洗顔後の肌がガサガサする、保湿しても改善されない。そんな肌ツヤが感じられず、肌触りがごわついている肌、もしかしたら角質に問題があるかもしれません。角質は古い皮膚だと思って取り過ぎていませんか?

肌のごわつきやガサガサは、薄くなった皮膚を守ろうと、角質肥厚になっている可能性があります。皆さんもよくご存知のターンオーバーはそのカギを握っていますが、働きや周期の過程、肌環境に関心を向けてみると、肌悩みの原因を理解出来るはずです。

また高保湿が大事だとわかっていながら、クリーム嫌いや選び方を間違えると、改善から遠のいてしまいます。身近に出来るケア方法についてもご紹介します。

不要な角質を見極めるのは難しい

不要な角質をとってしまえば硬い皮膚の除去は簡単!と思いきや不要な角質と必要な角質を見極める事はとても難しいんです。角質の仕組みからなぜ見極めるのが難しいのか見てみましょう。

角質とは

角質とは皮膚表面を覆う死んだ細胞の事で、角質細胞とも呼びます。角質細胞は皮膚の真皮の上にある基底層という部分でできます。その細胞が時間をかけて皮膚表面まで押し上げられて角質細胞になります。角質細胞同士の間には細胞間脂質という水分を保持する組織が存在します。
角質細胞と細胞間脂質でできた角質層部位にもよりますが平均0.02ミリ。かなり薄い層です。この薄い層の中に不要な角質と必要な角質が重なって存在しているので不要な角質と必要な角質の見分けがつきにくいのです。

角質の役割

角質の役割は外部からほこりや菌などの有害物質が体内に入るのを防ぐバリア機能的な役割と、体の中の水分が過剰に蒸発する事を防ぐという役割があります。

美しい肌と角質の状態

この角質は美しい肌にも大きく関係します。例えば角質の状態が悪くなり、外部からの有害物質の侵入を防ぐ事ができなくなると、細胞を生み出す基底層にまで外部ダメージが通り、皮膚細胞の生産が制限されターンオーバーが乱れてしまいます。そうすると肌の表面は未熟な細胞で覆われて外部刺激にさらに耐えられなくなる、若しくは古い死んだ細胞が張り付いてくすんでボロボロの肌になってしまいます。

肌のキメの役割

角質は肌のキメでも重要な役割を果たします。私たちが普段見ている肌の表面は皮膚表面にある角質です。この角質が乱れてしまうと角質細胞同士がバラバラに配置され、キメが乱れて見えてしまいます。また、角質の役割でも説明した過剰な水分蒸発を防ぐ働きも肌のキメに関わります。角質が乱れて水分が多く蒸発してしまうと細胞内の水分も失われて細胞自身が縮んでしまいます。細胞が縮むと細胞同士の隙間が広くなり、溝が目立つ見た目の良くない肌になってしまいます。

角質肥厚の原因を知る前に

ターンオーバーについて正しい理解を

ターンオーバーとは皮膚の細胞が生まれてから死んで垢として剥がれるまでの過程を指します。まず、細胞ができる層は基底層(きていそう)です。基底層では基底細胞1層でできた層で細胞が毎日生み出されており、この基底細胞が有棘層(ゆうきょくそう)、顆粒層(かりゅうそう)、と上に押し上げられていき、角質層にたどり着く時に細胞が死に角質細胞となります。この一連の流れがターンオーバーです。

基底層の存在を強くイメージ

先ほどから何度も出てきている基底層、この層がターンオーバーでは大切になります。基底層の細胞は皮膚細胞を新たに生み出す細胞です。この大切な細胞に外部からのダメージが届かないよう上に何層もの細胞が重なっています。もちろん、他の皮膚の層でもそれぞれの役割があるのでただ基底層の細胞を守る為だけに存在しているという訳ではありません、が皮膚の細胞を生み出す、という事は基底層の基底細胞にしかできないことです。

角質層の役割

角質層の役割は角質の役割と重なってしまいますが外部からほこりや菌などの有害物質が体内に入る事を防ぐバリア機能的な役割と、体の中の水分が過剰に蒸発する事を防ぐという役割を持っています。角質よりより体の中の水分が過剰に蒸発する事を防ぐという事に重点を置いている、と考えてもらうと角質との役割の違いが分かりやすくなるかと思います。

