉じ込めます。油分には肌を守る役割もあります。

クリームの目的

クリームと乳液はよく似ていますが、含まれる油分の量が違います。クリームは乳液よりも油分が多く、こってりとしています。油分が多い分、肌を守る力が高くなります。乳液の後に使います。

ゲルの目的

ゲルは新しい化粧品の形状で、水分をたっぷりと含みます。人の肌の保湿細胞である、セラミドやコラーゲンなどと同質の成分なので、肌への刺激が少なく優しいうえに、なじみやすく、よく浸透します。化粧水、美容液とケアした後に、乳液の前で使います。

美容液の目的

美容液は洗顔後の化粧水の次に使います。保湿や美白などの美容成分が凝縮されており、気になる部位の集中ケアができます。

マスクとパックの違い

スペシャルケアであるマスクとパックは、よく似ていますが、どんな違いがあるのでしょうか。マスクはシートに美容成分を含ませて、顔に張り付けて数分置きます。その後は洗い流しません。パックはクリーム状、あるいは泥状のものを顔に直接塗り、やはり数分間置いて洗い流します。

マスクは肌の呼吸を妨げませんが、パックは肌の呼吸を止めて、パックをはがしたときに一気に再開される呼吸と、それとともに活発になる新陳代謝を狙ったケアです。パックには角質対策や汚れを取る目的のものが多いですが、マスクは保湿やしわ対策などの成分をじっくりと浸透させる目的で使います。

首はしわとたるみのそれぞれのケアを!


●化粧品に含まれる抗しわ成分
首のしわには、肌の表皮(角質層)の保湿細胞と同じ成分である、セラミドやヒアルロン酸、コラーゲンやアミノ酸などが効果的です。表皮(角質層)の水分不足が肌を乾燥させ、しわの原因となりますので、充分な保湿が必要です。

●化粧品に含まれるたるみ対策成分
たるみは、肌の奥の真皮層のコラーゲンやエラスチンが減ってしまい、ハリを失って起こります。コラーゲンをそのまま表皮から補っても真皮には届きませんので、コラーゲンを増やしてくれる成分として、ビタミンC誘導体やアルジルリン、コエンザイムQ10 やレチノール(ビタミンA)などを配合したスキンケアをすると効果的です。

首にしわを作らないために取り入れよう!

●上を向く動作を増やそう
下を向いている時間を多くなると、首の筋肉が衰え、首のしわの原因になることがあります。広頚筋と言って、首の前半分を、下あごの下から鎖骨まで覆っている筋肉があり、これを鍛えると首のしわ予防になります。方法を説明しますね。

・下あごを突き出すようにして、「いーっ」の発音をするつもりで首に力を入れる
・首に筋が浮き出るのを確認したら、この状態を10秒キープ!
・これを3セット繰り返す

実際にやってみるとわかりますが、首が伸び、顔が上を向きます。上を向く動作は首のしわを伸ばし、首の筋肉を鍛えるのですね。また、上を向いたまま、あいうえお五十音の口の形を少しオーバーに動かす「あいうえお体操」も効果的です。ぜひ取り入れてみてください。

●明るい場所で定期的にチェック

家の中では、どんなに明るくしていても、外より暗いものです。スキンケアもメイクも家の中でしますので、気づかずに見過ごしているしわがあるかもしれません。時々外の日光の下で、鏡をのぞいてみてはいかがでしょうか。室内では見逃してしまう浅いしわのうちにケアするのが得策です。

●スキンケアは首までセット

首は顔の次に紫外線に晒されているのに、日焼け止めを塗り忘れることも多いですね。また、顔よりも薄い肌なのに、化粧水や乳液のケアも忘れがちな部位です。これからは、日焼け止めを塗るときは首まで!化粧水も乳液も首まで!と心がけましょう。

まとめ


鏡をのぞいて、顔は若々しいのに首にはしわがあるとがっくりしてしまいますね。首にしわができる理由から、しわ対策のための化粧品に関する基礎知識を見てきました。

化粧品用語は、知っているようではっきりとは知らないものも多かったのではないでしょうか。この機会に、よりよい化粧品選びができるようになり、首のしわも撃退!できると良いですね。

ライタープロフィール
麓 加誉子

健康や美容、医療情報を中心に書いております。生活の中で生まれるちょっとした疑問に、正しい情報で応えたい。読んでくださる方が「あーそういうことか!」と腑に落ちる情報を、分かりやすく読みやすくお届けしたいと思います。