思春期から皮脂腺が成長し、鼻の毛穴から分泌される皮脂やテカりに悩まされること十数年という人、実は多いんです。顔の中でも鼻の皮脂は一度出ると唾液のように溢れ出し、コントロールやケアが簡単ではないため、毛穴が開いて時には赤ニキビが悪化してしまうことも。何とかしようと角質ケアを取り入れることが得策かどうか、ここで見直してみましょう。鼻の皮膚と毛穴の状態の特徴をしっかりはあくすることが、滑らかな肌づくりに重要です。

鼻と角質の深い関係

顔の中で最も皮脂や毛穴の詰まりが気になる部位と言えば鼻ですよね。なぜ鼻は他の顔の部位と違って、ベタベタしたり毛穴が黒ずんだりするのでしょうか?

鼻の皮膚の特徴

顔は体に比べてもともと皮脂腺が多い部位です。中でも鼻を中心としたTゾーンは最も皮脂腺が多く、皮脂の分泌が活発です。そのため毛穴に皮脂や角栓が溜まりやすく、毛穴の開きや黒ずみなど肌トラブルを起こしやすいといえます。また鼻骨が高いので紫外線による肌のダメージも受けやすい部位です。

他の部位に比べて皮脂腺が多い

顔には約20万個の毛穴があると言われており、毛穴一つ一つには皮脂を作って分泌する皮脂腺があります。この皮脂腺は主に鼻の部分に集中しています。

皮脂分泌が活発

他の顔の部分は乾燥しているのに鼻だけテカテカするという人は多いですよね。鼻には皮脂腺が多いので、それだけ他の部位と比べて皮脂の分泌が活発なのです。

毛穴が開きやすい

鼻は顔の中心にあり目立つので、毛穴の開きが気になっている人は少なくありません。毛穴の大きさは皮脂の分泌量と比例していると言われています。皮脂腺が多く皮脂の分泌が活発な鼻はどうしても毛穴が開きやすい部位なのです。

角質とは

古い角質が溜まると毛穴の詰まりやニキビ、くすみなど様々な肌トラブルを引き起こすと言われていますよね。しかし角質は人間にとって、なくてはならない大切な存在でもあります。

角質の役割

角質は体の表面を覆っている肌組織のことで、厚みは0.02mm程度と言われています。10~20層にも積み重なった角層細胞と、その隙間を埋める細胞間脂質(セラミド)で作られています。
角質ケアの大切さが広まり「角質は不要なもの」と誤解されている方もいるようですが、肌の乾燥を防いだり外からの雑菌の侵入を防ぐといった肌を守る重要なバリア機能を果たしています。

角質はターンオーバーにより肌の奥から表面に少しずつ押し上げられた後、自然と剥がれ落ちます。しかし、加齢、生活習慣の乱れ、食生活の乱れ、ストレスなどによって肌のターンオーバーが乱れると、古い角質が残ったままになりニキビや乾燥、くすみなど様々な肌トラブルの原因になります。

角栓の違い

角質と混同されがちな角栓ですが、角栓は毛穴に詰まった古い角質や皮脂のことで、表面が酸化して黒く見えることもあります。黒くブツブツして見えるので「いちご鼻」と表現されることもありますよね。
実は角栓も外部の雑菌の侵入を防ぐ役割を果たしており、健康な肌状態であれば肌のターンオーバーにより自然に排出されるものなのです。

毛穴の詰まりと開き

毛穴の詰まり、つまり角栓は皮脂腺から分泌される皮脂と古い角質やメイク汚れなどが混ざり合ったものです。「毎日、クレンジングや洗顔をしっかりしているのに角栓が取れない…」と悩んでいる方も多いですよね。実は角栓は30%が皮脂で、70%がタンパク質なのをご存知ですか?ほぼタンパク質なので、メイクなどの油分を取り除くクレンジング剤ではあまり効果がないのです。

毛穴の詰まり(角栓)は毛穴の開きに繋がりますし、過剰な皮脂の分泌も毛穴の開きの原因の1つです。皮脂が過剰に分泌されると余分な皮脂によって毛穴がどんどん広がっていきます。さらに空気に触れたり紫外線を浴びることにより酸化し、黒いブツブツのいちご鼻になってしまいます。

