アラサーやアラフォーには保湿対策は欠かせない問題。身体の隅々までケアしているつもりなのになんだか耳の中がカサカサと乾燥して痒い…なんて経験はありませんか。

耳の中は気になる割りにお手入れの方法がわかりにくいもの。今回は耳の中の乾燥の原因と、意外とデリケートな耳の中のケアについてご紹介します。

耳の中はデリケートで乾燥しやすい 

朝起きると耳の奥がガサガサして気になる。触ってみてびっくり!白くて薄い皮がポロポロと剥がれ落ちて、耳の穴周りの皮膚が粉を吹いているように白くなっている…などということはありませんか。

これらは耳の中が乾燥して肌あれを起こしているサインです。

そもそも乾燥とは一言でいうと、お肌のバリア機能が落ちている状態のこと。

通常お肌は水分量を一定に保つことで、免疫力を維持し、細菌やウィルスなどの異物から身体を保護しています。

ところがお肌から水分が失われて乾燥状態になるとバリア機能や免疫力が低下。お肌への刺激や異物の侵入を防ぐことが難しくなり、肌トラブルに見舞われやすくなります。

ちなみに「耳の中」をあまり見る機会は多くありませんよね。耳の穴の入り口から鼓膜までの長さは大体3cmです。耳掃除で触れるのは入り口から1cm程度。ここに「耳垢腺」と呼ばれる耳垢の素を分泌する箇所があります。乾燥やかゆみを感じるのはおもにこのあたり。

耳は体のほかのパーツに比べると皮膚が薄いので、その分お肌の水分含有量を保つのが難しく乾燥しやすいのです。しかも耳の中は半分体内と同じ。朝夕のスキンケア時に手入れが行き届きにくいのに外気に触れているため肌ダメージを受けやすいというデリケートな環境にあります。

耳の中が乾燥する原因

 

アレルギーや敏感肌

耳の中が乾燥するのはいくつかの原因が考えられます。

まずはアレルギー性皮膚炎や敏感肌のためお肌が乾燥しやすいという、肌質の問題です。

アトピー性皮膚炎の人は皮膚の水分量が少なく、普段からお肌が乾燥してバリア機能が弱まっている状態。そのため摩擦のほか紫外線や汗など、外からの刺激を防ぐことができずに肌トラブルを起こしやすいのです。

また、冬になるとお肌がカサカサと粉をふくいわゆる乾燥肌の人も、極端な状態ではないもののお肌の角質の水分量が低下しやすい肌環境。こういった肌質の人は当然耳の中の皮膚も乾燥しやすくなっています。

つぎに、もともとは乾燥肌ではないものの、アレルギーなどの体質が原因でお肌の乾燥を引き起こす場合です。

人間の体はウィルスや細菌など、人体に害をおよぼすものに対して抗体をつくるという免疫機能を持っています。この免疫機能が花粉やダニなどの物質に対して過剰に反応し、抗体をつくるのがアレルギー。アレルギー反応には様々な症状がありますが、じんましんや痒み、充血として皮膚や粘膜に現れる場合があります。

たとえば花粉症のアレルギー症状や風邪をひいた際の炎症で耳の中に痒みが起きるというようなケース。体の中からの痒みや不快感でお肌をかきむしってしまうことで、お肌が傷ついて乾燥してしまうのです。

日焼け

紫外線による日焼けダメージもお肌への乾燥を引き起こします。日焼けは軽いヤケドと同じ。アウトドアやキャンプに出掛けた後に、お肌が真っ赤にヒリヒリ焼けて痛い思いをした経験がきっとあるはずです。

では、日焼けとお肌の乾燥にはどんな関係があるのでしょうか。

太陽光にも含まれる紫外線にはUV-AとUV-Bという種類があり、このうちUV-Bは体の細胞のDNAを壊す働きを持っています。

紫外線を浴びて危険を察知した体は防御反応として細胞を保護するメラニン色素を生成するのですが、このメラニン生成のスピードが追い付かないと、お肌が赤くなったりヒリヒリと痛んだり、水ぶくれが起きるヤケド状態を起こすのです。

