ホームケアやクリニックで身近に体験できるピーリング。つるんと滑らかに整うだけでなく、ツヤがアップするのでやみつきになる人も結構います。しかしその肌、外的要因から守る皮膚の働きに悲鳴をあげているような状態だって気付いていますか?肌内部では必死に細胞を作り出しているため、未熟な細胞が肌表面を覆っているためとても不安定です。ところが見た目は輝いていることから、美肌と勘違いしてしまうのも事実。そんな肌をビニール肌と例えて、美容雑誌やインターネットなどでは注意を呼び掛けています。ピーリングは上手に取り入れることで美しい肌に導かれる美容方法です。間違った方法で肌ダメージを加速しないか、ぜひここで確認してみましょう。

最近、話題になっているビニール肌とは

ビニール肌とは見た目がツルツルで綺麗な健康肌のようでありながら、実は肌にとっては異常事態。肌のバリアが失われてしまっている状態のことを言います。放っておくとさまざまな肌トラブルを引き起こしたり肌の老化を早めてしまう可能性がある危険な状態なのです。

ではビニール肌が正常な健康肌でないなら、一見美肌にも見えるあのツヤツヤ感は肌にとってどんな状態なのでしょうか。

角質を取り過ぎた肌の例え

「ビニール」と聞いてあの薄いペラペラのビニール袋を連想する人もいらっしゃるかもしれません。

通常の肌の角質の厚みはなんと0.02mm!
それだけでも十分にビニールのようですが、古い角質を剥がさなきゃと頻繁にピーリングをしたり、肌に負担をかけるスキンケアをして角質を取りすぎることで、元々薄い角質層をさらに薄くしてしまっている場合があります。
そのペラペラになってしまった角質層があたかもペラペラのビニールのようなことから、ビニール肌と言われる所以になっています。

ツヤはツヤでもダメージによるもの

ビニール肌のもう一つの特徴として、ツヤがあって綺麗な肌に見えるという側面があります。特にピーリングを行うと肌が一皮向けたゆで卵のようにツルツルしてツヤが出たように感じるので、ついつい頻繁にしてしまう人も多いようです。

しかしピーリング効果と感じているそのツヤはツヤでも、実は肌のダメージによるものである場合があるので注意が必要!

ペラペラの肌はキメが削られている状態なので肌がスベスベになったように感じますが、実はバリア機能がなくなって肌がダメージを受けている状態なのです。

美肌に必要な角質のことを再確認!

せっかく綺麗になりたくて行なったピーリングが、肌を痛めて危険な状態になっているとしたらとても悲しいことですね。
このようなビニール肌にならないためにも、角質について再確認して美しい肌を目指しましょう

皮膚の構造と役割はマストで覚えよう

まずは自分の肌がどういう状態でどんなスキンケア法があっているのか、きちんと知ることが大切です。それを知るためには皮膚の構造と役割という知識は必須項目。

なんとなく難しく聞こえるかもしれませんが、わかりやすく解説していくのでしっかりと確認してみましょう。

<基本編>●表皮

表皮は体の一番外側を覆っている部分で、厚さが0.2mmほどしかありません。その0.2mmの中に4つの層が積み重なっています。

その4層の細胞は約95%が一番下にある「基底層」から生み出された「ケラチノサイト(角化細胞)」という細胞ですが、各層ごとに細胞が変化しながら紫外線などの外部刺激から肌を守ったり、水分が蒸発するのを防いで保湿を行ったりしてくれています。

また、一番下の基底層には「メラノサイト」という「メラニン色素」を生み出す細胞があります。このメラニン色素はしみの元となるので嫌われがちですが、紫外線や活性酸素などの外部刺激から細胞のDNAが傷つくのを防ぐ役割をもっていて、実は皮膚ガンの予防に一役買っているのです。

●真皮
では表皮は4つの層で何を守っているのかというと、真皮という肌の本質の部分です。この真皮は、肌の保湿とハリ・弾力の維持という役割を持っています。

真皮は表皮とはまた全然違った構造をしていて、厚さはおよそ2mmほど。蜂の巣のように網目状にからまったコラーゲンとエラスチン、そしてその隙間を埋め尽くすゼリー状のヒルアロン酸などによって構成されています。

