健康状態を顔色や血色で判断することがあるように、くすんだ肌は肌の土台から不調を抱えている可能性があります。肌の汚れや不要な角質が蓄積されているなら、適切なお手入れをすることでクリアな肌が期待出来ますが、生活の環境に対応できず、免疫力が落ちて見た目の肌にあらわれていることも、美肌維持のうえで視野に入れておく必要があります。こちらでは肌のくすみと免疫についてご紹介します。

肌のくすみと健康状態

 肌がくすんでいると疲れているように見られたり、顔色の悪さから体調は大丈夫?と心配されたことはありませんか?実際のところ肌のくすみと健康状態は関係があるのでしょうか。

くすみの定義

 肌の「くすみ」とは、肌色にムラがあったり、透明感が無く血色の悪さや暗さを感じる肌のことを言います。
 乾燥による 角質層の水分量低下や肌のキメの乱れ、角質層の重層化などの要因によって、肌の明度が一時的に低下し暗く見える状態をいい、シミやソバカスなど肌トラブルよる状態に起因するものではありません。
参考:https://www.jcia.org/n/all_pdf/gul/JCIA_AdExpressions20151209r.pdf

●医療ではなく美容分野だが健康体と密接
肌の「くすみ」という言葉は医療用語・医学用語ではありません。肌の透明感の有無や顔のトーンの暗さをイメージしてできた言葉です。
肌表面の汚れや角質、血行不良やメラニン色素が原因で顔のくすみが現れるため、美容での分野でとらえられることがほとんどですが、実はこのくすみ、内臓機能とも関係があるといわれているので、くすみから見える健康状態についても理解しておくべきなのです。

肌表面から自己分析

 では、肌表面の印象から判断するにはどのような点に注目すればいいのでしょうか。

●顔色・血色の良さ
健康な人は、血色の良さが肌色にもわかる薄いピンク色の肌をしています。老廃物が溜まっていたり貧血、胆のうや臓器にトラブルがあると顔のトーンに影響が出るのです。

●肌の乾燥と疲労感
保湿を入念にしていたり睡眠をしっかりとっていても肌の乾燥や疲労感が肌表面の色やトーンに出てしまう場合は、何らかの臓器に影響が出ている場合があります。臓器が弱ると顔色や全身の肌色に変化が現れるのです。

くすみ具合を実際にチェック

 化粧を落としたクレンジング後の肌を鏡で見てみましょう。青白さを感じたら血行不良、黄色っぽさがあったら臓器トラブルや貧血の恐れ、黒っぽい場合は老廃物が溜まっていることがあります。
肌色にムラがあり、スキンケアや生活習慣を整えても改善が見られない場合は、自己判断をせず医師に相談するようにしましょう。

半年前から今日までの生活習慣を見直す

 人間の細胞は常に分裂を繰り返しています。古いものと新しいものが入れ替えられ、個人差はありますが約半年で体の細胞は入れ替わるといわれています。
 つまり、昨日の今日で何か大きな問題が肌に生じるのではなく、半年間で蓄積された生活面や環境の変化が肌のトーンを左右しているのです。

健康生活を確認

 それでは早速、生活習慣について確認していきましょう。

●食生活
内臓の状態が肌色を映すといっても過言ではないぐらい、食生活は肌色に影響します。肌のトーンアップにはバランスの良い食事がとても大事です。好きな肉類や糖質ばかりで済ませていませんか?魚、緑黄色野菜、淡色野菜、果物、海藻、豆、きのこ、乳製品など、一食ではなく一日のトータルでバランスを見ながら適量を食べましょう。

●運動
「運動することは肌を若々しく保つことができる」と、科学的に実証された研究結果もあるように、運動と肌は密接な関係にあります。運動不足になると新陳代謝が下がり血行が悪くなり、肌色に悪影響なのです。

●睡眠時間と質
睡眠時間が足りなかったり睡眠の質が悪化してしまうと、新陳代謝が乱れて肌が色素沈着を引き起こすことがあります。十分に寝ていても長い間目の下のクマがとれない場合は、良質な睡眠がとれていない可能性があります。

