絵画や写真が額縁によって映えるように、艶やかでコシのある美しい髪はその人の顔立ちを引き立ててくれます。しかし、見た目にこだわってカラーリングやパーマなどの薬液、ドライヤーやアイロンなどによる熱ダメージが積み重なると、髪がやせてハリやコシが失われ、老け顔や疲れた印象をもたらすことになります。ということは美しい髪と肌さえ揃っていれば、美しい姿は叶えることができる!今回は髪にスポットをあて、髪の根本に着目したケアと好感度アップについてご紹介します。

美髪の連鎖を生むために現状の把握を

メイクより、ファッションより、見た目のインパクトは髪の毛です。
髪の色と髪型でその人の印象をガラリと変えてしまうから、清潔感のある状態だけは保ちたいもの。しかし世界の目は厳しく、ケアをしっかりしている人でさえ、美髪という印象から遠ざかっているという事実。美肌への意識の高さと同様、髪のお手入れをしっかりしている女性は多くいます。せっかくだからその成果を出しましょう。その前に、あなたのケア方法が適切かどうかも確認してみて下さいね。

美髪世界一から一気に転落!

 日本人の美肌意識は世界の中でもレベルが高く、日々のお手入れや化粧品選びにこだわってキレイな肌を目指している人も多くいます。
では髪の毛はどうでしょう。ある調査によると、日本人特有のしなやかで艶があり直毛の黒髪は、世界で最も美しいと位置づけられていた時代がありました。しかし欧米人への憧れからかカラーやパーマが流行るとランクキングは一気に転落。パサついてコシがなく汚らしい髪の毛とまで言われるようになったのです。

只今、汚髪から美髪に汚名返上中!

見た目のこだわりからこまめにカラーやパーマをかけるようになると、髪がキシキシする、頭皮が赤くなるなど不調やトラブルを抱える人が増え、ヘアケアアイテムや美容グッズは改善に向けて技術が進化していきます。

頭皮への関心がノンシリコンシャンプーの台頭へと続き、使用感はどんどん快適になり、ホームケアでサラサラ、ツヤ髪の実現はまだまだ途上にあると言えます。
その理由の1つに、街中のお店で見かけるシャンプーやコンディショナー、コーム、ドライヤーの種類と数、テレビCMや雑誌の広告の多さは、ニーズに応えようとするあらわれ。

言い換えれば消費者が物を選べる時代。
見た目の美しさを手に入れられるものにさえ出会えることができれば、あとは正しいケアを実践し、キレイの連鎖を生むのみ。そのためには何から始めたらいいのか、次はいよいよ日々のケア編です。

キレイな髪が何倍も魅力的に見せてくれる

 ヘアケア商品のテレビCMに登場するモデルの髪、サラサラ、ツヤツヤ☆1本1本にコシとツヤがあり指通りはなめらかで思わず息を飲んでしまうほどの美しさ。心から憧れますよね。
ではその美髪、高価格のヘアケア商品や美容院での施術で叶うのでしょうか?
恐らく数日はもつはずです。しかし元に戻ってしまうのは、当然と言えば当然のことだということを覚えておいてください。その主な理由は次の通りです。

髪の土台からケアしないと意味なし

 髪の話をする前に…。
ふっくらスベスベ、もちもちっとした肌は、化粧水やクリーム、美容液を与えるだけのケアでは長続きしません。
なぜなら肌は、食べ物から得た栄養素が体内で栄養として血液から送られ、快適な巡りと肌リズムのサイクルが整って肌細胞を生み、健やかで美しい肌を育み維持します。
頭皮は顔と同じ構造をもっており、肌と同じく巡りをよくし代謝をよくすることが大事!
体の中から栄養を送り届けて土台を整えることが、美髪を数日で終わらせない秘訣になります。

健やかな頭皮に美しい髪が宿る

 髪の毛のことを調べると、頻繁に出てくるのが、
「頭皮と毛髪の関係は、畑と作物のような、豊かな土壌から栄養価の高い野菜が育つように、健康な頭皮が美しい髪を育てる」
という話。実にわかりやすく頭皮と髪の毛の関係を説明しています。
では、あなたの頭皮の状態はどうでしょう? 
次の3つの項目をセルフチェックしてみて下さい。指の腹や油取り紙を使うと、状態の目安になります。

□ 頭皮は硬い?柔らかい?
□ 頭皮、ベタベタ?カサカサ?
□ 髪の毛を洗った直後の、頭皮の皮脂の状態は?