コラーゲンやヒルアロン酸は有名で、美肌成分として化粧品に含まれていたりもしますが、実はそれらの成分は表皮の細胞間より大きいので真皮まで吸収されません。

コラーゲンやエラスチン、ヒルアロン酸などは、真皮にある「線維芽細胞」とよばれる重要な細胞によって作り出されています。また、古いコラーゲンなどを分解してくれるのも線維芽細胞なので、この線維芽細胞が肌のハリや弾力を維持する要になります。

また、ハリや弾力とは別に血管や神経やリンパ管、汗腺や皮脂を分泌する皮脂腺なども真皮にあり、体温調節なども行なっています。

●皮下組織

皮下脂肪は真皮の下にあり、ほとんどが皮下脂肪で構成されています。
この皮下脂肪は体の骨や臓器を守るクッションのような役割をしており、外部から何か強い衝撃が加わってもある程度体の中が守られるのは、この皮下脂肪のおかげでもあります。

また皮下脂肪で体温が下がるのを防ぐという保温の役割もあるので、女性にとっては「皮下脂肪」というとダイエットの敵のように感じますが、生命維持のためには大切なものなのです。

そして肌にとっても大きな役割をもっています。
皮下組織には動脈と静脈が通っていて、肌の細胞に栄養を運び、老廃物があれば回収してくれます。

真皮層で保湿の維持や肌の弾力やハリのもとになるコラーゲン・エラスチン・ヒルアロン酸が生成されるのも、表皮で肌を守る細胞が生まれるのも、皮下組織の動脈から運ばれる栄養素のおかげなのです。

<美肌常識編>

真皮や皮下組織をバリア機能で守ってくれているのが、一番表面にある「表皮」ということがわかりました。キレイを目指す女性にとって、美肌と表皮は切っても切ることができません。この表皮の構造と役割についてもう少し詳しく学ぶことで、どうしたら美しい肌を手に入れることができるのかを知ることができます。

●皮脂膜
皮脂膜は肌の表面を覆っている、水分と脂分が混ざった膜で「天然のクリーム」と呼ばれています。

その皮脂膜を作り出している水分と脂分とは、実は「汗」と「皮脂」のこと。この汗と皮脂が、肌にもともと含まれている常在菌や乳化作用のある成分によって乳化され、クリームのような保湿成分となって肌をおおい、水分の蒸発を防いでくれるのです。

皮脂膜は肌の乾燥を防ぐことで、表面の角質が剥がれてしまうのを防いだり、肌に柔軟性を保たせてくれる役割もあります。一見、汗と皮脂ということでなんとなく不潔なものと感じて洗い流したくなるかもしれませんが、そうではありません。

皮脂膜は弱酸性なので外部からやってくる雑菌から肌を守り、肌によい働きをする善玉菌の働きを助けて、肌の環境を守ってくれているのです。

●角質層
角質層は表皮の一番上、私たちが普段触れることができる肌の表面にあります。その厚みは0.02mmほど。その0.02mmの中に10〜20層ほどの細胞が重なっていて肌を守っています。

しかもその細胞は「角質細胞」とよばれ、基底層で作られて有棘層・顆粒層で役目を果たした後、死んで肌から排出される直前の状態、いわゆる「死んだ細胞」なのです。

「角質細胞」はレンガのように重なっていますが、頑丈なレンガの壁を作るには、レンガ同士の隙間にセメントを塗らなければいけません。

角質層もそのようになっていて、「角質細胞」同士の間には「細胞間脂質」という成分が「角質細胞」同士を隙間なくくっつける役割をしてくれています。
「細胞間脂質」の成分は約半分がセラミド。細胞間の隙間を埋め尽くしながら、保湿を保っているのです。

●基底層
基底層があるのは表皮の一番下、真皮との境目。わずか1層からなっていて、ところどころにメラニン色素を生成する「メラノサイト」という細胞があります。

表皮の上の方には血管や神経がないので、細胞を生成したり刺激を感じとったりすることができません。そういった血管や神経は表皮ではなく真皮の方にあるので、表皮の「基底層」では真皮の血管から流れてくる栄養素をもとに、新しい細胞を作り出しています。

