部屋が乾燥すると、全身の肌がカサカサするし、のどが渇いて痛くて苦しいですよね。

乾燥は美容には大敵なのですが、それだけでなく、風邪やインフルエンザに感染しやすくなります。

家族がいる方は特に部屋の湿度は気にかけた方がよいでしょう。なぜ気温が下がる季節は乾燥するのでしょうか。その原因と部屋の乾燥を防ぐ方法をご紹介しましょう。

部屋が乾燥する原因

部屋の乾燥は、秋冬の気温が下がったときと、エアコンをつけたときに感じるでしょう。では、なぜ乾燥するのでしょうか。詳しい原因をみていきましょう。

季節的なもの

秋が深まってくると気温が下がりますが、そのときに乾燥を感じるのは「飽和水蒸気量」の関係です。理科の授業で習ったことがありませんか?

空気中に含む水分の量は、気温によって変わってきます。温度が高いと空気が蓄えられる量は多くなり、逆に低いと少なくなります。これが、気温が下がると乾燥する理由です。

もう一つの原因として、季節風があげられます。同じ気温でも、秋よりも春の方が温かく感じられるのは、春の方が湿度が高いからです。また、北から流れてきた冷たい季節風が山を越えると乾燥した空気となります。そのため、太平洋側では特に乾燥した空気が流れてきます。

エアコン

エアコンをつけると部屋が乾燥するのは、「相対湿度」に関係があります。空気中に含まれる水分量は温度によって異なることはお伝えしましたね。気温が低いときに含まれていた水分量は、エアコンで部屋が暖められても変わりません。

ところが、気温が高いと含むことができる水分量がかわってくるので、水分の割合は少なくなるのです。この含むことができる水分量と実際に含んでいる水分量の割合が「相対湿度」です。

わかりやすくいえば、小さいコップに満杯の水が入っていれば水100%ですが、その水を大きなコップに入れかえてコップ半分の量になったとします。そうすると水分量は変わらないけれども、コップに対して水の量は50%になります。このように相対湿度が下がることで乾燥を感じます。

エアコンは水蒸気を発生させないため、湿度が下がることがわかりますね。さらに、エアコンの風に直接当たることでも乾燥します。

部屋が乾燥するとよくない理由


季節的に乾燥するのは仕方がないといっても、気象庁が「乾燥注意報」を出すほどなので、乾燥がトラブルの原因になることは想像がつくと思います。それでは、具体的にどのようなことが起こるのかみていきましょう。

のどの乾燥で免疫力低下

空気が乾燥すると、のどがイガイガしたり痛くなったりしますよね。のどは粘膜に覆われていて、湿っていることで外部からの菌の侵入から体を守っています。のどが乾燥すると粘膜の働きが弱るので、感染しやすくなります。のどだけでなく、鼻の粘膜でも同じです。

菌やウイルスにとって快適

人にとって快適な湿度は40%~60%だといわれています。ところが、湿度が40%を下回ると、菌やウイルスの動きが活発になります。これらは非常に小さい物体なので、空気中に含まれる水分に動きを邪魔されます。

しかし、乾燥した空気中では、人が咳やくしゃみをしたときに、非常に遠くまで飛ぶことができるのです。これが、乾燥すると感染しやすくなる理由です。家族に風邪やインフルエンザの人がいれば致命的です。体調不良で休むときは、部屋の乾燥に気を付けましょう。

体の水分が蒸発する

乾燥する季節になると、肌がカサカサしますよね。これは、肌表面に含まれている水分が蒸発しているためです。乾燥した空気は水分をたくさん含むことができるので、人の体から水分を奪おうというわけです。

体内には多くの水分が含まれていますが、汗をかかなくても水分は蒸発します。そのため、冬でも脱水状態に陥ることがあります。乾燥する季節は特に水分補給に気を付ける必要があるでしょう。

