毎朝すっぴんの顔をみて、ため息をついていませんか?メイクをしても隠し切れない鼻や頬に目立つ毛穴、どうすればよいのでしょうか。
 30代以降毛穴が目立つ原因は、若いころとは少し異なります。丁寧に洗顔したり、保湿をしても毛穴が目立つのはタルミが原因のケースが多くみられます。タルミにアプローチするとともに、自己流ケアも見直して、美肌を作る方法をご紹介しましょう。

毛穴が開くってどういうこと?

 毛穴というとできれば隠したい部分。
では、そもそも毛穴は何のためにあるのでしょうか?毛穴の役割を知って肌ケアに役立てましょう。

毛穴の役割

 顔の毛穴は約20万個もあるといわれています。
それだけあるということは、人間にとってとても重要な役割を果たしていることを表しています。
毛穴はその名の通り、毛が生えているところ。
そして毛が生えているところには必ず皮脂腺という皮脂が分泌される場所があります。
毛穴の役割は大きくわけて二つあります。

保護作用

 毛穴から分泌される皮脂は皮脂膜をつくり、空気中のホコリや細菌、化学物質などの刺激から皮膚を守る役割をしています。また、雑菌の繁殖を防ぐ役割もしています。

分泌排泄作用

 毛穴からは皮脂と同時に汗や老廃物も出されます。汗と皮脂が水分と油分の役割をして皮膚のうるおいを保ち、乾燥から守り、角質を柔らかく保つ役割をしています。

毛穴のタイプ

 毛穴が目立つということは毛穴が開いている状態です。この目立つ毛穴も原因によってタイプが異なります。毛穴の種類を知ることで、正しいケアにむすびつけることができますよ。

タルミ毛穴(帯状毛穴)

 30代以降に毛穴が目立ってきたという方はこのタイプが多いでしょう。主に頬によく見られます。老化によるコラーゲンの減少によってハリがなくなり、重力に耐え切れなくなったことで毛穴まわりの皮膚まで毛穴に落ち込み、目立ってしまったものです。

 特徴としては、肌をひっぱると毛穴が目立たなくなります。また、ひどくなると、毛穴がつながったように帯状に広がった状態になります。

詰まり毛穴

 皮脂や古くなった角質、汚れなどが混ざり合って白い塊となり毛穴に詰まったものです。その塊を角栓といい、空気や紫外線に触れて酸化すると黒くなります。
 特徴としては、鼻まわりに多くみられ、ザラザラしています。

開き毛穴

 皮脂が過剰に分泌されたために、毛穴に皮脂があふれて広がった状態です。顔全体にみられるのが特徴です。

頬の毛穴が目立つ原因は?

 頬の毛穴が特に目立っている場合は、老化によるタルミ毛穴のことが多いでしょう。しかし、それだけでなく、汚れが原因の詰まり毛穴や皮脂の過剰分泌による開き毛穴も混合していることも多くみられます。これらの毛穴目立ちの原因は共通していることも多いのです。詳しくみていきましょう。

真皮の老化

 皮膚は、表皮・真皮・皮下組織の3つの層にわかれていますが、肌のハリや弾力に関わるのが真皮の機能です。
真皮には線維芽細胞(せんいがさいぼう)があり、これが肌のハリや弾力をつくるコラーゲン繊維とエラスチン繊維、ヒアルロン酸を生み出しています。
真皮が老化すると線維芽細胞の機能も落ちて、古くなったゴムのように皮膚が伸び、タルミやシワの原因になります。弾力を失った皮膚が毛穴に落ち込み、タルミ毛穴ができあがります。

皮脂の過剰分泌

 皮脂は肌を刺激や乾燥から守る働きがあることはお伝えしましたが、逆に言えば、過剰な刺激や乾燥は皮脂の分泌を亢進させることになります。皮脂が多いからといって頻繁に皮脂を吸い取ったり、洗顔時にしっかり落とそうとこすってしまうことで、皮脂の過剰分泌につながります。また、脂っこい食事やお菓子の食べ過ぎも皮脂の過剰を引き起こします。
 皮脂の過剰分泌は開き毛穴の原因だけでなく、過剰な皮脂と汚れなどが混じって、詰まり毛穴の原因にもなります。