毛穴が詰まりやすい理由

毛穴詰まりの直積的な原因は、肌のターンオーバーの乱れによるものです。皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」で構成されています。さらに表皮は4層になっており「基底層」で作られた細胞は徐々に「有棘層(ゆうきょくそう)」「顆粒層(かりゅうそう)」「角質層」と押し上げられ自然と剥がれ落ち新しい肌に生まれ変わります。これが肌のターンオーバーです。

ターンオーバーの乱れ

 

●なぜ乱れるのか
ターンオーバーが遅れても、早くなっても健康な肌を保つことができません。ターンオーバーが乱れてしまう原因は1つではなく、複数の原因が重なっている場合も少なくありません。

・加齢
年齢と共に肌細胞の働きも老化し衰えていくので、ターンオーバー遅れがちになります。一般的に20代前後の健康な肌の人はターンオーバーは28日周期ですが、30代~40代になると45日前後掛かると言われています。

・過剰な洗顔
過剰な皮脂や毛穴の角栓を取り除こうと、必要以上にゴシゴシと洗いすぎていませんか?洗いすぎたり、肌に刺激を与える洗顔は、無理やり角質を剥がしてしまいます。角質が剥がされてしまうと、直ぐに新しい角質を作ろうと細胞が成熟していない状態でターンオーバーが繰り返され、ダメージから肌を守るバリア機能という大切な役割も果たせなくなります。

・刺激の強いスキンケア用品
洗浄力の強い洗顔剤やクレンジング剤には、合成界面活性剤など刺激の強い成分が多く含まれています。必要以上に角質や皮脂を取り過ぎると、ターンオーバーを早めてしまう原因になります。

・過剰なピーリング
古い角質を取り除き肌のターンオーバーを正常に整える効果のあるピーリングですが、頻繁にやり過ぎるとターンオーバーを早めるだけでなく、肌に大きなダメージを与えるリスクが高くなります。

・生活習慣の乱れ
睡眠不足などの生活習慣の乱れは肌に悪影響を与えるというのは、よく知れていますよね。睡眠中は成長ホルモンが分泌されダメージを受けた細胞を修復したり、ターンオーバーが行われる大切な時間です。質の良い睡眠が十分にとれていないと、新陳代謝に必要な成長ホルモンが分泌されずターンオーバーが行われません。

・紫外線の影響
紫外線を浴び過ぎた細胞はダメージから早く回復するためにターンオーバーが早くなります。また、紫外線から肌細胞を守るために角質を厚くなりターンオーバーを乱す原因にもなります。

・食生活の乱れ
食生活が乱れて肌に必要な栄養素が細胞の隅々まで行き渡らなければ、肌は正常なターンオーバーを行うことができず古い角質が剥がれ落ちません。

・ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンと肌のターンオーバーは深い関係にあり、中でも美肌ホルモンと呼ばれているエストロゲンはターンオーバーを正常に保つ働きがあります。ホルモンバランスが乱れ、十分にエストロゲンが分泌されないと、正常なターンオーバーが行われなくなります。

・ストレス
ストレスは自律神経やホルモンバランスを乱し、更には睡眠不足も引き起こします。

●正常な周期とは
肌のターンオーバーは28日周期と言われていますが、これは20代前後の健康な肌の人の場合です。年齢と共に肌細胞の働きが衰えていくので、ターンオーバーに掛かる時間も長くなっていきます。個人差がありますが、一般的に30代~40代になると45日程度かかるといわれています。

鼻の皮膚のターンオーバーについて

鼻は皮脂分泌が活発なので角栓が出来やすく、また紫外線の影響を受け酸化を起こしやすい箇所です。酸化が起こると肌のターンオーバーが正常に行われなくなるので、古い角質や角栓が残りやすい部位と言えます。

