ムダ毛処理は女性のたしなみとして欠かせません。露出のある服、海水浴や温泉など、肌をさらす機会が少なくないからこそお手入れをしておきたいもの。しかし、敏感肌だとすぐにヒリヒリしたり、肌あれを起こしたりしてしまいます。そんな敏感肌でもできる、肌に優しいムダ毛処理の方法はないのでしょうか?もしあるなら、そのメリット・デメリットは?そんな疑問にお答えします!

敏感肌のムダ毛処理がツラい理由

敏感肌だっておしゃれを楽しみたい!でも、そのためのムダ毛処理は何かとツラさがつきまといます。ムダ毛処理をするとすぐに肌が赤くなってヒリヒリしたり、血が出たり、粉が吹いたようになったり・・・。

あまり辛くてしばらくムダ毛処理をお休みして、肌の調子が戻った頃にはまたムダ毛が生えてしまっていたり、となかなか上手くいかないもの。ムダ毛処理をしても綺麗な肌でいれればいいですが、肌あれがひどくて結局肌を見せることができなかったなんて、苦労が水の泡ですね。
敏感肌のムダ毛処理がどうしてこんなに大変なのか。まずは肌の構造を理解してから考えてみることにしましょう。

表皮の構造

敏感肌の肌の構造がどうなっているかを知ることは、敏感肌にどのようなムダ毛処理の方法が合っているのかを探すカギになります。特に敏感肌は表皮が重要になりますので、表皮の構造についてみていきます。

皮脂膜

表皮は上から角質層・顆粒層・有棘層・基底層の4層構造になっています。しかし、バリア機能を説明する上では角質層の一番上、私たちが普段触れることができる部分をおおっている皮脂膜から理解する必要があります。

皮脂膜は角質層などが乾燥しないように乳液やクリームの役割をしていて、弱酸性で雑菌を防ぐ役割も持っています。この皮脂膜が少ないと乾燥肌に傾き、雑菌に感染しやすくなってしまいます。

角質層

皮脂膜にカバーされている角質層は、角質細胞という死んだ細胞の集まりです。死んだ細胞とはいえ水分を保持していて、肌に弾力と滑らかさを与えています。また細胞の間に、水分を抱き込んだ脂質が隙間なく交互に埋まっていることで、水分や油分が肌の奥に入り込むのを防ぐ役割もしています。

顆粒層

顆粒層はガラスの粒のような顆粒がたくさん集まっている部分。角質層の下にあり、小さなツブツブで皮脂膜と角質層を突破してくる紫外線を乱反射して跳ね返しています。

肌と紫外線といえばメラニン色素を思い浮かびますが、その前の段階で顆粒層が紫外線をある程度跳ね返してくれているので、メラニン色素まで届く紫外線が少なくなります。

有棘層

そして顆粒層の下にある有棘層は、角質層や顆粒層に栄養素を届けて排出された老廃物を引き取る役目をしています。それだけでなく、肌にとって重要な感覚を得る入り口でもあります。

肌に触れる感覚や、温度を感じとることができる神経があり、角質層や顆粒層を突破してきた異物を察知して脳へ知らせてくれる「ランゲルハンス細胞」という細胞も存在しています。

基底層

基底層は表皮の一番下にあり、有棘層と真皮との間に挟まれています。表皮を構成する細胞を作り出しているだけでなく、顆粒層をも突破してきた紫外線が真皮まで届かないようにメラニン色素で防いでくれます。

また基底層は基底膜という丈夫な膜になっていて、真皮にダメージがいかないように守ってくれているのです。

ターンオーバー

私たちの肌の、特に表皮の部分はこのように4つの層になっていますが、一番下にある基底層で細胞が生まれ、順々に有棘細胞になって有棘層、顆粒細胞に変化して顆粒層、角質細胞に変化して角質層へと押し上げられていきます。

そして肌の一番表面に押し上げられた後、それぞれの細胞は垢となって剥がれ落ちていきます。これを肌のターンオーバーと言い、およそ28日ほどの周期で肌が生まれ変わるという新陳代謝を繰り返していくのです。

このターンオーバーは早すぎても遅すぎてもダメです。早すぎた場合は細胞が未熟なまま各層へと押し上げられてバリア機能が弱くなり、遅すぎた場合は垢としてきちんと落ちずに、不要となった細胞が重なっていって硬くなったり、毛穴に詰まって炎症を起こしてしまうからです。