乾燥

 乾燥は皮脂の過剰分泌の原因にもなりますが、肌のうるおい不足はキメを乱し、毛穴を目立たせます。肌のハリは水分量にもかかわってきますので、乾燥によって皮膚のタルミの悪化にもつながります。

血行不良

 冷えや喫煙などによる血行不良は肌の機能を低下させます。
肌のハリを保つコラーゲン繊維やエラスチン繊維をつくるには、血液で運ばれる酸素や栄養が不可欠です。血行が悪くなると皮膚を流れる血流が滞ってしまいます。冷えや喫煙は血管を収縮させ、血液の流れを悪くしてしまいます。
 また、運動不足や長時間の同一姿勢も血液の流れを悪くします。顔の皮膚を流れる血管は細いので、血行不良の影響を強く受けてしまいます。

紫外線

 紫外線は活性酸素を発生させ、皮膚の老化を早めます。また、毛穴に詰まった角栓も酸化させて、毛穴の黒ずみの原因にもなります。

 

頬の毛穴開きを予防する方法


 
詰まり毛穴と開き毛穴はわかりやすく、発見したらすぐに対処することで改善できますが、タルミ毛穴は気付きにくいという難点があります。
普段から正しい毛穴ケアを実践し、皮膚のタルミにもアプローチすることで、ひどくなる前に予防しましょう。

正しいクレンジングと洗顔

 毛穴ケアの原則は、汚れをしっかり落とすこと。
ただ、必要な皮脂まで落としすぎると逆効果になってしまいます。
 気を付けるべきはクレンジング。濃いメイクも簡単に落とせるような強すぎる成分は肌を乾燥させ、毛穴を目立たせる原因になります。
どうしても濃いメイクをしなければいけないときは仕方がないですが、肌を痛めることを覚えておいてください。

 クレンジングは乾いた肌と手につけてやさしくメイクに馴染ませて落とすものが主流です。このときにこすらないことが肝心です。メイクも普段使うものはできるだけ肌にやさしく、落としやすいものを選ぶのがおすすめです。

徹底的な保湿ケア

 乾燥は肌のあらゆるトラブルの原因になります。
皮膚は表皮、真皮、皮下脂肪の3層にわけられることはお話しましたが、肌の保湿は表皮の役割が大切です。
 表皮は角層(かくそう)、顆粒層(かりゅうそう)、有棘層(ゆうきょくそう)、基底層(きていそう)で構成されています。
一番表面にある角層にある天然保湿因子(NMF)と細胞間脂質が肌のバリア機能を作り上げ、うるおいを保っています。さらに、皮脂が肌表面に膜をはることで、保湿性が保たれています。

 これらの成分は、皮膚の新陳代謝であるターンオーバーの乱れや老化、過度の洗顔などによって失われやすくなります。
そこで、保湿成分や油分がバランスよく含まれている化粧品で補う必要があります。
 具体的には、NMFの成分に近いアミノ酸、細胞間脂質の成分に近いセラミドなどが入った化粧水でしっかりと保湿し、皮脂膜の成分に近いスクワランやホホバ油などが含まれている乳液、クリームなどでふたをしてうるおいを閉じ込める、といった方法で徹底的に保湿しましょう。

バランスのよい食事

 毛穴の状態は食事の影響が大きく現れます。
特に脂質、糖質の多い食事は皮脂の分泌を過剰にして、毛穴が詰まったり、皮膚機能を低下させてタルミ毛穴ができやすくなります。
野菜や果物をたくさん取り入れて、食生活に気を付けましょう。
 美肌にとって特に注目したい栄養素は、ビタミンA、ビタミンC、たんぱく質です。

 ビタミンAには抗酸化作用があるので、紫外線などで酸化してできる毛穴の黒ずみや、皮膚の老化を予防します。
また、皮膚や粘膜を正常に保つ作用があるといわれているので、美肌にとっては欠かせない栄養素です。ニンジンやホウレンソウなどの緑黄色野菜に多く含まれています。

 ビタミンCは、ビタミンA同様、抗酸化作用があります。
また、肌のハリや弾力のもとになるコラーゲンを作る手助けをしてくれる栄養素です。
美肌・美白のためにも、タルミ毛穴の予防にも役立つ栄養素です。多く含まれるのは、レモン、赤パプリカ、ブロッコリーなどで、果物ではイチゴやキウイなど酸味のあるものに多く含まれています。水に溶けやすく熱に弱いので、生で食べられる果物がとりやすいでしょう。