皮膚が硬くなっている

角質細胞はレンガのように積み重なって上下左右の角質細胞と細胞間脂質(セラミド)を挟んで繋がっています。ターンオーバーで正常に剥がれ落ちなかった角質は他の細胞とくっついたまま残ってしまいます。古い角質が重なり厚くなってしまった状態は角質肥厚と呼ばれ、硬くごわついた肌になってしまいます。

雑なスキンケア

前述の通り、睡眠中は成長ホルモンが分泌され、ターンオーバーが行われる美肌作りに大切な時間です。夜に必ずクレンジングと洗顔で肌の汚れを落としていますか?スキンケアの中でもクレンジングと洗顔は最も大切なステップと言っても過言ではありません。メイク、皮脂、汗、ほこりなど日中に溜まった汚れが肌についたままだと、ターンオーバーが行われず古い角質や角栓が取り除かれません。

見せかけのオイリー肌に要注意!

近年、増えているインナードライ肌。オイリー肌だと思っている殆どの人が、実はインナードライ肌だと言われています。もしかしたらあなたもインナードライ肌かもしれません!

インナードライとは

肌の表面は大量の皮脂でテカテカしているのに、肌の内部は水分不足で乾燥している状態がインナードライです。インナードライをそのままにしておくと、ターンオーバーが正常に行われなくなり、ニキビ、シミ、シワ、くすみ、毛穴の詰まりや開きなど様々な肌トラブルを引き起こします。

乾燥している可能性あり

過剰に皮脂が分泌しているからオイリー肌とは限りません。肌は乾燥が進むと水分を蒸発させないように皮脂を分泌して油膜を作ろうとします。つまり、内部は乾燥しているのに肌の表面はオイリー肌のようにテカテカしているインナードライ状態になるのです。エアコンや暖房のついた部屋に長時間いる人は、インナードライになりやすいので注意が必要です。

鼻の角質をケアするには

鼻は皮脂の分泌が活発で古い角質や角栓が溜まりやすく、肌トラブルを起こしやすい箇所だということが分かりましたね。では、どのようにケアするのが良いのでしょうか?

ホームケア

●スキンケア
・ピーリングや酵素洗顔剤
角栓の70%はタンパク質なので、メイクなどの油性の汚れを取り除くクレンジング剤や洗顔剤では綺麗に落とすことができません。タンパク質系の汚れを優しく取り除くには、週に1回程度AHAピーリング石鹸や酵素洗顔剤で洗顔するのが効果的です。
洗顔する際は肌をゴシゴシ擦ったりせず、刺激を与えないように優しく汚れを浮き上がせるように洗いましょう。

・拭き取り化粧水
拭き取り化粧水はクレンジングや洗顔で落としきれなかったメイクの汚れや角質を取り除く効果があります。化粧水なのでピーリング効果は穏やかですが、アルコールが含まれていたり肌への負担が大きいものは避けて、低刺激な拭き取り化粧水を選ぶと安心です。

●パック・油取り紙
毛穴に詰まった汚れをごっそり取り除いてくれる毛穴パックは、効果がはっきり見えることもあり人気がありますよね。定期的に毛穴パックで鼻ケアをしている人も多いのでは?毛穴パックは確かに角栓が取れますが、使い過ぎると肌は潤いを保とうと皮脂を過剰に分泌させ毛穴肥大に繋がることをご存知ですか?

また、メイク直しの必需品である油取り紙も毛穴肥大に繋がります。過剰な皮脂はメイク崩れの原因になりますし、皮脂をそのままにしておくと肌が酸化する原因にもなりますから、油取り紙で余分な皮脂を取るのはある程度必要なことでしょう。しかし、毛穴パック同様に必要以上に皮脂を摂り過ぎてしまうと更に過剰に皮脂を分泌させる原因になるので注意が必要です。

●ケアの注意点
ピーリングや毛穴パックは無理やり角質や角栓を取りのぞき肌に刺激を与えるものも多く、さらに症状を悪化させてしまうことも少なくありません。角質ケアは皮膚科専門医が一人一人の肌質や症状に合わせて施術してくれる美容皮膚科での施術が安心・安全です。

