いくら高価なファンデーションをつけてもすぐに浮いてくる、朝せっかくメイクしたのに昼前には崩れる…。

その原因、肌表面と内部の潤い不足かもしれません。化粧ノリをよくし、化粧崩れを防ぐには、メイク前に保湿をしっかり行う必要があります。

そのために時間をつくり、しっかり潤ったことを確認することを習慣化する。キメが整ったみずみずしい肌が続けば、化粧崩れも怖くありませんよ。洗顔後、メイク前の保湿について説明しましょう。

メイク前の保湿がなぜ大切なの?


肌は年齢とともに美容成分が減少し、水分不足に悩まされて乾燥が目立ってきます。

肌が乾燥すると厄介なのがターンオーバーの働きに乱れが生じ、それにともなって新しい肌細胞のサイクルも不調を招きます。
それが負のスパイラルとなって潤いのある肌から遠ざかってしまうのです

女性の場合、メイクをしているのでクレンジングや洗顔で負担がかかり、場合によっては肌の乾燥を加速させていることもあります。
ここで、化粧ノリが悪くなる原因と化粧崩れの原因をみていきましょう。

化粧ノリが悪くなる原因

これまで肌にリキッドタイプやクリームタイプのファンデーションを塗った時、のびが悪い、はじく、またパウダータイプや白粉を肌に伸ばした時、粉を吹いたり、キメにファンデーションがくい込む、そんな状態を経験したことはありませんか。

まさにこれがメイク崩れです。その主な原因は乾燥です。

他にも乳液やクリームなどの油分が残っていたり、不要な皮脂でベタついてなっていることも原因です。

化粧崩れの原因

時間がたつとTゾーンの皮脂浮きでファンデーションが剥がれたり、乾燥でシワが目立ってきたり。そんな化粧崩れの主な原因は乾燥です。

エアコンや紫外線など、私たちの日常生活の中には肌の乾燥を進ませる要因がいくつか存在し、それを防ごうと皮膚の防御機能が働いて皮脂分泌が活発になります。

肌表面の皮脂量が多い人ほどテカリやすくなります。

肌がうるおっている状態とは

見た目で潤いのある肌というのは、赤ちゃんの肌を想像するとわかりやすいでしょう。弾力があり、肌に吸い付くような柔らかさとみずみずしさ。

しかし大人の肌はそうはいきません。なぜなら赤ちゃんの肌には皮脂腺がなくセラミドが充実しています。

そんな理想の肌は成長するに従って皮脂腺から皮脂を分泌し、お手入れが行き届かなければニキビや乾燥に悩まされることになります。
話を皮膚の構造に切り替えますね。

肌表面を覆うのは、皮脂と汗で作られた皮脂膜です。

外からの刺激や菌から肌を守る防御機能と、中の水分の蒸発を防ぎ、潤いを保つ保湿機能をもっています。また、肌の表面には角層があり、その中にある細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)が水分を保っています。

中でも細胞間脂質は保湿機能が高いセラミドを含んでいます。これは、角層の中で規則正しく、水分と油分が何層にも重なり合うラメラ構造を作っています。

脂質にもかかわらず、水となじみやすい性質があることによって、強力なバリア機能と水分保持機能を保っています。このセラミドが少ないと肌の潤いが失われやすく、乾燥肌になります。

加齢とともにセラミドは減少するので、外からの保湿でしっかり肌に補う必要があります。

メイク前のスキンケアが一日の肌状態を左右する

メイクのトラブルは乾燥が原因であることがわかりましたか?時間とともに乾燥して崩れるのは仕方のないことですが、崩れてもすぐに化粧直しできる環境にあるとは限りません。そこで、崩れにくくするのはもちろん、崩れても大丈夫なメイクにするために、保湿を意識したメイク前のスキンケアポイントをご紹介しましょう。

泡が肌の上を滑るように洗顔

肌の保湿は、天然保湿因子(NMF)、細胞間脂質、皮脂膜の3つの機能が整った状態で守られていますが、洗顔でこれらの保湿成分が失われやすくなります。

だからといって洗顔しなければ、汚れや不要な皮脂を肌に留まらせることになり、トラブルの原因につながるのでスキンケアにとって欠かせません。

また、皮膚の正常な機能であるターンオーバーで古い角質が剥がれ落ち、新しい肌細胞へと表皮がと入れ替わるのですが、年齢とともにその機能も衰えてしまいます。

このため、古い角質は洗顔料で落とさないと肌に蓄積し、毛穴が詰まって肌トラブルを招いたり、次の化粧水が肌に浸透しにくくなってしまいます。

また、一日中外気に触れている肌はしだいに乾燥し、皮脂分泌も増えていきます。ちなみに皮脂は、お湯だけでは落ちません。洗顔で不要なもの(汚れ、古い角質、余分な皮脂)を除去し、必要なもの(適度な皮脂)を落としすぎないようにするポイントをみてみましょう。

