季節の変わり目や真冬になると唇が乾燥し、リップクリームを何度も塗っても皮がむけてしまう・・・そんな経験はありませんか?唇は乾きやすくデリケートな皮膚の構造をしており、適切な保湿方法でケアしなければ潤う唇にはなりません。また、普段何気なく行っているクセや習慣も、唇を乾燥へ導いているので注意が必要です。大人女性のメイクには、時には可愛らしく、時には色っぽくも見せてくれるリップメイクが欠かせませんよね。そんな美しい口紅の映える唇を一緒につくっていきましょう。

唇は乾燥に弱い

 スキンケアと同じようにリップクリームでケアしているのに、皮までむけてしまったりカサつきやすいのが唇です。なぜ唇は乾燥しやすいのか、皮膚の特徴から探っていきましょう。

唇の皮膚の特徴

 唇は乾燥しやすく保湿力が弱いパーツです。その理由は皮膚の構造が他と大きく違うから。潤いを生み出す部分、乾燥から守る部分の特徴に差があるのです。

●バリア機能が弱い
肌を外的刺激から守る角質層は、皮膚の外側に属しています。この角質層は唇にもありますが、頬の三分の一程度しかないほど薄く、外気や摩擦の影響を受けやすいデリケートな構造なのです。また、角質層を含む表皮部分も薄いため保湿成分が少ない特徴があります。

●皮脂腺が少ない
皮脂は分泌されることで潤い成分となり、肌の保護膜となってくれますが、唇は皮脂腺が少なく皮脂の分泌量が少ない構造のため、保湿力が弱いのです。

唇の皮がむける理由

 皮膚の構造がデリケートな唇ですが、皮むけやカサつきはさまざまな要因から発生しています。

●乾燥
皮脂は水分の蒸発を抑え乾燥を防ぐ働きがありますが、バリア機能が弱く潤い成分が作りにくい唇は保湿力が足りず、乾燥しやすいのです。

●紫外線
紫外線は繰り返し浴びることでバリア機能を破壊してしまいます。また、紫外線そのものが乾燥や炎症を起こしやすく、メラニン色素の生成を過剰にするため色素沈着の原因にもなります。顔の肌同様に、外出時にはSPF・PA入りのリップクリームで予防するなどし、UV対策をしっかり行いましょう。

●ストレス
ストレスがかかってしまうと、肝機能が低下してしまい唇が乾きやすい状態に。胃や内臓にも負担がかかるため、血色の悪い唇になります。唇の質感や色の変化は精神面や内臓機能が悪くなっているサインだと思っておきましょう。

●リップクリーム
唇を保湿する目的で使用しているリップクリームですが、UVカット成分やメントールのような皮膚にとって刺激になるものは唇にとって負担になります。デリケートな唇だからこそ頻繁に塗りすぎると使われている成分にアレルギー反応を起こしたり、乾燥の原因になるので、成分や使用するタイミングには気を付けましょう。

●食生活
偏ったものばかり食べることによる栄養不足や、食べ過ぎ・刺激物の過剰摂取による胃への負担は唇にとって乾燥の元です。唇のカサつきや口角があれたりするのはビタミンB2不足が原因となっていることもあるため、バランスの良い食生活をすることが大事です。

●クレンジング
マットタイプのしっかりした口紅や、ティントリップは色が落ちにくく、唇にとっても負担が大きいです。そんなリップメイクをした後のクレンジングがおろそかになってしまい唇にリップの成分や色が残ってしまっている状態になると、唇の乾燥が進んでしまいます。

唇をカサつかせるNG行動

 

あなたがついついやってしまっている何気ない行動やクセが、唇の乾燥に繋がり保湿力を弱めてしまっているかもしれません。

●唇を舐める
唇の表面にはわずかな皮脂腺から分泌される皮脂により薄い油膜が張られている状態です。唇をなめてしまうことで唇を保護する油膜がはがされてしまうため、乾燥しやすい状態にしてしまいます。

