このシミさえなかったら…、容姿を決める要素の中でも、シミのない顔は驚くほど若々しく見えます。しかしどんなにケアしてもできてしまうのはなぜでしょう。私たちの生活の中でその要因はいくつかあり、紫外線や乾燥はその代表格でご存知の方も多いでしょう。さらに今、新たに注目されているのが「微弱炎症」なんです。その蓄積が顔のシミの悩みを深くしているかもしれません。ぜひここでしっかり理解して、透明感のあるセレブ肌を目指してみてはいかがですか。

健やかで美しい肌とは

健康的で綺麗な肌をキープする条件は以下となります。

  • 皮脂膜が安定して潤っていること
  • 角質層の状態が安定していてターンオーバーが正常であること
  • 真皮層の状態が充実しており、肌バリアが強く正常に機能していること

例えば赤ちゃんの肌は、上記で紹介したバランスが非常にうまく機能していることから適度な潤いが保たれ、柔らかく弾力のある肌となっています。

美肌にダメージを与える要因について

●加齢
年齢を重ねると、代謝や血行が滞りやすくなります。体中の細胞に栄養を与える働きが衰えると、ヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンなどの生産量が減少し、お肌の若々しさを保つための肌内部の成分が不足してしまいます。また、女性ホルモンにはヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促す作用があるため、加齢でホルモンの変動があると影響を受けやすくなります。

●乾燥
乾燥すると、肌本来が持っている保護するためのバリア機能が低下してダメージを受けやすくなります。外からの刺激から守ることができなくなると、肌トラブルが起きやすくなります。

●紫外線
紫外線を浴びて日焼けすることは、軽度の火傷と同様に肌のダメージが大きく負担がかかります。日焼けした後には、角質が固くゴワゴワとしてしまい、回復にも時間がかかります。

●ストレス
暑さ寒さ、風や空調などの外側から受けるストレスに加えて、仕事や育児、人間関係などの内側から感じるストレスが挙げられます。

●酸化
いわゆるサビてしまう状態です。紫外線を浴びると、紫外線のダメージから肌を守るために活性酸素が発生します。活性酸素は増えすぎると肌の酸化を起こしてしまい、結果的に肌に良くない状態を生み出します。

●糖化
くすみの原因になると言われているのが糖化です。これは、タンパク質と糖が結びつくことでAGE(糖化最終生成物)が生まれて、体に蓄積することにより起きます。

微弱炎症がダメージ要因に加わった!

微弱炎症とは

これまで考えられていた肌のダメージの元となる原因に、新たに加わったのがこの微弱炎症です。内部で炎症が起きている状態を微弱炎症と呼んでおり、細胞や組織にダメージを与えるということがわかってきました。炎症はとても小さいため、蓄積していることに気づきにくいのが特徴です。また、シミのある部分は微弱炎症が起きているため、メラニンの過剰な生成が続いていることも報告されています。

微弱炎症の原因

微弱炎症の外的要因として刺激があげられます。例えば、紫外線による日焼け、間違ったスキンケアやマッサージなどで肌がダメージを受けることで起きます。また、内的要因としては、ストレスなどにより自律神経の乱れが起きてしまうことも微弱炎症の原因となります。

ダメージを受けた時の肌

ダメージを受けた時の肌は、防御反応として炎症が起きます。例えば、風邪をひいた時に熱が出るのもひとつの炎症反応です。肌の炎症防御反応が起きるとターンオーバーが促進されます。一見、ターンオーバーが早くなることは良いことのようにも感じますが、肌のターンオーバーは28日から50日ほどかけて行われています。少しずつ細胞が生成されながら古い細胞と入れ替わることを繰り返しているのですが、ターンオーバーが過剰に行われると未熟な細胞が生まれてしまいます。未熟で機能が整っていない状態の角質で、肌の表面が覆われてしまうことを不全角化と呼んでいます。肌の保湿作用や保護作用が万全ではないと、バリア機能が低下してしまいます。

 紫外線を受けると、肌を守るためにメラノサイトという細胞からメラニンが生成されます。メラニンは、皮膚の奥深くまで紫外線が到達することを防ぐ作用があるのですが、このメラニンは色素として皮膚の中にとどまります。正常なターンオーバーが行われていれば、皮膚の中にあるメラニン色素は押し上げられて角質となって剥がれ落ちます。防御反応であるメラニン色素の過剰放出や停滞がシミの予備軍となっています。

シミの原因と対策

光老化とは

紫外線による肌の衰えを光老化と呼んでいます。シミやシワ、たるみは加齢によるものだけと考えられがちですが、実は紫外線を浴びることによっても生じています。これらは、地上に到達する紫外線の中でも波長の長いUV-A波が原因で引き起こされます。

通年で紫外線対策

紫外線は暑い夏だけに多く降り注いていると思ってしまいますが、実はUV-A波は1年中安定して注いでいます。冬でも夏の半分の量のUV-A波の影響を受けてしまうため、夏だけの紫外線対策ではなく、冬でも屋外に出かけるときには日焼け止めを使用するようにしましょう。

ブルーライト?近赤外線って何?

