指先の爪には自然と人目につくもの。一番視線が集中する顔のスキンケアはもちろんですが、爪の保湿ケアも万全に行っておきたいですね。毎日使う指先にある爪は、意外に乾燥にさらされています。爪が乾燥する原因と対策、毎日の保湿ケアまでご紹介していきます。

爪の保湿、できてますか?

スキンケア、ダイエットに髪のお手入れ、手足のケアなど、綺麗になるためには様々なケアが必要ですが、爪の乾燥対策までできていますか?

仕事だけではなくスーパーでお会計するときや電車でスマホをいじる時まで、意外に人に見られることが多いのが爪です。マニキュアをしたりネイルサロンへ通ったりして素敵な爪に仕上げても、その爪の保湿までは忘れがちですよね。

しかし、おしゃれだけでなく爪は生活をする上でとても大切なアイテム。そのアイテムが乾燥などでトラブルを起こすと、生活にも支障が出てしまいます。

まずは爪がどんな役割を持っているのかを見ていきましょう。

美容だけじゃなく生活の中で大事な爪

手芸をしたり、料理をしたり、シールを貼ったり、紙を折ったり、缶のフタを開けたり。ちょっとしたことで使われる爪。当たり前のようについていますが、実は爪がないと不便なことは多いのです。

爪の役割

そんな爪の役割を大きな枠組みで捉えて見てみると、次のようなことが上げられます。

指先の末梢神経や毛細血管の保護

指先には末梢神経や毛細血管が通っています。そういった神経や組織を守るためのものが爪です。

そのため、指先にもし爪がなかったら力を分散させる場所がなくフニャフニャとしてしまい、万一指先に圧力がかかった際に、神経や毛細血管などを守ることができなくなってしまいます。

力の調節や繊細な作業を可能に

缶で飲料水を飲みたい時、爪がないとフタを開けることができません。また、裁縫や点字を読む時などにも爪は重要な役割をします。ピアニストは爪の長さが少しでも変わると、音色が変わってしまうと言いますが、それほどに爪一つが指の力を調節しているのです。

それは人間に限らず、自然の中でも爪は多くの動物にとってなくてはならないものです。例えば犬は爪がなければ穴掘りができませんし、鳥も爪がなければ枝に掴まることができません。

美容や自分の満足にも

爪に可愛いネイルが施されていると、みる人を魅了しますね。そういったおしゃれをしていなくても綺麗な爪で指先が美しいと、女性の魅力がアップしますし美意識の高さもうかがい知ることができます。

そして爪が綺麗だと、仕事をしていても自信を持って指先を人目にさらすことができますし、逆に爪が綺麗でないと恥ずかしくて指先を隠しがちになってしまいます。美しい爪は自分の満足にも繋がるのです。

そもそも爪はどんな構造になってる?

私たちにとって大切な爪ですが、皮膚とは違って硬いものでできていますね。骨や軟骨の部類と間違えて認識している人もいますが、実は、皮膚の表面と同じ角質でできています。

角質(ケラチン)でできているのは何も爪だけではなく、髪の毛も同じケラチンでできています。ではなぜ髪の毛が黒いのかというと、特にアジア人の黒髪の場合は皮膚にメラニン色素を分泌する機能があって、メラニン色素によって色付けられているからです。
健康な爪の場合はメラニン色素で色づくことはないので、髪の毛のと同じ成分でも、髪の毛のように黒くはなりません。

そんな爪は放っておくと伸びすぎて爪が割れた怪我のもとになってしまうので、定期的に切る必要がありますね。爪がどのように生まれて、どのように伸びてくるのか、ご説明していきます。

爪母基

爪の生え際、根元にある爪母基(そうぼき)。専門用語では「マトリックス」と呼ばれています。皮膚の組織でいうと、表皮の基底層の役割を持っていて、この爪母基の爪母細胞が細胞分裂することで爪の赤ちゃんが生まれていきます。

そして、爪の赤ちゃんがどんどん生まれることで先に生まれた細胞が押し出されていき、私たちが普段目にする爪として伸びてくるのです。

爪母基には神経や血管、リンパ管が通っていて、新しい爪を生み出す大切な役割をしているので、もし爪母基を傷つけてしまった場合は綺麗な爪が生えなくなってしまいます。

甘皮

爪母基のすぐそばにある、爪を縁取っている薄い皮膚の皮です。専門用語ではキューティクルと呼ばれていて、生まれたての柔らかくて弱い爪を守っています。

甘皮処理を自分でする人もいますが、一歩間違えると爪母基を傷つけたり、せっかく生まれたばかりの爪にダメージを与える場合があるので、十分に気をつけて行い、雑菌が入らないようにしなければなりません。

爪半月

爪の根元に見える半月状の白い部分です。専門用語ではヌルーラと呼ばれ、爪母基が透けて見えています。爪母基の大きさは人によって様々なので、見えない場合もあります。この部分の爪は生まれたてなので、水分と油分が多くて柔らかくなっています。

世間で、爪の根元の白い半月部分が見えないと病気だ、という話を聞いたことがあるかもしれませんが、爪半月の大きさは人によって違うということが解明されているので、見えないからといって慌てる必要はありません。

背爪(はいそう)・中爪(ちゅうそう)・腹爪(ふくそう)

爪全体を横から断面で見てみると、ミルフィーユのように折り重なって3層になっています。
その3層の一番上が「背爪(はいそう)」、真ん中が「中爪(ちゅうそう)」、一番下が「腹爪(ふくそう)」です。

それぞれケラチンの並び方が違っていて、一番上の層は縦方向、真ん中の層は横方向、一番下の層は縦方向と、交互に重なっています。

爪が乾燥するとどうなる?


