美肌についてほめるときに、「肌のキメが細かいね」と言いませんか?そもそも、「肌のキメ」って何でしょうか?キメ細かい美肌を作るためには保湿が大切なのは多くの方が知っていることですが、肌の仕組みを理解するのとしないのとでは保湿効果が大きく異なるのです。間違ったケアをしている場合もありますよ。今回は、肌のキメを整えるための方法をお伝えしましょう。

肌の仕組みを知っておきましょう

美肌を作るためには、肌の仕組みをよく知ることが大切です。肌は大きくわけて表皮と真皮があります。真皮は肌の保湿成分を作る重要な部分ですが、表皮の保湿なくしてはその機能が保てません。詳しく説明しましょう。

肌のキメとは

「肌のキメ」を理解するのに役立つのが、手の甲です。目に見える部分が表皮ですが、これは厚さたったの0.2mmほどしかありません。手の甲をよく見てみると、細かいシワがあるのがわかりますか?この網目状に走っているシワのような溝のことを「皮溝(ひこう)」といいます。そして、溝に囲まれた三角や四角の形をした部分を「皮丘(ひきゅう)」といいます。また、毛穴のことは「毛孔(もうこう)」といいます。そして、皮溝、皮丘、毛孔で構成されたものを、「肌のキメ」といいます。漢字だと「肌理(キメ)」となります。

肌のキメは遺伝的な要素が強く、個人差があります。「日本人の肌はきれい」とよく言われるのをご存知ですか?人種によっても違いがあり、日本人は肌のキメが細かいといわれています。また、年齢とともに、キメは荒くなります。

キメが整っている状態とは

美肌がどうかの印象を作るのは肌のキメの状態であるといえます。キメが細かい、整っているというと、肌に対するほめ言葉ですが、逆は、キメが粗い、乱れていると表現されます。では、実際に美肌のキメはどのような状態なのでしょうか。

キメが細かい状態は、皮溝や皮丘が小さい状態です。そして、整っている状態は、皮溝や皮丘の形が均一で規則正しく並び、整っている状態のことを指します。つまり、皮溝や皮丘がこまかく均一に整っているほど美肌にみえるというわけです。水分量と皮脂量のバランスがよく、皮丘がふっくらと盛り上がることでキメの整った肌が作られます。逆に、キメが粗く乱れている状態は、網目が乱れて不規則です。皮溝は浅く広がって溝の線が目立ちます。見た目も触った感じもゴワゴワしています。

キメが整うと美肌に見える理由

キメが整うと、なぜ美しく見えるのでしょうか。その理由は、光の反射の加減です。キメが規則正しく隙間なく並ぶことで、光の反射する方向がそろい、肌の表面がなめらかで透明感のある印象になります。毛穴も目立ちにくくなる効果があります。美しい肌を「陶器のような肌」という表現をしますが、キメが整うことでこのような印象が作られるのですね。逆にキメが乱れていると、光の反射は不規則で、デコボコに見えてしまいます。

肌のキメが乱れる原因

見た目の印象が美しいキメが整った肌を手に入れたいと思いますよね。そのためには、まずキメが乱れる原因を知っておきましょう。これから挙げる要因を取り除く努力をすることが大切です。

乾燥

肌はつねに乾燥の危険にさらされています。季節を問わず、屋内ではエアコンで乾燥し、屋外では自然の風や太陽の熱、汗をかくことで体の水分が減ることでも乾燥します。肌の保湿が十分なときは、皮丘はしっかりと水分を含んでおり、ふっくらとしています。乾燥すると皮丘はしぼんでしまい、溝が目立つようになります。ひどい場合はひび割れて肌荒れ状態になります。

紫外線

紫外線はシミやシワの原因になるなど、美肌にとって大敵です。肌にダメージを与え、古い角質をはがし、新しい肌につくりかえるという肌のターンオーバー機能を衰えさせます。角質には天然の保湿成分がありますが、肌の機能が衰えると、その保湿成分も失われて肌のキメが乱れます。紫外線の影響を確認するなら、腕の外側と内側を見比べてみましょう。紫外線の当たりにくい内側の肌はツルツルとして透明感がありませんか?美肌のためには紫外線対策が必要だということがわかるでしょう。