ヤケド状態の皮膚は表面がガサガサで水分が蒸発しやすい状態。

通常であれば皮膚は、お肌の水分量を保つ働きを持つ角層細胞がセラミドという保湿成分によってしっかりと結びついており、体から水分が蒸発するのを防いでいます。

紫外線ダメージによってセラミドが失われると角層細胞同士の結びつきが弱くなり、お肌からどんどん水分が蒸発してしまいます。この時お肌は粉を吹いたような乾燥状態に。

お肌の水分含有量が低下すると同時にバリア機能も失われるので、紫外線の影響をより受けやすくなり、乾燥が進むという悪循環が生まれるのです。

ところで紫外線といえば日差しの強い夏のイメージがありますが、実は紫外線は冬場でもしっかり降り注いでいます。

耳は皮膚が薄いため紫外線ダメージでセラミドが失われやすい場所。つまり日焼けで乾燥しやすいのです。また、ちょっと屋外に出るだけでも欠かさずに顔や身体に日焼け止めを塗っているという人でも案外耳は塗り忘れがち。

間違った方法での耳かき

 
スポーツで汗をかいた後には耳を掃除してスッキリしたくなりますよね。でも耳垢や耳のニオイを気にするあまり、過度なお手入れをするのも要注意。耳かき棒や綿棒で耳垢を奥に押し込んでしまう可能性があるばかりか、耳の中のお肌があれて乾燥を引き起こす場合があります。

耳掃除の時にガリガリと強く耳の中を引っかいたり、耳掃除を行う頻度が高すぎるのはお肌によくありません。また耳掃除にはなるべく刺激の少ない綿棒を用いるのがおすすめ。

行き過ぎた刺激や摩擦を与えると、耳の中に傷がついて皮膚を乾燥させるだけでなく、耳垂れや出血の原因となります。炎症がひどくなると傷口が細菌感染したりカビが繁殖して外耳炎になることも。

外耳炎は激しい耳の痛みや強い痛みが起こり、ひどくなると耳鳴りに悩まされたりおできから膿が出てくることもあります。このように症状が悪化した場合には速やかに耳鼻咽喉科で診察を受けましょう。

体質的な遺伝や年齢など

そのほか、耳の中が乾燥する原因には以下の原因も考えられます。

体質的な遺伝

耳の中が乾燥している人は、耳垢もカサカサとした乾燥タイプの人が多くみられます。

耳垢には乾性と湿性の2つのタイプがありますが、日本人の8割が乾性、つまり乾燥したタイプの耳垢体質。これは遺伝的な体質が原因です。

汗腺の働き

耳垢が乾燥しているか湿っているかの違いは、耳の中にあるアポクリン腺という汗腺から活発に汗が出ているかどうかに関係があります。

耳垢や耳の中が乾燥しているタイプの人は、このアポクリン腺からの汗の量が少ない傾向にあります。

年齢

20代や30代前半には気にしたことがなかったのに、30代半ばを超えて急に耳の中の乾燥に気がついたというケースも。

これは年齢的な影響が作用しています。年齢によって汗腺の働きは変わり、ちょうど30代から50代前後にかけては働きが沈静化します。逆に赤ちゃんや高齢者は汗腺が活発に働くので耳垢が湿っていることが多いのです。

外気の湿度

耳は外の空気に触れているため、耳の中の乾燥度合いも外気の湿度の影響を受けます。

お風呂上りや湿度の高い夏場などに耳掃除をすると耳垢が湿っていることがあるのはそのため。空気が乾燥しやすい冬場になると、もともと耳の中が乾燥しやすい人は乾燥がさらに進む場合があります。

