あの時、きちんと紫外線ガードしておけばこんな風にならなかったのかも…、そんな後悔の思いに駆られる原因に、肩、背中に広がるシミがあります。花弁性色素斑と呼ばれ、その文字通り、花びらのような形をしたシミのことです。若い時に強い紫外線を浴びて、水ぶくれのような日焼けをすると、だんだん肌に浮き出て目立ってきます。今、肉眼で確認出来なくても、近い将来悩まされるかもしれません。対策なのか改善なのか、もしくは予防が必要なのかを生活を見直しながら取り入れて、顔だけでなく上半身のシミケアも取り組んでみましょう。

肩や背中に広がるシミについて

光線性花弁状色素斑というシミをご存知ですか? 肩や背中のあたりに広がるシミ。花柄のような模様の淡い褐色から黒い褐色のシミがまだらに広がっていることもあります。あ、あのことね…と気づいた方、多いのではないでしょうか? そして、あのシミ、どうしてできてしまったんだろう…と、他人事のように感じている方も少なくはないと思います。
でも、他人事ではありません。油断していると、もしかしてしまう…かもしれないんです。

花弁症色素斑について(参考サイトでは花弁状色素斑)

 では、いつ、どこで、どうやって、光線性花弁状色素ができるのでしょうか。できやすいタイプはあるのでしょうか。シミにならないために、注意するべきことはあるのでしょうか。さっそく調べてみたいと思います。

特徴

 光線性花弁状色素斑には、できやすい部位、できやすい肌のタイプがあります。該当する方は日頃から注意したほうがいいですね。該当しない方であっても、注意しておかないと、後でできてしまうかもしれません。

●出来やすい部位:両肩から上背部のあたり
●色・形:色は濃淡の褐色。花びらのような形で、数ミリほどの小さなしみから1cmほど。
●できやすい人:肌の色が白い、紫外線を浴びる機会が少ない、遺伝的にそばかすができやすい人。

紫外線を日常的に浴びている顔の皮膚は、紫外線に対して慣れているため、光線性花弁状色素斑ができにくいと言われています。一方、肩や背中は、通常、衣類で紫外線から保護されているため、非常に強い紫外線を浴びると、皮膚が炎症を起こしてシミができてしまいます。

このため、色白の方、紫外線を浴びることがあまりない方、遺伝的にそばかすができやすい方はできやすいと考えられています。

できる原因

光線性花弁状色素斑ができる原因は強い紫外線を長時間浴びること。海水浴、屋外プール、川遊びなどをしていると、長時間、強い紫外線を浴びていることを忘れてしまっていますよね。日焼け止めクリームでしっかりと保護していたつもりでいても、汗や脂などですっかり落ちてしまったり。塗り直しをせずにいると、日焼け止めクリームを塗っていないことと同じ。人によっては光線性花弁状色素斑ができてしまいます。

日焼けレベルはサンバーン

急激に日焼けをしたとき、肌がヒリヒリと痛くなり、皮膚が赤くなることがあります。こういうタイプの日焼けをサンバーンと言います。その年はじめて海に行ったとか、屋外プールで長時間、子どもと遊んだなど、急激に強い紫外線を浴びたときに引き起こされます。これはつまり、過剰な紫外線を浴びたせいで、皮膚の表皮細胞が傷ついてしまい、その傷を回復させるために、表面の毛細血管が膨らみ、赤くなるほか、やけどのような状態になった結果です。

光線性花弁状色素斑ができる日焼けは、このサンバーンほどのレベルということになります。このやけどのような日焼けのせいで、光線性花弁状色素斑ができてしまうのです。

水ぶくれ

サンバーンレベルの日焼けをすると、皮膚がヤケドをした状態となります。皮膚の奥で炎症が起こり、水ぶくれが出てきます。このとき、水ぶくれが破けてしまったり、あるいは破いてしまったりすると、皮膚の治りが遅くなってしまうだけではなく、その部分に何らかの感染症が起こる可能性も。

日焼けの後に水ぶくれができたら、とにかくそっと冷やすこと。急激な日焼けはやけどと同じ。流水で冷やす、タオルなどで保護しながら氷で冷やすなど、とにかくできることをやりましょう。症状がひどい場合は医療機関へ。

無理やり皮をむく

日焼けをしてしまった後、皮膚の細胞が乾いてしまうことで、皮がむけてきます。この皮、気になって無理やりむいてしまうのは絶対にダメ! 日焼けで傷んでいる皮膚の治りが悪くなるだけではなく、むいた部分がまだらの模様となってしまう可能性も。
もしも日焼けがむけてしまったら、保湿をしながら皮膚が再生されるのを待ちましょう。皮膚の再生途中で皮をむいてしまうことなどはないように!