美容皮膚科

●塗り薬
角質ケアで使われる代表的な塗り薬は「トレチノイン」です。トレチノインはビタミンA誘導体の一種で、角質剥離、肌のターンオーバーの促進、皮脂分泌抑制などの効果があります。角質ケアだけでなく、毛穴、ニキビ、シミなどの治療に幅広く処方される薬です。

●施術
美容皮膚科での角質ケアの最も一般的な施術は、ケミカルピーリングです。まず、皮膚科専門医が肌状態を診察し、一人一人の肌状態に合わせピーリング薬剤や濃度を決めて施術を行います。ピーリングにより厚くなった古い角質や毛穴に詰まった角栓など肌に不要なものを取り除き、肌の再生を促します。

【施術の流れ】

  1. 洗顔
    洗顔でメイクなどの汚れを落とします。
  2. ピーリング剤を塗布
    肌状態に合わせたピーリング剤を塗布し、暫くおきます。
    *時間は肌状態により異なります。
    *少しピリピリしますが、強い痛みや刺激はありません。
  3. 中和
    酸を中和してピーリングをストップします。
  4. 洗顔
    洗顔で薬剤を落とします。

施術の流れはクリニックにより多少異なります。ピーリング後の肌は成分を吸収しやすい状態なので、イオン導入やパックを行うところもあります。

油の摂り方を考えた食事を

皮脂を過剰に分泌させないためには、皮脂をコントロールする食生活を心掛けましょう。

食生活で皮脂コントロール


皮脂の分泌を活発にする食品は、中性脂肪になりやすい食品と糖質を多く含む食品(高GI食品)です。

・中性脂肪になりやすい食品
皮脂の主成分は中性脂肪ですので、中性脂肪になりやすい食品を多く摂ると皮脂の分泌が増加します。
主な食品:ファーストフードなどのジャンクフード、揚げ物、スナック菓子、カップラーメン等のインスタント食品、レトルト食品、バター、生クリーム、脂身の多い牛肉や豚肉など。

・糖質を多く含む食品
血糖値が急上昇するとインスリンが分泌され、皮脂腺を刺激し皮脂分泌を活発にさせます。
主な食品:小麦粉、白米、パン、麺類、クリームやバターを多く使用したケーキや洋菓子、餡子や砂糖を多く使用した和菓子、アイスクリーム、清涼飲料水、炭酸飲用水、アルコールなど。

抗酸化成分を意識

代謝の良い体作りには、抗酸化作用のある食品を多く摂るようにしましょう。複数の食材を一度に多く摂れるスムージーなどにするのもおすすめです。

抗酸化作用のある成分と主な食材

  • ビタミンA
    にんじん、かぼちゃ、小松菜、春菊、ニラ、青しそ、ほうれん草、うなぎなど
  • ビタミンC
    いちご、キウイ、レモン、グレープフルーツ、パセリ、キャベツ、ピーマン、ブロッコリー、ほうれん草など
  • ビタミンE
    カボチャ、菜の花、モロヘイヤ、アーモンド、大豆、ごま、アボカドなど
    リコピン トマト、すいか、さくらんぼ、ピンクグレープフルーツ、柿、パプリカなど
  • ポリフェノール
    カカオ、赤ワイン、アサイー、ブルーベリー、ぶどう、柿など
  • イソフラボン
    納豆、豆乳、大豆、豆腐、味噌、きな粉など
  • ペクチン
    みかん、リンゴ、すいか、にんじん、キャベツなど
  • 亜鉛
    牡蠣、レバー、鶏肉、豚肉、卵、ニシン、チーズなど
  • セレン
    大豆、魚介類、牛肉、ニンニクなど

まとめ

「過剰な皮脂や角質ケアをしていたつもりが、実は間違ったケアで症状を悪化させていた」ということも珍しくありません。正しい鼻の角質ケアで毛穴レスな滑らかな肌作りをしましょう!

ライタープロフィール
鎌田愛絆

ロサンゼルス在住10年以上のママ&ライター。色々な国を訪れて気に入ったロンドンに2年滞在後、国際結婚し渡米。ナチュラルでハッピーな毎日を送りながら、様々なWebメディアにて美容・健康関連の記事を執筆中!