基底層の一番下の真皮の真上には「基底膜」という膜があって、真皮にある血管から表皮の細胞を作り出す基底層へ栄養を届ける役割が。この基底膜は外部刺激から真皮がダメージを受けないように守る役割もありますが、実は紫外線のダメージで切断されてしまうこともあります。

そのため、紫外線の攻撃から守るために、基底層にある「メラノサイト」がメラニン色素を生成し、紫外線による活性酸素から肌組織を守っています。

●ターンオーバー
表皮の4つの層は、一番下に「基底層(きていそう)」、その上に「有棘層(ゆうきょくそう)」、「顆粒層(かりゅうそう)」、一番上に「角質層(かくしつそう)」というふうに重なっており、一番下の基底層で作られた細胞がだんだん変化しながら上の層へ押し上げられていきます。これが美容情報でよく耳にする「ターンオーバー」の流れ。

基底層で生まれた細胞は、有棘層に押し上げられながら「有棘(ゆうきょく)細胞」へ、そして顆粒層へ押し上げられながら「顆粒(かりゅう)細胞」へ、その役目を終えると最後に角質層へ押し上げられながら死んだ細胞である「角質(かくしつ)細胞」へと変化して、最後は垢(アカ)となって排出されていきます。

表皮はこの4層の細胞によって保湿を維持したり、紫外線などの外部刺激から守るバリアの役割をしています。

角質の重要性

では美肌づくりに一番大切な部分がどこかというと、肌の表面にある役割を果たし終わった「角質細胞(ケラチノサイト)」です。「死んだ状態」であるこの細胞の集まりが、まさに肌や体内というお城を守る「城壁」。

この城壁が崩れてしまうと、肌は乾燥し、雑菌が繁殖し、紫外線からの攻撃をもろに受けてしまうのです。

●角質の役割

角質細胞は主に「ケラチン」というタンパク質でできており、水分を含むと柔らかくなります。ちょうど、最初は硬いけど水に濡らすと柔らかくなる「海綿スポンジ」をイメージするとわかりやすいでしょう。

正常な状態の角質細胞には常に20〜30%ほどの水分が含まれており、その中には「NMF」と呼ばれる天然の保湿因子が含まれています。さらに成分のうちの約半分がセラミドでできている「細胞間脂質」が細胞と細胞のすき間を埋め尽くして、水分を逃さないようにする強固な壁を作っているのです。

そのため人間からこの角質がなくなってしまうと、24時間で水分不足によって死に至ってしまうほど。たかが「死んだ細胞の集まり」かもしれませんが、私たちにとってはなくてはならない生命線なのです。

また、この角質の壁は外部からの雑菌や化学物質の侵入も防ぎ、紫外線の攻撃からも肌内部を守っています。

・細胞間脂質・セラミド・NMFと美肌の関係

細胞間脂質は約半分がセラミド、もう半分はコレステロールや遊離脂肪酸、硫酸コレステロールなどで構成されています。

この主な成分であるセラミドは脂質なので水とは馴染みにくく、かといって油に溶けやすいわけでもない複雑な成分です。その成分がまるでミルフィーユのように何層も水分をはさみ込み、角質細胞の隙間を埋め尽くしています。これをラメラ構造といいます。

角質細胞に含まれている「NMF(天然保湿因子)」は水分を取りこんでしっかりと抱え込む性質がありますが、ラメラ構造では、細胞間脂質がNMF(天然保湿因子)の水分も挟み込むので、さらに水分が逃げる隙を与えません。

このように何重にも厳重になっている保湿システムによって、肌の潤いは保たれています。

●バリア機能とは

またラメラ構造がしっかりしていると、水に弱い成分も、油分に弱い成分も肌の中に入り込むことができません。

なぜなら水分に弱く油分に強いものは、ラメラ構造の脂質に入り込むことはできますが、その先には水分の壁が立ちはだかっているので、それ以上侵入することができないからです。その逆もしかりです。

