しわは水分不足が原因だと思い込んで、必死に保湿している人!かばい過ぎのケアがかえって乾燥を進ませて角質を溜めるという、肌の悪循環を招いているかもしれません。しかも口元は法令線、マリオネットライン、さらに二重あごへと下垂し、皮膚がたるんで肌老化を加速します。今はもちろん、1年後、5年後の肌のことを想うなら、みずみずしさと引き上げることを目指したケアに、ぜひここで切り替えてみましょう。

1. 口元のしわ・たるみ対策の前に

口元のしわ・たるみを見る前に口元の皮膚の特徴を知っておきましょう。

口元の皮膚の特徴

顔の皮膚は他の体の部位に比べて薄く表皮+真皮の厚さが1.5mm~2mmほどしかありません。皮膚が薄いと必然的に肌の水分量や肌を支えるコラーゲン・エラスチンの量が少なくなってしまい、乾燥での水分量減少、老化でのコラーゲン・エラスチン減少の影響をすぐに受けてしまいます。また表皮も皮膚全体の薄さにつられて薄くなり、紫外線や外部からの刺激、水分蒸発を防ぐバリア機能も弱くなりがちです。
これに加え気になるのが口元の汚れ度合いです。口元は食事・口紅・だ液などで汚れやすい部位です。これらの汚れが皮脂腺を詰まらせたり、食品の油脂が口周りについて酸化して肌の老化を進めたりと悪影響を与えます。
また、口元は顔の中でもよく動く部位です。実際顔の筋肉の端が口周りに集まっており、口の周りの筋肉の衰えだけでなく顔全体の筋肉の衰えの影響を口元の肌は受けてしまいます。

3ヵ所にあらわれる口元の肌老化

肌の老化の影響がいち早く出る口元、どんな老化のサインか気になりませんか?老化のサイン、確認しておきましょう。

●法令線の特徴と肌老化原因
口を動かしていないのに法令線が出だすと老けた、と感じる方が多いのではないでしょうか?
法令線は皮膚の弾力やハリが低下する・表情筋が衰えて肌を支えられなくなるとほおの皮膚が垂れてできるしわです。ほほと口輪筋という口の周りの筋肉との境目にできるのが特徴です。

●マリオネットラインの特徴と肌老化原因
マリオネットライン、と聞いてもピンとこないかもしれません。このマリオネットラインとは唇の端から顎に向かって真下に下りるしわの事を言います。法令線の下にできている場合も。操り人形や腹話術の人形の口元と似ているのでマリオネットラインというのだそうです。
マリオネットラインができる原因はほほの皮膚が口周りの口輪筋の上にまで垂れさがる、ほほ側面の広頸筋(こうけいきん)という筋肉がたるむ、ちょうどマリオネットラインの下にある口角下制筋(こうかくかせいきん)が硬くなるといったものがあります。

●二重あごの特徴と肌老化原因
二重あごは文字通り顎が2つ重なって見える状態の事です。原因は肥満による脂肪の蓄積、顔の筋力が低下して肌が支えられなくなり顔の皮膚全体が垂れてあご周辺に溜まる、普段の姿勢が原因となります。

口元は年齢が出やすいパーツNo.1!

口元は顔全体の表情筋の節が集まっている、顔の下部にあり垂れてきた皮膚が集まりやすい、よく表情筋を動かす為肌にクセがついてしわになりやすいなど皮膚の老化が出やすい部位です。口元のしわとたるみについて見ていきましょう。

なぜしわが出来るのか

口元は1でも説明した通り皮膚が薄い部分かつ顔の筋肉の節が多く集まっている部分です。この為、乾燥の影響やコラーゲン・エラスチンの減少・表情筋の低下の影響を受け、肌の乾燥が進みしわになる・肌に溝ができてしわになる・下の肌の上にまで上の肌が垂れてしわになるといった事が起こりやすくなります。