静電気が起きやすい

冬になるとドアノブでバチッとなることがありますよね。湿度の高い夏にはあまりありません。静電気は痛いだけでなく、その刺激が髪や肌のダメージへとつながります。

さらに危険なのは、たまったほこりに発火することがあり、火事が起こりやすくなります。このような危険を回避するために、部屋の乾燥には注意しましょう。

部屋を加湿する方法


部屋の乾燥は多くのトラブルの原因になることがわかりましたね。部屋を加湿するには「加湿器」が一番に思い浮かびそうですが、それ以外にも加湿する方法があります。少しの心がけでできることばかりですので、実践してみましょう。

お湯を沸かす

昔はストーブの上にやかんを置いてお湯を沸かしていました。これがとても効率的で理にかなった方法だったのです。ガス火でもIHでもいいので、お湯を沸かすことで気温も湿度も上がります。

今では電気ケトルで簡単にお湯を沸かすことができますが、少し手をかけて鍋ややかんでお湯を沸かして温かい飲み物を作るのはいかがでしょうか。

洗濯物を部屋干しにする

部屋干しすると、部屋の湿度が上がります。ただ、部屋干し臭が気になる方も多いかと思います。臭いがするのは、洗濯物に菌が残っている場合に起こります。

つまり、菌が発生させないようにすればよいということですね。そのためには、

脱いだ服や使った後の湿ったタオルを長時間放置しないこと

洗うときに洗濯機に詰め込みすぎないこと

洗浄力が強い部屋干し用の洗剤を適量使うこと

この3つが大切です。

夜お風呂に入った後にすぐ洗濯し、それを寝室に干しておくと、寝るときに湿度が保たれるので、のどの乾燥を防げます。また、エアコンを使う方は、その風が当たるところに洗濯物を干しておくと、乾きが早く乾燥予防によいでしょう。

部屋干しがどうしても気持ちが悪いという方は、濡らしたタオルをかけておくだけでもよいでしょう。その場合も、清潔なタオルを水道水で濡らすと、嫌な臭いを防ぐことができます。

コップに水を入れて置いておく

コップに水を入れておくだけでも多少の効果はあります。部屋全体の湿度を上げられるほどではないですが、コップの近くの湿度は確実にあがりますので、デスクワークや寝るときなど近くにコップを置いておく場所があれば試してみましょう。

エアコンを避ける

暖房器具はいくつか種類がありますが、部屋の乾燥を防ぐならエアコンの暖房機能は避けた方がよいでしょう。

エアコンは加湿機能がないので、室温が上がると同時に部屋が乾燥します。湿度を保ちながら室温を上げるには、オイルヒーターがおすすめです。部屋を暖める速度は遅いですが、空気を汚さず、風がでないため部屋が乾燥することもありません。

他にも、ガスファンヒーターや石油ファンヒーターもおすすめです。熱を発生するときに水蒸気も発生するので、乾燥させることなく部屋を暖められます。威力も強くすぐに部屋が暖まるのが長所ですが、換気が必要なことと、温風に直接あたることで乾燥します。

こたつや電気カーペットも乾燥対策にはよいですが、部屋全体を暖める効果が少ないのが難点です。様々な暖房器具の特徴を理解して、うまく使い分けるとよいですね。

床を水拭きする

床掃除といえば掃除機が一般的ですが、少し手間をかけて水拭きすると、部屋の湿度を上げることができます。水拭きをすると、菌やほこりなどのアレルギー物質が舞い上がるのも防げるので、感染防止や健康維持にも役立ちます。

雑巾を絞って拭くのもよいですが、モップなどを使うと楽にできます。

フローリングではなく、絨毯を敷き詰めている場合は、霧吹きで水道水を軽く吹きかけるのもおすすめです。水をかけすぎるとカビが発生するおそれがあるので、注意しましょう。カーテンにも吹きかけるとさらに効果的ですよ。

観葉植物をおく

天然の加湿器と呼ばれる観葉植物を置いてみるのもよいでしょう。植物はまわりの環境を整えるために、根から吸収した水分を葉の気孔から放出します。

乾燥していればそれだけ水分を放出するので、放っておいても快適な環境に整えてくれるのです。水分と同時に酸素も放出するので、植物の緑色に加えてリラックス効果も期待できます。