摩擦

肌には自ら乾燥を防ぎ、ダメージから防御する機能を備えています。過度な刺激を与えることで、肌の自然な保湿、バリア機能を衰えさせます。特に気を付けたいのが、洗顔時の摩擦です。メイクをしっかり落とそうとして、こするのはよくありません。また、マッサージでも不要な摩擦が起こりやすいです。肌への過度な刺激はキメを乱す原因になることを覚えておき、普段の生活で気を付けるのが大切です。

生活習慣の乱れ

美肌をつくるためには、何よりも正しい生活習慣が欠かせません。特に大切なのは睡眠です。美肌をつくる成長ホルモンは、眠りについた始めの3時間に集中して分泌されるといわれています。しかし、不規則な生活やストレスなどで良質な睡眠が得られないとホルモンバランスが崩れてしまいます。その結果、ターンオーバー機能が低下し、肌のキメが乱れる原因になります。他にも、栄養バランスや適度な運動も大切です。美肌をつくるための栄養をとることと、それを肌へ行き渡らせるための血液を循環させることにつながります。

肌のキメを整える肌ケア

肌のキメを整えるには、正しいスキンケアを行うことが大切です。保湿に気をつけているつもりでも、もしかしたら乾燥を助長している可能性もありますよ。ここで確認しておきましょう。

洗顔とクレンジング

肌の一番表面にある角質には、天然保湿因子(NMF)と細胞間脂質があり、これらによってしっとりとした肌が作られています。また、皮脂線から分泌される皮脂は、肌の表面を保護して水分を閉じ込める役目をしています。肌のキメを保つには、洗顔時にこれらの肌本来の保湿成分を落としすぎないのが重要です。

洗いすぎないように気をつけるポイントをチェックしましょう。

・お湯の温度は33℃~34℃のぬるま湯で。高すぎると洗いすぎ、低すぎると汚れがよくとれません。
・洗顔をつける前に手をきれいに洗い、顔は十分に濡らしておきましょう。
・洗顔料で洗うときはやさしく丁寧に。こするのは厳禁です。
・タオルで拭くときもこすらないように、軽く押さえて水分をとるようにします。
・クレンジングに力を入れなくていいように、普段のメイクは控えめにしましょう。

化粧水

化粧水は、洗顔で失った水分を肌に入れ込むものです。肌が濡れた状態のときは角層に水分が含まれてふっくらとツヤがあるようにみえますが、水分が蒸発するときに角層に含まれた水分も一緒に蒸発して余計に乾燥してしまいます。洗顔で皮脂も落ちているのも原因です。入浴後や洗顔後は何よりもすぐに化粧水を塗ることが乾燥を防ぐコツです。

化粧水を塗る時は、コットンや手のひらに化粧水をとり、肌に押し込むように浸み込ませます。しっかりと浸み込ませてもまだ乾燥するようなら、再度化粧水をとってしみこませます。目安としては、肌を触ったときに、手のひらが吸い付くような感触になると十分に化粧水が浸み込んでいる状態といえます。肌のキメを整えるには、この段階でしっかりと水分を入れ込むことが大切です。

乳液や美容液

肌にしっかりと水分を含ませたら、それを失わせないように油分で蓋をすることが大切です。その役目をするのが、乳液やクリーム、美容液などです。これらのアイテムも、化粧水と同様に肌に押し込めるような気持ちで軽く押さえながら浸み込ませます。気を付けたいのが、化粧水の水分がまだ残っている状態でつけないことです。せっかくの油分が薄まってしまいますし、油分を肌に塗ったあとでは化粧水は浸み込みません。また、乳液が残っている状態で美容液を塗るのも同様にNGです。しっかりと肌に浸み込ませてから次のアイテムを使いましょう。