●しわの種類
口元のしわには大きく分けて2つの種類があります。

1.乾燥でついた表面のしわ
皮膚の乾燥は細胞の水分を奪い細胞を萎縮させて皮膚に溝を作ってしまいます。その溝が外から見ると小さなしわとして見えてしまいます。
乾燥が原因でできたしわは皮膚表面の浅い所にできたしわなので肌に水分を補給する事である程度の改善が見られます。

2.筋力低下や表情でついた真皮の奥までついたしわ
乾燥でできるしわに対して筋力の低下や表情の動かし方のクセでできるしわは皮膚表面だけでなく皮膚の奥にある真皮部分からしわが刻まれてしまいます。このしわは深いものが多く、改善にも時間がかかります。

なぜたるみが出来るのか

たるみは皮膚や筋肉、皮下脂肪が垂れてできるものです。どの部位がどのように垂れているか見てみましょう。

●たるみの種類
たるみにも種類があるの?とびっくりするかもしれません、があります。たるみの種類について見てみましょう。

1.皮膚自身のたるみ
皮膚自身のたるみとは真皮で皮膚を支えるコラーゲンやエラスチンが劣化又は減少し表皮を支えられなくなった状態のたるみを指します。

2.脂肪と皮膚・骨を繋ぐ繊維組織が伸びる
皮膚は上から表皮・真皮・皮下組織(主に皮下脂肪でできている)・筋肉(筋繊維)・骨という順番で各組織が重なっています。脂肪と皮膚・骨を繋ぐ繊維組織というのは「皮下組織と真皮を繋いでいる繊維組織」と「皮下組織と骨を繋いでいる筋繊維」の事を指します。この繊維がたるんでしまうと皮下組織がずれ、それに引っ張られて皮膚もしたにずれてしまいたるみができます。

3.脂肪を支えるネットのたるみ
皮下組織の皮下脂肪は全部一緒に存在している訳ではなくそれぞれ脂肪を支えるネット(いわゆる結合組織)に入って存在しています。このネットが老化してたるむと支えている脂肪の重さに耐え切れず重力に従って垂れ、上にのった肌も垂れてしまいます。

4.むくみによるたるみ
このたるみは脂肪組織に水分が溜まり本来の脂肪組織の重さよりはるかに重くなって脂肪ネットが支えきれず脂肪が垂れてしまい、上の肌もたれるというたるみです。

見た目年齢が出る

口元のしわやたるみは目立つ位置にある・比較的大きなしわやたるみになるという事で相手に老けた印象を与えやすいもの。両方出ている人は要注意です。

●しわとたるみが両方あらわれる
口元はしわとたるみどちらも出てしまう、という事が多いです。これは顔の中でも下部にある為、顔全体の皮膚が垂れさがり行き場を無くして他の皮膚の上に重なり、その堺目がしわに見える、という事が起こりやすいから。口元は顔全体の老化影響を受けやすいんです。

しわ状態の確認方法

今、自分のしわはどのくらいできている・どのくらいの深さになっているのでしょうか?チェックしてみましょう。

しわにファンデーションが食い込んでいない?

ぱっとわかるのがメイクのファンデーションを塗る時です。ファンデーションを塗ってしわの溝にファンデーションが溜まる、という場合はしわがかなり深くなっています。

保湿のし過ぎがしわを深くする?

保湿をしているから、スキンケアをしているから大丈夫!と思っている方、そのやり方が間違っていたり、過剰に行っていたりするとしわの原因になってしまいます。

しわに角質が溜まっているかも

角質とは表皮の一番上の表面を覆っている細胞の事を指します。この角質は古くなると自然と垢として剥がれていくのですが、ターンオーバーが乱れたり汚れを落とし切れなかったりする剥がれ落ちずどんどんと溜まっていきます。それがしわの間にも溜まっている、という可能性があります。