日々の生活になくてはならない爪ですが、皮膚と同じ角質でできているので乾燥しやすく、乾燥することで様々な悪影響があります。

爪の弾力が失われて硬くなる

肌の角質層が乾燥すると乾燥しすぎた地面に地割れが出るように、水分を失った角質がギュッと硬くなり角質と角質の間に隙間ができます。爪も同じようにカチカチに弾力を失って硬くなっていきます。

爪が硬くなると一見強くなったように感じられるかもしれませんが、弾力も失っているので割れやすくて実は危険です。
表面がはがれる(二枚爪)

爪を横から断面で見た場合、3層に折り重なっているとご説明しましたが、爪が乾燥した場合その一番表面に位置する背爪(はいそう)が剥がれやすくなります。これは二枚爪と呼ばれて、爪のトラブルの中ではよく聞く症状です。

乾燥だけでなく、血流の悪さや貧血などで爪母基にきちんと栄養が行き届かないと丈夫な爪が生まれず、弱い爪になり二枚爪を起こしやすくなってしまいます。

ツヤツヤじゃなくなる

爪が乾燥すると乾燥肌のようにパサパサして爪本来の輝きは失われます。爪の状態で健康状態がわかる場合がありますが、パサパサの爪はやはり健康的ではありません。

きちんと保湿をすることでツヤツヤの爪に蘇ってくるので、きちんとしたケアが必要です。

凹凸ができる

爪が乾燥して甘皮にヒビが入ったりめくれたりすると、生まれたての爪にダメージがかかり、伸びてきたときに凹んでいたりせんが入っていたりすることがあります。

甘皮へ様々な刺激が加わると直接その下にある柔らかい爪や、爪母基に影響を及ぼすので、乾燥させないように保湿に気を使っていく必要があります。

欠ける

乾燥すると爪のしなやかさが失われ、爪が弱くなるのでちょっとした刺激でもダメージを受けたり欠けてしまったりすることがあります。

爪の先端だけが欠けるならまだ影響は少ないですが、万一深い部分まで欠けてしまうと、血が出たり痛みをともなう可能性があります。

ささくれ

爪の周りの皮膚が乾燥して剥けてしまったりします。冬などに乾燥して起こりやすいですが、夏でも家事で水回りの仕事をしたりすると、洗剤などで水分や油分が取り除かれて指先が乾燥してしまいます。

ささくれができると気になってむいてしまったり、服などに引っ掛けて痛い思いをすることがあります。

こんなにある!爪が乾燥する原因

爪の保湿を怠って乾燥を放っておくと、爪トラブルが発生して時には痛みをともなったりなど、日常生活にも支障が出てきますね。特に爪を乾燥させているつもりはなくても、指先の部分はとても乾燥しやすい部分です。爪が乾燥してしまう原因を見てみましょう。

乾燥する原因

爪が乾燥する理由は、なにも冬場などの気候のせいだけではありません。実は日常の至る所で乾燥の原因は隠れているのです。

洗剤・石鹸・消毒液

日常で爪を乾燥させてしまう大きな原因として、衛生用品があげられます。特に食品を扱う仕事や病院など衛生に気を使う仕事の場合は、洗浄力の強い洗剤や石鹸を使い、こまめに爪の間まで洗わないといけなかったり、手を洗った後にさらに消毒液で殺菌したりなど徹底的な管理が求められます。

手が乾燥しやすくなるのでハンドクリームなどでケアをされる方もいますが、爪までは盲点でケアが行き届いていない場合も少なくありません。

紫外線

爪に紫外線対策というと意外に思われるかもしれませんが、爪も紫外線によってダメージを受けます。強い紫外線は肌の内部にまで入り込むので、ただ紫外線の影響で爪の水分が蒸発して乾燥するだけでなく、爪を作り出す爪母基にもダメージを与える可能性もあるのです。

除光液(リムーバー)

ネイルでのおしゃれで一番爪を傷めてしまうのが、除光液です。最近ではアセトンフリーの除光液も販売されていますが、除光液に含まれているアセトンは様々なものを溶かしてしまう成分です。爪の水分や油分も溶かし、間違って肌についた場合は肌にも悪影響を及ぼすので十分に気をつけなければなりません。

ジェルネイル

ジェルネイルはUVライトを当ててネイルを固まらせ、自爪を伸ばしながらもネイルが楽しめるので人気です。しかしUVライト、つまり紫外線を爪に直接当てるので、紫外線による乾燥や爪の周りの細胞に悪影響を及ぼします。

