カサつきだけでなく、かゆみや赤みに悩まされることもある乾燥肌ですが、肌が乾燥するしくみやその肌パターンには種類があり、原因は一つではありません。乾燥を治そうとして肌をいくら保湿しても、必要な成分が浸透されない肌環境でいると潤った肌にはならないのです。また、肌が敏感になってしまっていたり、ターンオーバーの乱れや肌の老化は乾燥肌を悪化させてしまいます。まずは、なぜ肌が乾燥している状態になってしまったのかを知ったうえで、その原因に適した保湿方法や対処方法に導く必要があります。乾燥している原因は生活習慣や間違ったスキンケアなど、身近なところにあるのです。肌の潤いを逃してしまっている原因を突き止め、乾燥肌の改善、予防に役立てましょう。

乾燥肌とは

 まずは、肌が乾燥するメカニズムについて学びましょう。肌が乾燥している状態にもタイプに違いがあるのです。肌の潤いを取り戻すための乾燥のしくみや種類をお教えします。

肌が乾燥するしくみ

 肌内部にある水分や保湿成分、肌表面の水分や皮脂が不足すると、肌は潤い不足になり外的刺激のダメージを受けやすい状態になります。水分と皮脂が混ざり合ってできた皮脂膜はバリア機能と呼ばれ、健康な肌を保つのに必要なのです。
 このバリア機能が失われると、肌荒れやかゆみといった刺激だけでなく、肌内部の水分が保たれず蒸発させてしまうことになり、肌が乾いてしまうのです。

乾燥肌の種類

 あなたは乾燥肌に種類があることを知っていましたか?いくらスキンケアをがんばっても、肌の乾燥は改善されないのは、肌タイプに合った乾燥対策ができていないから。
 自分の肌と比べてみてくださいね。

●乾燥肌
肌がカサつきやすい、粉をふいたり表面がざらつく、洗顔後に肌がつっぱるなどの症状が出やすい人は、肌の細胞間の潤いが不足し、気温や体調の変化によっても乾燥しやすいタイプです。

●乾燥性敏感肌
肌が乾きを感じるとかゆみや赤みにつながったり、化粧品でトラブルを起こしたりする人は、肌のバリア機能が低下し、乾燥が原因の敏感肌になっています。必要な皮脂まで落とし過ぎていたり、外的刺激や化粧品の成分に気をつける必要があります。

●インナードライ肌
乾きを感じるのにテカりも気になる、洗顔後しばらくするとつっぱる、メイクのノリが悪く崩れやすい人は、角質層の水分を補おうとして皮脂が過剰に分泌しているインナードライタイプに当てはまります。脂性肌だと思い込んでスキンケアを間違っている場合もありますので、気をつけましょう。

肌が乾燥する4つの原因

 肌が乾燥してしまう原因を知ることで、潤った肌への改善や対策を導くことができます。あなたが普段何気なく行っていることも、実は乾燥を引き起こしているのです。
 乾燥してしまう理由や「なぜ?」を解明していきましょう。

●季節
空気が乾燥している状態で過ごすと、肌内部の水分が逃げやすい状態に。特に冬場や季節の変わり目のように気温の低さや温度差を感じると、体は冷えやすく血行不良になることから肌バランスが崩れ、皮脂不足になり乾燥しやすくなるのです。

●間違ったスキンケア
乾燥しているからといって「うるおいタイプ」の化粧品をただ使用すればいいというわけではありません。乾燥肌に応じた保湿をするだけでなく、洗顔やクレンジングの仕方にも気をつけなければならないのです。

●生活習慣
美肌づくりに欠かせないのはスキンケアだけではありません。睡眠不足や喫煙、食生活、ストレスは肌の潤いを大きく左右するのです。

●加齢
年齢が上がると肌内部の保湿成分は減少し、水分も油分も失われていきます。また、加齢とともに体に活性酸素が発生しやすい状態になるため、肌細胞も酸化され、肌は潤い不足に。乾燥によるしわも出やすくなってしまうのです。