●唇を触る
普段過ごしているときのクセや食事中にナフキンやペーパーで口を拭うなど、唇を触る機会が多いと摩擦による刺激により唇の皮がめくれてしまいます。摩擦は色素沈着の原因にもなるので、できる限り避けましょう。

●合わない口紅の使用
口紅には着色料や香料が使用されており、刺激が強い成分や、唇と相性が合わないものも存在します。新しいコスメブランドでリップを購入したら唇が荒れやすくなった・・・という経験
があるなら、オーガニック製品やミネラルコスメを使用するのが良いでしょう。

●リップクリームの塗りすぎ
リップクリームは成分によっては長時間使用すると唇の水分が奪われ乾燥しやすくなったり、塗り方次第で唇が刺激を感じやすくなるのです。

●喫煙
喫煙をすると体内の鉄分が破壊され、血液の流れを悪くします。皮膚が細胞に栄養を届けるのも血液の役目なので、唇の潤いを保つための栄養分が行き渡らずに乾燥させてしまうのです。

唇を潤す基本の保湿方法

 リップクリームを日常的に使用していても、成分や使用方法が適切でなければその保湿効果は十分であるとは言えません。唇を乾燥させず、艶やかに育てる保湿ケアの仕方を伝授します。

落とす唇美容

 スキンケアの基本、それはくまなく落とし潤いを与えること。唇に関しても同じで、保湿をがんばってもクレンジングが正しくできていないようでは潤う唇をつくることができません。
 色残りだけでなく、口紅に含まれている成分が唇に残ってしまっていることもありますので、顔全体をメイクオフする前にクレンジングをしておきましょう。

唇のクレンジング方法

  1. 部分用クレンジング液を含ませたコットンを唇に浸すようにのせる
  2. コットンを人差し指と中指で丸めるように挟み、トントンと軽く抑えるように拭き取る
  3. 32℃程度のぬるま湯で洗い流す
  4. 通常の洗顔を行う

ポイントは擦らず落とすこと、そして洗い流すお湯の温度です。
お湯はお風呂の温度よりぬるめの32℃が理想的。熱すぎるとバリア機能が弱い唇にとって負担になり、冷たすぎると汚れが残ってしまいます。
また、使用する部分クレンジング液選びにも注意しましょう。オイルクレンジングは乾燥しやすく、少ない皮脂まで落としてしまうことに。あくまで抑えるクレンジングなので、唇に優しい水タイプがおすすめです。

保湿する唇美容

 クレンジングで潤いを与えるための土台ができたので、しっかり保湿をして乾燥を防ぐ魅力的な唇に仕上げてあげましょう。

●唇用美容液
リップ美容液とも呼ばれる唇専用の美容液には保湿成分や美容液成分が豊富に配合されています。唇の乾燥を防ぐ保湿効果はもちろん、色素沈着によるくすみや、年齢と共に増えてくる縦じわを防いでくれる役目を果たします。
唇の皮膚構造がデリケートだからこそ、顔用の美容液に比べ優しい成分で作られているものも多く、無添加・無香料・無着色タイプのものが多数販売されているので、敏感肌や初めて唇美容液を使用するなら、負担の少ない天然由来の成分を中心に配合されているものを選びましょう。

●リップクリームとリップバーム
バームとは軟膏の意味で、柔らかい質感でケースに入った指やスパチュラでとって塗るタイプのものを一般的にリップバームと指します。リップクリームも同じように唇を保湿するためのアイテムですが、質感が硬くスティックタイプのものが多いです。海外ではスティックタイプのものをバームと呼ぶ地域もありますが、テクスチャーが柔らかいバームは、塗る際も唇への負担が軽減されるため、乾燥が気になる状態ならバームタイプを使用してください。

●リップクリームの使用方法
また、リップクリームやバームで保湿する際は唇の汚れをオフしてから塗ることで、保湿成分を十分に浸透させることができます。メイク後に使用する際は軽くティッシュオフし、表面の汚れをとりましょう。
バームタイプの場合は手のひらで温めてから使用すると浸透力がアップし、馴染みが良くなります。