敏感肌の場合

肌がきちんとターンオーバーを繰り返してバリア機能が正常に働いていれば、スキンケアで多少肌に手が触れても、化粧水などをつけてもヒリヒリしたり肌あれを起こすことは少ないです。
しかし敏感肌の場合は肌内部を守るための防御壁が、次のような状態で役割を十分に果たすことができない状態ゆえ、トラブルが起こってしまいます。

・ なんらかの原因でターンオーバーが乱れて細胞がきちんと育たない
・ 各層の厚みが通常より薄くなってしまう

通常でも0.2ミリほどしかない極薄の表皮。それが敏感肌の場合さらに薄く、場合によっては角質層や顆粒層がほとんどなくて、痛みを感じる有棘層やさらにその奥の真皮がむき出しになってしまっている場合もあります。

そうすると肌へかかった刺激が直接神経に伝わって痛みを感じたり、肌へ触れた化粧品などの成分が異物と判断されてアレルギーのような症状がでたりしてしまうのです。

敏感肌のムダ毛処理が難しくツラい思いになるのはこのせいで、ただでさえ肌に負担を与えるムダ毛処理は、敏感肌の場合、ノーマル肌などよりもっと強く直接的なダメージを与えてしまいます。

では敏感肌の人はムダ毛処理ができないのでしょうか?

答えはNOです。

敏感肌の人が増えている中、肌が弱くてもできるムダ毛処理法が研究され開発されています。ここからはそれぞれの方法とメリットデメリットについてみていきます。

敏感肌用の電気シェーバー

「ムダ毛を切り落とす」という点ではカミソリが一般的ですが、カミソリは刃先がどうしても肌に当たってしまい、表面の角質を傷つけてしまいます。どんなに肌を守るためのジェルやクリームを塗っていても肌が傷つくのは免れません。

敏感肌の場合は角質層が弱かったり、人によってはほとんどない場合もありますからカミソリで傷をつけると血管に当たって出血したり、その刺激で肌荒れを起こしてしまいます。また、保護用にジェルやクリームを塗っても、異物と捉えられてアレルギー反応のような症状が出てしまうことも。

そのようにカミソリは敏感肌にとってよくないので、刃先が肌に当たらずにムダ毛を切り落とす方法が必要ですね。実はそれが電気シェーバーなのです。電気シェーバーでも肌が弱い人達のために敏感肌専用も販売されています。

ムダ毛処理用ではなくても、男性が使う髭剃り用の電気シェーバーも使うことができます。髭剃りは毎日行わなければならないのに敏感肌で肌荒れをすぐに起こす男性も多く、カミソリでは力加減ができずに肌を傷つけてしまうことも珍しくないからです。そういった男性向けに肌に優しく深ぞりもできるシェーバーが開発されていて、女性のムダ毛処理にも使うことができます。

電気シェーバーを購入する際は、水で洗えるものがベスト。いくら肌へのダメージが少なくても、清潔を保てなければ雑菌に感染する可能性があります。肌のバリア機能が弱い敏感肌だからこそ、清潔にも気を配りましょう。

メリット・デメリット

それでは電気シェーバーのメリットデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?

メリット

電気シェーバーのメリットは、ムダ毛を切り落とす刃先が直接肌に当たらないこと。そして、思い立ったら気軽にムダ毛処理を行うことができることです。

刃先のダメージから肌が守られることで、ムダ毛処理後の肌荒れや出血を防ぐことができます。また、そんなに処理の時間がかからないので急な旅行やお出かけでもすぐに対応できますし、コンパクトなシェーバーを持参していれば必要な時にサッと行えるメリットもあります。

一度肌にあったシェーバーを購入すれば壊れるまで使い続けられるので、コスト面でも嬉しいですね。

デメリット

電気シェーバーのデメリットは、敏感肌の程度によってはそれでも刺激になりダメージを与えてしまうという点です。刃先は肌に当たりませんが、ムダ毛を刃先に巻き込んで行く時に多少は引っ張られる感じがありますし、カミソリのような切れ味とは違うため何度も肌を往復してしまいがちです。