角質肥厚とは

上の説明で角質と角質層が肌にとって大切な役割を担っているという事が分かってもらえたかと思います。ただこの角質、古い角質が残って分厚くなってしまうと皮膚表面がくすみ、ガサガサになり、肌荒れやしわ、にきびに繋がってしまいます。この角質が分厚くなる事を「角質肥厚(かくしつひこう)」と言い、肌の状態を悪化っせる大きな原因となります。

角質肥厚の原因

肌のトラブルとなる角質肥厚の原因には以下の6つの原因があります。
・乾燥
・摩擦刺激
・紫外線
・生活習慣の乱れ
・ストレス
・ホルモンバランスの乱れ

角質肥厚になっている肌とは

自分で角質肥厚になっているかどうかを確認したい!そんな方は自分の肌を観察してみましょう。結構簡単にチェックできます。

肌のごわつき・ガサガサを確認

角質肥厚を確認するには自分の肌のごわつき・ガサガサ度合いを観察してみてください。ニキビや黒ずみブツブツができている肌も角質肥厚の疑いがあります。
ただ、肌荒れがひどい、あまりにも肌がボロボロ、という場合はカビが肌にとりついている、アレルギー症状が出ているなど病院で対処しなければいけない場合もあります。あまりにも肌が荒れているという方は一度皮膚科を受診してみてください。

角質肥厚ケア方法

角質肥厚にいつの間にかなっていた!という方は日々のスキンケアで角質肥厚を解消しましょう。普段のスキンケアに気をつけるだけでも角質肥厚は緩和できます。

ていねいな洗顔

角質肥厚の原因として摩擦刺激や皮膚の乾燥があります。そんな摩擦刺激や皮膚の乾燥を招きやすい行動の中に間違った洗顔があります。間違った洗顔は洗っている途中で皮膚に摩擦刺激を与える・皮膚表面の皮脂を洗い落とし過ぎて洗顔後の乾燥を招く、など角質肥厚の原因をたくさん作ってしまいます。ていねいで正しい洗顔を行って角質肥厚を防ぎましょう。

正しい洗顔方法

  1. まずは手を洗う
    よく泡立てるために、まず手を洗います。
  2. 洗顔料を良く泡立てる
    次に、洗顔料を細かい泡を作るように良く泡立てます。具体的には洗顔料を利き手とは逆の手の平に乗せ、少し窪めて、手のひらをボウルに見立て、利き手の指先3本で水を混ぜながら良く泡立てます。苦手な方は泡立てネットを使っても良いでしょう。
  3. Tゾーンから優しく洗い始める
    もちもちの泡が玉子1分ほどの大きさまで出来たら、手と肌の間にクッションの様に泡を乗せ、まずはTゾーンや顎など、皮脂が多い部分からやさしく洗い始めます。なるべく指がお肌に触れないようにしましょう。
  4. 目元や口元は泡を乗せるだけで十分
    乾燥しがちな目元や口元などは、泡を乗せるだけで十分です。
  5. ぬるま湯で最低20回以上すすぐ
    洗顔料をぬるま湯で最低20回以上はすすぎ、洗顔料がお肌に残らないようにしましょう。お湯の温度は33℃~36℃くらいが理想的です。
  6. 清潔なタオルで顔を押さえる
    すすいだあとは、清潔なタオルで顔を押さえるようにやさしく水分を取りさります。
  7. 洗顔後はすぐに保湿
    洗顔後の肌から水分が蒸発する時に角層の水分が奪われる過乾燥になりがちです。3分以内に十分に保湿をするように心がけましょう。

(引用元)引用元: スキンケア大学

徹底保湿

角質肥厚の原因である皮膚の乾燥、これが以外に厄介です。皮膚の乾燥は洗顔方法を変更するだけでは防ぎきれません。皮膚の乾燥を防ぐ為には洗顔後や普段からの保湿が重要となってきます。角質肥厚のケアに大切な皮膚の保湿のやり方を見ていきましょう。