また、ジェルネイルを落とす時にもアセトンを使わなければならないので、ジェルネイルをする時には紫外線、落とす時にアセトンと、爪にとってはダメージが大きいのです。

貧血気味

女性は貧血に陥りやすいですが、貧血気味の場合はやはり体のあちこちが乾燥しやすくなります。もっとも影響がわかりやすいのは顔などでしょう。貧血であるということは、血液中の栄養素が不足しているということです。

血液中の栄養素そのものが不足すると体の細胞が栄養不足になります。爪も例外ではなく、爪母基へ栄養豊富な血液が運ばれないと栄養不足のまま細胞分裂がおき、弱い爪が生み出されてしまうのです。

乾燥したものに触れる

手は日常で様々なものに触れていますが、触れるものが水分や油分を吸収してしまうものだと、指先の爪の水分や油分も吸収されてしまい、乾燥します。

具体的にはカラカラに乾いた洗濯物や、ティッシュペーパーやコットンなどがそれに該当します。

栄養不足

貧血の項目にも一部当てはまりますが、鉄分以外でもビタミンやたんぱく質、亜鉛や必須脂肪酸などの栄養バランスが崩れている場合も、爪が十分に保湿されずに乾燥する原因となります。不規則な生活やバランスの崩れた食生活などの影響を受けます。

爪の保湿方法を教えて!

日常で爪が乾燥する原因は意外にもたくさんあったのではないでしょうか?ここかは主な爪の保湿方法をご紹介します。

ハンドクリーム

一番お手軽にできるのがハンドクリームでの保湿。いつも手の乾燥予防をするのと同時に、爪にもハンドクリームを塗りましょう。

オイル

もう少し爪に特別なケアを施したい場合は、爪専用のオイルや美容液を使うと良いでしょう。特に除光液で爪に負担をかけたり、甘皮処理をした後などは爪が乾燥気味なので意識してオイルなどで保湿してください。

手袋

冬場など乾燥がひどくてハンドクリームやオイルなどでは保湿が追いつかない場合は、塗った後に手袋をはめておくと、水分蒸発がある程度防げます。

乾燥対策としてやっておきたいこと

爪の保湿アイテムを使う以外にも、日常でちょっとした心がけをすることで爪の乾燥を防ぐことができます。

除光液を頻繁に使わない

除光液は爪にも人体にも刺激が強い薬剤です。毎日ネイルオフをするなど頻繁に使っている場合は爪に大きなダメージがかかってしまっています。除光液の使用はできるだけ1週間に1回など、回数を減らしていきましょう。

また、除光液不要のマニキュアも販売されているので、除光液をなるべく使わなくてもいい方法に切り替えるのも一つの手です。

爪にも紫外線対策を

ネイルケア用品でUV対策がされているものや、UVカットの成分が入ったハンドクリームなど、爪や爪の周りの皮膚にも紫外線対策を行いましょう。そしてUVライトを使わないといけないジェルネイルは極力避け、どうしても使わないといけない場合でもできるだけダメージがかからないように意識することをおススメします。

家事をする時はゴム手袋

家事をするときはできるだけゴム手袋をはめて、洗剤などから爪を守りましょう。爪だけでなく手の乾燥も同時に防ぐことができます。

ゴム手袋は中で蒸れるので、外した後は手に残った水分が蒸発するのと同時に肌や爪の水分まで蒸発してしまいます。ゴム手袋を使った後は手を洗って、ハンドクリームを塗るなどして保湿しましょう。

手を洗ったり消毒したらすぐに保湿

職場などでも手を洗ったり、消毒したらできるだけすぐに保湿をしておきたいものです。すぐに保湿ができなくても、お手洗いに行く時などを見計らって保湿をしておくだけでも、爪や手の乾燥具合が変わってきます。

食生活

保湿アイテムを使ったりUV対策やゴム手袋などでも爪が乾燥してしまう場合、生活習慣の乱れを疑った方が良いでしょう。特に食生活はとても影響するので、普段の栄養バランスを見直してみましょう。

これらの対策を施しても爪の乾燥が改善しない場合、なんらかの病気が隠れている可能性があります。心当たりがある場合は皮膚科へ相談する必要性も考えておきましょう。

まとめ

爪は硬い物質なので保湿は関係ないと思われる人も多いですが、実際は爪の乾燥によって様々な悪影響が出てしまうことがわかりました。

髪の毛と同じ成分でできている爪には、普段のヘアケアやスキンケアと一緒に丁寧な保湿を心がけていきたいですね。なにもネイルでおしゃれをしなくても、健康的で美しい指先はそれだけであなたの魅力を引き上げてくれます。

ライタープロフィール
Unyoung

幼少時から家族の影響で健康に関心をもち、現代医療だけでなく東洋医学、代替医療など様々なジャンルに触れる。アロマコーディネーターライセンス取得。体の内側だけでなく美容への関心も高く、手作りの石鹸や化粧品でのスキンケアも実践。