潤いが続く美白の肌を目指して、スキンケアをしっかり行うことは美容意識の高さのあらわれと言えます。ではそのケア、朝と夜で変えていますか? 潤いを決める皮脂と水分は、朝と夜で分泌量が異なり、そのことを踏まえてケアをしなければ肌質が定まらず、不調を招きかねません。特に鼻は皮脂分泌が活発でシミが出来やすいパーツです。スベスベの均一肌を目指すなら、鼻の特徴をしっかり捉えて、朝用と夜用のそれぞれのスキンケアを行うことが重要です。

鼻の特徴とシミの原因

鼻にシミができやすい原因は、鼻の特徴と深い関わりがあります。

皮脂分泌が活発

人間の体には皮脂を分泌する皮脂腺が数多くあります。顔の中で最も多く皮脂を分泌する部位がTゾーンと呼ばれる鼻周辺になります。つまり鼻は多くの皮脂腺があり、皮脂の分泌も活発な部位なのです。

鼻骨が高く紫外線を受けやすい

鼻にシミができる主な原因は、他の部位のシミ同様に紫外線です。紫外線を浴びるとメラニンのもとになるメラサイトが刺激され、メラニン色素が生成されます。通常は肌のターンオーバーによりメラニン色素が剥がれるのですが、過剰にメラニン色素が作られたり、肌のターンオーバーが乱れるとメラニン色素が残りシミになります。
特に鼻は顔の中でも高い位置にあるので、紫外線を受けやすくシミができやすい部位と言えます。

酸化しやすい

近年、「肌が酸化する」ということを見聞きするようになりましたが、一体どういうことを指すのか、あまり理解していない人も多いのではないでしょうか?ここでは肌が酸化するメカニズムと酸化するとどういうことが起こるのか具体的に説明します。

・皮脂と酸化
「なんとなく鼻のあたりが臭いような…」と感じたことはありませんか?実は、それは皮脂が酸化した臭いなのです。皮脂自体は無臭なのですが、皮脂と肌の常在菌が混ざり合うことで臭いを発するのです。また、毛穴の黒いブツブツも皮脂が酸化したことで起こる現象の1つです。
皮脂は肌の常在菌だけでなく、紫外線を浴びたり、酸素に触れることでも酸化が起こります。

・過酸化脂質とは
酸化をそのままにしておくと、過酸化脂質と物質に変化します。過酸化脂質は老化の原因となる活性酵素を発生させたり、シミの原因になるメラニン色素を過剰に生成したり、毛穴を詰まらせてニキビや吹出物を発生させたり、様々な肌トラブルを引き起こします。

・肌サビとは
肌サビとは、活性酵素の影響で肌が酸化する(サビる)ことです。もちろん、人間の肌は金属のように錆びて変色することはありませんが、シミ、シワ、くすみ、たるみといった老化現象が肌サビのサインです。

シミになりやすい

前述の通り、鼻はもともと皮脂分泌が活発な部位です。つまり、酸化による過酸化脂質や紫外線の影響で活性酵素が発生されやすく、メラニン色素が作られシミを作りやすい環境なのです。

この際だからしっかり覚えるシミのこと

シミにはいくつか種類があり、その原因や対策、治療法が異なります。鼻にできやすいシミにはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

鼻に出来やすいシミ

●老人性色素斑
最も一般的なシミである老人性色素班は、長年浴び続けた紫外線が原因で、通常40代前後から現れ始めることが多いです。数ミリから1cmほどの大きさで、輪郭がはっきりした薄茶色をしており、時間の経過と共に濃くなっていくのが特徴です。

●炎症性色素沈着
ニキビ、かぶれ、傷、虫刺され、摩擦などによる炎症や刺激が加わった部分が色素沈着し、シミとして残ってしまったものです。紫外線を浴びることで色素沈着しやすく、濃くなることもあります。

●脂漏性角化症
皮膚の良性腫瘍の1つで、「老人性いぼ」とも呼ばれ、主な原因は紫外線です。平らなものから盛り上がりのあるものまで様々で、最初は1~2mm程度ですが、時間の経過とともに大きくなる傾向があります。