ガサガサ唇をリセットする裏技

 しっかりメイクしたい日なのに唇がガサガサしている!そんなリップのSOSにこたえる裏技をご紹介します。

シュガースクラブ

 手持ちのリップバームと白砂糖をザラザラが残る量で混ぜて作り、スクラブ状にし、くるくると円を描くように優しく1分間なじませます。そしてそのまま唇にラップを張り、ホットタオルをのせ1分間蒸らします。
 ぬるま湯で優しく洗い流せば皮むけがなくなり、つるつるとした潤いリップになります。

オリーブオイルパック

 オリーブオイルには皮脂に似た保湿成分が含まれており、抗酸化作用もあるため乾燥を予防する効果もあります。
 まずはホットタオルで唇を温め柔らかくします。その上からオリーブオイルを塗り、ラップを張って5分待ちましょう。食用の100%ピュアなオリーブオイルなので洗い流す必要はありません。軽く拭きとれば唇が保湿され、しっとりしたリップが完成します。

はちみつパック

 はちみつには良質なビタミンやミネラル、アミノ酸や酵素などの栄養素が豊富に含まれており、保湿効果が高いことから、唇を潤すパックにも最適です。
やり方はオリーブオイルと同様です。どちらも食用で手に入りやすいため、匂いや質感の好みで選んでください。

保湿力がキープされる大人のリップメイク

 唇の潤いを保つためにも、できるだけメイクによる負担は減らしたいですよね。「口紅を重ねる」のは唇の保湿力が保たれず、乾燥を引き起こしてしまいます。メイク直しが少なく、潤った魅力的な唇を演出できるメイクテクニックをご紹介します。

リップペンシルを使う

 口紅を指でポンポンとなじませるようなリップメイクもありますが、摩擦による刺激が多い上、口紅が落ちやすいため、何度も塗りなおしが必要です。唇にとって負担となり、皮膚の水分が逃げてしまうことに。
口紅を長時間色持ちさせるにはリップペンシルを使い、唇の輪郭を軽く縁取りましょう。口紅やグロスがヨレるのを防げるのでメイクによる負担を軽減できます。

荒れないリップオイル

 自分の唇に適した荒れない口紅を見つけ、使用することは潤うリップメイクにとってマストですが、今トレンドになっている「リップオイル」は保湿力が高い唇コスメとして話題です。
 グロスのような質感ですがベタベタせず、色持ちが良い上にオイル効果で乾燥しないのでさまざまなメーカーやブランドから販売されています。
 どんな唇コスメでも荒れてしまう、カサつくという人はぜひ試してみてください。

ふっくらリップに見せる方法

 唇にしっかりメイクをするのが苦手、できるだけ無色のリップクリームやバームで過ごしたい、といったノーカラーリップ派の人が魅力的なリップに見せるには、唇の血色感が大事です。冷えや偏った食生活、睡眠不足は唇の色が黒ずんだり青っぽくなってしまうので、規則正しい生活習慣に改めましょう。
 また、ベースメイクやアイシャドウの濃淡に使う「ハイライト」を上唇の山に少しのせ、ツヤを出し、下唇の中央のくぼみに「ローライト」を薄く仕込むことで影をつくれば、立体的な唇になります。
 乾燥がひどく、口紅を休ませたいときにはぜひこの方法でふっくらリップに仕上げてみてください。
 

まとめ

 リップクリームをただ塗るだけでなく、唇の皮膚の特徴を理解した上で保湿を重点的にしたケアに取り組めば、ふっくらと潤う魅力的な唇が育ちます。真冬や季節の変わり目でも皮むけやカサつきが気にならない乾燥知らずの唇で、リップメイクを楽しんでいきましょう。

ライタープロフィール
加恵

10年のアパレル勤務を経て美容ライターに。年齢や体の変化と上手に付き合えるヘルシーな美容法を発信していきます。コスメを手作りすること、香りコスメを集めることが大好き。日常に取り入れやすいシンプルケアにトレンドを取り入れながら日々、美を追求し続けています。