予防と改善

これまで見てきたように、強い紫外線を浴びることで、皮膚がヤケドし、光線性花弁状色素斑を引き起こすことがわかりました。それでは背中や肩に光線性花弁状色素斑ができないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか。

出来ないようにするには

しっかりと紫外線対策をすること。これに尽きます。素肌を日差しにさらすときには、必ず日焼け止めを塗ります。日焼け止めは、高額かどうかではなく、PAやSPFの数値が高いものを選びます。具体的には、PA+++以上、SPF50以上のものがオススメです。

また、汗や脂などで日焼け止めが落ちてしまうことがありますので、まめに塗りなおすこと。屋外で遊んでいると、お化粧直しがなかなか難しいかもしれませんが、シミができてしまったらそれを取り除くのは非常にむずかしいということをお忘れなく。

また、飲む日焼け止めサプリメントなるものもありますね。こちらは医薬品ではなく、サプリメントなので、含有されている成分に対してアレルギーを持っていなければ、基本的に問題がありません。

出来てしまったシミは

放っておかないで、医療機関にまずは相談しましょう。とくに炎症がひどく、痛みを伴う場合は我慢せずにすぐに医療機関で相談した方がベター。

ホームケアとしては、皮膚に有効な成分が配合されている保湿クリームを使用し、外出の際は、やけどを負った部分を十分に保護し、紫外線予防のクリームをしっかりと塗ること。コラーゲンの生成を助けるビタミンC、アミノ酸、レチノールなどを意識的に摂取することで、体の内側から肌に働きかけましょう。

皮膚科では、日焼けで傷ついた皮膚の炎症を抑え、メラニンの生成を抑制する薬剤を処方してもらえます。

トレチノインはビタミンA(レチノール)誘導体。ビタミンAに比べると50~100倍もの生理活性があり、粘膜や皮膚を健康に保つ効果があります。
ハイドロキノンは天然の成分ですが、写真の現像やゴムの酸化を防止するために使われてきました。紫外線の刺激によってメラニン色素が酸化したのを還元し、色を薄くする効果があると言われています。
トラネキサム酸はアミノ酸の一種で、抗炎症効果や止血効果があります。本来、湿疹やじんましんなどの治療のほか、出血を止めるために使われてきました。副作用は少ないけれど、食欲不振、嘔吐、発疹などが出ることもあるため、処方の際は医師に十分に確認しましょう。

背中という見えない部位がシミをひどくする?

そういえば、背中のケアをこれまでしたことがありますか? 首を振っている方、けっこういらっしゃるんじゃないでしょうか。

よく見えない部位だから、つい手を抜いてしまいがちになってしまいますよね。でも、汗や脂が出てきたらタオルなどでふき取る、インナーはコットン製にして、背中の皮膚への負担を軽くする、髪の毛は体を洗う前に洗うようにするなど、日々の小さなことによって、背中の皮膚トラブルは減っていきます。

また、背中にニキビができる人は、背中の皮膚トラブルも起こりやすいと言えます。顔の皮膚のようにマメにケアしてあげることで、肌の状態が改善していくはずです。

背中の洗い方、雑になっていない?

背中はナイロンのタオルでしっかりと洗っていますという方、体を洗ってから髪の毛を洗うという方、背中の皮膚が傷んでいるかもしれませんよ。

まず、背中をゴシゴシ洗いすぎると、表皮の角質を落とし過ぎになってしまうだけではなく、油も落とし過ぎになってしまいます。こうして背中の皮膚が弱くなってしまうと、背中の皮膚にトラブルが生じたとき、治りにくかったり、悪化させてしまったり、小さな問題がさらに大きくなってしまうこともあります。

また、体を洗った後に髪の毛を洗うと、髪の毛から流されるシャンプー剤やトリートメント剤が背中に残り、洗い落とすことなくお風呂から出ていることもあります。背中の皮膚が液剤で刺激を受け、すすぎ残しで皮膚を傷めてしまいます。こうした日々の積み重ねで皮膚が弱くなっているところに、強烈な日焼けで紫外線を浴びることで、健康な皮膚よりもかんたんにシミができてしまうかもしれません。

背中は洗いにくい部位であるため、十分に配慮してあげるようにしましょう。
 

保湿は必須

背中は手が届きにくい、普段あまり気にしないなど、ケアを怠りやすいかしょ箇所。しかも、汗をかいてもそのまま、衣類でいつも皮膚が摩擦を受け、皮膚のトラブルが起こりやすい部位です。

