近年、テレビCMや雑誌の記事などで、肝斑の認知度が上がり、シミケアが身近なものになってきました。出来てしまったシミを薄くする、これ以上作らないための対策と予防は、詳しく理解しないままケアをしても効果が期待出来ません。なぜならシミには肝斑とは限らず、また出来方も出来る部位も異なり、それに合う方法を取り入れなければ悪化することもあるのです。せっかく本気で取り組もうという前向きな気持ちになれたのですから、ぜひクリアな肌を手に入れたいですよね。そこでこちらでは、目の下に出来やすい代表的な2つのシミについて、女性の体について見直すことを意識した内容でお伝えしていきます。

パーツから読み取るシミの種類と適切ケア

同じ顔にできているシミでも、現れる箇所によって原因は違ってきます。それぞれのパーツごとに合った対策、ケア方法を探って改善に役立てていきましょう。

顔のパーツによってシミは異なる

 シミはできる場所によって形状や色に違いがあります。シミの原因の多くは紫外線ですが、中にはそばかすのように遺伝性や体質の原因を含んでいるものもありますし、女性特有のホルモンバランスの乱れが関わっている場合もあります。
 このようにパーツごとにシミができる仕組みは大きく異なるのです。。

まずは基礎知識となる用語を理解し覚えよう

 シミがパーツごとに違うように、それぞれ現れるシミごとに名称があります。あらかじめ用語や特徴を理解しておくと、シミのケアを始めるにあたってスムーズなので学んでおきましょう。

目の下に出来るシミの特徴

 シミができやすい、気になるパーツといえば皮膚の範囲が広い頬ですよね。その中でも目立つ目の下のシミに注目してみましょう。ケアするには他のシミとの違いや特徴を知っておく必要があります。

老人性色素斑

 早ければ30代、多くは40代以降にみられる色素斑です。紫外線を浴びたのですぐ現れたシミ、ではなく過去の紫外線ダメージの蓄積により出現してきたシミです。

肝斑

シミの大半の原因にあたる紫外線からではなく、年齢が上がるにつれ内臓が弱ってくると頬に現れてくるシミ、これを肝斑といいます。

老人性色素斑とは

 文字で見ると難しそうに見えますが、年齢が上がるにつれ顔だけでなく身体にもできるシミは紫外線からきており、この老人性色素斑にあたります。

紫外線

 シミの原因は主に紫外線です。ですが、紫外線を浴びてすぐシミになることはほとんどありません。これまで浴びてきた紫外線が蓄積され、時間が経過したことにより現れてくるのです。
 

覚えておこう基礎用語その①

 シミのことを詳しく知っていく前に頭に入れておきたい用語をまとめました。

●メラニン
人間の皮膚や髪に含まれている色素をいいます。

●メラノサイト
表皮層にあり、メラニンが作り出されるもとになる場所です。

●ターンオーバ
肌の新陳代謝、肌が生まれ変わる流れをいいます。

なぜ出来る!?

 次に、シミができる仕組みについて迫ってみたいと思います。シミのメカニズムを知ることで予防やケアに活かしていきましょう。

●紫外線から守るため
メラニン色素には本来、紫外線から肌を守るという重要な役割があります。日光を浴び、肌に入り込んだ紫外線をメラニン色素が吸収してくれることで炎症を防いだり、細胞が傷むのをおさえてくれるのです。

●紫外線を浴びるとメラニン発生
浴びる紫外線量が少ない場合、メラニン色素の生成は緩やかで、表皮細胞がターンオーバーを繰りかえすことで日焼け前の白さに戻ります。ですが、紫外線をたくさん浴びるとメラニン生成が過剰になってしまいます。

●メカニズム
紫外線の浴びすぎでメラニン生成が過剰になると、メラノサイトが反応し、メラニン色素の生成が止まらなくなります。そうなるとターンオーバーが乱れてしまったり、皮膚が炎症を起こしてしまってメラニン色素が肌に沈着してしまい、シミになってしまうのです。

目の下の紫外線対策

 最もシミができやすいといわれているのが頬の上部にあたる目の下の部分です。目周りは皮膚も薄く、デリケートな部分なので見合った予防やケアが必要です。

●UV防止
 皮膚が薄い分、紫外線の影響を大いに受けやすい目の下には日焼け止め成分の入った下地をこまめに塗り、乾燥しやすいファンデーションは極力薄く仕上げるのが正解です。
 また、UVをカットするレンジの入ったサングラスで目周りに注ぐ紫外線をカットするのも有効でしょう。

●食事と栄養
シミやソバカスの原因になるメラニン生成を正常化させるためには抗酸化作用のある食事がおすすめです。えびや鮭、カニなどに含まれるアスタキサンチンは若返り効果も期待できる美容成分なので積極的に取り入れましょう。

肝斑とは

 30代から発症しやすく、40代~50代になると自覚症状がわかる肝斑ですが、他のシミとどう違うのか、あなたは知っていますか?

