顔のしわの中でも、特に目立つのが法令線です。気になり始めてからこまめにケアしているのに、なかなか結果が出ないという人。その方法、間違っているかもしれません。法令線は特有の皮膚の構造や、生活習慣の影響を受けるため、正しい知識を持ってケアしなければ効果が出にくいパーツです。年齢を重ねるごとに目立つので、少しでも早いお手入れをすることが若々しさにつながります。ぜひ参考になさってみて下さいね。

口元と生活環境


 年齢と共に口角の下がりやくすみ、たるんでくるが口元ですよね。実際に鏡を見ていて気になるパーツだと思いますが、加齢で仕方ないとあきらめたりエイジングケアの化粧品に頼る前にまず、見直して欲しいのが生活習慣です。

口元の特徴

 まずは生活の中で口元がどのように使われているか、顔のパーツの中でどんな役割かを理解しているかを理解し、ケアに活かす準備をしておきましょう。

●生活習慣が大きく影響
 日々の生活の中で使用頻度の高い口元は、それだけ毎日ストレスを抱えやすいパーツでもあります。どのような影響を受けているのか学んでおきましょう。

・飲食時の汚れ落とし
 日常で食べたり飲んだりするたびに唇をなめたり拭ったりしている行為は何気なく頻繁に行っていますが、その都度口元に摩擦を与えていることになります。デリケートな口元の皮膚に細かい傷をつけてしまい乾燥の原因になっていることもあるのです。

・紫外線を浴びやすい
 口元に関して怠りがちなのがUVケアです。冬の乾燥が原因ではないのに唇の皮がむけた、という経験はありませんか?それはもともと皮膚が薄い唇のメラニン量が少なく、紫外線ダメージを受けやすい状況で日焼けをしてしまったことが原因です。

・凹凸(鼻の下のくぼみ)に行き届いたお手入れが出来ていない
 メイクやスキンケアをするとき、サッと流すように頬周りと同様のお手入れをしてしまっていることが多い鼻の下~唇の間の部分。この鼻の下って実は乾燥しやすくデリケートな場所なのです。鼻をかんだ時に刺激も受けやすいですし、産毛も生えやすいのでシェーバーなどで剃る際の摩擦や負担も気になるところです。

生活習慣より「乾燥」が目立つ

 このような日々、知らず知らずのうちに積み重なっている摩擦や紫外線などを繰り返していると口元の乾燥が目立ってきますよね。顔の他の部分には乾燥を感じないのに口元だけ・・・ということもあるでしょう。
 それだけ肌の中でもデリケートで他の部分より酷使している部分なので、若々しく綺麗な口元を目指すにはていねいでこまめな乾燥対策が必要になってきます。

乾燥要因と対策

 口元は意外と他人から見られている部分です。一度乾燥してしまうとメイクにも影響がでますし、毎日の対策とケアがとても大切です。
 どのように乾燥が起こるのか、要因別にチェックしながらこれ以上引き起こさないような乾燥対策を練っていきましょう。

●紫外線
 春夏は特に紫外線の影響を受けやすい季節です。化粧下地にはUV効果のあるものを使っていたり、手足に日焼け止めクリームを塗ることが当たり前になっていても唇はどうでしょうか?
皮膚が薄く、メラニンの影響を受けやすい唇の紫外線対策にはUV効果のあるリップクリームを使用するなどの日焼け対策が必要です。日焼けするとビタミンCが奪われ皮がむけやすくなるので、ビタミンCを含んだサプリメントを定期的に摂取し、内側からのケアも行いましょう。

●ていねいな部分スキンケア
 唇は顔のほかの皮膚より薄く、日常生活やメイクの負担も大きい場所です。他のパーツと一緒にずさんなケアをしていませんか?ていねいな毎日のケアの積み重ねが潤いのある口元を作り出してくれますよ。

・クレンジング
 しっかり塗り込んだリップメイクを落とすのにゴシゴシしてしまったり、逆に他のメイクと同じようにササッと流して落とし切れていなかったり・・・口元って正しいクレンジングができていないことが多いんです。
 クレンジングの際は擦るのではなく、優しくなでるように指の力を抜きくるくるクレンジングをなじませるように落としてください。滑りの良いバームタイプのクレンジングや、リップ専用のクレンジングをコットン使いでおさえて落とすのもおすすめです。

・洗顔
 洗顔の際に気を付けたいのはクレンジング同様、摩擦で力を入れすぎないこと。そして、すすぎの際のお湯の温度です。
 お風呂の温度と同じ40℃前後のお湯では熱すぎて皮膚の乾燥をまねいてしまうので、少しぬるいかな?と感じる32℃前後のお湯が理想です。
 また、すすぎすぎないことも大切です。顔全体の泡が落ちたあとプラス3回~5回を目途に濡らすような感覚で落とし、洗顔後はタオルでこすらずおさえるようにしましょう。