  • お湯の温度は33℃~34℃のぬるま湯で洗いましょう。温度が高すぎると洗いすぎ、低すぎると汚れがよくとれません。
  • 洗顔料で洗うときはやさしく丁寧に。泡だてるタイプの場合はしっかり泡立てて、こまかい泡の動きで汚れを落とす気持ちです。泡立てないタイプのものは、指を滑らせて洗います。皮膚が引っ張られているのは刺激を与えている証拠です。
  • タオルは清潔なものをつかい、こすらないように、軽く押さえて水分をとるようにします。
  • 洗顔後のまっさらな素肌に化粧水をたっぷり

    洗顔後の肌は皮脂が減っているために乾燥しやすい状態です。そこで化粧水は洗顔後、少しでも早くなじませて潤い補給をしましょう。化粧水は、洗顔で失われた水分を角層の奥まで浸透させて、しっかり保持することが重要です。

    保湿成分がたっぷり含まれた化粧水を選ぶと、肌の潤いが持続しメイクのノリがかわってきます。

    では、化粧水で保湿するときのポイントをみていきましょう。

    さきほども説明しましたが、洗顔後は何よりも優先して化粧水をつけましょう。化粧水はたっぷりと浸透させることが大切です。

    コットンを使う場合は、コットンがヒタヒタになるくらいまで浸み込ませると肌への負担がやわらぎます。コットンが乾いていると肌の水分を奪い去ってしまうので注意が必要です。

    手で化粧水をつける場合には、500玉大くらいの化粧水をとり、手の体温でなじませてから肌を包むように入れ込みます。軽くハンドプレスして中まで入れ込むような気持ちで。

    肌がもっちりとするまで繰り返し入れ込みます。ただし、吸収される化粧水の量は決まっているので、化粧水を塗ったあとに浸透を待つというやり方では水分が蒸発するだけで意味がありません。

    乳液やクリームで油分の膜を

    化粧水は、水分をメインに肌に補給することが目的なので、油分が足りない肌には状態に応じて乳液やクリームで蓋をするように潤いを閉じ込めることが大事です。

    乳液は水分と油分が適度に含まれて肌になじみやすいのが特徴です。化粧水を手のひらでなじませたあと、肌に吸い付いたらオンされた証です。

    その後、できるだけ早く乳液をクリームは油性成分が多く含まれていて、保湿効果が抜群です。ただ、べたつきが気になる場合がありますので、メイク前はTゾーンは避け、目元を中心に乾燥してシワが目立ちやすいところにつけておくとメイクのモチがよくなります。

    注意したい点は、化粧水の水分が肌に残ったまま乳液をつけると、化粧水と混ざって保湿効果が薄まります。また、乳液の水分が肌に残ったままメイクを始めると、ファンデーションがよれてしまいます。一つのアイテムを使ったら、それが浸透してから次を使うのが大切です。朝は忙しいからといって横着するのは禁物です。

    特別な日のスペシャルケア

    結婚式の参列など、特別にバッチリメイクを決めたいときは、メイク前のスペシャルケアを行いましょう。少し時間と手間がかかりますが、保湿効果をさらに高めるための方法をご紹介します。

    〇スチーム
    今では家電量販店の美容家電コーナーには必ずといっていいほどスチーマーを目にします。保湿効果を高めるためのアイテムとして持っておいて損はないでしょう。スチームの温熱効果で顔の血行がよくなり、化粧ノリが格段に上がります。また、毛穴を開かせるので、化粧水の浸透もよくなり、保湿効果が高まります。

    〇マッサージ
    マッサージクリームをつかって顔をマッサージすると、顔の血行がよくなると同時に、むくみがとれて小顔効果が期待できます。マッサージをするときに注意したいのは、強くこすらないこと。肌がひきつれるのは強すぎる証拠です。洗顔の後に行いましょう。スチームを当てながらするとさらに効果的です。乾燥しているとマッサージクリームが吸収されて少なくなるので、滑りが悪くなったらクリームを適宜足しましょう。以下に簡単にできるマッサージの手順をご紹介します。

    ・マッサージクリームを手にとり、手のひらであたためます。

    ・顔全体にクリームを伸ばします。

    ・顔の、耳の前あたりにリンパ節があるので、ここに集めるようにマッサージします。(額→耳、眉→耳、目の下→耳、頬→耳、小鼻→耳、口→耳、あご→耳)

    ・最後に耳の前から耳たぶの後ろをとおり、首の筋にそって鎖骨へ流します。

    〇シートマスク
    保湿効果のあるシートマスクを使ってみましょう。普段使っている基礎化粧品と同じシリーズのものを使うと、他のアイテムとの相乗効果が期待できます。スチームを当てながらマスクをするとさらに吸収力が高まりますよ。

