髪のべたつきや地肌がかゆくなるといったトラブルを感じると、頭皮の脂っぽさばかりをおさえようとしてしまいがちですが、頭皮が乾燥することで皮脂が過剰に分泌していることも原因の一つだと知っていましたか?特に乾燥しやすい季節の変わり目や冬場、エアコンに良く当たる時期は、顔のケアと同じくらい入念な頭皮の保湿が必要なのです。年齢と共に気になってくる目元やフェイスラインのたるみも、顔の皮膚とつながる頭皮のたるみをケアしなければリフトアップできません。髪から顔まで若返るにはその保湿方法がとても大事。実はデリケートな部分でもある頭皮の特徴から、髪まで潤してくれる、とっておきのケア方法まで学んでいきましょう。

頭皮の特徴

 頭皮は髪に隠れているため普段目につかない部分ですが、その役割は髪を生やしているだけではありません。おでこやフェイスラインともつながっているため、放っておくと体や顔と同じように老化が進んでしまい、髪の生え方や顔の印象に差がつくのです。
 エイジングサインやトラブルといった頭皮のあらゆるSOSに対応していくために、まずは頭皮の特徴を知っておきましょう。

頭皮の構造

 皮膚は表面に近い部分から順に表皮、真皮、皮下組織という3つの層から成り立っています。ずっと同じ皮膚と付き合っていくわけではなく、新しい細胞が表皮の一番下にある基底層から生まれ、徐々に表面へと押し上げられていくサイクルを繰り返しています。この押し上げられた角質細胞が「アカ」となって剥がれ落ちる仕組みがターンオーバーと呼ばれる肌代謝です。
頭皮もこのようなターンオーバーを繰り返しながら、日々新しく生まれ変わっているのです。

頭皮と顔の肌は同じ?

 基本的な皮膚の構造は同じですが、頭皮がもつ特徴に違いがあります。頭皮には、皮脂腺や汗腺が顔の皮膚に比べ多く存在しています。皮脂や汗の分泌が多くなるのに加え、髪に覆われていること、また、他の皮膚よりも紫外線を浴びやすい場所にあるため、清潔に保つのが難しく汚れやすいのです。
フケやかゆみといった地肌トラブルは、そういった頭皮特有の特徴から起こっています。

頭皮が乾燥しやすい理由

 皮脂線が多いのであればテカりやすいのでは?乾燥よりも脂っぽさを感じることが多い気がする・・・など、実際に乾きを感じにくい部分でもある頭皮。
 そんな頭皮になぜ保湿が必要なのか、その理由を説明しましょう。

ターンオーバーの乱れ

 新陳代謝の良い20代の肌は理想的な周期である28日というサイクルでターンオーバーを繰り返します。しかし、年齢が上がると代謝活動は低下してしまい、40代には40日以上かかるほど周期が乱れてしまうのです。

ターンオーバーが乱れるとどうなる?

 ターンオーバーが乱れその周期が長くなると、古い細胞である角質が剥がれ落ちず、肌に残ってしまいます。角質層が厚くなることにより、新しく作られるはずの細胞が作られにくくなってしまうのです。

ターンオーバーの乱れが乾燥をまねく

肌の細胞と細胞の間には、天然保湿因子(NMF)という保湿成分が存在しています。この成分は肌がターンオーバーを繰り返すことで作られていくため、ターンオーバーが乱れてしまうと潤い作りを妨げてしまうことになり、地肌はカサつき、乾燥してしまうのです。

ターンオーバーが乱れる原因

ターンオーバーの乱れは加齢だけが原因ではありません。紫外線による外的刺激や外食や好き嫌いが多いなどの食生活の乱れ、喫煙・飲酒・睡眠不足といった生活習慣も代謝活動のリズムを崩してしまいます。
 また、ストレスを感じてホルモンバランスを乱すこともターンオーバーのサイクルに影響してしまうので注意が必要です。