乾燥しやすい季節とは

 冬場や季節の変わり目など、いつも以上に肌の乾燥が気になったことはありませんか?しかし気温が低い冬だけでなく、肌にとって乾燥しやすい時期や環境は一年中おとずれるのです。季節が肌にもたらす影響や、乾燥しないように気をつけたいことをお伝えします。

●大気中の水分
気温が低い冬場、気温差が激しい季節の変わり目は空気中の水分が減少し、湿度が低く空気が乾燥するため、肌の潤いも逃げやすい状態に。
頬がカサついたり粉をふくほど乾燥する場合は、夜のスキンケアまで放っておかず、日中でも保湿できる化粧水やバームで潤いを補給しましょう。

●紫外線
活性酸素を発生させたり、日焼けをもたらす紫外線を浴びるということは、乾燥だけでなく肌老化に直接つながります。外に出るときに帽子、サングラス、日傘などで補うだけでなく、室内でもガラス窓を通過する紫外線には注意しなければなりません。夏だけでなく、一年中UVケアはしっかり行いましょう。

●エアコン
冷暖房が効いている室内や車内も湿度が低くなりがち。肌の水分不足はもちろん、エアコンの風が直接肌にあたることが刺激になることもあるので、乾燥性敏感肌の人は気をつけなくてはなりません。加湿器などで調整できないときは、エアコンの風あたりを避けるようにしましょう。

●花粉
春や秋におとずれる花粉の時期は花粉が飛び、肌に付着することでアレルギー反応が起こり、かゆみや赤み、肌荒れが生じます。また、かゆみで目周りを擦ったり鼻をかむときに起こる摩擦が乾燥を悪化させてしまうことも。花粉症の人は投薬やマスクなど、基本的な予防は行っていると思いますが、目周りや鼻周りなど、乾燥しやすいポイントに早めの保湿を心がけましょう。

乾燥肌を治す正しいスキンケア

 間違ったスキンケアを行うと正しく保湿されず、肌の保湿能力までも低下させる原因に。乾燥に効果があると信じて行っていることが、乾燥を引き起こしている場合もあるので、洗顔から保湿まで、乾燥肌のスキンケアの基本を見直しましょう。

●皮脂の落とし過ぎに注意
皮脂は水分と同じく、肌にとって潤い成分となります。過剰な皮脂が汚れと混ざると脂性肌や毛穴トラブルの原因になりますが、乾燥肌の人は皮脂を落とし過ぎることでインナードライ肌や敏感肌に陥りやすいので、洗浄力の強いクレンジングや洗顔料はおすすめできません。肌にのせるときはとにかく優しく、を心がけ、洗っている時間も1分程度にとどめましょう。熱いお湯も皮脂や水分が流れてしまうため、洗い流すときは32℃前後のぬるま湯を使用してください。

●乾燥タイプに合わせた保湿
乾燥肌にも種類があるということを先ほどお話ししましたが、そのタイプによって適した保湿成分も違うため、必ずしも「乾燥肌用」の化粧品があなたに合うというわけではありません。乾燥が赤みやかゆみの症状になっている場合は、化粧品でアレルギー反応を起こしている場合も。肌にごわつきを感じるときは角質ケア、敏感に感じるときは刺激が弱い成分を、インナードライの場合も保湿は怠らず皮脂コントロールできる化粧品を選びましょう。

乾燥をまねくNG行動と改善策

 日常で当たり前になっている習慣や生活のサイクルは、あなたにとって乾燥肌の原因になっている可能性も。スキンケアは変化させることがあっても、なかなか正すことができないのが生活習慣です。
しかし、化粧品だけでは根本から乾燥を防ぐことはできません。潤った肌を育てるには睡眠・食生活を安定させ、肌に優しい生活リズムに切り替える必要があります。
具体的に乾燥肌の敵となる習慣と改善策をお話ししましょう。