●ストレスの感じ方・蓄積・解消法
ストレスのある生活を常に送っているとホルモンバランスが崩れてきます。ホルモンバランスが崩れてしまうとくすみができやすい体質になってしまうのです。ストレスを感じやすく、蓄積したままになると自律神経に乱れが生じ、顔色だけでなく乾燥しやすくなったりトラブルを起こしやすい肌になってしまうので、睡眠をしっかりとり、リラックスできる入浴やヨガ・ストレッチなどの適度な運動を取り入れ、発散していきましょう。

●飲酒・喫煙
飲酒すると身体を冷やしやすくなり、お肌の生まれ変わりに必要なビタミンB群を失いやすくなります。また、喫煙はビタミン不足になりやすいだけでなく乾燥や血管ダメージを起こしやすいというリスクもあります。くすみが気になるなら、飲酒・喫煙ともに控えることが最優先でしょう。

外的刺激環境を確認

 紫外線・摩擦・汗など、日々の生活で生み出されてしまう活性酸素はくすみにとって大敵です。思わぬところで外的刺激を受けているかもしれませんのでチェックしておきましょう。

<活性酸素発生環境をチェック!>
●紫外線
紫外線のリスクは日焼けだけではありません。紫外線を過剰に浴びることで肌がくすむ原因の一つでもある肌の「酸化」のもとである活性酸素が発生してしまうので、紫外線対策は必須なのです。

●煙草の煙
喫煙をするとたばこの煙に含まれる有害物質を攻撃しようとする活性酸素が発生します。抗酸化物質である体内のビタミンCやEが破壊されると肌のくすみが目立ったり、乾燥しやすくなります。

●大気汚染
 私たちの過ごしている生活環境には、煤煙や排気ガスなどの様々な大気汚染がはびこっています。肌が大気汚染にさらされ続けてしまうと、肌を守ろうとするために活性酸素が過剰発生してしまうのです。

くすみで悩みやすい人の特徴

・ダイエットやリバウンドを繰り返している
・紫外線を頻繁に浴びている
・食事のバランスが悪い
・飲酒や喫煙が習慣になっている
・肌が乾燥しやすい
・ストレスをためやすい
・睡眠不足
・運動不足

このような特徴に当てはまる人は、代謝が悪く、肌がくすみやすい特徴があります。改善できることから一つ一つ見直し、くすみ体質から脱出しましょう。

肌のターンオーバーの乱れは他人事ではない

 肌のくすみは気になるけれど、特に目立ったダメージがないから大丈夫、と思っていませんか?しかし、気づかぬうちに肌の生まれ変わりであるターンオーバーの乱れはあなたの肌を徐々に老化へと導いているのです。

肌老化とは

 「光老化」「酸化」「乾燥」「菲薄化」「糖化」の5つのダメージ要因が合わさり、しわ・たるみ・シミ・ハリ不足・くすみ等の加齢とともに出やすくなる肌トラブルが生じることをいいます。

ターンオーバーの正常な働きがなぜ重要?

 ターンオーバーが乱れてしまうと、肌が生まれ変わるサイクルの中で剥がれ落ちるはずの古い角質が肌表面に残ってしまいます。その肌に残った汚れが元で肌がくすんで見えてしまうことがあります。

ターンオーバーが乱れる理由と改善方法

 ターンオーバーの乱れはさまざまな所から起きます。紫外線ダメージやストレス、睡眠不足や偏った食生活、加齢や老化が進むことでも乱れやすくなります。
 改善のためには徹底したUVケアと保湿、リラックスできる入浴や軽い運動、安定した睡眠、バランスの良い食事を心がけましょう。

肌内部の不調がくすみを引き起こす

 くすみの原因は外的要因だけではありません。女性ホルモンの減少、コラーゲン不足、血管やリンパ管の老化など、肌内部のいくつかの原因でもお肌の老化が起こり、くすみを引き起こしています。

肌と免疫力の関係についての知識を持とう

 あなたは肌と免疫力の関りについて考えたことはありますか?体力や健康だけでなく、肌にも「免疫力」は密接に関係しているのです。

免疫・免疫力とは

「免疫」とは、身体に異常をもたらす物質を攻撃・排除して、自分を守ろうとする防御機能のことを指します。「免疫力」とは、自己防衛し病気を免れる力のことです。

免疫力が高い肌は

 外的刺激から肌を守ろうとする免疫力が高い肌は、ダメージに負けない美しい強さをもっています。肌荒れや肌老化のリスクが少なく、健康肌をキープできます。

ランゲルハンス細胞って何!?