    シートマスクは洗顔してから使います。化粧水を塗った後に使うと、目元などシートから出た部分の乾燥防止になります。また、シートの水分が吸収されきって乾いてしまうと逆効果です。シートマスクの種類にもよりますが、使用後は乳液などで肌を整えてからメイクしましょう。

    崩れにくいメイクのやり方


    ここまでくれば、保湿は完璧です。乳液やクリームがしっかり浸透したら、メイクをはじめましょう。メイクもできるだけ保湿効果の高いものを選びます。

    ベースメイク

    最近では、BBクリームなど下地いらずのファンデーションが多いですが、下地を使った方が崩れにくくなります。化粧ノリがよくなったり、崩れたときにも目立ちにくくなる効果があります。UVカット機能のある下地もありますので、紫外線対策としても利用してみる価値がありますよ。ベースメイクは、顔の内側から外側へと塗るのがコツです。

    ファンデーション

    保湿機能のあるファンデーションを選ぶなら、クリームタイプかリキッドタイプがおすすめです。年齢肌特有のタルミ毛穴もカバーしやすいです。ファンデーションを塗る時に気を付けるのは、塗り過ぎないこと。シミが気になるからといってたくさんつけると、その部分がよれて崩れる原因になります。気になる部分はコンシーラーを使ってカバーしましょう。

    クリームタイプやリキッドタイプのファンデーションを塗る時は、スポンジでも手でつけても構いません。つける順番も大切で、頬骨の一番高いところから外側に向かって塗っていき、崩れやすいTゾーンと目元は、指先やスポンジにのこったファンデーションを使って塗ります。手のひらで軽く押さえて、ファンデーションと肌をしっかりと密着させましょう。

    パウダー

    ファンデーションを密着させたら、パウダーで仕上げます。フェイスパウダーは皮脂や汗を吸着して化粧モチをよくしてくれます。

    使い方は、パフにとって、揉むようになじませます。こうすることでムラなくつけることができます。肌全体にパウダーをつけたら、フェイスブラシで余分な粉を取り除くとツヤがでてキレイに仕上がります。

    夏場のメイク

    夏は暑さで汗がでて、メイクができないということがありますね。

    化粧崩れが心配だという前に、汗をかくことで体が水分不足になっていないか気にかけてください。肌の乾燥は体の水分が足りないことでも起こります。朝起きたら水分をしっかりとって、家事などで体を動かして一汗かいてからスキンケアを始めるとスッキリすることが多いですよ。

    汗でメイクが崩れる原因は、保湿不足もありますが、ドロドロ汗が原因の場合もあります。さらっとした汗だと化粧崩れも起きにくくなります。普段から汗を流して水分をしっかりとる生活を心がけることが大切です。

    どうしても顔の汗を抑えたいときは、扇風機の風に当たったり、首のうしろを冷やすとましになります。冷房のきいた部屋でメイクをするのが理想です。

    普段から気を付けるべきこと

    化粧ノリのよい肌、崩れても大丈夫なキレイな肌をつくるには、普段から気を付けるべきことがあります。

    毎日のスキンケアを丁寧に

    今回説明したメイク前のスキンケアは、朝晩のいつものスキンケアに共通のことです。保湿のことを考えて、日頃から丁寧にスキンケアを行うことで、化粧崩れに負けないキレイな肌を作ることができます。特に前日の夜のスキンケアは次の日の朝の化粧ノリに関わってくることは経験済みの方が多いでしょう。いくら疲れていたとしても、メイクをきれいに落とし、しっかり保湿して一日を終えましょう。

    質のよい睡眠

    睡眠不足の次の日の朝は、肌がなんだかガサガサしていると感じたことはないでしょうか。健康で美しい肌は質のよい睡眠で作られます。寝ているときに分泌される成長ホルモンの働きで、日中受けた肌のダメージを回復させ、美肌を作ります。寝る前に保湿ケアをしたら、寝るまでの時間はスマホなどの強い光を避けて、ゆったりとリラックスして過ごすことが質の良い睡眠につながります。

    まとめ

    年齢肌にはなによりも保湿が大切。メイクで顔が作れるといっても、肌が乾燥していれば逆効果になるのです。肌の土台をしっかり整えて、メイク崩れにおびえない美肌を作りましょう。

    ライタープロフィール
    山川 ハナエ

    主婦兼フリーライター/元看護師/三児の母。独身時代は給料の大半をエステと趣味のバレエに費やす美容オタク。働く女性と育児奮闘中の母の気持ちがよくわかる。趣味は読書、英語学習、舞台鑑賞。年を重ねても内面が輝く美しい女性に憧れている。