老人性色素斑はレーザー治療などを基本とする状態に合わせていくつかの治療法が存在します。治療方法をあらかじめ知っておく事で、クリニックに受診して説明を受けた時にもすんなりと内容が理解できるようになり、判断もしやすくなります。自分でする治療からクリニックの治療に切り替える際に是非参考にしてみて下さい。

老人性色素斑とはどんなシミ?

老人性色素斑は、加齢による老化と紫外線による光老化の両方が合わさって起きるシミの一つで、ターンオーバーが正常に行われていない状態の時に出てくる事が多いです。輪郭のはっきりと楕円形の茶色のシミが、紫外線が当たりやすい顔や腕などに現れるのが特徴です。

紫外線を浴びる事によってDNAが破壊されメラノサイトからメラニン色素が異常に分泌されていると、正常なターンオーバーが行われていてもメラニン色素が排除しきれずにお肌に残ってしまい、それがそのまま色素沈着してシミとなり定着してしまいます。本来ならば、ターンオーバーで生まれ変わるはずのお肌が、加齢などの影響でサイクルが乱れていると上手くメラニン色素が排除できなくなる事が原因でシミになります。このような角質に異常なメラニン色素量が含まれている状態がお肌を茶色く見せています。

治療を行う際には次の事に重点を置いて改善してく必要があります。

①お肌の表面に残ってしまった角質の除去
②お肌のターンオーバーを正常に戻し、再発しないような肌環境にする

市販されている美白剤ではなかなか改善しないものはできるだけ早めにクリニックを受診するように、シミを取る施術を受けるようにしましょう。クリニックでも外用薬などは処方してもらえますし、医薬品が処方されるのでシミ消し効果は高くなるとも言えます。

クリニックで行われている治療法

クリニックで行われている治療法には大きく分けてレーザー治療と光治療の2つがあります。ここでは老人性色素斑の代表的な治療例を紹介していきますが、クリニックによっては使用している機械や選択肢が異なることがありますので、事前に相談し効果や費用などを確認しておくようにしましょう。
また、アフターケアや治療方針などは人それぞれ異なる場合がありますので、この限りでない事もあります。

Qスイッチルビーレーザー(レーザー治療)

Qスイッチルビーレーザーは適切な出力と方法で行えば、高い確率でシミを除去できる方法で、シミ薄さや深さによっては一度の照射で取り除く事ができる有効な方法です。Qスイッチルビーレーザーは黒い色素にのみ反応して照射する事ができるレーザーなので、老人性色素斑などのシミをピンポイントで破壊する事ができます。異常のある角質に含まれているメラニン色素に反応して破壊し、照射時に発生する異常な角質自体ごと破壊する事ができます。

ただ、普通に照射してしまうと照射時の熱によって老人性色素斑の下にある正常なお肌もダメージを受けてしまいます。
そう言われると危ないようにも思えますが、軽いやけどのようなダメージなので問題ありません。
治療後にしっかりとアフターケアする事によって、炎症性色素沈着が起こるのを防ぐ事ができます。

<アフターケア>

治療後にはガーゼではなく、シールのような肌色の目立たない特殊なテープを貼って保護します。これによって保護するだけではなく回復を促す事もできます。お肌自体は1週間を目安に回復していき通常通りの扱いができるようになります。
炎症性色素沈着は、レーザーの出力や照射部位の範囲によって残ってしまう事があります。これを戻りシミと呼ぶ事もあります。

この炎症性色素沈着はシミが一度消えて無くなったのに、またシミとなって現れてしまったかのように色が付いてしまうもので、老人性色素斑とは全くの別物です。老人性色素斑のあった場所でなければ通常の色素沈着のようにターンオーバーで取り除かれていくものですが、老人性色素斑ができていた場所なので稀に跡が残る事があります。

そのような事を未然に防ぐために、ほとんどのクリニックでは外用薬を使用したアフターケアを行う事が多いので、処置後のケアをしてあれば特に心配はありません。

レーザーを照射した部分にはなるべく摩擦や紫外線などの刺激を与えないようにするのが、この治療を最後まで適切に行う秘訣です。この方法を取ると、レーザーを照射した後そのままにしておくよりもはるかに綺麗に仕上がります。

フォトシルクプラス(光治療)