●雀卵斑(そばかす)
鼻を中心に散らばって出現する数ミリ程度の小さい薄い褐色のシミです。子供の頃からある雀卵斑(そばかす)は遺伝によるもので、色白の人にできやすいのが特徴です。大人になってからできる雀卵斑(そばかす)は紫外線が原因です。

毛穴についての理解がケアに役立つ

シミを作らないためには過剰な皮脂をコントロールすることが大切です。正しく皮脂をコントロールするには、まず皮脂と関わりの深い毛穴について理解を深めましょう。

毛穴とは

誰もが知っている体毛が生える0.1~0.2mmの毛穴ですが、顔だけでなんと20万個の毛穴があるそうです。毛穴が目立つ人は毛穴の数が多いと思われている人が多いですが、実は毛穴の数には大差はありません。見た目の違いは毛穴の数ではなく、肌のキメの違いなのです。
また、毛穴の数は生まれた時に既に決まっており、成長するにつれ増えるということもありません。赤ちゃんが毛穴レスなのは、肌のターンオーバーが早さや肌の水分量の違いなのです。

毛穴と毛包

毛包は毛根を包む肌の組織のことで、肌の1センチ四方に少なくても20個はあると言われています。毛包には3種類あり、それぞれ構造や性質が異なりますが、一般的にはこれらをまとめて毛穴と言っています。

脂腺性毛包(しせんせいもうほう)
・皮脂腺が非常に発達しており、皮脂分泌が活発。
・うぶ毛のもの、毛が生えず皮脂腺のみもある。
・顔、背中、胸、腕などに多い。

終毛性毛包(しゅうもうせいもうほう)
・皮脂腺がそれなりに発達しており、ある程度皮脂の分泌も活発。
・頭髪、脇、髭、足、腕などに多い。

軟毛性毛包(なんもうせいもうほう)
・皮脂腺が殆ど発達しておらず、皮脂の分泌が少ない。
・顔や腕などのうぶ毛。

毛穴に付随して皮脂腺が存在

毛穴1つ1つには皮脂を作って分泌している「皮脂腺」があります。特に脂腺性毛包は皮脂腺が非常に発達しており皮脂分泌が活発で、ほかの毛包の4倍もの皮脂を分泌しています。また、毛穴が大きく深いのが特徴で、皮脂が溜まりやすく肌サビを起こしやすいと言えます。

毛穴に付随してアポクリン腺(汗腺)が存在

汗腺にはアポクリン汗腺とエクリン汗腺があります。エクリン汗腺は単独で存在していますが、アポクリン汗腺は毛穴に付随して存在しています。また、エクリン汗腺は全身のあちこちに存在しているのに対して、アポクリン汗腺は主に脇の下、耳の後ろ周辺、陰部など限られた部位にのみに存在しています。

毛穴の役割と注意点

毛穴の開きや大きさに悩んでいる女性は多いですが、毛穴や皮脂はそれぞれ大切な役割を担っています。その役割に反する間違ったケアで、肌トラブルを引き起こしている人も実は少なくないのです。

毛穴は小さいほうがいい

毛穴レスな美肌は女性の憧れですから「毛穴は小さいほうがいい!」と思いますよね。毛穴の大きさは男性ホルモンの量と深い関わりがあるのをご存知ですか?男性ホルモンが多い人は皮脂腺が発達し皮脂の分泌量が多く、皮脂の出口である毛穴も大きくなります。つまり、毛穴小さい人は皮脂の分泌量が少なく、過剰な皮脂によるシミのリスクは低くなります。

皮脂と汗の役割

嫌われがちな皮脂と汗ですが、どちらも人間にとって重要な役割を担っています。

皮脂の役割
・皮膚の表面を覆い、乾燥などの刺激から肌を守る。
・角質層が過剰に剥がれるのを防ぎ、肌荒れを予防する。
・水分の蒸発を防ぎ、潤いや柔軟性を与える。
・皮膚の常在菌のエサとなり肌環境を良好に保ち、病原菌や雑菌から肌を守る。

汗の役割
・体温調節

油取り紙・毛穴パックと毛穴肥大の関係

油取り紙をバッグに常備している女性は多いですよね。皮脂によるメイク崩れを予防するという点で、ある程度必要なことなのですが、大切なのは「過剰に皮脂を摂り過ぎないこと」です。
本来、肌の水分量を保ち乾燥から肌を守るのが皮脂の役割です。過剰に皮脂を摂り過ぎると、肌が乾燥し、それを守ろうと更に皮脂の分泌が活発になってしまうのです。そして、過剰に皮脂が分泌されれ続けると毛穴肥大に繋がってしまいます。

