顔の小じわ対策、どうしていますか? 雑誌やインターネットで美容情報をチェックして、気になる美容液やクリームを購入しようかどうしようかと迷っている人もいるでしょう。
ちなみに、しわ対策を目的とした化粧品を次々試すことは、必ずしも得策とは言えません。大事なことはまず原因を知ること。そう!小じわの原因は主に乾燥。
そして、肌の弾力やハリに重要なコラーゲンの減少について理解を深めることが基本になります。
今回は、乾燥対策のための保湿と健康な肌作りをご紹介します。小じわが気にならなくなる、そんな日を期待して役立ててみて下さいね。

顔の小じわ対策1・スキンケアを見直そう


間違ったスキンケアが原因で乾燥肌を招き、顔の小じわを作っていることがあります。ですが!うれしいことに、早い段階での発見と正しいケア次第で、なかったことにすることが期待できるのです。
まずはご自身のスキンケアを見直して、正しい方法を心がけ、乾燥をしっかり防ぐことから始めましょう!

①洗顔

 突然ですが、洗顔の仕方、力が入り過ぎていませんか?
洗顔は、顔の汚れと余分な皮脂を取り除き、肌のターンオーバーを促して健康な肌を作るための大事な習慣です。古く剥がれ落ちた角質やメラニンを取り除くことで、健康な肌への生まれ変わりを促すことが出来ます。
だからと言って洗顔のし過ぎは厳禁です。皮脂を気にして必要以上に洗顔する人がいますが、顔の皮脂は天然の保湿成分なので、過剰に取り除いてしまうと肌が乾燥し、小じわが出来やすくなってしまいます。
また、洗浄力が強いタイプの洗顔料も、必要な皮脂を奪ってしまう可能性があります。洗顔後の肌がつっぱるようでしたら乾燥を招く可能性があります。
目元の中でも下まぶたは皮膚が薄く、皮脂分泌が少ない特徴があり、乾燥しやすい部位です。目元の小じわが気になるという人は、Tゾーンと同じ洗い方をするのはやめ、やさしく丁寧に扱うことを心がけて下さい。

②メイク

女性にとってメイクは日々の習慣で、本当はメイクしたくないと思っていても身だしなみだからする、という人もいれば、趣味のようにコスメを楽しむ人もいるでしょう。しかしながら、メイクは予想以上に肌に負担をかけていることがあります。化粧下地・コンシーラー・ファンデーションを何重にも重ねて塗ったり、チップやブラシでアイシャドウを重ねづけすることは、肌にとって負担となり、それを落とす行為が刺激となれば小じわに悩まわれることになります。
そこで休日にはメイクをしない「肌休日」を作ってあげるのも、顔の小じわ対策として有効な手段です。

③クレンジング

 肌にメイク汚れや不要な皮脂が残っていると、肌のターンオーバーの妨げとなり、健康な肌を作りにくくなります。帰宅後は速やかに、そして丁寧にメイクを落とすことをおすすめします。
そこで気を付けたいのがクレンジング剤です。拭き取りタイプやオイルタイプは、リッチなメイク落としに優れている分、肌に必要な角質や皮脂まで取り去ってしまうことがあります。そのため乾燥を招き、小じわを作る原因となります。また、皮脂の取り過ぎがかえって過剰分泌し、オイリー肌、もしくはコンビネーション肌になってしまうこともあります。肌状態やメイクの濃さに合わせて、クレンジング剤のタイプを選ぶことも大事です。

④紫外線対策

紫外線対策は毎日行っていますか? 紫外線が肌に与える影響は非常に大きく、しわの主な原因となることから常にガードすることが大事です。太陽から降り注ぐ紫外線の中で、地上に届き、肌にダメージを与えるものが2つあります。1つは肌に当たると炎症を起こし、メラニン色素を増やすUV-B波です。顔にしわを作るのは、UV-A波の影響が大きいことが分かっています。
UV-A波は、地上に届く紫外線の9割以上を占め、波長が長い性質があるため、雲やガラスも透過します。肌に当たると、コラーゲンやエラスチン、さらにこれらを作り出す繊維芽細胞にダメージを与えます。日差しを無防備に浴びてきた人ほど肌にしわが多いのは、主にUV-A波の影響によるものです。紫外線対策は年間を通して行う必要があります。日焼け止めをきちんと塗ることはもちろん、日傘や帽子、サングラスを上手に活用して紫外線による小じわの増加を防ぎましょう。