以上の3つをそれぞれ見て行きましょう。

<硬さ>
頭皮は柔軟であることが、健康な条件の1つになります。
頭皮は部位によって硬さに差があり、硬ければトラブルに見舞われるとは限りません。ただ、頭皮専門の先生によると、脱毛の生じる部分が硬くなっている傾向にあるそうです。

<皮脂量>
頭皮の皮脂量は、部位や季節、性別、ホルモン、肌質などで個人差があります。
一般的に、前頭部と頭頂部は皮脂量が多く、側頭部や後頭部は皮脂量が少ないと言われています。また、シャンプーをした直後から皮脂分泌が始まり、頭皮から髪の毛に移行していき髪のツヤを生み出します。

顔の皮膚と同じく頭皮にも質にタイプあり

 顔はおでこ、頬、目周りのように部位ごとに肌質が異なり、水分と皮脂のバランスを目安にドライ(乾燥)、オイリー(脂性)、ノーマル(普通)、コンビネーション(混合)、センシティブ(敏感)、インナードライに分類されることがよくあります。

頭皮はオイリー、ノーマル、ドライを基準に、ややオイリー、ややドライにタイプが分かれます。ちなみに皮脂量は、多い部分と少ない部分で半分の皮脂量の差があると言われています。
肌質を知る手軽な方法に油取り紙があります。
皮脂のにじみ具合、広がり具合を確認してみてはいかがでしょうか。

プロに頭皮チェックしてもらおう

 頭皮から生き生きとした髪の毛が生えてくるためには、血流がよく、不要な皮脂や角質などの毛穴詰まりがない状態が理想です。
しかし、頭皮は自分の目で直接確認できないことから、知らない間に傷つけていたり炎症を起していることがあります。また、硬さや皮脂量に関心がなければ、毛穴の状態に不調があらわれることもあるのです。
そこで健やかで美しい髪を手に入れたいなら、美容室や毛髪専門のサロンなどで、頭皮の状態を触診、視診、マイクロスコープなどで診断してもらい、どんなケアをしたらよいのかアドバイスを受けることをオススメします。

頭皮に合うシャンプーの見つけ方

 自分の頭皮がどんなタイプかがわかったら、次はシャンプー選びです。
初めにシャンプーの基本からマスターしましょう。

<シャンプーの目的1:洗浄>
髪や頭皮の汚れを落として、清潔に保つために行います。
整髪料やホコリ、皮脂を髪や頭皮に付着したままの状態にしておくと、毛穴を詰まらせて髪の成長を妨げたり、頭皮のバリア機能を低下させて外的刺激を受けやすくします。
そこで丁寧な洗浄はもちろん、どんなシャンプーを使うかが健やかな頭皮と髪にとって重要です。

<シャンプーの目的2:マッサージ>
シャンプーをする際にマッサージを行うと、血行促進及び老廃物が排出されやすくなります。
但し、頭皮には血管や神経が通っており、乱暴な洗い方や強いマッサージは頭皮のトラブルだけでなく、体の不調を招く恐れがあります。
頭皮のタイプを知るだけでなく、適切なホームケアを実践するためにも、美容室や発毛サロンでプロの助言を受けることは大事です。

頭皮タイプ別を基準にシャンプーを選択

一般的に販売されているシャンプーは、洗浄力が高く頭皮への刺激も強いものが多く出回っています。そのことを知らず、ボトルがかわいいから、香りが心地よいからと選んだものが雑貨まがいなもので頭皮トラブルに見舞われることがあります。
まず、シャンプー頭皮がオイリーかドライかを選ぶ基準にしましょう。
頭皮の質は季節、食事、ストレス、遺伝などの影響を受けるのでケアだけで改善されるわけではありません。しかしシャンプーは日々の習慣として使用頻度が高いため、自分に合うものに出会えると理想の頭皮に近づける可能性大です。

自分の頭皮はどちらに当てはまるかチェックしてみましょう。
●オイリー頭皮
ベタつきが気になって何度も洗う人がいますが、これはNG行為です。
洗えば洗うほどどんどん皮脂を分泌し、頭皮表面はオイリー、内部はドライというアンバランスな状態を招き、結果毛穴を詰まらせる要因になります。
●ドライ頭皮
これ以上頭皮を乾燥させないことが大事です。脂分を感じられない場合は、新しい頭皮細胞を生み出すサイクルが乱れる要因になり、フケが出やすくなります。

オイリー、ドライ、どちらかに偏った質感は頭皮の不調につながりやすく、生き生きとした髪の毛とは縁遠くなることを覚えておきましょう。

アミノ酸シャンプーのメリットとデメリット

 「アミノ酸シャンプー」という言葉を聞いたことがある人もいると思いますが、その特徴をご存知ですか? 結論から言うと、オイリー頭皮にもドライ頭皮にも向いているシャンプーなんです。
豆乳、シルク、コラーゲンなど天然由来のものでつくられているので肌への刺激が少なく、乾燥やパサつきが気になる人に適しています。
乾燥とは逆の、過剰な皮脂分泌にも良いとされるのは、皮脂コントロールする働きがあるからです。このように頭皮環境を整える目的で使用すると良いでしょう。
しかし、洗浄力が弱いため汚れが残ってしまったり、アミノ酸は肌なじみが良いという性質から、成分が合わない人は刺激となりトラブルを引き起こすというデメリットもあります。

 

見分け方は成分表示をチェック!