また毛穴の汚れをごっそり取り除いてくれる毛穴パックを頻繁に使っていませんか?毛穴パックの使いすぎも毛穴肥大の大きな原因の1つです。毛穴パックで過剰に皮脂を取り除いてしまうと、肌は潤いを補おうと皮脂を過剰分泌し、毛穴肥大を引き起こすのです。どうしても毛穴パックをしたい場合は、スペシャルケアアイテムとして月に1度程度にしましょう。

インナードライとは

肌タイプというと脂性肌、乾燥肌、混合肌、普通肌、敏感肌が定着していますが、近頃増えているのが「インナードライ肌」です。インナードライ肌は、テカるほど皮脂分泌が活発なのに、実は肌内部はカラカラに乾ききっている肌状態のことです。自分を脂性肌だと思っている人の多くが実はインナードライ肌だと言われています。

インナードライ肌の原因は肌の乾燥によるものです。肌が乾燥すると肌を守ろうと皮脂が分泌されます。脂性肌だと勘違いして、過剰に皮脂を摂り過ぎてしまい、さらに乾燥を引き起こすといった悪循環に陥っているひとも少なくないようです。そのままにしておくと、肌のターンオーバーが正常に行われなくなり、シミ、シワ、すくすみ、毛穴のたるみなど様々な肌トラブルを引き起こします。

朝と夜の肌の特徴

朝と夜では肌の水分量と皮脂量が大きく異なります。

朝から夜にかけて水分は減少

紫外線、エアコンや暖房などにより、肌の水分量は朝から夜にかけてどんどん減少していきます。まさにインナードライが起こりやすい状態です。

朝から夜にかけて皮脂は増加

皮脂には肌の潤いを保ち乾燥から肌を守る役割があります。朝から夜にかけて、紫外線、エアコン、暖房などによる乾燥から肌を守るために皮脂の分泌量は増加します。

朝活夜活・鼻ケア

朝と夜の肌の水分量と皮脂量の違いを踏まえた上で、朝夕それぞれに必要なスキンケアのポイントを具体的に紹介します。

朝ケア

●朝洗顔は弱酸性の洗顔料で
朝はメイクの汚れを落とすわけではないので、肌に負担をかける洗浄力の強い洗顔料は必要ありません。潤いを逃さずに皮脂などの汚れだけを落とす肌に優しい弱酸性の洗顔料を使うようにしましょう。また、熱いお湯や冷たすぎる水は肌のダメージに繋がるので、ぬるま湯での洗い流すのが基本です。

●保湿のコツ
朝は何かと忙しいですが、しっかりと保湿ケアをすることが重要です!インナードライを防ぐためにも、過剰な皮脂の分泌を防ぐためにも、徹底した保湿が欠かせません。特にエアコンや暖房のきいた部屋で長時間過ごす場合は、潤いが長時間続く保湿効果の高いセラミド、ヒアルロン酸などを配合したスキンケアを選ぶようにしましょう。

洗顔後は肌が乾燥しやすい状態なので、まずはたっぷりの化粧水で肌に潤いを与えます。コットンを使用する場合は擦り過ぎて肌に刺激を与えない様に注意しましょう。コットンの代わりに手でたっぷりの化粧水を抑え込むように浸透させる方法もおすすめです。化粧水の後は肌にしっかり水分が浸透するまで1~2分待ってから乳液で膜をします。

夜ケア

●メイク落としのコツ
メイクを落とすクレンジング剤は様々なタイプのものがあります。一般的には「ミルクタイプ→クリームタイプ→ジェルタイプ→リキッドタイプ→オイルタイプ」と洗浄力が高くなっていきます。オイルタイプは洗浄力が高い分、肌への刺激も強くなるので、その日のメイクや肌状態に合わせて使いわけるようにしましょう。