その上、紫外線などの刺激を受けると、皮膚を保護するためにメラニン色素が生成されます。本来ならばこのとき、メラニン色素によって色づいた皮膚は肌の新陳代謝によって自然に消えていきますが、皮膚の水分量が少なくなったり、皮膚が弱っていたりすると、古い角質がはがれにくくなり、肌のターンオーバーがうまく働かなくなります。
こうした皮膚のトラブルを解消するためにも、肌の保湿は必須なのです。

背中のニキビにも要注意

背中にニキビができる方、それは保湿が足りないからかもしれません。というのは、背中にニキビができるということは、背中で過剰な皮脂が分泌されているということだからなんです。これは、背中の保湿が足りないから、体が自らを保護するために、皮脂を分泌しているために起こる現象のひとつ。顔とはちがって十分に見ることができない部位であるため、十分に気をつけてあげないと、ニキビができてしまっているということはよくあることです。

施術を受けても油断は禁物

どうしても気になる背中のシミ、光線性花弁状色素斑は、美容医療で施術してもらうのもひとつ。ただし、ちゃんとしたクリニックを選ばなければ、シミが悪化してしまうこともあります。シミにはさまざまな種類があり、シミの種類によって施術法もいろいろあるそうです。そのため、施術法を誤ってしまうと、シミが改善されない、かえって悪化してしまった、色が白く抜ける白斑ができてしまったなどの問題も。

美容医療を受けたからといって、必ずしもキレイにシミが取れるとは限りません。十分に情報を集め、しっかりと判断されてから行うようにしましょう。

美容医療を受けた後の肌に配慮を

美容医療を受けて、シミを取ってからおよそ1カ月、シミの個所が治療前よりも一時的に黒くなることがあります。これはシミの再発ではなく、シミが消えていくための色素沈着。シミが再生したと勘違いし、別のクリニックで再び美容医療を受けてしまうと、とんでもない結果になってしまいます。ここでしっかりと紫外線対策や保湿対策を行うことで、美容医療で得た肌を維持していくことができるのです。

背中の皮膚のターンオーバー対策

古くなった皮膚細胞が新しくなるサイクル、ターンオーバー。背中の皮膚ももちろんターンオーバーによって再生します。ところが、さまざまな理由に寄って、ターンオーバーの周期が乱れ、肌の回復が遅れたり、シミができやすくなったりすることがあります。原因は、年齢、紫外線、間違ったスキンケア、肌の乾燥、食生活の乱れ、ストレス、睡眠不足、喫煙などです。

 肌の健康のためには、規則正しい生活をすること、外出時は紫外線対策をしっかりとし、夜は必ずしっかりとクレンジングしてから、しっかりと保湿対策を行って寝るようにすること、健康な食生活を送り、ちゃんと睡眠を取ることです。

背中はなかなか見えにくい部位ではありますが、しっかりと肌の状態を確認するようにしましょう。そして、ターンオーバーの周期を整えて、健康で美しい肌を保つようにしたいですね。

まとめ

夏になると、外に出る機会が増えますね。肩を大きく開いた服を来て、終日、炎天下に出かけると、光線性花弁状色素斑ができてしまう可能性があることがわかりました。起こりやすい人もいますが、だれもが起こりうるシミのひとつです。予防するには何よりも日焼け止めによる紫外線予防。それでもできてしまった場合の処置もいろいろありました。

光線性花弁状色素斑は紫外線を浴びることでできてしまいますが、シミにならないように日頃から肌のケアが大切ですね。背中の洗い方、間違っていたら、さっそく今日から改善してみましょう。そして、保湿を忘れずに。背中のニキビも保湿が足りないことが原因かもしれません。

どうしても気になる方は美容医療を。でも、施術の後の肌には十分に配慮し、生まれ変わった肌を傷つけないようにしないといけません。
背中の皮膚もターンオーバーで再生されます。健康な生活を送ることで、少しでも周期を一定にさせるようにしたいですね。

日頃からできること、けっこういろいろありますね。肌は健康のバロメーターとも言われます。肌の外側をしっかりとケアしながら、体の内側からも健康を心がけていきたいです。

ライタープロフィール
ogata

雑誌や書籍の執筆を経てスペインへ。スペインにて知り合った夫と結婚してフランスへ。現在、フランスの田舎で暮らしながら、オーガニックコスメの研究、有機野菜の栽培、頭で食べるダイエットと、ヘルシーな日々を送っています。趣味は書道、好きなことは笑うこと。健康で美しい生き方を考えていきたいと思っています。