色味の薄い老人性色素斑はフォトシルクプラスという光治療で治療する事も可能です。ただし、光治療はレーザー治療とは治療の目的が異なります。レーザー治療はシミのある細胞を除去する事に特化しているのに対し、光治療はシミの除去だけではなく赤みを改善したり肌質自体の改善を行ったりと、幅広い効果が期待できる治療方法です。

フォトとつく医療機器はもともとダウンタイムのない医療機器として開発されて、ダウンタイムはなくその日のうちからガーゼなどで隠さずに出歩ける手軽な治療法としても知られています。接客業などで長期間お休みが取れない方がよく行うシミ消し治療でもあります。

<メリット>

・ダウンタイムがなく治療直後からメイクや洗顔を行う事ができます。レーザー治療の後のようなアフターケアもいらないので、面倒くさがりな方や長期間休暇がとる事ができない方にも向いています。

・熱作用がありその効果でコラーゲンが生成されるので、お肌の潤いや弾力を取り戻しハリや小じわの改善も期待できます。
メラニンだけでなくヘモグロビンにも作用して赤ら顔やニキビ後の赤みにも効果があるとされています。

・お肌に優しいレーザーなどよりも比較的弱い光を当てていくので、痛みもなく顔全体にくまなく照射できるのも魅力です。
シミの除去だけでなく、お肌全体をトーンアップしてくれるので明るく透明感あるお肌になり、肌全体に反応させる事によってこれから生まれてくるシミへの予防にもなります。

<デメリット>

・光治療は一度に照射する範囲が広くピンポイントに治療する方法には向いていないので、小さくて濃いシミには向いていない場合が多く、そのようなシミにはレーザー治療を勧められる事が多いです。

・シミを除去するという点から見ると、完全にシミを消すという効果はあまり高くありません。一度の照射では対応しきれない場合もあるので、注意が必要です。見た目では消えたと思っても完全に除去できていない事が多いので、Qスイッチルビーレーザーと比較すると再発しやすいと言えます。

メラニン色素への反応がレーザー治療よりも弱いので、たとえ回数を重ねたとしても取りきれない事があります。そのような時には、他の治療法に切り替えるなどして対応を変えていく必要があります。
輪郭がはっきりとしたシミはまだ浅くフォト光治療でも消す事ができる事がありますが、輪郭がぼんやりしたシミは深い可能性があるので、初めからレーザー治療を選んでおいた方が効率的な場合もあります。

レーザー治療と光治療を合わせて行う場合

<大小様々なシミが混在している場合>

顔全体に大小異なるシミが混在している事がよくあります。そのような場合には、まず色の薄いところに焦点を当てて光治療を行っていきます。数回試して薄くならないところがあれば、薄くなるシミと薄くならないシミに分類できるのでそれぞれに違い方法で治療を始めていきます。かわらなかたシミも数回当て続けると気にならないくらいの薄さにある事があるので、それでも取りきれないシミにだけQスイッチルビーレーザーを照射してシミを除去していきます。

<大きなシミが一つだけできてしまった場合>

最初にQスイッチルビーレーザーでシミを完全に除去していきます。そのあとにアフターケアをしっかりと行い患部を一旦落ち着かせてから光治療をして肌質を改善していく治療をしていきます。お肌の状態に合わせて行っていくものなので、治療にかかる時間や費用には個人差があります。価格が変動する事が予想される為、あらかじめどのようにしたらどれくらの予算になるのかを確認しておくようにしましょう。大きなシミでもレーザーを使用すれば一度の治療で終わる事が多いのですが、そこで合わせて肌質改善を行っておく事によって、お肌に炎症性色素沈着ができるのを防いだりシミができないような肌質にしていく事ができます。

まとめ

シミの大きさや濃さに合わせて治療方法は様々ですが、自分のお肌に合った適切な方法を選ぶ必要があります。安心してお願いできる専門医を見つけてできるだけ早めに治療を始めるようにすると効果も実感しやすくなります。

心配事があれば事前に相談し改善しておくようにしましょう。

ライタープロフィール
MAYU

国際文化理容美容専門学校を卒業後、都内サロン2店舗を経て独立。
現在は、都内にてヘア・メイクアップアーティスト・着付師として活動。美容歴9年。
誰かの為になるちょっと嬉しい情報を丁寧な切り口で発信していけたら・・という想いで執筆しています。