過保護なケアが乾燥肌を招く

過度なスキンケアも肌の乾燥を招きます。例えば洗顔を多く行っていると皮膚表面で水分の蒸発を防いでくれる皮脂を除去しすぎて水分の蒸発を防げなくなります。その他にも基礎化粧品で保湿成分を補充し過ぎて自分の肌が保湿成分を生産しなくても良いと勘違いし、保湿成分を作らなくなる場合も。

乾燥肌には角質が蓄積していることがある

肌がガサガサしている、と感じている方、単純に乾燥肌だと思っていませんか?もしかしたら古い角質細胞が溜まってガサガサしているのかもしれません。
角質は元々死んだ細胞で水分を持っていない為潤いがなく溜まり過ぎると乾燥している、ガサガサするといった肌状態になります。

肌が硬くなる(ゴワゴワする)理由

肌が硬くなるのは古い角質細胞がいつまでも残っているから。角質細胞は硬い細胞なので角質細胞がたくさん重なってしまうと硬くゴワゴワとした状態になってしまいます。また、洗顔だけでなくマッサージや化粧水を塗る際など、何度も肌を強くこすっていると皮膚がその刺激を防ごうと角質層を分厚くし肌を硬くしてしまうと事も肌が硬くなる原因に。

●角化とは
角化とは表皮で基底層からできる未熟な細胞が成長して角質細胞となる過程の事を指します。成熟した角質細胞は硬く、外からの刺激を防いだり、内部からの水分蒸発を防いだりしてくれます。

●角化対策
角化した細胞が溜まることによって肌がゴワゴワになるのを防ぐには古い角質細胞を取り除くピーリングがおすすめです。
※以前からピーリングしているのに肌が固い、乾燥するという方は別の対策が必要です。

ピーリングについて正しい認識を!

ピーリングは古くなった角質細胞を除去するスキンケアですがやり過ぎると肌のバリア機能の為に必要な角質細胞まで除去してしまう・まだ生きている細胞まで除去してしまう場合がでてきます。正しくピーリングを行いましょう。

ピーリングにもいろいろ

ピーリングには大きく分けて「化学的ピーリング(ケミカルピーリング)」と「物理的ピーリング」があります。化学的ピーリングは皮膚を溶かす酸性の薬品を付けて古い角質細胞を溶かす方法で物理的ピーリングはダイヤモンドやソルトなど硬いもので古い角質細胞をこすり落とす方法です。ちなみにレーザーを使ったピーリングは物理的ピーリングに入ります。
自宅でできる化学的ピーリングと物理的ピーリングそれぞれのピーリング方法を見てみましょう。

●化学的ピーリング
・ピーリング石鹸
AHA(アルファヒドロキシ酸)という弱い酸を使って皮膚を溶かすピーリング方法です。

・ピーリングジェル
こちらもAHAを使って皮膚を溶かすピーリング方法です。

※化学的ピーリングにはAHAとBHA(ベータヒドロキシ酸)を使ったピーリングがあります。AHAの方は皮膚を溶かす作用が薄い薬剤なので市販されているものにも入っていますがBHAは皮膚を溶かす作用が高くほとんど市販されていません。BHAを使ったケミカルピーリングをしたい場合は美容クリニックに行きましょう。

●物理的ピーリング
・スクラブ洗顔料
塩やこんにゃくの粒など硬いものが入った洗顔料で顔を洗い古い角質細胞をこすり落とすピーリング方法です。稀にAHAが一緒に入っている場合もあります。

刺激になるものばかりではない

皮膚の細胞を溶かす、そぎ落とす、と考えるとかなり肌に刺激がありそうですが、肌を溶かす作用が弱いものを使う・使用頻度を工夫するといった心がけで肌への刺激は避けられます。
ただし自宅でできるピーリング方法には限りがあるため本格的にピーリングを行いたい場合や不安な場合は美容クリニックを利用しましょう。

ピーリングのペース(していい時期とダメな時期)

ピーリングのペースは使っているピーリング剤によって異なります。基本的に使用している石鹸やジェル、スクラブの使い方・注意書を守りましょう。美容クリニックで行う場合は2週間~1ヶ月は間を置いてください。
肌荒れ・にきび・乾燥が悪化した場合はその薬剤の仕様を中止しましょう。

