美意識が高い女性は、全身の美肌を求めて頭皮から足先、かかとまでケアしています。その肌は自分自身が触れたくなることを目標にしているのだそう。皆さんは自分のかかとを触ることはありますか?ちなみにかかとケアに目覚めると、やみくもに角質を除去し、結果皮膚を薄くして痛みを避けるために歩行にも影響を及ぼすことがあります。必要な角質もある、かかとに合う保湿の仕方がある、そんなかかとの特徴とケアの仕方を理解して、ツルツルかかとを目指しましょう!

常にツルツルかかとでいられるために

 そろそろサンダルの季節が終わろうとしていますが、かかとの状態はダイジョウブですか? かかとは意外と目につくポイントです。これから乾燥する冬がやってくると、さらにガサガサ+ひび割れが起こり、かかとはますます白っぽくなってしまいます。ストッキングや靴下を引っかけてしまう前に、万全な対策が必要です。

かかとケアを始める前にチェック!

 まずはかかとの状態を見てみましょう。もしもかかとに触れた際、ガサガサしていたり、ひびが割れていたりしたら、それは皮膚の最も外側の角質が乾燥していることが原因。この角質を取り除くことこそかかとケアの第一歩となります。

 さらに、かかとのなめらかさをチェックします。水分がしっかりと保持されていないと、かかとはなめらかにはなりません。角質を取り除いた後、しっかりと保湿することが大切です。
 つまり、かかとケアは、乾燥度合いとなめらかさをチェックしてからはじめましょう。

乾燥しやすい理由

 それにしても、どうしてかかとは乾燥しやすいのでしょうか。それは、かかとの構造と皮膚の特徴を調べてみると明らかです。
 そもそもかかとは、足の末端に位置するため、水分が行き届きにくい部位。このため、皮膚の表面である角質層が乾燥し、古い角質が生まれ変わるターンオーバーも起こりにくくなってしまいます。

 また、足の裏には汗腺がたくさんあるのに、皮脂腺がありません。つまり、足の裏は意外と汗をかくのですが、皮脂腺がないために、水分をうまくとどめることができず、十分に保湿することができません。
 さらに、エアコンなどによる室内の乾燥は、皮膚の乾燥をさらに促進させます。こうした状況下のかかとのケアをせずに放っておくと、乾燥がマックスに陥るのは言うまでもありません。

体重の負担

 そして、かかとは日常的に体を支える重要な部位でもあります。体重の重みが常にかかり、それによってつねに負担を強いられています。とくに、外を出歩くような仕事や、いつも立っているような仕事に就いている方は、さらに負担がかかっていると言えます。こうした負担は、倒れて転び、それによって怪我をしないように、かかとの皮膚をますます硬くさせてしまいます。でも、だからといって仕事を辞めるわけにもいきませんし、そう簡単に変えることもできませんよね。

歩行時の衝撃

 かかとへの負担は体重の重みだけではありません。歩いているときにかかとが受ける衝撃もかなりの負担となっています。私たちは無意識に歩いていますが、そのときに靴がかかとを摩擦して傷つけていることにはなかなか気づきません。とくに、サイズの合わない靴、ヒールが高すぎる靴などは、足に余計な負担をかけています。また、家の中では素足、夏はサンダルを履き、ケアを怠っていると、ますますかかとを痛めていることになってしまいます。

かかとがガサガサする原因

 かかとが乾燥してガサガサしてしまうことはわかりましたが、そうは言っても赤ちゃんのかかとはガサガサしていませんよね。ほかの部位の肌にくらべると、少しぐらいは乾燥している感触があるものの、しっとりとなめらかでスベスベしたかかとをしています。
 ということは、やっぱりかかとがガサガサする原因があるということになりますよね。

加齢とターンオーバーの乱れ

 まず考えられる原因のひとつは、加齢によるターンオーバーの乱れです。先述したように、かかとはその構造ゆえに皮膚のターンオーバーが起こりにくいわけですが、加齢によってさらにそのペースが乱れることで追い打ちを受けてしまいます。
 ご存知のように、皮膚は表皮のいちばん内側にある基底層で誕生し、徐々に外側へと押し上げられていきます。こうして角質層にたまった皮膚は最後にターンオーバーによってはがれ落ちていくわけですが、このサイクルが乱れることで、古い角質がはがれにくくなり、かかとの皮膚が硬くガサガサになってしまうのです。
 ターンオーバーの乱れは加齢のほかに、紫外線、ストレス、ホルモンのバランスの低下、タバコ、睡眠不足、食生活の乱れ、体の冷えなども考えられます。

何歳ぐらいから乾燥が目立つようになる?