なぜ出来る!?

 一般的なシミの原因が紫外線なのに対し、肝斑は内臓が弱ることで身体の代謝機能が低下したことにより現れるシミです。代謝が落ちるとターンオーバーに乱れが生じ、メラニン色素が蓄積することでできてしまうのです。

シミとは違うという考え方について

 紫外線が原因でないことの他にも、一般的なシミとは違う特徴が肝斑にはあります。

●女性特有
肝斑には女性ホルモンのバランスが大きく関係しています。女性ホルモンの「プロゲステロン」のバランスが崩れることで肝斑が発生します。

●妊娠中・ピル使用に出来やすくなる理由
妊娠中は黄体ホルモンが乱れやすく、生理周期を整えるピルも服用すると黄体ホルモンのバランスを崩してしまいます。このようなホルモンバランスの乱れによって肝斑ができてしまうのです。

●30~40代という期間
更年期に向かうこの年代が最も女性ホルモンが減少、乱れやすい時期にあたり、肝斑が現れやすい年代です。

●60代で消えることもある!?
閉経し、女性ホルモンの乱れが落ち着く60代以降になると肝斑が自然に消えることもあります。個人差があるので必ずしも完全に消える、というわけではありません。

●女性ホルモンのバランスに影響
 年代や特徴からわかるように肝斑の有無は女性ホルモンのバランスに大きく左右されます。

●加齢と4つの女性ホルモン
 加齢とともにシミや肌のくすみにも影響しやすい4つの女性ホルモンについておさらいしていきましょう。

・卵胞ホルモン
エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンで、月経の始まりから排卵日にかけて分泌が増えていきます。

・卵胞刺激ホルモン
FSHと呼ばれており、脳の下垂体から分泌されて卵巣を刺激し、卵胞を育てているホルモンです。

・黄体ホルモン
プロゲステロンと呼ばれている女性ホルモンです。排卵後に分泌が増えていきます。

・黄体刺激ホルモン
プロラクチンと呼ばれており、黄体に作用して黄体ホルモンを分泌させるホルモンです。

出方の特徴

これって肝斑なのかな?と自分で見極めることはできるのでしょうか?紫外線によるシミとの見分け方や出方の特徴についてお話しします。

・左右対称
一般的なシミが顔や身体にランダムにポツポツ現れるのに対し、肝斑は左右対称に現れるのが特徴です。肝斑ができやすいとされている両頬や左右の目の下に同じような形のシミが出てきたら要注意です。

・浮き出方・濃淡の変化
肝斑の形は不規則で小さな三角形のような形で地図上のようにべったりと広がります。見た目の色は薄茶~黒っぽいものまでありますが、生理周期や体調・ストレスなどで濃く変化する場合もあります。

出来ている肝斑を消すには(改善策)

 他のシミに比べ目立ちやすいので、肝斑ができてしまったらできるだけ早い改善を望みますよね。肝斑にアプローチしやすい成分をしっかり学んで、ケアに役立てましょう。

●成分

・トラネキサム酸
たんぱく質を構成する成分、必須アミノ酸リシンを元に人工合成されたアミノ酸の一種です。肝斑に効果があるといわれており、口内炎の治療薬や歯磨き粉にも含まれていることがあります。

・トランサミン
トランサミンはトラネキサム酸を主成分とする薬として販売されています。シミや美白効果があることで知られ、近年注目を集めています。

・ハイドロキノン
メラノサイトに働きかけシミの元を減少させる効果があり、メラニン色素を薄くするなど既にできているシミにも効果があるといわれている成分です。

出来ないようにするには(予防策)

 女性特有、加齢に伴いできやすいと聞くとあきらめてしまいがちですが、肝斑は誰もができるシミではありません。できてしまって慌てる前に、事前に予防策を心がけておきましょう。