 たんぱく質は体をつくるために欠かせない栄養素であると同時に、美しい肌や保湿にとっても大切な栄養素です。
天然保湿因子(NMF)の主な成分はアミノ酸ですが、これはたんぱく質の構成成分で、食品には肉や魚、乳製品などに含まれています。
ダイエットのために肉類を減らすという人もいますが、美容のためにはしっかりとっておきたいもの。蒸す、ゆでる、といった調理法で脂質をコントロールして積極的にとりましょう。

表情筋トレーニング

 タルミ毛穴には、表情筋のトレーニングをしましょう。
特に頬の筋肉にアプローチするのが効果的。表情筋を鍛えると、顔全体の血行がよくなりますし、より魅力的な表情がつくれるようになります。
明るい表情は老け顔をカバーしてくれますよ。

<口角トレーニング>
・両方の口角を思いっきり斜め上にひっぱり、口と目を限界まで近づけるようにします。
・そのまま5~10秒キープします。
・ゆっくりと元に戻します。

<口輪筋トレーニング>
・口を思いっきり縦に開きます。「オ」の口です。
・そのままの状態で口角をあげます。
・頬に力が入るのを感じて、そのまま5秒~10秒キープ。
・ゆっくりと元に戻します。

<頬筋トレーニング>
・口を閉じたまま片方の頬に空気をためてふくらまします。
・一旦元にもどして、次に反対の頬に空気をためてふくらまします。
・これを何度か繰り返します。

規則正しい生活

 美容のためといえば、必ずでてくるキーワードです。
規則正しい生活とは、バランスの良い食事、良質で十分な睡眠、適度な運動です。
よく食べて、よく動き、よく眠るのが何よりも健康で美しい体を作ってくれます。年齢とともに毛穴が目立ってきた場合は、これまでの習慣を見直すきっかけにしましょう。

毛穴を目立たなくするメイク術

 いくら毛穴のケアをしたとしても、すでに目立ってしまった毛穴をすぐに消してしまうことはできません。メイクでカバーしようとしても、厚塗りしては崩れたときによりいっそう毛穴が目立ってしまいます。ここでは、正しい毛穴カバーの仕方をご紹介しましょう。

メイク前に保湿をしっかりと

 「ファンデーションを塗らない方が毛穴が目立たない」といった矛盾をかかえていませんか?
これは保湿が不十分な証拠です。肌が乾燥すると、時間とともに毛穴が目立ってきたり、過剰に皮脂が分泌されて化粧崩れをおこしてしまいます。
前述した保湿ケアを参考にしてください。

下地を使いましょう

 最近は下地いらずのファンデーションが多いですが、毛穴をカバーするタイプの下地を使うと格段に仕上がりが異なります。
皮脂を吸着するシリコンパウダーが入ったものや、毛穴に入る光をコントロールして目立たせなくするものがあります。

ファンデ―ションはリキッドタイプがおすすめ

 毛穴の凹凸をカバーしてくれるのは、水分の多いリキッドタイプが優秀です。
パウダータイプは毛穴まわりにだけ粉がついて、より穴が目立ってしまうことが多いのでおすすめできません。塗る時は指でもスポンジでもよいですが、肌に刺激を与えないように、押さえるようにつけるのがポイントです。

パウダーで仕上げを

 最後に微粒子パウダーをつかうと、残りの毛穴にフィットしてくれますし、メイクブラシでつけると全体にツヤが出て仕上がりに差が出ます。
気になるテカリ防止にも役立ちますので、持ち歩き用にプレストパウダーを常備しておくと便利です。ちなみにパウダーは保湿成分の入ったものがおススメです。

まとめ


 
毛穴の目立ちは気になるもの。年齢とともに目立つようになるタルミ毛穴は、若いころと同じケアでは対応できません。今回ご紹介した対策を実行して、普段のケアを見直すとともに、美肌に向けてエイジングケアを取り入れましょう。

ライタープロフィール
山川 ハナエ

主婦兼フリーライター/元看護師/三児の母。独身時代は給料の大半をエステと趣味のバレエに費やす美容オタク。働く女性と育児奮闘中の母の気持ちがよくわかる。趣味は読書、英語学習、舞台鑑賞。年を重ねても内面が輝く美しい女性に憧れている。