●ブースター
化粧水・乳液・クリームを塗る前にブースターを塗っている方もいらっしゃるかと思います。ブースターは基礎化粧品をしみこませ安くする基礎化粧品の事で効果については賛否両論がある基礎化粧品です。ただ、ブースター=悪い・良いではなく入っている成分がどのようなものか、が重要な点です。

主にブースターは化粧品をしみこませやすくすると宣伝をうっているものが多いと思いますが、これは一時的に肌のpHバランスを変える・皮膚のバリア機能を壊すことで成立しているものが多いようです。そのような宣伝だけに惑わされず、各ブースター商品の成分をチェックして皮膚の保湿をしてくれる成分が入っているかどうかを見極めてから購入してください。
化粧水と乳液又はクリームだけでも保湿はできるのでブースターはいいかな、と思う方はブースターなしでも大丈夫です。

●化粧水
皮膚が乾燥したまま・洗顔した後のまま放っておくと角質の水分がどんどん蒸発してしまう・皮脂が足りないと体が判断し皮脂を大量に分泌してしまい肌がテカる、など様々な不調が起こってしまいます。これらの不調を一時的ではありますが水分を補う事で防ぐ、それが化粧水の役割です。また肌に水分を与える化粧水は一時的ですが皮膚のキメを整えるのでその後に塗る美容液や乳液、クリームを肌全体にいきわたらせやすくする効果もあります。

化粧水を選ぶ際は保湿成分が入っているもの又はエモリエント剤という皮膚の水分蒸発を防止しつつ皮膚の柔軟性を上げる効果のある種天然油脂、脂肪酸エステル、脂肪族高級アルコール、リン脂質、脂肪酸類などが入ったものを選んでください。

仕上げはクリーム

化粧水の後には乳液又はクリームを必ず塗るようにしてください。ただ、しっかり保湿をしたいという場合はクリームの方がおすすめです。これは乳液よりクリームの方が油性成分が多く、肌表面を油の膜で覆いより皮膚の水分、化粧水で補った水分の蒸発を防ぐから。乾燥が気になる、皮膚がすぐガサガサになる、という方はスキンケアの仕上げを乳液ではなくクリームで行いましょう。

●配合成分にこだわって選ぶ
クリームを選ぶ際はブースターと同様に配合されている成分に注目しましょう。保湿に有効な成分がたくさん入っている・多く入っているものほど保湿効果は高くなります。保湿効果があると認められている成分を以下に記載しますので、これらの成分が入っているクリームを選んでください。ちなみにおすすめの成分はセラミドです。

・保湿効果のある成分
セラミド/ヒアルロン酸/コラーゲン/エラスチン/天然保温因子(NMF)/ステアリン酸コレステロール/コレステロールエステル/ポリクオタニウム-61(リン脂質)/水素添加大豆レシチン/プロテオグリカン/アミノ酸/ヘパリン類似物質/グリセリン(グリセリンの種類によって違いあり)

配合量については成分表示に具体的に書かれているわけではありません。しかし、成分表示の規定でより多く配合されている成分を先に書くと規定されています。保湿成分が成分表示の最初に出てくる商品を選びましょう。

●ていねいな塗り方
クリームを塗る際にも洗顔と同様に正しい塗り方というものがあります。間違った塗り方だと肌にダメージを与えるという事は少ないですが塗りムラができ効果を実感しにくい、という事に。正しい塗り方でクリームの塗りムラを防ぎましょう。

・正しいクリームの塗り方

  1. 手に商品に書いてある通りの量のクリームをとりだし手のひらで温める
  2. 左右のほほ、あご、額、鼻のてっぺんにクリームをつけ肌の外側に向かって手で伸ばしていきます。伸ばす時に強くこすらないように注意してください。
  3. 最後に肌を手のひらでつつみハンドプレスしてください。(3はなくても大丈夫です)

●ティッシュオフ
洗顔後以外でクリームを塗る時に便利なのがこのティッシュオフです。ティッシュオフは主に余分なメイクを落とす・余分な皮脂を落とす時に行う方法です。クリームを塗る前にTゾーンなど皮脂が多いなと感じる部位のみティッシュオフするとクリームの塗った時のべたべた感、塗り過ぎた感を緩和してくれます。