このように私たちの肌は、まず最初に弱酸性の「皮脂膜」で雑菌の繁殖を抑え、さらに待ち受けている「角質細胞」と「細胞間脂質」の壁で汚れや雑菌や化学成分などの侵入を防ぐという、強靭なセキュリティシステムによって守られているのです。

角質除去が美肌を決める運命線に

では、なぜ巷には角質を除去するピーリングというものが存在するのでしょうか。

それにはターンオーバーの乱れが関係しています。現代社会では大気汚染や食生活の乱れ、ストレス、睡眠時間の乱れなど、肌のターンオーバーの周期が乱れる原因がたくさんあります。

ターンオーバーが乱れると、正常な状態なら徐々に剥がれていく角質も、うまく剥がれずに肌に溜まってしまい、それが積み重なることでくすみやトラブルの原因になります。

そのため、乱れてしまったターンオーバーを改善し、積み重なってしまった余分な角質を除去するためにピーリングという方法が生み出されました。
ピーリングは肌の構造や役割をきちんと理解して、正しく使えば美肌を作り出すことができますが、間違った知識で角質を取りすぎてしまうと肌を傷めてしまいます。

角質除去をうまくできるかどうかが、美肌を決定づける運命線になるのです。

角質が溜まりやすい部位

体の中で角質が特に溜まりやすい部位というところがあります。それは顔と足。

顔は間違ったスキンケアや毎日のメイク、そして服を着るわけではないので常に紫外線や埃などにさらされていることなどが原因でターンオーバーに乱れが発生することがあります。

そして足は、常に人の体を支えているので重圧や摩擦、また比較的乾燥しやすく、冷えて血行不良にもなりやすいことから、ターンオーバーが乱れやすいのです。

このようにターンオーバーが乱れることで、顔や足は角質が溜まりやすくなっています。

顔の角質が気になる部位

足のざらつきも気になりますが、やはり毎日人に見られる顔の角質は一番気になります。
特に鼻やあごなどは角栓やニキビなど、溜まった角質が原因でトラブルが起きやすい部位。しかし、それらの部位について見てみましょう。

●鼻

鼻は皮脂の分泌が多いTゾーンに位置していて、特に毛穴にある皮脂腺も大きくなっています。そのため他の皮脂の分泌が少ないところと比べると7倍も多く皮脂が分泌され、テカリや毛穴が気になって手でよく触れてしまう部分でもあります。また、顔の一番高いところに位置していることから紫外線の影響も受けやすいですね。

そのように鼻を触るクセやスキンケアで摩擦を与えたり、乾燥や紫外線などでダメージが与えられると肌はそのダメージから守ろうとして角質をより多く生み出そうとします。要するにターンオーバーが早まってしまうわけです。

そのため、成長しきれない未熟な細胞なのに次の細胞が新たに生まれてしまうことに。一番表面にある古くなった角質は本来、垢(アカ)として剥がれていくべきですが、細胞が未熟なため剥がれにくく積み重なっていきやすいのです。

その溜まった角質が毛穴をふさぎ、さらに鼻から分泌されるたくさんの皮脂や埃などと混ざり合って角栓になっていきます。

正常な肌の場合にも角栓はあり、毛穴にゴミや雑菌が入り込むのを防ぐ役割をしていますが、このように肌のダメージから起こる角栓は、角質が積み重なってしまって表面が硬く、ニキビなどのトラブルに発展しやすいのです。

●あご
あごも角栓ができやすい部位です。しかし鼻とはまた少し違った原因があります。

「顔を洗う仕草をしてください」と言った場合、あごの上には手のひらがかぶさっているでしょうか?
多くの場合、両手の手首のあたりにあごがあるかと思いますが、鼻のように出っ張っているわけではなく、くぼんでいる部分もあるので他の部位より手のひらが触れにくくなっています。

実はこれがあごの角栓ができる原因の一つ。
メイク後のクレンジングや洗顔時にあごは洗いにくく、さらに顔の一番下にあるので顔を洗った時にTゾーンや頰から流れてきたクレンジング剤や洗顔料が残りやすいのです。