頭皮は紫外線に最も浴びやすい皮膚

 紫外線が肌にもたらすリスクが大きいことは知っていますよね。日焼けやしみだけでなく、紫外線が肌の奥に入りこむことで肌細胞を破壊し、しわやたるみを引き起こします。ファンデーションや下地といったベースメイクアイテムにUVケア成分が入っているのも、紫外線予防のためです。

 しかし、同じ皮膚の構造をしているにもかかわらず怠りがちなのが頭皮のUVケアです。頭皮は顔に比べ2倍の紫外線量を浴びるともいわれており、紫外線によるダメージを抱えやすい場所。紫外線を浴びてしまった頭皮は、地肌を外的刺激から守るバリア機能を壊してしまうため、頭皮内部の水分を保持することができずに乾燥を引き起こしてしまうのです。

間違ったシャンプー方法

 毎日習慣的に行っているシャンプーにも注意が必要です。皮脂汚れを気にするあまり洗浄力の強い成分のシャンプーを使用したり、フケやかゆみを防ごうと洗いすぎてしまうと頭皮に必要な皮脂が取り除かれ、頭皮がカサついてしまうことがあります。

 また、すすぎの際にお湯の温度が熱すぎたり、髪を乾かすときにドライヤーを頭皮に近づきすぎてしまうことは乾燥をまねいてしまう原因にもなります。

頭皮の状態を知ろう

 人によって顔の肌質に違いがあるように、頭皮の状態も皆が同じではありません。自分の頭皮がどんな肌質であるかを理解することで、自分に適したケア方法も導きやすくなります。

セルフチェック方法

 行うのは髪を洗った後、髪を乾かした状態から数時間の状態から始めます。あぶらとり紙を用意し、頭皮に直接数秒あてましょう。
 そして、そのあぶらとり紙を観察し、浮き出る脂に注目します。30分以内に脂が浮き出ると「脂性頭皮」、1時間程度なら「正常頭皮」、2時間経っても浮き出ない場合は「乾燥頭皮」なのです。

あなたの頭皮はどのタイプ?

 セルフチェックで結果がわかったところで、自分の頭皮がどんな状態かを確認しておきましょう。

 ●正常頭皮
皮脂の分泌が正常に保たれている状態です。今は頭皮トラブルが起きにくい理想の状態ですが、紫外線予防や基本的なヘアケアは怠らずに行いましょう。
 ●脂性頭皮
頭皮の皮脂の分泌量が多く、べたつきや皮脂によるフケ、汚れを発生しやすい状態です。しかし、皮脂が多いからといって地肌が全く乾燥しないわけではありません。乾燥を感じた頭皮が皮脂を過剰に分泌している場合もあるので、保湿も同時に行う必要があります。
 ●乾燥頭皮
皮脂分泌が少なく、カサつきを感じる頭皮です。かゆみを感じたり、目に見えるフケが発生しやすい頭皮環境のため、予防だけでなく保湿や生活環境の見直しが必要です。

頭皮の乾燥によるリスク

 紫外線をはじめとする外的刺激から頭皮を守るバリア機能は、皮脂がその役割を果たします。今は頭皮環境が整っていても、40代以降の女性は皮脂量が減少しやすくなる傾向になるので、早めの乾燥対策が大切です。
また、乾燥が進んでいくとかゆみやフケのようなわかりやすい頭皮トラブルだけでなく、抜け毛の原因にもなります。

頭皮から印象を若返らせる保湿方法

 年齢が上がると、頭皮に含まれる保湿成分は減少していきます。潤いがなくなることでパサつきや抜け毛といった「老け髪」の印象を生むだけでなく、顔がたるむ・ハリがなくなってしまうといった「老け顔」までも引き起こしてしまうのです。