顔の小じわ対策2・正しい保湿ケア


 小じわのきっかけとなる乾燥は、紫外線の他に、肌の保湿が十分満たされていないことが考えられます。自分では保湿しているつもりでも、スキンケア化粧品の使い方や量が肌に適していなければ、乾燥を進ませてしまいます。
保湿ケアが正しく出来ているかどうか、チェックしてみましょう。

①化粧水

一般的に保湿タイプの化粧水は、しっとり、さっぱりのように、皮脂量の多少を基準に、自分の肌質に合わせて選ぶことができます。化粧水といえども油分は入っていますが、水分補給を目的としているものが多いため、乾燥度合いに応じて乳液やクリームでしっかり保護して下さい。ちなみにエタノールなど、アルコールの成分が配合された化粧水は、特に揮発性があります。顔の小じわが気になる人は、アルコールフリーのものを選ぶようにしましょう。

②オイル保湿は注意が必要

 最近、オイル美容が話題を呼び、質の良いオイルは肌なじみがよく、さらに美容液という使いやすさや保湿力に優れていることで人気が高まっています。
同じオイルでも、形状の硬さや質が異なる場合に注意したいものがあります。
例えばワセリン。保湿剤として使用する人がいますが、鉱油による疎水性相互作用により、皮膚内部にある脂分を奪ってしまう場合があります。またべたつきがストレスになったり、肌に塗ってすぐに紫外線を浴びれば、酸化の原因になる場合があるので、使うタイミングや目的に配慮が必要です。

顔の小じわ対策3・健康な肌作り


顔に小じわがあらわれたら、コラーゲンなどの成分が減少し始めているというサインかもしれません。化粧水や乳液、クリームで肌を守り、角質層の状態を安定させることも大事ですが、同時に健やかな肌に必要な栄養分をしっかり取り、巡りを整えることも必ず取り入れたいケア方法です。

①食事

 顔の小じわを作る原因のひとつに、「酸化」があります。
私たちの身体は、呼吸によって絶えず酸素を取り込んでいますが、酸素は体内で活性酸素に変化します。活性酸素は、外部からのウイルスの侵入を防ぐ働きを持っていますが、過剰に生産されると、それが自分自身の細胞を傷つけてしまうことがあります。もともと私たちの身体には、抗酸化酵素が備わっているのですが、年齢により減少し、結果酸化しやすくなります。少しでも酸化から体を守るために取り入れたいのが、抗酸化作用のある成分です。
食事からしっかり補給することが、顔の小じわを改善・予防するための最も有効な対策と言えるのはそのためです。

1)たんぱく質

「お肌にいい」とコラーゲンの多い食べ物を食べたり、コラーゲンドリンクを飲んだりする女性も多いですが、コラーゲンは口から摂取しても胃で消化吸収されるので、肌を作る直接の栄養とはなりません。
ぜひ覚えておきたいのが、肌のコラーゲンを作るには、良質なたんぱく質の摂取が欠かせないということです。脂身の少ない牛赤身肉や豚肉、鶏ムネ肉などは、優れたたんぱく質です。抗酸化力を持ち、身体の脂肪を燃焼しやすくする効果もあります。乳製品や卵、大豆製品やイモなどの植物性たんぱく質も、バランスよく摂るようにしましょう。

2)脂質

ダイエットを気にして、脂質を摂らない人もいますが、脂質の不足は肌のかさつきや小じわ・くすみの原因となるだけでなく、体調不良を起こす可能性もあります。
私たちの細胞は脂質から出来ており、新陳代謝を行うために、脂質は非常に重要です。特に、体内で合成できない不飽和脂肪酸は、食事からしっかり補う必要があります。不飽和脂肪酸の一種であるオメガ3脂肪酸は、強い抗酸化力を持ち、アンチエイジング効果が高いとして注目を集めている脂質です。同じく不飽和脂肪酸であるオメガ6脂肪酸に比べ、不足しやすいため、特に意識して摂取することが推奨されています。
肌にうるおいを保ち、小じわを作らないためにも、良質な脂質を摂るようにしましょう。