ピーリング後のお手入れ

ピーリングはどうしても肌を刺激してしまいます。場合によっては皮膚の弱い部分が出てくる場合も。ですので肌を守るためにもピーリングを行った後は肌の保湿を必ず行いましょう。保湿をする際は保湿効果のある成分の入った化粧水と乳液(又はクリーム)をつけます。保湿に有効な成分は以下の通りです。

●保湿に有効な成分
セラミド
ヒアルロン酸
コラーゲン
スフィンゴ脂質
ステアリン酸コレステロール
天然保湿因子

たるみは合わせ鏡で全方位チェック

明らかにたるんでいる場合は鏡をぱっと見るだけでもたるみは分かります。しかし、ちょっとしたたるみはすぐに気付けないという場合も。顔全体のたるみをしっかりチェックして自分の顔のたるみを把握しましょう。

法令線から二重あごまで要チェック

顔のたるみチェックは簡単です。まず手鏡を用意してください。そしてその手鏡を上に持ちあげ顔を上向けて鏡を見てください。その状態の顔をよく観察しておきましょう。次に手鏡を顔より下におろし顔を下に向かせて鏡に写してください。上向きの顔と下向きの顔に違いはあったでしょうか?
違いが大きかったという方は顔がたるんでいる可能性あり、気を付けましょう。

たるみ対策の前に

たるみ対策を行う前にたるみに関係する表情筋と皮下脂肪について簡単におさらいしましょう。

●表情筋とは
表情筋とは顔の皮膚から皮下脂肪を挟んですぐ下にある筋肉です。皮下脂肪は表情筋・皮膚の真皮部分と繊維組織で強固に繋がっており、表情筋の衰えがすぐに皮膚に伝わってしまいます。

●皮下脂肪の特徴
皮下脂肪は上にも書いた通り皮膚と筋肉の間に存在する組織です。皮下脂肪と言われると良いイメージが少ないと思いますが、外からの衝撃を吸収して血管や内臓を守る役割や体温を保持する役割などを担っています。
皮下脂肪は結合組織でできたネットで固定されていますが、老化でネットが緩んだりむくみで皮下脂肪の重さが重くなったりするとたるみに繋がります。

表情筋トレーニング

口周りのたるみを解消するなら表情筋を鍛えるのが効果的です。筋肉は鍛えればそれにこたえてくれる部位、しっかりトレースしましょう。

●頬骨筋の鍛え方
頬骨筋(きょうこつきん)はほほを引き上げる小頬骨筋(しょうきょうこつきん)と口角を引き上げる大頬骨筋(だいきょうこつきん)に分かれます。今回はこの2つの筋肉を同時に鍛えるやり方を紹介します。

●トレーニング方法
1.割り箸を用意して口に咥えます。この時唇だけ割り箸を挟むのではなく歯で割り箸を咥えてください。
2.咥えたまま口角を上げ笑顔を作り30秒キープしてください。その後10秒休みます。これを3回繰り返してください。

●口輪筋の鍛え方
口輪筋(こうりんきん)は口の周りを囲んでいる筋肉で表情筋の多くの筋肉と接しています。老化の影響を受けやすい筋肉なのでしっかりと鍛えましょう。

●トレーニング方法
とっても簡単で舌を唇と歯の間に入れて右に10回、左に10回回すだけです。1日に3回行うようにしてください。

まとめ

口元のたるみやしわはどうしても相手に歳をとった印象を与えてしまいます。はつらつとした雰囲気を出すためにも口元のしわやたるみを改善してみませんか?

ライタープロフィール
aestivum

20代後半独身ながら生活を楽しんでいるaestivumです。女性の読者の方が楽しく、自分らしく生活を送る事ができるようなキッカケとなる文章をお届けできるよう頑張ります。国立大学理系卒、現在は大学技術職員をしながら文章書きをしています。