耳の中が乾燥してしまったらまずはこの方法でケア

何をおいても一番に保湿をする

 
お肌の乾燥対策は何といっても保湿にほかなりません。ちなみに日焼けでダメージを受けた肌のケアにおいても、最も大切なのは保湿です。

失われた水分を補給し、乾燥によってはがされてしまった角質のダメージをやわらげながら、お肌を優しく保護しましょう。

耳の中のケアに使えるお肌の保湿・保護剤は、普段顔や体のケアに使っているものをそのまま使うことができます。

乾燥による肌あれがひどい場合には以下のものがおすすめ。

乳液

水分補給と油分補給を同時に行えるのが乳液。水分のほかに30%程度の油分を含んでいますから潤いを与えて逃さない効果が期待できます。

馬油

動物性で人間のお肌に近いオイルの馬油は浸透力が高く、角質層にすっとなじみます。抗菌作用にも優れ、古くからヤケドやシミのケアとしても用いられています。

スキンクリーム:さっぱりとした肌触りからしっとりと重めのテクスチャーまで様々なタイプが販売されています。乾燥肌には水分補充を助けるヒアルロン酸、お肌のハリをキープするコラーゲン、人の体内にもある成分で角層細胞を結びつける作用のセラミドが配合されているものを選ぶとよいでしょう。

ワセリン

油分が高く水分がほとんど含まれていないワセリン。お肌の表面に塗ることで油分の保護膜を張るバリアの役割を果たします。化粧水や乳液など、先に水分を補給してからワセリンを塗ると保湿効果がアップします。

耳の穴の周りや耳の中は凹凸があり指で塗りにくいため、保湿剤を綿棒にとってからつけるとべとつかずきれいに塗ることができます。

保湿を行っても塗ってしばらくすると乾燥が再発したり、症状が悪化する場合は乾燥とは別の原因の可能性がありますので病院を受診しましょう。

ワセリンの保湿力を知るにはコチラの記事をチェック!

ワセリンの保湿力はスゴイ!長所・短所と使い方30選!

耳掃除などの刺激を避ける

 
肌あれしている時にはできるだけお肌に摩擦や刺激を与えないことが大事。これは耳の中が乾燥している時にもあてはまります。

ダメージをうけている状態のお肌に耳掃除などで刺激を与えると新たな傷ができ、炎症や外耳炎へと悪化する危険も。

耳の中が不快な時だからこそじっと我慢してお肌の状態が安定するのを待ちましょう。

でもやっぱりどうしても耳掃除がしたい!という人は病院へ。

ちょっと意外と感じる方もいるかもしれませんが、耳鼻咽喉科の病院では耳掃除は立派な医療行為。遠慮なく受けることができるのです。病気のチェックになりますし自分自身で耳掃除するよりも数段安全ですので、ぜひ受診してみてくださいね。

お肌の乾燥の症状が軽く自分で耳掃除を行える時には、綿棒を使って優しく耳の中をぬぐう程度にとどめましょう。耳掃除が終わったら、仕上げに綿棒に保湿剤をつけて保湿するのを忘れずに。

紫外線対策

ランニングなど屋外で活動するのは爽快ですが、紫外線による日焼けはお肌を乾燥させる最大の要因。できる限り紫外線のダメージを重ねるのは避けたいものです。耳の中や耳の周りのお肌の乾燥がそれほどひどくない場合には耳にも日焼け止めを塗りましょう。

日焼け止めはクリームやスプレータイプなど様々な商品が販売されているので使い勝手が良く便利です。しかし反面、日焼け止め剤にはお肌に負担をかけるリスクもあるため肌あれの悪化が気になるところ。

肌あれがひどい時や、耳の中の皮膚の薄い部分には日焼け止めを塗りたくない時もありますよね。

そんな時には飲む日焼け止めを服用するという方法もあります。

飲む日焼け止めとはサプリタイプの日焼け止めのこと。塗るタイプの日焼け止めは肌に膜を張ることで、降り注ぐ紫外線をブロックします。

対して飲む日焼け止めは、紫外線を防ぐというよりも、紫外線を浴びたことによって起こるダメージを軽減させることが目的。日焼けによる赤みや炎症を抑えたり、日焼けによって生成される活性酸素を抑制し、しわやシミを防ぐ効果が期待できます。