パックやピーリング

週1回ほどのスペシャルケアを取り入れて肌のキメを整えましょう。おすすめは保湿効果のあるパックです。有効成分を肌にしっかりと浸み込ませることで肌がしっとりしてキメが整います。肌のターンオーバー促進のために、古い角質をとるピーリングがよいという話もききますが、肌にダメージを与えるおそれがあるので、できるだけ避けた方がよいでしょう。どうしても行いたい場合は、美容皮膚科などプロの手をかりるのがおすすめです。しかし、ピーリングに頼らず、普段の保湿ケアで角質を柔らかくしておけば問題ありません。

生活習慣を整える

スキンケアに力をいれても美肌に近づかないという人は、生活習慣に問題があるかもしれません。肌のキメを整えるには、日頃どのようなことに気を付ければよいでしょうか。

食事

美肌のために必要なものはなんといっても栄養です。忙しい毎日の中で毎日バランスのよい食事をとるのは難しいかもしれませんが、心がけ次第で改善することができます。コツは、主食(ごはんやパンなどの炭水化物)、主菜(肉や魚などの主にたんぱく質)、副菜(野菜などの主にビタミンやミネラル)の3つを1食に取り入れる努力をしましょう。コンビニやスーパーのお惣菜を買うときにもこれを意識します。そして、美肌の3大栄養素であるビタミンA(緑黄色野菜など)、ビタミンC(果物など)、たんぱく質(肉、魚、大豆など)を積極的にとることも意識しましょう。

睡眠

睡眠は美肌にとって必要不可欠です。睡眠不足が続くと、なんだか肌がガサガサしていませんか?人は眠っている間に成長ホルモンが分泌され、日中うけたダメージを回復する仕組みがあります。そのダメージというのは、紫外線や体の傷、ストレスなどあらゆるものです。成長ホルモンは夜10時から夜中の2時に最も活発に分泌されるといわれていますが、これはあくまでも目安です。実際は眠りはじめの3時間が最も活発に分泌されるといわれています。要はまとまった睡眠時間を確保し、熟睡することが大切だということです。そのためには、寝る前にスマホなどの強い光を浴びたり、カフェイン入りの飲み物や激しい運動など体に刺激を与えないことが大切です。

運動

運動不足は血行不良につながります。肌の正常な機能は、十分な栄養が血液によって運ばれることで成り立っています。長時間のデスクワークなどで全身を動かさないでいると、血液は重力に逆らえずに下にたまっていきます。この血液を上に持ち上げるのは筋肉の働きです。また、エアコンのきいた屋内で長時間動かないでいると冷えにもつながり、血管が収縮してさらに血行が悪くなります。運動すると体があたたまり、血管が広がります。そして筋肉の動きで血液を全身くまなく行きわたらせることができ、さらに適度に汗をかくことで体内の老廃物を出す効果もあります。この一連の効果で肌の新陳代謝も活発化し、肌のキメを整えるのに役立ちます。

禁煙

肌のキメが整った美肌をめざすなら、今すぐに禁煙しましょう。喫煙すると、美肌の栄養素であるビタミンCが大量に失われてしまいます。ビタミンCは肌のハリや弾力を保つコラーゲンの生成を助けたり、紫外線から肌を守ったりシミの原因になるメラニンの生成を抑制したりと、肌のキメを整えるのを助ける栄養素です。それが喫煙で失われてしまうと、肌への効果まで行きつかず、乾燥したり肌荒れがおこります。スモーカーズフェイス(たばこ顔)という言葉もあるように、喫煙者は実年齢よりも老けてみられます。このように、美肌にとっては全くよいところのないタバコはやめておいた方がよいでしょう。どうしても禁煙できないという方は、禁煙外来などで専門家に相談しましょう。

まとめ

肌のキメを整える方法をお伝えしましたが、美肌は普段の努力から作られることがわかりましたか?肌の仕組みを知って正しいスキンケアを行うと同時に、生活習慣も見直すことが美しい肌を保つコツです。今すぐにでも実行してみてくださいね。

ライタープロフィール
山川 ハナエ

主婦兼フリーライター/元看護師/三児の母。独身時代は給料の大半をエステと趣味のバレエに費やす美容オタク。働く女性と育児奮闘中の母の気持ちがよくわかる。趣味は読書、英語学習、舞台鑑賞。年を重ねても内面が輝く美しい女性に憧れている。