あまり酷くない敏感肌の人ならある程度の刺激は大丈夫かもしれませんが、自分の髪の毛が肌に当たるだけでもチクチクするというレベルの人は、シェーバーの往復だけでもダメージになってしまうかもしれません。

あとはやはりカミソリよりは深ぞりができないため、ムダ毛処理を頻繁にしなければならなくなる点です。

普通の電気シェーバーでも

敏感肌専用の電気シェーバーはそれだけコストもかかるので、もしそこまで敏感肌の度合いが酷くないのであれば、普通の電気シェーバーでも問題ありません。普通の電気シェーバーはオシャレなタイプや持ち運びに便利なもの、深ぞりに特化したものなど様々なタイプがあるので、選ぶ楽しみも増えます。

除毛クリーム

次にカミソリなどの刃先の心配が要らず、ムダ毛処理時の肌への摩擦が軽減できるという点でオススメするのが除毛クリームです。

除毛クリームはムダ毛を処理したい部分に塗るだけでムダ毛が溶かされて落ちていきます。敏感肌用に刺激が弱めのクリームも多く販売されていています。

メリット・デメリット

肌の摩擦がほとんどない除毛クリームのメリットデメリットに迫ります。

メリット

除毛クリームのメリットは、塗るだけで毛根から脱毛することができる手軽さです。カミソリや電気シェーバーはどうしても肌から出ている部分だけを刈り取るので、翌日には処理したムダ毛が生えてきてザラザラしていることも。

その点、除毛クリームは毛根から処理することができるので、ムダ毛が次に生えてくるまでの感覚が長くなり、ムダ毛処理の頻度を減らすことができるというメリットがあります。ムダ毛処理の頻度が少なくなることで、肌への摩擦をさらに減らすことができるでしょう。

デメリット

除毛クリームのデメリットはムダ毛を溶かす薬剤という性質上、どうしてもその薬剤が肌に刺激を与える場合があるということです。

敏感肌用に薬剤の割合が少なくて低刺激だったり、保湿成分や美容成分が入っているものも販売されています。しかしそういった薬剤に反応して肌あれを起こしてしまう人は、やはり使うことができません。

また除毛クリームを塗ったら少し時間を置いてから洗い流さなくてはなりませんから、出先で立ち寄った先のお化粧室で気軽に脱毛・・・というわけにはいきません。

自宅で使える光脱毛器

サロンで行う光脱毛を、自宅で簡単に行える光脱毛器。

日本人のムダ毛はほとんどの場合黒いですが、その理由は毛根に集まっているメラニンが着色しているためです。なのでムダ毛を処理したければ、そのメラニンがたくさん集まった毛根をターゲットにすれば効率がよくなります。

その原理を利用したのが「インテンスパルスライト(IPL)」。この光はメラニンだけを認識するので、メラニンがたくさん集まっている毛根を狙うことができます。その場所に高い温度を加えて毛根の機能を破壊するので、しばらく続けているとムダ毛が生えにくくなるという寸法です。

自宅で使える光脱毛器は主にこの「インテンスパルスライト(IPL)」が使われていて、専門的なサロンより光の強さが弱く設定されているので、素人が使っても大丈夫なようにできています。

メリット・デメリット

サロンと同じような脱毛が家でもできちゃう家庭用の光脱毛器。いいことづくしのように感じられますが、メリットとデメリットはどのようなものでしょうか?

メリット

光脱毛器のメリットは、敏感肌でもサロンのような脱毛を行える点です。
専門的な知識と技術を持ち合わせたサロンは、肌あれをしたときの対処やアフターケアという点では最適ですが、何回も通わなければならないのとその度にコストがかかるので手を出せない人も多いです。

その点、自宅でできる光脱毛器は一度購入してしまえばカートリッジ以外のコストを気にすることなく、厄介なムダ毛の毛根だけにダメージを与えて、ムダ毛が生えにくい状態にすることができます。
サロンに通うことを考えれば、通う手間もお金も節約できますね。

デメリット

光脱毛器のデメリットは、素人でも使えるような家庭用の機械なのでサロンで照射される光より弱く、毛根へのダメージも少なくなってしまう点です。

また、サロンより安いと言えども光脱毛器は特殊な機械なので、カミソリや電気シェーバー、除毛クリームなどと比べると価格は高くなります。高い機械なので出先へ持ち運びにくく、光脱毛器でのムダ毛処理で、すぐに全ての毛が抜け落ちるわけではないので長期的なケアが必要です。