ブルーライトは、可視光線と呼ばれる光の中でも最も波長が短く強いエネルギーを持っています。PCやスマホ、タブレット、LED証明が毎日の生活の必需品となり、身近になっていますがブルーライトはこれらに多く含まれています。また、近赤外線は赤い可視光線に近い波長の赤外線のことで、波長が長いため皮膚の深部まで到達してしまいます。エネルギーは強くありませんが十分に注意する必要があります。

ターンオーバーの働きを整えて丈夫な肌を育む

血行を良くする

ターンオーバーは、血液の巡りで栄養を得て不要物を排出するという細胞の基本的な働きが欠かせません。体の正常な働きを保つためには、体の内外から安定した温度を保つ必要があります。特に、入浴を行ったり、温かい飲み物を飲む、生姜などの体を温める作用のある食品を摂取するなど毎日の少しずつの心がけが大切です。栄養バランスの良い食事も体の恒常性の維持に役立ちます。

肌に大切なホルモンを活性化

子どもが育つときに必要な成長ホルモンは、ターンオーバーなど細胞の活動が重要となる美容にも欠かせません。睡眠はホルモンの生成に必要不可欠となっており、質の良い睡眠が良いホルモンの生成につながります。例えば、眠る前に食事をとったり、スマホやPCなどを使用してブルーライトを浴びたりすると、良い睡眠の妨げとなってしまいます。また、体温の変化のリズムも重要です。睡眠が深いと眠っている間により大きく体温が下がり、日中に上がるというリズムが生まれます。また、女性ホルモンの影響で生理前に体温が上がり(約14日間)、生理中から体温が下がる(約14日間)という周期があるため、生理前に眠りにくいということも起きます。ホルモンの働きを理解して、より質の高い睡眠をとるようにしましょう。

メラニンを肌表面に溜めないケア

肌の角質層にとどまっているメラニン色素を効率良く体の外に出すためには、洗顔を工夫することが一番手軽で、日々の生活に取り入れやすい方法です。泥、海泥、ガスール、クレイなどと呼ばれている成分は、肌に残っている余分なものを吸着する働きがあるためおすすめです。洗い上がりはツルツルとした感覚で、ゴワつきがスムーズになります。また、拭き取り式の化粧水では、AHAと呼ばれるフルーツ酸が入っているものが特に角質に働きかけるため、メラニン色素のケアに重要です。拭き取り式は、生え際や首筋などにもムラなく使うことができるので便利です。ただし、肌に負担がかかってしまいますので、コットンでこすり過ぎないように優しく拭き取るように注意しましょう。

スキンケアの見直し

シミの直接的なケアには、美白の効果がある化粧品に切り替えることも大切です。化粧品のCMやパッケージをよく見ると、医薬部外品として販売されているものがあります。

「医薬部外品」とは、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されています。[治療]というよりは[防止・衛生]を目的に作られています。
「化粧品」とは、医薬部外品と比較してもさらに効能・効果が緩和で、清潔にする、美化する、魅力を増す、健やかに保つなどの目的で使用される製品です。

引用元: http://www.kao.com/jp/binkanhada/ingredient_01_01.html

医薬部外品と化粧品の大きな違いのひとつとして、具体的な効能についての記載は医薬部外品にのみ認められてるということが挙げられます

一般的によく使用されている美容成分の一部を紹介します。化粧品を買うときや手持ちの化粧品に入っているか確認してみてください。

・美白成分
ビタミンC誘導体、ハイドロキノン、アルブチン、トラネキサム酸など
・保湿成分
ヒアルロン酸、セラミド、コラーゲン、グリセリン、植物油など
・弾力成分
レチノール(ビタミンA)、コラーゲン、ビタミンCなど

まとめ

炎症というと、ひどいものを想像してしまいますが微弱炎症は起きていることに気づかないほどの小さな炎症です。自覚のない分、知らないうちに肌のシミが増えてしまうという現象で美白を目指したい方には大敵です。紫外線を受けたとき肌はどのようなダメージを受けてしまうか、肌の反応をしっかりと理解して手遅れにならないように、こまめにケアを行うようにしましょう。

ライタープロフィール
ミライ

ミライ
日本の鍼灸師国家資格、フランスのエステティシャン国家資格保持。日仏で約15年間活動後独立。現在は美容鍼灸、エステ施術、フランス語翻訳、アドバイザー、後進の育成、美容ライターなど幅広く活動中。世界35カ国以上を訪れた経験あり。