現在市販されている飲む日焼け止めに配合されている成分はいくつかありますが、シトラスとローズマリーから抽出した「ニュートロックスサン」やシダ植物由来の「ファーンブロック」、「PLエキス」などを用いたものがよく出回っています。

飲む日焼け止めのメリットは髪や頭皮、目や唇など、日焼け止め剤を塗ることが難しい部分の紫外線対策ができること。もちろん耳の中の紫外線対策としても活用できます。

耳の中を乾燥させないために!今すぐ始めたい予防法

耳を清潔に保つ

耳の周りはもともと皮脂分泌が活発な場所なので、耳の中も含めたお肌のコンディションを保つために清潔を心がけましょう。といっても特別なことをするわけではありません。

お風呂に入ったときに耳の周りを丁寧に洗ったり、固く絞ったタオルで耳の穴の周りを優しく拭いたりするだけで充分ケアすることができます。

こまめに保湿ケアをする

こちらも特別丁寧にお手入れをする必要はありません。お風呂上りや洗顔後のスキンケアのついでに、顔の延長として耳の周辺にも化粧水や保湿剤を塗っておくだけで充分です。

おすすめはやはりスキンケアや耳掃除のタイミング。これらとセットとして考えて耳の中を保湿すれば、「うっかり保湿し忘れた」ということを防げます。

日焼け止めを忘れずに塗る

耳の中や耳周りの肌あれが気にならなければ、日焼け止め剤を塗るのがおすすめ。特にショートヘアや耳の出る髪型をしている時の日焼け止め対策を忘れずに。

耳は凹凸の多いパーツなので、一度に日焼け止めを塗るとつけすぎたりムラができて見栄えが悪くなることも。

少量ずつとって耳に乗せていくと、塗り残しや塗りムラなくきれいに日焼け止めを塗ることができます。

塗る日焼け止めと同時に帽子や日傘など、太陽光をカットする小物を使うのも一案。日中運動する際にはUVカット加工が施されているスポーツウェアを着用すれば紫外線対策がより万全になります。

敏感肌の人や肌あれにお悩みの人は飲む日焼け止めを活用するのも効果的ですよ。

耳掃除は優しい力で行う

耳かきや綿棒を使って強い力でこすったり、耳の奥まで引っかいたりするのは絶対にNG。

耳掃除しすぎると肌への摩擦が負担になり、耳の中の乾燥の原因になることはこれまでに述べた通りです。

耳の構造から考えると、耳垢が溜まる場所は耳の穴の入り口から1cmほどのところまで。あまり綿棒を奥まで入れずに、耳の穴の周辺を優しくなでるようにこすって汚れを落とす程度で充分きれいになります。

耳の中には迷走神経という快感を覚える神経が通っているので耳掃除はとても気持ちよく感じられるもの。ですが、耳掃除のしすぎは禁物。頻度はひと月に1~2回程度で充分です。

デリケートな耳の中を保湿して乾燥させない!

今回は耳の中が乾燥してしまう原因とその対策方法についてご紹介しました。

耳は皮脂の分泌が盛んなため、お手入れを怠ると肌の質感がウエットになったりニオイが気になることもありますが、お手入れしすぎると逆にお肌の水分が奪われ乾燥しやすくなってしまうデリケートな箇所。

また、耳の周りは紫外線対策を忘れがち。日焼けによるダメージで肌の水分が逃げだし、乾燥が引き起こされるケースも多くみられます。紫外線対策の基本は予防と保湿。

紫外線予防のアイテムを上手に活用しながら、同時に保湿をしっかり行いましょう。

水分を肌に与えて逃がさないケアを行うことで、耳の中の乾燥トラブルやお肌トラブルを最小限に抑えることができるはずです。

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