・保湿
 洗顔後の保湿は水分が蒸発し、乾ききる前に口元に美容液やオイルをプラスすることで、その後のリップクリームがなじみやすくなります。ていねいに優しく浸透させてあげてください。
 日中も乾燥を感じた際にだけではなく、食後や歯磨き後など水分が唇に触れた後もリップクリームを使用しましょう。ワセリンや顔に使用する保湿クリームを口元に使用するのも効果的です。

●産毛剃りについて
 口周りの産毛って1本でも生えていたら気になりますよね。デリケートな部分なので、毛抜きで抜いたりカミソリで剃ってしまうと負担も大きく、乾燥を引き起こしてしまいます。
 自己処理を行うなら顔専用の電気シェーバーが最も肌の影響が少なくおすすめです。事故処理を行った後はていねいな保湿を心がけてくださいね。

口元の皮膚の特徴

 次に、より詳しい口元の皮膚の特徴について学んでいきましょう。

・鼻の下のくぼみ
 鼻の下は皮脂腺が少なく乾燥しやすい場所です。皮脂を保とうとして逆にべたついてしまうことがあったり、汗や鼻をかんでしまったときの摩擦の影響やよれてしまったメイクを直す際の負担を感じやすい部分です。

・産毛と発汗
 口元の産毛は細かく、少しでもあると目立ってしまうので処理を頻繁に行わないといけない部分です。また、顔の中でも汗をかきやすいのが鼻の下です。運動不足が原因になっていることもあり、女性は特に気になることも多いでしょう。

頬と口元の境界線

 同じように皮膚は繋がっていますが、頬と口元はたるみや乾燥に差があります。では一体、どのように違うのでしょうか。

●たるみやすい
 加齢とともに頭皮・おでこ・頬など皮膚全体のたるみが気になりますが、口元は特に年齢が上がるごとに受けやすい血行不良や筋肉の衰えを感じやすく、見た目にもたるみが目立ちやすいのです。

●乾燥すると縦じわが目立つ
 血行不良はしわにも影響します。加齢の影響で肌にハリがなくなるのを感じることはありますが、唇の場合は浮き出ているパーツなのでハリがなくなるとしぼんだように感じてしまいます。そしてしぼんだ唇に乾燥が加わると、皮膚の薄さから細かい縦じわが目立ってくるのです。

●たるみ+乾燥⇒溝が深くなる
 鼻の下にある溝のような部分、なんとなく年々深く目立ってきているような気がしませんか?これも加齢により口周りの筋力が落ち、ハリがなくなってしまったことが大きな影響を与えています。
 さらに乾燥が加わり大きなしわのように目立ってくることで、老けて疲れたような印象にさせてしまっているのです。

口元のしわは主に2種類

次に、口元にあると一気に老けて見えてしまうしわの種類を理解し、ケアに役立てましょう。

●法令線
 ほうれい線とは、鼻の両サイドから口の両側にハの字に広がる深いしわのことです。笑った時や夕方などメイク崩れの影響でもくっきり目立ち、老けて見える印象を与えてしまいます。

●マリオネットライン
 マリオネットラインとは、口の両側から顎にかけて伸びる深いしわのことです。ほうれい線は若い時から気になることもあると思いますが、マリオネットラインは40歳前後で目立ちやすくなり、こちらも顔の見た目年齢を一気に上げてしまう老け見えのサインになっています。

法令線ケアについてしっかり向き合おう

口元の悩みの中でも、最も気になるのはほうれい線ではないでしょうか。
まずは自分のほうれい線としっかり向き合い、このしわがどのように見た目の印象に影響しているのか、理解を深めていきましょう。

今すぐチェック!

まずは鏡で自分のほうれい線がどのように現れるのかチェックしてみましょう。無表情で正面の自分の顔を見るとほうれい線はあまり目立ちません。ですが、上下左右、寝て横向きになってみたりうつむいてみたり、表情に変化を付けてみるとどうでしょう。いろんな視点で見たときにほうれい線の目立ち方は変わってくるはずです。
こうして様々な表情で見たときに口元に差がないと若々しい印象になるということがわかります。

法令線は他のしわとは違う

 顔にできるしわは乾燥や紫外線など様々な方面から影響を受けやすく、小じわの段階では改善しやすいのですが、ほうれい線は加齢によるハリ不足やたるみの影響を大いに受けているため、目立ったころにはくっきりとしてしまい、外側からのスキンケアだけでは安易に改善できないしわです。
 口元だけでなく顔全体のハリ不足を受けやすい部分でもあるので、他のしわとは違ったケアが必要になっていきます。

頬のたるみの影響大!