 以上のように、ターンオーバーの乱れにはいくつかの要因があるため、一概に何歳からと言うことはむずかしいことです。が、一般に、肌の衰えを実感するのは、20代後半から30代前半にかけてと言われますので、そのころからかかとの乾燥も目立ちはじめると言えそうです。
 ちょうどそのころは女性のさまざまな転換期にも当たりますよね。結婚する方、出産する方、ほかの選択肢へと進む方……肌の乱れは女性の生き方とも深く関係があるんですね。

角質の状態について

 こうしてかかとへの負担が重なると、かかとのもっとも外側の皮膚である角質層は、セラミドと呼ばれる細胞間脂質や保湿因子が失われていきます。細胞に水分が行き届かなくなり、皮膚はカラカラ。このようにかかとが荒れた状態が角化症。放っておくと、ひび割れが起こることもあります。

ツルツルかかとのためのセルフケア方法

 それではガサガサのかかとをツルツルにするにはどうしたらいいのでしょうか。まずはおうちでできるホームケアについて見てみたいと思います。

ホームケア編

●洗い方
 さまざまな洗い方があるかと思います。軽石や専用のヤスリで古い角質をこすり落とすという方法もそのひとつ。ただ、皮膚を傷つけてしまう可能性がゼロではありませんが、実際には硬くなった角質は、取り除かないと新しい皮膚が生まれてきません。ご自身で削る場合、足を5〜10分ほど湯で温めてから軽く削ることをオススメします。入浴中にやると、皮膚が柔らかくなりすぎて、皮膚を削り過ぎてしまい、かえって角化症を悪化させてしまうこともあります。

 私は個人的に、スクラブによる洗浄がオススメします。即効性はありませんが、皮膚を傷つけずに、少しずつ古い角質がはがれていくからです。この場合、一度の洗浄でキレイにしようと考えず、定期的に洗浄するようにします。
 このほかにも、削らずにはがすピーリング商品などもいろいろありますよね。気になるのは、使用する成分が合わないことがあるかもしれないということ。肌が敏感な方は使用を控えた方がよいと思います。

●角質ケアの仕方と頻度
 かかとの古い角質を削る場合、頻繁に行うと皮膚を傷つけ、かえって角化症が悪化することも考えられます。かかとの硬化がひどい場合でも、週に一回程度にしておいたほうがよいと思います。削り終わったら、しっかりと保湿をしましょう。

 スクラブなどでの洗浄は、週に3〜4回ほど。洗浄後、こちらもしっかりと保湿クリームでガードを。
 その他のピーリング商品を使う場合は、使用状の注意にしたがって。
 ただし、手をかけ過ぎには注意して。私はかつて、かかとの乾燥がひどくなり、キレイにしようとあれこれ試した結果、症状が悪化して大変な目に遭いました…。

●清潔さを保つ
 かかとをきれいにしたら、とにかく清潔に保つようにしましょう。肌の乾燥を防ぎ、素足やサンダルで過ごした後はしっかりとケアするようにします。
 とにかくガサガサになったかかとを放っておかないことです。しっかりと洗浄しても状態がよくならない場合、もしかしたら白癬菌(はくせんきん)が原因かもしれません。

 これは足に感染すると水虫となり、おもに足の指などがかゆくなりますが、かかとの硬い部位に感染することもあります。かゆみがないため、気づかないことが多いのですが、心配な方は医療機関に相談するとよいでしょう。

クリームは擦り込むように

 かかとの乾燥を防ぐクリームが各メーカーから出ています。さまざまな成分が配合されていますが、たんに油分を塗り込めばいいということではありません。
 保湿のコツはズバリ、保湿成分を与えてあげること。たとえば、セラミドとは、皮膚の角質層で、細胞の間で水分や油分を保持している成分で、肌に潤いを与える重要な働きがあります。セラミド配合のクリームはかかとの保湿クリームとしては効果大。かかと全体にまんべんなく、擦り込むようになじませるとよいでしょう。
 また、ワセリンにも水分を保持する効果があります。手に入りやすく、リーズナブルに購入できるので、ワセリンもオススメです。

かかとパック

 お気に入りのサンダルを履いて出かけたい日の前日など、ちょっぴり特別な日にはスペシャルケアをするのも手。使う素材によって方法はいろいろ。
 たとえば化粧水でパックする場合、入浴後、ティッシュなどに化粧水を浸して、かかとに当てます。ラップで包んで5分ほどおき、保湿クリームで保護してからシルクなどの靴下を履きます。
 かかとのひび割れがひどい場合、化粧水によっては刺激が強いこともあります。使い慣れたクリームを塗ってラップで包み、20〜30分ほどしたらラップを取って、シルクなどの靴下で保護するようにするとよいでしょう。

ケアのし過ぎで歩行にトラブル!?

 乾燥して硬化したかかとが気になり、あまりにも手をかけ過ぎると、肌をガードするという本来の役割が果たせなくなってしまうこともあります。「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」で、古人の言葉に従ったほうがいいこともあるんですよね。

角質の取り過ぎは歩行に問題が!