そして毛根にダメージを与えるとは言っても、生えにくくなるだけで絶対に生えなくなるわけではなく、放っておくとまた生えてきます。

脱毛サロン

自宅でできる光脱毛器は、専門知識がない人でも使えるくらいですからやはり効力が低いです。その点専門的なサロンやエステなどでは、光脱毛器で使われている「インテンスパルスライト(IPL)」以外にもレーザーでの脱毛法など様々な施術法があるので、自分の肌と目的、予算に合わせることが可能です。

メリット・デメリット

やはり本格的にムダ毛処理をするならサロンやエステを思い浮かべますね。サロンやエステで施術を行うメリットとデメリットをご紹介します。

メリット

サロンやエステなどのメリットは、専門知識と技術と設備が揃っていること。自宅での自己脱毛はどうしても主観的になりがちで、客観的に自分の肌の状態を探ることが難しいです。

サロンやエステではきちんと肌や毛根の状態を把握し、相談しながら適切な施術法を選ぶことができる利点があります。また、お金を払って施術しているのでアフターケアや肌トラブルが生じた際にも対応してもらえます。

さらに最近はどんどん価格が下がっているので、長期的にその金額を払い続けることができるのであれば、通い続けるメリットは大きいでしょう。

デメリット

サロンやエステのデメリットは、通うのをやめてしまうとまたムダ毛が生えてくる点です。専門的な施術を行うのに半永久的にムダ毛とサヨナラできるわけではない、と言ってしまうと驚かれるかもしれませんが、半永久的に脱毛できる施術はさらに専門的な技術が必要です。それが許可されているのはサロンやエステではなく、医療機関になってしまいます。

そして化粧品や他のメニューの勧誘が多いというのも人によっては煩わしさを感じるかもしれません。断りきれない人は次々に出費が重なってしまう場合もあります。

医療脱毛

究極のムダ毛処理法は、毛穴の働きを無効化して半永久的に生えないようにすることです。それができるのが医師が行う医療脱毛。

医療技術と知識を身につけた医師が行う施術なので、サロンやエステなどでは許可されていない範囲の光の強さやレーザーなどで毛根を確実に無効化して、半永久的にムダ毛が生えないようにすることが可能です。

メリット・デメリット

私たちが辿り着く最後のムダ毛処理法は、完全に毛穴の能力を封じこむ医療脱毛。メリットが大きい反面デメリットも存在します。

メリット

まずメリットは、ある程度の期間施術を受けてしまえば、もうムダ毛処理に悩む必要がなくなる点です。サロンやエステの施術はやめるとまた生えてくるので継続的に通わないといけませんが、医療脱毛はもう生えてこなくなるので施術が終われば通う必要がなくなります。

そして医師が行うので、肌の不調が起こらないように診察しますし、もし不調が起こった場合でもそのまま医師に診てもらって改善することができるという安心感があります。
他の脱毛法は、肌トラブルが発生したら皮膚科にかかる必要があるので、脱毛&肌ケアまでできる点では一石二鳥でしょう。

特に敏感肌の場合は、刺激が少ないと言われる脱毛法でもトラブルを起こす可能性がありますから、医療脱毛は一番安心できる脱毛法になるかと思います。

デメリット

医療脱毛のデメリットは、ムダ毛処理法の中でも一番高いという点です。多毛症という病気でもない限り保険は適用されないので、かなりの高額を支払わなけれなりません。費用面でどうしても難しいという人は、自宅での脱毛かサロンやエステに通う方法に絞られてくるでしょう。

まとめ

おしゃれをするのにムダ毛処理は欠かすことのできない身だしなみですが、敏感肌の場合できる方法も限られていて、場合によってはコストがかさんでしまうので、自分の肌の状態、ムダ毛処理の必要頻度、予算なども全て合わせた上で吟味していく必要があります。

自分にとって最適な方法を選んで、多少露出の多い洋服でも自信を持って着れるようになりたいですね。

ライタープロフィール
Unyoung

幼少時から家族の影響で健康に関心をもち、現代医療だけでなく東洋医学、代替医療など様々なジャンルに触れる。アロマコーディネーターライセンス取得。体の内側だけでなく美容への関心も高く、手作りの石鹸や化粧品でのスキンケアも実践。