そのため、残ったクレンジング剤や洗顔料の刺激から肌を守ろうと皮脂の分泌が過剰になったりターンオーバーを早くして角質をたくさん生成しようとします。

また、その逆もあります。
「あごは洗い残しが生じやすい」という情報から、徹底的に洗い過ぎてしまい、必要な角質や皮脂まで奪って肌を乾燥させてしまう場合です。

この場合も肌は角質を増生させ、皮脂を過剰分泌して肌を守ろうとします。

角質除去とピーリング

角質は人間にとって大切なものですが、さまざまな原因によってターンオーバーが乱れると表面の角質が剥がれずに肌にたまり、積み重なって肌のトラブルを起こすことがわかりました。

そこで、剥がれずにたまってしまった角質を除去し、肌が正常なターンオーバーを行えるように手助けすることを「角質除去」と言い、その方法を「ピーリング」と言います。

ピーリングとは

ピーリングとは英語で「Peeling」と書き、「Peel」(皮を剥く、はがす)という意味からきています。

つまり美容の観点からいうと、肌に溜まってしまった古い角質をはがすということ。何層にも積み重なった古い角質は毛穴をふさいでニキビのもとになったり、メラニン色素が排出されずに肌に残ってシミになってしまいます。

そういった肌の不調を改善するために、ピーリングによって余分に溜まった古い角質を剥がし、内側から生成されてくる新しい角質をケアすることで美肌を目指していくのです。

ピーリングには大きく分けて2つの種類があり、化学物質を使って表面の角質を取る「ケミカルピーリング」と、物理的に角質を取る「フィジカルピーリング」があります。

●ケミカルピーリングとは

ケミカルピーリングは酸性の化学物質を使って表面の角質を取るので、濃度が低くて肌への影響が低い成分のものはドラッグストアなどでも市販されており、自宅で手軽に行うこともできます。
市販されているものは、主に天然成分から抽出したフルーツ酸(AHA)という比較的刺激が低い酸が配合されていることが多いです。

ホームケア

ピーリングは自宅でも簡単に行えます。しかしピーリングを行う前には角質のことを正しく理解し、自分の肌の状態をよく観察しながら肌にとって本当に必要な時に行いましょう。

「毎日やればスベスベに」などといううたい文句がありますが、肌の状態は人それぞれ。使う頻度も、ピーリング剤の種類も、本当に自分の肌にあったものなのかきちんと確認する必要があります。

●ピーリング化粧品の種類
ホームケアで使えるピーリング化粧品にはさまざまな種類があります。それぞれ配合されているものが異なり、角質の取れ方や肌への刺激性も違うので、自分の生活習慣と肌に合ったものを選びましょう。

•石鹸タイプ
石鹸タイプは天然成分から抽出したフルーツ酸(AHA)が配合されているものが多く、普段の洗顔とワンセットでピーリングもできるお手軽感が魅力的です。
低刺激で低濃度の製品もありますが、洗顔でピーリングもできるからと毎日使うのではなく、肌の様子をみながら行いましょう。

•スクラブタイプ
スクラブタイプはクレイや塩など、ツブツブした細かい粒子で肌の角質を削り取るピーリングです。物理的にとるので「フィジカルピーリング」に入りますが、刺激が強いので長期間にわたって使うことはオススメしません。
このタイプは肌に慢性的な刺激を与えるので、肌荒れの原因になったり刺激から肌を守るために皮脂の過剰分泌や角質が過剰に生成されてしまう可能性があります。

•こするタイプ
このタイプのピーリングは、フルーツ酸(AHA)などの酸によって表面の古い角質を溶かします。そしてこすると消しゴムのようにカスがでる成分で、溶けた角質を絡めとるというものが多いようです。
自分の手で角質を擦り落としているような感覚を得られるので、気分的な快感も得られますね。

•放置してから洗い流すタイプ
このタイプは古い角質を溶かす酸が配合されており、顔に塗った後、数分放置してから洗い流します。
こすったり刺激を与えるわけではないので肌により優しく、石鹸のようにすぐに洗い流してしまうわけではないので角質除去効果も高くなっています。