 いざ、アミノ酸シャンプーを買おうと思ってお店に行くと見つからない…。
ということがあります。なぜなら商品に必ず書かれているわけではないからです。
選ぶ時は成分表示を見て、次のアミノ酸系の成分が含まれているか確認しましょう。

<アミノ酸成分>
ココイルグルタミン酸・ラウロイルグルタミン酸・ヤシ油脂肪酸・ラウリン酸・ミリスチン酸・グリシン・メチルアラニン・サルコシン

頭皮の不調、放っておかないで!

 頭皮がかゆい、フケが出る、かぶれているなど、頭皮のトラブルを抱えていませんか?
先ほどの話にもありましたが、頭皮は肉眼で状態を確認できないため、不調という認識が薄い人もいるようです。
しかし、かゆみやかぶれは炎症、フケは毛穴を塞いで血行の働きを低下させるため、頭皮や髪の毛に悪影響を及ぼします。くれぐれも放っておかないことが大事!
皮膚科を受診しトラブルの原因を把握と改善を努めましょう。
 

かゆみに悩まされる理由

 頭皮がかゆいとストレスになりますよね。
薬を塗りたくても髪がじゃまして思うようになじまない。
まず、かゆみの原因は何かを理解しておきましょう。
 頭皮のかゆみは皮脂と深い関係があります。
頭皮に分泌された皮脂に含まれるトリグリセライドという成分が、頭皮に存在する微生物によって遊離脂肪酸に分解されます。
それが頭皮を刺激してかゆみが生じます。一般的にかゆみはシャンプーした3日後から増大すると言われています。
かゆみが我慢できなくなればかきむしり、頭皮を傷つけて炎症を引き起こすことになるので、違和感や不快感を感じたら早めに皮膚科の診察を受け、処置の心がけと完治させるように努めましょう。

大人の髪にツヤとコシをもたらす本気ケア

 年齢を重ねるうちに、髪の変化を感じるようになったという人は多いはず。
であればヘアケアをエイジングケアという意識で捉えてみましょう。
それが悩みの変化の気づきや発見につながるはずです。
では具体的に何をすればいいのか。
それは丈夫で若々しい髪を手に入れるための「栄養」について関心を持つこと、そして食事にそれを取り入れることです。
そういわれて、ビタミンやミネラルなどの栄養素を思い浮かべ、メニューに取り入れることを負担に感じる人もいるでしょう。
そこで手軽に栄養バランスを摂取し、美髪の育成に役立つ「和の食材」をご紹介します。

体の巡りを整える和食に注目!


健やかな体とは、質の良い血液、しなやかな血管、快適な血流が整っている状態で、この3つの材料の1つが食事です。
食生活や生活習慣の乱れが原因で血液がドロドロし流れが悪くなると、生活習慣病に襲われると話題になり、血液サラサラを目指す食生活や運動が注目されました。
この時の、日本人になじみのある和の食品の頭文字から作られた食事内容こそ、全身の巡りを良くし、美髪や美肌に役立つのでぜひ覚えておきましょう!

頭文字「おさかなすきやね」を覚えてメニューに

お:お茶
さ:魚
か:海藻類
な:納豆
す:お酢
き:キノコ類
や:野菜類
ね:ネギ類

 コンビニや居酒屋など外食でも意識して摂り入れることで、食生活の改善につながります。和食はバランスの良いメニューですが、醤油や味噌などで塩分を過剰摂取しやすいことを配慮し、味付けには十分気を付けましょう。
巡りの整った体は、丈夫な髪を育むうえで最も大切なことだということを頭に入れておきましょう。

まとめ

頭皮のケアの根源は食事と生活習慣にあり、それが丈夫な髪を左右する頭皮の質感につながります。いつまでも艶やかでコシのある髪を維持したいと思ったら、頭皮環境と日常生活を見直し、1年後、5年後の自分の姿を想像しながら、ケアに励んでみてはいかがでしょうか。

ライタープロフィール
ogata

雑誌や書籍の執筆を経てスペインへ。スペインにて知り合った夫と結婚してフランスへ。現在、フランスの田舎で暮らしながら、オーガニックコスメの研究、有機野菜の栽培、頭で食べるダイエットと、ヘルシーな日々を送っています。趣味は書道、好きなことは笑うこと。健康で美しい生き方を考えていきたいと思っています。