3)ビタミン

近年、炭水化物抜きや糖質制限ダイエットが話題になっていますが、やり方を間違えるとこちらも小じわの原因となります。なぜなら炭水化物に偏ったり、ジャンクフードやスイーツが多い食生活は、ビタミン不足を招きます。ビタミン群は、強い抗酸化作用があり、体内で新陳代謝を促進して老化を防ぐのに欠かせない栄養素です。肌や粘膜を正常に保つビタミンA、代謝を促進するビタミンB群、コラーゲンの生成と分解に関わるビタミンC、「若返り物質」と呼ばれ、老化を防いでくれるビタミンEなど、小じわ対策としてどの栄養素も重要です。抗酸化作用が期待できる成分をACE(エース)として覚え、摂り入れることを勧めている専門家の先生もいらっしゃいます。
小じわが気になり出したら、食生活を見直して栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。

②睡眠

質の良い睡眠を取ることが出来た翌朝は、肌の調子のよさを実感しませんか?これは睡眠中に肌のターンオーバーが促進され、成長ホルモンやコルチゾールなど、肌に大事なホルモンが快適に分泌された証と言えます。
ちなみに成長ホルモンは、ストレスや疲労などのダメージで傷ついた細胞を修復し、新陳代謝を促すはたらきをしています。睡眠不足により、成長ホルモンが十分に分泌されないと、肌の新陳代謝が滞り、くすみや小じわが出来やすくなります。毎日8時間の睡眠を確保している人に比べ、6時間睡眠の人は、小じわが多く、毛穴が開いた肌になるという実験結果も報告されています。忙しい生活にかまけて、睡眠不足に陥っていませんか?せっかく用意した高価な化粧品も、睡眠不足では効果が期待できません。まず睡眠の質を改善し、十分に睡眠時間を取ることが小じわ対策に役立ちます。

③運動

身体の酸化を防ぎ、新陳代謝を促進してくれる成長ホルモンは、運動中にも分泌されるそうです。筋肉に負荷をかけるトレーニングや、加圧トレーニングを行うと、成長ホルモンの分泌が多くなります。適度な運動で身体を動かすことは、筋肉の衰えを防ぎ、ストレスを解消してアンチエイジングにつながります。無理のない範囲で継続することが大事です。また、運動というと苦手意識が働いて、取り組まない人がいますが、スローストレッチやウォーキングのような、手軽に始めることを習慣化するだけでも、体の巡りをよくすることにつながり、小じわ解消へと導くきっかけになるかもしれません。

④入浴

私たちの肌には、熱ストレスを受けると「ヒートショック・プロテイン(HSP)」というたんぱく質を作ることがあります。これは免疫細胞の働きに大事なたんぱく質で、肌のコラーゲンの生成にも関りを持っているため、肌のハリに大事な物質と捉える人たちもいるようです。体温を手軽に上げる方法に、入浴があり、約42℃のお湯に10分ほど浸かると、HSP生成が促されるそうです。熱いと感じたら、温度を下げて20分間浸かるなど、無理しないことが続けるコツです。寝る前に、湯船で身体を芯から温めると、睡眠の質を高める効果もあります。毎日の入浴習慣によって、小じわのない若々しい肌を目指しましょう。

まとめ:毎日の習慣で小じわはなくせる!


いかがでしたか?

小じわが出来始めると、つい顔につけるケア用品に意識が向きがちですが、毎日の習慣を見直すことで、小じわを改善することは可能です。
高価なコスメに飛びつく前に、日頃の生活習慣をじっくりと見直してみましょう。

ライタープロフィール
川本 あきこ

放送作家・美容ライター。ロンドンの美容専門学校にてスキンケアアドバイザー、メイクの資格を取得。雑誌、書籍の編集、執筆の傍ら美容専門家としてライター、講師を務める。

医師の紹介
院長 西池英里子
Clinic Le GINZA(クリニック ル・ギンザ)