頭皮に保湿が必要な理由

頭皮は顔と同じ一枚の皮膚でつながっています。皮膚の構造も同じなのでケアを怠ると当然、老化は進んでいく一方です。年齢を重ね、潤いが作り出しにくくなった頭皮が紫外線をたくさん浴びたりストレスを感じると、肌内部にある肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンが破壊され、たるみが生じます。
頭皮がたるむとおでこの下がりやフェイスラインに影響し、顔全体にハリがなくなってしまうのです。

頭皮を潤す保湿方法

 顔のように程よい弾力があり、みずみずしいハリのある頭皮を作り出すには、地肌をしっかり保湿してあげることが大事です。
 顔を保湿する際はオイルやクリームを使用することもありますが、皮脂量が過剰になるほどの脂分は必要ありません。保湿成分であるコラーゲンやヒアルロン酸、セラミドを含んだ頭皮専用ローションを地肌に浸透させるイメージで、丁寧になじませましょう。

顔用の化粧水はNG

 顔やボディー用の化粧水にはアルコールなど刺激の強いものが含まれているため、デリケートな頭皮に使用してしまうと湿疹ができたりかゆみを引き起こしてしまうことがあります。いくら頭皮用といってもシャンプー同様、頭皮に合わないものを使用してしまうことで肌トラブルが発生することもありますので、頭皮の状態を見ながら正しい保湿ローションを選ぶようにしましょう。

さらに保湿効果をあげるためにしたいこと

 保湿成分が豊富に含まれた頭皮用ローションを使用する前に、保湿効果を高めることができる頭皮環境を作ってあげましょう。普段行っているシャンプーや生活習慣の見直しが、頭皮を若返らせる方法につながります。

今さら聞けない?正しいシャンプー方法とは

 シャンプーをする際、頭皮まできちんと濡らしていますか?地肌がしっかり濡れていない状態でシャンプーすると頭皮に過剰な負担がかかります。また、かゆみやフケを落とそうとするあまりにゴシゴシ洗うのも厳禁。必要な脂質まで落とし、乾燥をまねいてしまうからです。
まずはブラッシングで頭皮の汚れを浮かし、38℃程度のぬるま湯で予洗いを行いましょう。この予洗いが実は頭皮や髪の大半の汚れを落としてくれるため、とても重要なのです。

シャンプー剤はセミロングの人で1~1.5プッシュ程度で十分です。濡れた手で軽く泡立ててから、指の腹を使い優しくマッサージするようにも揉み洗いします。
すすぐときは、あらかじめシャンプーの泡立ちをある程度落としてから行うとすすぎ残しを防ぐことができます。えりあしや髪の生え際などは特に入念に、指を使いながらしっかり洗い流しましょう。

頭皮の血行を良くしよう

 地肌を直接触って全体的に頭皮を動かしてみてください。部分的に固さを感じたり動きにくい箇所がある場合は、頭皮が血行不良を感じている証拠。血液の流れが良くなり頭皮が活性化されれば、頭皮の細胞に栄養が行き渡りやすくなるので、乾燥や抜け毛、白髪といったトラブルを防ぐことができます。

頭皮全体を動かすようにマッサージしてあげること、身体を冷やさないこと、軽い運動を心がけること、の3つが血液の巡りをアップさせるポイントです。頭皮の健康と若さの維持につなげるため、意識して行いましょう。
  

まとめ

 加齢が進むにつれ肌悩みは増えていきますが、ますます大切にケアするべきパーツは顔の皮膚とつながっている頭皮です。顔の皮膚と同じように頭皮も保湿してあげることで、つやのある髪やハリのある肌が作られ、年齢と共に直面しやすい頭皮トラブルを免れることができます。正しいシャンプーやケア方法で、頭皮の潤いを維持していきましょう。

ライタープロフィール
加恵

10年のアパレル勤務を経て美容ライターに。年齢や体の変化と上手に付き合えるヘルシーな美容法を発信していきます。コスメを手作りすること、香りコスメを集めることが大好き。日常に取り入れやすいシンプルケアにトレンドを取り入れながら日々、美を追求し続けています。