●睡眠
肌細胞が生まれ変わるのは睡眠中です。その大切な時間をいかに良質に眠るかが、美肌作りにとってカギとなります。眠る前はリラックスした状態にするため、入浴は眠る1時間前には済ませ、パソコン・TV・スマートフォン・激しい音楽からも離れましょう。睡眠時間は最低でも6~7時間が理想的ではありますが、深くぐっすり眠ることが最も大事といえます。

●食事
食べるものは人間の体をつくり、肌にも大きく影響します。ダイエットのしすぎで脂質をとらないこと、好き嫌いで野菜をとらないことなど、偏った食事は肌を乾燥させてしまいます。また、3食きちんと食事をとっていない人も要注意。3食食べていないということは、肌にとって必要な栄養素も十分にとれていないのです。バランスよく食事をすることが大切ですが、皮脂の働きを左右するビタミンA、肌をつくるカルシウム、便秘による肌荒れを防ぐ食物繊維は特に積極的な摂取を心がけしましょう。

●たばこ
喫煙をすると肌代謝に影響し、肌荒れや乾燥の原因になります。一酸化炭素によって体内に活性酸素が発生しコラーゲンを不足させたり、血流が悪くなって肌細胞にまで栄養が行き渡らないからです。美肌を叶えるには禁煙をおすすめします。

●ストレス
女性がストレスを感じるとホルモンバランスが崩れやすく、ターンオーバーの乱れや肌の水分量低下につながり、乾燥や肌荒れを起こしてしまいます。肌がごわつきメイクのりが悪くなったり、かゆみを引き起こすことも。仕事や育児、環境の変化や対人関係によってためやすいストレスは、好きなことを楽しむこと、リラックスすることで無理なく解放させてあげましょう。睡眠をたっぷりとることも大切ですよ。

加齢に負けない肌づくり

 加齢が乾燥肌の原因なら、肌の乾きは治らないのでは?と、諦めてはいけません。歳を重ねても加齢による影響を軽減できる肌を育てればいいのです。潤い肌が実るマイナス5歳肌づくりの方法を最後にお話しします。

●抗酸化作用で若返り
加齢によって活性酸素が増えると酸化、つまり体が錆びてしまいます。体が酸化すると細胞も老化し、保湿成分が行き渡らない肌に。肌老化につながる活性酸素はしわやしみ、たるみを引き起こしてしまうのです。体内に発生した活性酸素を除去するには、抗酸化作用のある良質な栄養素を食事から摂取することが一番効果的です。若返りのビタミンと呼ばれるビタミンE、ポリフェノール、リコピン、β-カロテンで酸化を防ぎましょう。逆に、砂糖、人工甘味料、トランス脂肪酸を含む食品は肌老化が進んでしまうため、控えてください。アルコールのとりすぎにも注意しましょう。

●ターンオーバーを整えよう
肌の生まれ変わりであるターンオーバーの乱れは、肌を老化させてしまいます。自然に剥がれ落ちるはずの角質が残ると肌がごわついたり、メラニン色素が沈着する原因にもなり、肌のくすみやしみになってしまうからです。乱れたターンオーバーを整えるには、紫外線から肌を守り、生活習慣を整えることが大事です。また、食事からもターンオーバーを促すことは可能です。たんぱく質、ミネラル、ビタミンといった肌をつくり代謝を上げる栄養素を積極的にとりましょう。

まとめ

 肌が乾燥するしくみや肌が乾燥する原因を知ることで、あなたに合ったスキンケアの方法や改善すべき習慣、乾燥予防策が見つかります。乾燥は老化の大敵です。潤いを与え、若々しい肌づくりに役立ててくださいね。

ライタープロフィール
加恵

10年のアパレル勤務を経て美容ライターに。年齢や体の変化と上手に付き合えるヘルシーな美容法を発信していきます。コスメを手作りすること、香りコスメを集めることが大好き。日常に取り入れやすいシンプルケアにトレンドを取り入れながら日々、美を追求し続けています。