【クレンジングの方法】

  1. ポイントメイクを落とす。
    アイメイクなどポイントメイクを専用のリムーバーで先に落とします。
    コットンにリムーバーをたっぷり含ませ、目元に載せそのまま暫くおきます。擦らない様にコットンで軽くぬぐうように落とすのがポイントです。
  2. 適量のクレンジング剤を肌に馴染ませる。
    皮脂の出やすいTゾーンから行い、顔全体に馴染ませます。
    指先に力を入れ過ぎないように優しくメイクを浮き上がらせるように馴染ませるのがポイントです。
  3. ぬるま湯で洗い流す。
    髪の毛の生え際や顎の下などに洗い残しがないように、最低20回を目安にぬるま湯で十分すすぎましょう。

●夜洗顔は弱アルカリ性の洗顔料で
前述の通り、夜にかけて皮脂の分泌量は増えます。余分な皮脂やメイク汚れ、古い角質が肌に残ったままだと毛穴に汚れが蓄積され、様々な肌トラブルを起こします。従って、夜は皮脂や残ったメイク汚れなどをしっかり洗い流す弱アルカリ性の洗顔料を使いましょう。
弱アルカリ性の洗顔料を使うと一時的に肌がアルカリ性に傾きます。アルカリ性に傾いた肌は時間と共に再び弱酸性に戻りますが、この時に皮膚膜が張られ肌本来のバリア機能を促進する効果もあります。

セルフスペシャルケア

普段のスキンケアに簡単にプラスでき、毛穴引き締め効果が高いスペシャルケアを2つ紹介します。

●毛穴引き締めケア
・収れん化粧品
収れん化粧水は、毛穴や肌を引き締める効果や皮脂を抑える効果のある成分を含んだ化粧水のことです。特にオイリー肌や毛穴の開きが気になる人に向いています。混合肌の人は皮脂や毛穴の開きが気になる部分のみに使用すると、乾燥を防ぐことができます。

・冷やす
アイスバッグや薄い布で巻いた保冷剤などで肌を冷やすと毛穴の引き締め効果が期待できます。タイミングは朝のスキンケア後のメイクをする前や、夜のお風呂上がりのスキンケアの最後に10分程度を目安に行いましょう。

美容皮膚科での施術

美容皮膚科では過剰な皮脂のコントロールやシミを取る施術を行っています。気になる方は、まず気軽にカウンセリングを受けてみましょう。

過剰な皮脂をコントロールための施術

・ケミカルピーリング
グリコール酸(AHA)、サルチル酸(BHA)などの酸を使用し、皮膚の表面を剥ぎ取り新しい皮膚細胞を再生することで、過剰な皮脂分泌を改善します。

・点滴
過剰な皮脂分泌を抑える「ビタミンB群」、過剰な分泌を招くホルモンバランスや自律神経のバランスを整える「プラセンタ」など。

・光線力学療法
皮脂腺を破壊し、皮脂を抑える治療法です。レーザー、光治療の中で最も効果が高いとされています。

シミを取るための施術

・光治療
IPL(インテンス・パルス・ライト)という特殊な光を肌に照射することで、色素沈着しているメラニンにダメージを与えシミやくすみを予防します。レーザー治療より威力は弱いですが、肌質の改善や肌全体のトーンアップも期待できるのがメリットです。

・レーザー治療
現在、クリニックで多く行われているシミ治療がレーザー治療です。レーザーをシミの部分に照射しメラニンを焼きとって新しい皮膚細胞と入れ替わらせる治療法です。黒いシミの部分のみに反応するので、肌の他の部分に負担をかけずに確実にシミを取り除くことができるのがレーザー治療のメリットです。

・ケミカルピーリング
グリコール酸(AHA)、サルチル酸(BHA)などの酸を使用し、皮膚の表面を剥ぎ取り新しい皮膚細胞を再生することで、薄いシミやくすみを改善する方法です。

・点滴
ビタミンC、ビタミンB群、プラセンタ、トラネキサム酸など美白有効成分を点滴します。

まとめ

肌のリズムに合わせて朝と夜のスキンケアを使い分けることで過剰な皮脂分泌をブロックすることができます。シミを作らないライフスタイルを目指し美肌を取り戻しましょう!

ライタープロフィール
鎌田愛絆

ロサンゼルス在住10年以上のママ&ライター。色々な国を訪れて気に入ったロンドンに2年滞在後、国際結婚し渡米。ナチュラルでハッピーな毎日を送りながら、様々なWebメディアにて美容・健康関連の記事を執筆中!