•塗布したままタイプ
化粧水などを塗ったあと美容液として塗布したり、コットンに湿らせて拭き取る「拭き取り化粧水」などがこのタイプになります。
洗い流さずに肌に残すピーリングです。洗顔料などとは違い、肌に残すものなので低刺激なものが多いですが、表面の古い角質がとれやすくなるので初心者にも優しいものになっています。

●使う理想のタイミング

ピーリングを使ったほうがいいタイミングは人によってさまざまですが、古い角質が溜まっていると感じる時が目安になります。

•肌がくすんできた
•角質が溜まって毛穴をふさいでニキビができた
•肌がざらつく、ごわつく
•毛穴が開く

このようなことを感じたら、角質が溜まっている可能性があります。ピーリングを使って古い角質を取り除き、ターンオーバーを活性化させましょう。

クリニックでのケア

ホームケアでのピーリングの場合、ちょっとした肌の不調を改善させることはできますが、どうしても改善できないニキビやしみ・シワなどは専門的な美容クリニックなどでケアを行う方がよいでしょう。

●ピーリングの種類と施術方法
美容クリニックなどでの専門的なピーリングにもさまざまな方法がありますが、大きく分けるとやはり化学物質を使う「ケミカルピーリング」と、物理的に角質を削る「フィジカルピーリング」に分かれます。

•ケミカルピーリング
市販されている化粧品に含まれているピーリングの成分は、ホームケアで使用しても安全なように低い濃度で配合されています。しかし、美容クリニックなどの専門機関ではその約10倍ほどの強い濃度を、患者の肌の状態によって使い分けます。
そのためホームケアの時よりもはるかに高い効果が期待できます。

•レーザーピーリング
レーザーピーリングは、肌の気になる部位にレーザーの光を直接当てて角質を除去する方法です。物理的に削るのとは少し違いますが、他のピーリングと違って刺激が少なく肌が弱い人にも受けやすい施術になっています。

•粒子で削るピーリング
ダイヤモンドなどの粒子で患部の角質を削る方法です。こちらも全体的ではなく部分的に消えないシミやニキビ跡などにピンポイントで施術するので、他の部位への影響が少ないのが特徴です。ただし物理的に削るので、レーザーピーリングよりは刺激が強い傾向があります。

●施術を受ける理想のタイミング

クリニックなどで施術を受けた方がいいタイミングは、自宅でピーリングをしてもどうしても肌の悩みが改善しない時です。
そのような場合は表皮を乗り越えて真皮にまで影響がでている可能性もあり、自宅ではケアしきれない、医療の分野になっている場合があります。
また、肌の悩みがあるけれど敏感肌でピーリングが行えない場合なども、クリニックでの施術はオススメです。肌のタイプや状態を専門的にチェックして、一番肌に合った方法を教えてくれるので敏感肌でも心配いりません。

やり過ぎに気付かないことが危険!

医療の現場ではプロが行ってくれますが、自宅でのピーリングはしっかり気をつけていないと角質を取りすぎて肌にダメージを与えてしまう可能性があります。

またピーリングをしすぎてしまっても、肌の状態をチェックできる機械があるわけでもないので、自分の肌の状態がピーリングのしすぎによるダメージなのか、効果が出ているだけなのか判断ができない場合も多いのです。

本当はダメージを抱えているのに、効果があると思い込んでさらに角質をとってしまうとしたら肌にとって危険な状態になってしまいます。

ツヤに見えても肌は限界状態

通常、健康的な肌の角質は三角形やひし形の細胞がレンガ状のように所狭しと敷き詰められており、その表面はデコボコしているので光が乱反射します。なのでガラスやビニールのように肌がテカテカ光るように見えることはありません。これは一般では肌の「キメ(肌理)が細かい」ともいわれています。

ところがピーリングで角質を過度にとってしまうと表面のデコボコがなくなるので、ツルツルのビニールのように光が直接反射してテカテカ光っているように見えます。実はこれが、ツヤが出たかのような感覚に陥る正体。違う言葉でいうと「キメ(肌理)がなくなっている」状態ともいえます。