 硬くてガサガサしたかかとがツルツルになってくると、気分がよくなりますよね。一度、この快感を味わうと、ちょっとでもカサカサが気になるとすぐに角質ケアをしたくなるようになるんですね。

 でも、角質を取り過ぎると、かえって乾燥するようになったりガサガサになったりすることもあるんです。というのは、表皮の最も外側にある角質には、皮膚を防御するという重要な働きがあるため、角質を取ってしまうことで、肌をガードすることができなくなってしまいます。
 こうなると、かかとの皮膚が弱くなり、乾燥が進み、ひび割れやそこから出血などが起こることもあります。歩くときにかかとが痛くて歩けなくなってしまいますよね。

プロのアドバイス&施術を受ける

 だからこそ、ホームケアはいささか危険でもあるんです。こうすればちょうどいいという“加減”がわかりにくいからです。ですから、まずはプロのアドバイスを聞いて、施術を受けてみるというのも、かかとケアの選択肢のひとつ。
 フットケア専門では、かかとだけではなく、足全体のトラブルを気軽に相談することができます。
 ネイルサロンにも、かかとケアをはじめとするフットケアもあわせて対応してくれるところがありますよ。

足のことを考えて商品を選ぶ

 ヒールの高い靴を履き、自慢の素足を思い切りさらけ出して歩くなんて、実に気分のいいことですね。でも、トラブルを抱えたかかとには、ヒールの高い靴も素足もあまりよくありません。オシャレをすることは大切ですが、ときに足のことを考えて身につける商品を選ぶことも重要です。

かかととアイテムの接触

●靴下・ストッキング
 かかとと接触する靴下やストッキング。いったいどういった素材が肌にいいのかと調べてみると、第二の皮膚とも言われるシルクが何といってもナンバーワン。人の皮膚と同じアミノ酸からできているため、安心して身につけることができます。
 問題はいささかお値段が高いこと。でも、健康はお金では買えませんよね。寝るときはシルクの靴下で、日中はシルクのストッキングで、肌を保護して美と健康を維持したいものです。

●靴
 ときに見た目の美しい靴は、足に大きな負担を与えることがあります。その典型がピンヒール。しかし、ヒールはまったく足に悪いというわけではないようです。かかとには少し傾斜があったほうがいいと言われています。
 とはいえ、足にいい靴とは、かかとに負担がかからず、フィット感が柔らかい素材で、安定して歩けるような素材のウォーキングシューズのようなタイプになってしまいますよね。足元をオシャレしたいとき、どうしてもネックになってしまいます。

 こういうとき、どうしたらいいものか、判断はそれぞれだと思いますが、私は、足に負担のかからない靴を基本的に履くようにしています。どうしてもオシャレをしたいときは、もちろんヒールを履きますが、この判断、個別にそれぞれでいいのではないかと思います。

衛生面を考える

●一日の過ごし方と蒸・や湿気
 とくに日常生活において、ちょっとした意識の変化がかかとの健康につながることもあります。
 たとえば、家の中でエアコンをつねに使っている場合、肌の保湿対策や室内でのシルクの靴下の使用をしっかりとすることで、かかとのガサガサから免れることができます。そして、室内が乾燥していたら、加湿器などを使用するのも手ですね。
 また、体が冷えないような服装を心がけることも大切です。かかとは体の最末端にある部位。血液がめぐりにくい部位でもあります。かかとのガサガサの原因には体が冷えていることも考えられますし、血行が悪いと肌のターンオーバーも乱れてしまいます。

食生活も重要

 さらに、食生活においても、体を温め、血行をよくする食事を摂り入れるようにすると効果的です。体を温める根菜、しょうがやにんにくなどを使ったスープ、冬が旬の食材や寒い地方で食される食材は、体を温めると言われています。また、東洋医学などでは、黒い食べ物や濃い色の食材は体を温めると言います。
 ただ好きなものを食べるのではなく、こうした食材を上手に取り入れ、毎日の食生活から健康を考えていくことも楽しいですよ。

まとめ

 さて、今回は、ガサガサしたかかとをツルツルにするための方法について考えてみました。かかとのトラブルの原因はおもに乾燥。ホームケアでもさまざまな方法がありますが、ケアのしすぎでトラブルを引き起こすことも。プロに相談するのもひとつです。また、かかとのケアだけではなく、足のことを考えて身につけるものや食べるものを考え直すことも大切ではないでしょうか。

ライタープロフィール
ogata

雑誌や書籍の執筆を経てスペインへ。スペインにて知り合った夫と結婚してフランスへ。現在、フランスの田舎で暮らしながら、オーガニックコスメの研究、有機野菜の栽培、頭で食べるダイエットと、ヘルシーな日々を送っています。趣味は書道、好きなことは笑うこと。健康で美しい生き方を考えていきたいと思っています。