ちなみに余分なメイクを落とす・クリームを塗る前ではないけど皮脂を落とすという時にティッシュオフを行う際はやりすぎに注意しましょう。ティッシュオフはしっかりと皮膚についた化粧品の油分や皮脂の油分をふき取ってくれますがやり過ぎると肌の乾燥を防ぐ皮脂まで落としてしまい、肌の乾燥が加速する原因に。肌の乾燥が気になる方でよくティッシュオフしている、という方はティッシュオフの頻度を減らすか保湿ケアを入念にするなどの対策をとりましょう。

常に新陳代謝を整えておく

角質肥厚は皮膚のターンオーバーが乱れて起こるものでもあります。ターンオーバーを正常に行うには新陳代謝を行って体の細胞を新しいものに変える必要があります。体の新陳代謝を普段から整えてターンオーバーを正常にし、角質肥厚を防ぎましょう。

食事と栄養素

新陳代謝を正常に行う為には食事から新陳代謝に必要な栄養を摂取する必要があります。
食事の時に気を付けたい事は以下の4ポイントです。

ポイント1:タンパク質を1日50g以上摂取する
タンパク質は新たな皮膚や新たな細胞の材料になります。古い細胞を新しいものにしようと思っても材料が足りなければ新しいものに入れ替えられません。他、新陳代謝をコントロールする上で欠かせない

ポイント2:ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6などのビタミンB群を積極的に摂取する
ビタミンB群は脂質や糖質、タンパク質からエネルギーを生み出し体の代謝をよくしてくれます。いくら材料があってもエネルギーがないと体の中の新陳代謝は起こりません。体の中でしっかりとエネルギーを得る為にビタミンB群を摂取しましょう。

ポイント3:ビタミンAを1日当たり700μg摂取する(30~49歳の女性の場合)
ビタミンAは皮膚や粘膜を作る時に働くビタミンです。細胞を正常に増殖させる為には必須のビタミンですので不足しがちだと思う方はサプリメントで摂取する、ビタミンA又は体の中でビタミンAに変換されるカロテンを含む食品を意識的に摂取しましょう。

ポイント4:ビタミンCを積極的に摂取する
ビタミンCはコラーゲンの生成を促す効果や肌の老化を防ぐ抗酸化作用があります。直接新陳代謝に関わる訳ではないのですが、肌を支えるコラーゲンやエラスチンを生成してくれる作用は肌の美しさにとっては大切な事です。肌の新陳代謝をアップさせるならビタミンCを積極的に摂取しましょう。

体を冷やさない

体を冷やすと血行不良を起こし、細胞を新しくする際の材料やエネルギーが体の隅々まで十分に行きわたらなくなります。冷たい食べ物は控える、温かい飲み物又は常温の飲み物を飲むようにする、空調の効いているところでは何か羽織る、など工夫して体を冷えから守りましょう。

皮膚科に相談

上でも書いた通り肌荒れが酷い、かゆみや痛みがあるといった場合は何らかの皮膚の病気を発症している可能性があります。皮膚の病気には乾燥しすぎて外部の刺激を受けやすくなり過ぎて起こる「アトピー性皮膚炎」、カビ(真菌)が皮膚に感染して起こる「皮膚真菌症(白癬)」、黄色ブドウ球菌や連鎖球菌が皮膚に感染して起きる「伝染性膿痂疹(とびひ)」など皮膚には様々な病気があります。
素人目には判断できないものや接触するだけでも感染するものもあるので肌荒れが酷い、かゆみや痛みがあるという場合は必ず皮膚科を受診してください。

まとめ

角質は皮膚にとって大切なバリア機能を担う部分ですが古い角質が落ちずに分厚くなってしまうと角質肥厚を起こし皮膚をごわごわでくすんだ状態にしてしまいます。保湿ケアや食事のケアで角質のターンオーバーを正常にし、きれいな肌を保ちましょう。

ライタープロフィール
aestivum

20代後半独身ながら生活を楽しんでいるaestivumです。女性の読者の方が楽しく、自分らしく生活を送る事ができるようなキッカケとなる文章をお届けできるよう頑張ります。国立大学理系卒、現在は大学技術職員をしながら文章書きをしています。