一見美肌に見えますが、レンガ状に作られた防御壁のような、肌の表面を守っていた細胞がなくなって肌は限界状態なのです。

●角質が薄くなっているかを判断

スキンケアをしていてキレイ肌のはずなのに肌のトラブルが絶えない人は、もしかしたら気づかないうちに、このようなビニール肌になっているかもしれません。

自分の肌が健康的なツヤ肌なのかビニール肌なのかわからない場合は、下記のような異変がないか確認して見ましょう。当てはまる項目があったらビニール肌の可能性を考えて、スキンケアを見直す必要があります。

•皮脂を洗い流した洗顔直後でスキンケア前なのに、肌がテカテカ光っている
•基礎化粧品を塗るとしみる
•乾燥がひどい、洗顔後のつっぱりがひどい
•肌が赤黒い
•化粧水が染み込まない
•皮脂の過剰分泌

このような症状を感じたら角質が薄くなってビニール肌になってしまっている可能性が大きいです。ただちにピーリングを中止しましょう。

外界からの刺激を受けやすい

角質がほとんど剥がれて薄くなってしまったビニール肌は、バリア機能がうまく働きません。そのため、紫外線、雑菌、ちょっとした摩擦や外部からの衝撃などの刺激が、表皮を通過して真皮にまでいきやすくなります。

特に紫外線が真皮にふりそそぐと活性酸素による攻撃を受け、真皮層が老化してしまい、たるみやシワに原因になります。いったんそうなってしまうと真皮層から下のダメージは表皮のターンオーバーのような短い期間ではなかなか改善することができなくなります。

真の美肌を望むなら

やはりあまり専門知識がない中でのホームピーリングは、危険を伴うもの。やりすぎを防ぎ、ビニール肌ではない本当の美しい肌を手にいれたいとは、誰もが思うところです。

皮膚科で受診

一番おすすめするのは、美容外科や美容クリニック、皮膚科などを受診して、専門的な治療をうけることです。ピーリングをやりすぎてしまうこともなく、肌の状態を診察しながら施術してくれますから一番安心して美肌を手に入れることができるでしょう。

しかし施術は技術が必要ですし、何ヶ月にもわたって通院する可能性もあります。受診する前には口コミなどを見ながら、技術や人柄などの面でも信頼のおけるクリニックを探すことをおすすめします。

刺激から守る

たとえクリニックでプロから施術を受けても、施術後の肌は角質を除去しているわけなので外部刺激を受けやすい、敏感な状態になっています。

ですのでピーリング後は紫外線対策などをしっかりと行い、極力肌に刺激が加わらないように気をつけましょう。普段の洗顔やスキンケアなども、できるだけ低刺激に抑えてあげる必要があります。

保湿と必要な成分

また、角質を除去した後は非常に乾燥しやすくなっています。そのまま肌の乾燥を放っておくと、皮脂が過剰に分泌されたり表面の角質が乱れてゴワゴワになることも。

普段あまり乾燥肌でない人でも、ピーリング後はたっぷりと保湿をしてください。そして、角質除去で失われるセラミドなどの潤い成分や、肌を守る成分を化粧品などで補給するようにしましょう。

まとめ

ピーリングは今に始まったことではなく、昔の人もフルーツの酸を利用してスキンケアしていました。おそらくそういったものが肌を美しくさせることを経験で知っていたのでしょう。

現代では肌への研究が盛んにされ、肌に有効なピーリング成分を含んだ化粧品なども多く販売されています。しかしそういったピーリングがより身近になったからこそ、きちんとした知識を持っていないと逆に肌を傷つけて取り返しのつかないことになってしまいかねません。

肌についてきちんと学んでいきながら、ビニール肌を予防し、本来の美しい肌を手にいれたいものですね。

ライタープロフィール
Unyoung

幼少時から家族の影響で健康に関心をもち、現代医療だけでなく東洋医学、代替医療など様々なジャンルに触れる。アロマコーディネーターライセンス取得。体の内側だけでなく美容への関心も高く、手作りの石鹸や化粧品でのスキンケアも実践。