 肌の表皮に存在する免疫細胞の一つであるランゲルハンス細胞は、ウイルスなどの悪性なダメージが肌内部に侵入しようとしたとき脳に信号を送り、他の免疫細胞にいち早く指示を出す役割をしています。また、紫外線や乾燥などの日常的なダメージを鎮静化させ、慢性化しないようにブロックする役割も果たしています。

免疫機能は20歳がピーク!?

 免疫力は成長とともに徐々に高まり、20歳前後にピークを迎えます。そしてピーク後は徐々に低下していき、40代では50%、70代になると10%まで低下してしまうことが研究データにより判明しています。

免疫力を高める方法

 20歳をピークに減少していく免疫力ですが、ちょっとした生活習慣の改善で維持・高めることが可能です。

●質の良い睡眠
起きたときに目覚めが良いと思える睡眠ができれば、免疫力は高まります。そのためには自律神経のバランスを整えることが重要です。眠る1時間前にはスマートフォンやTVの光から目を休め、ヨガやストレッチなどリラックスできる軽い運動がおすすめです。

●ストレスと上手に付き合う
ストレスは免疫力を低下させる要因の一つです。ストレスを溜めることは自律神経の働きを低下させてしまうので、リラックスできる趣味や楽しく時間を過ごせる娯楽でストレスを上手に解放してあげましょう。

●体を冷やさない
体温が上がると血流が良くなり、免疫力が高まります。日頃から靴下を履いて過ごす、冷たい飲み物をとりすぎないようにする、足首を回すなど、ちょっとした意識で低体温は克服できますよ。

●暴飲暴食を避ける
暴飲暴食は腸に負担がかかり、免疫力を低下させてしまいます。3食決まった時間にバランスよく、食べ過ぎないよう意識しましょう。

●運動の継続
適度な運動を続けることは血行を良くし、リンパ球が活性化するため免疫力を高めます。ハードすぎる運動はストレスを感じることもありますし、免疫力アップのためには続けることが大切なので軽い運動で十分です。

肌表面のくすみを改善

 生活習慣の改善を試みてもくすみが落ち着かない場合はキメの乱れや、表面に溜まった角質が原因かもしれません。肌の外側で起こっている肌のくすみ対策もしっかり練りましょう。

自分に当てはまる原因は?

 肌表面のくすみタイプを知って、自分の肌と比べてみましょう。

●乾燥による肌のキメの乱れ
肌が乾燥してしまうと、紫外線などの外的刺激から肌を守るバリア機能が弱まってしまうため肌のキメが乱れ、くすんだ印象になってしまいます。

●汚れや不要な角質・皮脂の詰まり
洗顔やクレンジングの不十分さによる汚れ残り、ターンオーバーの乱れによる角質の蓄積、紫外線や摩擦の影響による皮脂分泌は肌色がムラになる原因です。

●メラニンの排出不調による蓄積
紫外線や摩擦などの外的刺激がメラノサイトを攻撃すると、メラニンが過剰に作られてしまいます。必要以上に発生したメラニンは排出しきれず肌に残ってしまうので、肌をくすませてしまいます。

改善方法

肌表面のくすみを改善するには紫外線の予防とスキンケアが大事になってきます。外出時にはUVケアを徹底し、適切なスキンケアを心がけましょう。

●適切なスキンケア
クレンジングや洗顔は入浴を軽く済ませた後やスチームを当てるなど、毛穴が開いた状態で行うと汚れを残さず落とすことが出来ます。また、角質層内の水分を保ちながら保湿成分を不足させず、潤いを保持することが、透明感を出すための肌作りに最も大切です。

まとめ

 肌を若々しく保とうとするとついついスキンケアに意識がいきがちですが、肌のくすみには健康状態や免疫力も深くかかわっていることがわかりました。肌の表面だけでなく生活習慣から見直してみることが肌のトーンアップや透明感に繋がっていきますよ。

ライタープロフィール
加恵

10年のアパレル勤務を経て美容ライターに。年齢や体の変化と上手に付き合えるヘルシーな美容法を発信していきます。コスメを手作りすること、香りコスメを集めることが大好き。日常に取り入れやすいシンプルケアにトレンドを取り入れながら日々、美を追求し続けています。