直接的な要因ではなくても影響あり

 内臓や女性ホルモンのバランスの影響が主な肝斑ですが、引き起こしやすい要因は様々なところにあります。予防の一つとしてプラスで取り入れておきたい対策をまとめました。

●紫外線対策
肝斑は直接紫外線を浴びたことによりできるシミではありませんが、紫外線が肌内部のコラーゲンやエラスチンを破壊してしまったことにより肌のバリア機能が低下し、肌トラブルやしわ・たるみを加速させ、肝斑を目立たせてしまうケースもあります。しっかりUVケアを行いましょう。

●ストレスを溜めない
ストレスを感じると脳が女性ホルモンの分泌に関する指令をうまく出せなくなり、ホルモンバランスを崩してしまいます。知らず知らずのうちにストレスをため込み、気が付いた時には肌に影響が・・・なんてことの無いように、ストレスを上手に解放させることが大切です。

●体を冷やさない(血液循環を整える)
体が冷えてしまうと血液循環の悪さや血行不良が目立ちます。血流の流れが悪いと、酸素がたくさん供給され活性酸素の発生に繋がってしまい、肌がストレスを抱えてしまいます。冷え性になるとホルモンバランスも乱してしまうので、冷たい飲み物を取りすぎない・入浴はシャワーで済まさないなど、できる範囲で身体を冷やさないようにしましょう。

●快眠の確保
質のいい睡眠をとることはストレスを解放するのに有効的です。就寝1時間前には入浴を済ませ、パソコンやスマートフォンの光をシャットアウトし、ストレッチやヨガなどで身体をほぐすと良質な睡眠が得られます。

●バランスの良い食事
シミやソバカスを予防するビタミンCは積極的に取り入れましょう。キウイ・みかん・いちごなどの果実に多く含まれています。また、紫外線から肌を守り、老化を防ぐといわれているベータカロテンやビタミンE、ターンオーバーの正常化を促してくれるビタミンB2や亜鉛もしっかりバランスよくとってください。

再確認!目の下の皮膚の特徴と注意点

最もシミができやすい目の下ですが、シミができるだけでなく間違ったケアをしてトラブルが進行したり一層老けた印象に見えることもあります。目の下の皮膚の特徴から今一度見直してみましょう。

●皮膚の薄さ
目の下の皮膚は非常に薄く、多数の毛細血管が集まるデリケートな部分です。血行不良がおこってしまうとクマが目立ち、たるみを引き起こしてしまいます。

●汗をかきやすく乾燥が進む
運動不足の女性や年齢が上がり代謝が悪い人ほど顔に汗をかきやすいと知っていましたか?顔に汗をかくと顔の水分が蒸発するように皮膚内部から乾燥が進んでしまうのです。特に目元は皮膚が薄いので乾燥からしわになることもあります。

●刺激を受けやすい(メイク・クレンジング)
メイクをする際にしっかり塗り込んでしまいがちなのが目元です。アイシャドウを何度も重ねたり、ウォータープルーフのマスカラを落とそうとクレンジングの際に擦ったり・・・目元には日々刺激が加わっています。そういったメイク時の摩擦が目のしわ・たるみの原因となっています。

●皮膚内部
・筋肉と脂肪の老化について
年齢と共に体内の筋肉量が減少していくのと同様に、目周りの筋肉も衰えていくので皮膚が下がってしまいます。目の下にある眼かん脂肪も老化と共にふくらむので、重みで下がり老けた印象になります。

・弾力成分減少について
加齢により皮膚内の弾力成分であるコラーゲン・エラスチンが不足すると目が受けるダメージはどんどん蓄積されていきます。このようなダメージ積み重ねが原因で目の周りを支える眼輪筋が衰え、皮膚のハリを低下させるのです。

●見た目の印象
・シミが影となり老け見えに
シミの大きさ、濃さも印象を大きく左右しますが、目の下にできるだけでシミは影のようになってしまいどんよりと老けこんだように見えてしまいます。

まとめ

できてしまった目の下のシミはどのタイプかをしっかり見極め、適切なケアを早急に進めることが大切です。今以上のシミを増やさないためにも、紫外線予防やホルモンバランスを安定させる生活習慣を毎日のケアと同時に行い、肌くすみの無い若々しい目元・素肌を保っていきましょう。

ライタープロフィール
加恵

10年のアパレル勤務を経て美容ライターに。年齢や体の変化と上手に付き合えるヘルシーな美容法を発信していきます。コスメを手作りすること、香りコスメを集めることが大好き。日常に取り入れやすいシンプルケアにトレンドを取り入れながら日々、美を追求し続けています。