 口周りに伸びているしわなので口元に原因があると考えがちですが、実はほうれい線に一番深く影響しているのは頬のたるみです。

法令線が出来る最大の原因はたるみ

 肌内部のコラーゲン不足が影響し、頬は歳を重ねるごとに皮膚の弾力がなくなってきます。頬のハリがなくなると自然に皮膚が下がりたるんでくるのです。
●頬の分厚い脂肪が下がっている
 年齢が上がるにつれ、頬内部の脂肪は委縮してしまいます。これによりハリの無くなった皮膚が脂肪の重みを支えきれず頬が下がってしまい、くっきりとしたほうれい線があらわれてしまうのです。

●表情筋の低下
 手足の筋肉量が年齢と共に落ちてくるのと同様、顔の筋肉も加齢とともに低下します。表情を作っている表情筋は、鍛えなければどんどん衰えてきますので、頬のたるみを持ち上げることも難しくなり、重力と共に下がってしまうことでほうれい線にも影響を及ぼしてしまうのです。

これ以上たるませないための対策

 一度できてしまうと完全になくすのは難しいほうれい線ですが、これ以上たるみの影響を受けないようにするために、エクササイズやマッサージ効果的に取り入れましょう。

●口輪筋エクササイズ
 頬のたるみをほうれい線に影響させないためには口周りに宿る口輪筋を鍛えることが大事です。

  1. 鏡の前で「いー」と5秒間言いながら口の動きを止める
  2. 鏡の前で「うー」と5秒間言いながら口の動きを止める

 鏡の前で見る際には、口角が上がりすぎたり下がりすぎたりしていないかをチェックしてください。最初は口角に指の腹を軽く当て、おさえるとイメージしやすいと思います。
 慣れてきたら、天井を見ながら同様に行ってください。顔周りの血行も良くなり、リフトアップ効果が高くなります。歯を食いしばらないようにするために声に出して行いましょう。

●口内マッサージ
 頬のたるみを解消するには口内からのアプローチも大切です。

  1. 口の中に人差し指を入れ、下から上にかけて撫でるように広げる
  2. 口をすぼめ、頬を凹ませたりふくらますのを5回ずつ繰り返す

 失われた口周りの弾力が回復し、ハリアップに効果的なので朝晩の習慣にしましょう。

美容医療について

 最新の若返り医療はどんどん進化しています。ケアしても取り戻せない部分は美容医療に頼りたくなってしまいますが、手軽になってきている分、実際はどのように肌に影響があるのかも気になりますよね。
後悔することの無いように正しい知識を学んでおいてくださいね。

美容皮膚科に行く前に

 エイジング療法を積極的に行う美容皮膚科が増えてきていますが、トラブルはないのかなど心配な点も多いですよね。
 やはり大切なのはカウンセリングです。不安な点について質問しやすく、肌についてしっかり事前にチェックしてもらえるクリニックで相談するのが一番良いでしょう。数か所カウンセリングのみで予約し、施術せずに比較した上で決めると、安心して通えるクリニックが見つかるはずです。
 美容皮膚科のホームページではわかりにくい部分は、実際に体験した口コミサイトやブログから収集すると参考になります。

深い法令線

 ほうれい線が他のしわと圧倒的に違うのは、化粧品やスキンケアのみでの改善が難しいという点です。若いうちからほうれい線がくっきり、という人もいますし、加齢だけではなくもともとの骨格や脂肪量もほうれい線に影響しているからです。
 その点でも、改善しきれない深いほうれい線を美容医療に頼るという人が年々増えてきているようです。

コラーゲン注入

 肌のハリを保つ効果があるコラーゲンは体内に存在するものですが、加齢とともに減ってきてしまいます。では注入すれば取り戻せる!?と思うかもしれませんが、美容医療で行われている「コラーゲン注入」は失われたコラーゲンを生成する力を引き戻すものではなく、しわの部分をふっくら盛りあげるといった治療です。

ヒアルロン酸注入

 しわとりに効果が高いといわれてるヒアルロン酸をほうれい線に注入するのも最近では人気なようです。現在はヒアルロン酸も高品質化され、コラーゲン注入より持続性もあり、肌なじみがいいと美容皮膚科やクリニックでは人気も高いようです。
 手軽にできる価格帯でもあり挑戦しやすい半面、医師の技術力の影響も受けやすく血管を傷つけてしまったりすることもあるようなので、口コミや評判を事前にチェックし後悔のない病院選びを入念に行いましょう。

まとめ

 口元の大敵といえるほうれい線ですが、スキンケアのみでの改善は難しく、口周りの筋力を上げるトレーニングやマッサージを続けることで目立たせないようにすることが老けた印象にしないためには大切です。美容医療に頼る場合は事前に入念なカウンセリングを行い、安心できるところを選びましょう。

ライタープロフィール
加恵

10年のアパレル勤務を経て美容ライターに。年齢や体の変化と上手に付き合えるヘルシーな美容法を発信していきます。コスメを手作りすること、香りコスメを集めることが大好き。日常に取り入れやすいシンプルケアにトレンドを取り入れながら日々、美を追求し続けています。