観葉植物の種類は好きなものでよいですが、育てやすいものがよいでしょう。部屋の中でおきたい場所を決め、日当たりや大きさも考慮すれば失敗しにくいでしょう。
 

ペットボトルで加湿器を作ろう

部屋の乾燥を防ぐには、加湿器が効率的で便利ですが、手入れを怠るとカビが発生してしまうなど面倒な面もありますね。ここでは、簡単にできる加湿器の作り方をご紹介します。

準備するもの

・ペットボトル
・ハサミ
・テープ
・キッチンペーパー、コーヒーフィルター、紙ナフキンなど
・水道水

より見た目にこだわりたい方は、ペットボトルのかわりにマグカップを使ったり、お気に入りの柄の紙ナフキンを使ってもよいでしょう。清潔を保つため、使い捨てられるものがおすすめです。

作り方

・ペットボトルの口の部分をハサミで切ります。
・切り口で手を切らないようにテープで保護します。
・水道水をペットボトルにいれます。
・そこにキッチンペーパーなどを挿して完成です。

大きな紙の場合は、あらかじめ霧吹きで濡らしておくと、加湿効果が早くでます。アロマオイルで好きな香りを楽しんでもよいですね。

部屋の加湿で注意すること

部屋の乾燥が気になるからといって、加湿をしすぎることで別のトラブルが発生することがあります。以下のことに気を付けましょう。

加湿器を使うときの注意点

「加湿器肺」という言葉を聞いたことがありますか?加湿器には水を入れるのが必須ですが、その水には必ず雑菌が含まれています。

水道水は比較的少ないのですが、それでもゼロではありません。雑菌が増えた水を使うことで、除菌機能がついていない加湿器なら、蒸気とともに雑菌が部屋中に拡散されます。

除菌機能がついているものでも、雑菌がすべて除菌できるとは限りません。その雑菌を長期間吸い続けることによって、病気を引き起こします。

加湿器肺の症状は風邪と似ていて、咳、痰、体のだるさなどが続きます。風邪だと思って加湿器をつけ続けて長期間休んでも全くよくならない、それどころか悪化するという場合は、加湿器肺の可能性もあるので、受診することをおすすめします。

加湿器肺を防ぐには、加湿器をこまめに掃除したり、使うたびに清潔な水道水に入れ替えることが大切です。ミネラルウォーターは雑菌を繁殖させるので避けましょう。

加湿しすぎに注意

人にとって快適な湿度は40%~60%です。40%を切るとウイルスなどに感染しやすくなると言われていますが、60%を超えるとカビが発生しやすくなるとされています。

また、室温に見合った湿度を超えて加湿しすぎると、結露が発生したり、絨毯や布団が常に湿った状態になり、カビが発生します。カビは呼吸器に影響を及ぼすこともあるので、加湿のしすぎは注意しなければなりません。

部屋の湿度を適正に保つためには、湿度計を置いておきましょう。肌にとっての適性湿度は60%といわれていますので、それを目安に加湿しましょう。

加湿しすぎだと感じたら、窓を開けて換気するとよいでしょう。肌のためにと過加湿の環境にいると、肌のターンオーバー機能を鈍らせることにもなります。適正湿度を守り、それでも乾燥を感じるなら温度を上げて加湿するか、水分をとって体の中を潤わせましょう。

部屋の乾燥を防いでお肌ものども快適に

部屋が乾燥する原因と、乾燥を防ぐ方法をお伝えしました。加湿器だけでなく、身近なもので加湿できることがわかりましたか?乾燥はお肌にとって大敵なだけでなく、体調悪化にもつながります。上手に湿度をコントロールして、乾燥の季節を快適に過ごしましょう。

ライタープロフィール
山川 ハナエ

主婦兼フリーライター/元看護師/三児の母。独身時代は給料の大半をエステと趣味のバレエに費やす美容オタク。働く女性と育児奮闘中の母の気持ちがよくわかる。趣味は読書、英語学習、舞台鑑賞。年を重ねても内面が輝く美しい女性に憧れている。