顔のパーツの中でも年齢が出やすい口元は、たるみや潤いがなくなると一気に老け込んだ印象になってしまいます。特に口周りは普段あまり意識しないことも多く、気が付けば乾燥でガサガサになり、赤みや粉っぽい状態になって取り返しのつかないことに。大事な予定があってしっかりメイクしたいのに口元メイクがきまらない、スキンケアと同じように保湿してもなかなか治らない、ケア方法がわからない・・・そんな疑問をここで解消していきましょう。顔の中でもデリケートな口周りは、摩擦の影響をうけやすく皮膚の構造も違います。また、外気による乾燥だけでなく内臓の調子によって口周りの肌質が変化することも。いつも行っているスキンケアとは違う口周りのトータルケアで、カサつく口元を治していきましょう。

口周りが乾燥する原因

 カサカサしやすい口周りは肌触りが気になるだけでなく、粉吹きや赤みなど、肌荒れしやすいパーツです。
 まずはなぜ口周りは乾燥しやすく、トラブルが多いのか、その原因を突き止めましょう。

外的要因

 まずは外側からどのように乾燥をもたらしているのかを説明していきます。

●摩擦・刺激
口元は無意識のうちに触れているパーツです。食事中・メイク中などに強く擦ることも多く、摩擦が皮膚にとって負担に。また、塩分や香辛料など刺激の強い食べ物を口にすると肌の水分が奪われ、知らず知らずのうちに乾燥を引き起こしてしまうのです。

●スキンケア
口周りは目元や頬周りに比べ、乾燥や変化に気が付きにくく見落としやすいパーツです。スキンケアもおろそかになったり、パパッと済ませてしまって保湿が行き届いていない場合も。また、どのようにケアして良いかわからないまま間違ったケア方法をしてしまうと、乾燥が悪化してしまいます。

●メイク
口周りの赤みを気にしてコンシーラーを使用したり、唇をぷっくりさせようとしてリップライナーやハイライトをぐりぐり重ねると、化粧品の成分や摩擦が口周りにとって大きな負担となります。

●除毛
口周りにムダ毛が多いと感じたことはありませんか?毛抜きで抜いてしまうと毛根や皮膚を傷つけてしまいますし、カミソリやシェーバーも皮膚にダメージが起こり、実は乾燥の原因になっているのです。

内的要因

 皮膚の中でも内側からの要因で乾燥や荒れを感じやすいのが口周りです。外的要因では口周りのトラブルが考えられない場合は、内的要因にも目を向けましょう。

●内臓機能の低下
不規則な食生活や栄養の偏り、アルコールの過剰摂取は内臓機能が低下し、胃腸の働きが弱まります。口角炎や口周りの乾燥・荒れにつながってしまうので胃腸に負担がかかるような暴飲暴食には注意が必要です。

●体の冷え
外気や冷房が口周りを乾燥させるだけでなく、体が冷えることは血行を悪くし、肌細胞に栄養が行き渡るのを妨げてしまいます。

●刺激のある食べ物・栄養不足
香辛料などの刺激物を食べると、口周りの皮膚が赤みを帯びたり、かゆみを伴うことがあります。また、肌にとって必要な栄養素が不足すると肌のバリア機能が低下してしまい、乾燥や摩擦によってダメージが起こりやすい敏感な状態になってしまいます。

●ストレス
ストレスを感じることでホルモンバランスが乱れると、口周り肌荒れや乾燥を引き起こしやすく、ガサガサになってしまいます。自分では気が付きにくく、いつの間にか口元に現れている場合も多いでしょう。

口周りが乾燥を感じやすい理由

 口周りが外気の影響や刺激、内面のストレスや胃腸から肌荒れの影響や乾燥を感じやすいのは、口周りならではの皮膚構造や口元の特徴に秘密があります。
 ケアする前に、口周りが他の皮膚とどう違うのかを学んでおきましょう。

●皮膚の構造
口周りは顔の中でも皮膚が薄く、ダメージを感じやすいデリケートな構造をしています。また、皮脂腺が少ないことから皮膚にとって潤いやバリア機能にもなる皮脂の分泌量が少ないため、乾燥しやすいのです。

●摩擦の影響を受けやすい
口は食事や歯磨きなど、日常生活で摩擦の影響をたくさん受ける部分です。皮膚は水分に触れることで、肌内部の水分も一緒に蒸発しようとする力が働くため、その後の保湿はもちろん、水分をぬぐう際の摩擦にも気をつけなければなりません。

●ケアを怠りがちなパーツ
乾燥が表に出やすい目元や唇、テカりやすいおでこや鼻周り、毛穴が気になる頬などに比べ、口周りはトラブルが起きるまで肌質が変化しにくく、ついついケアを怠りがちです。化粧水や美容液といったスキンケアもパパッと済ませがちなので潤いが行き届いていないことも多いのです。

口周りを乾燥させているNG行動

 普段当たり前のように行っていることが、口周りの乾燥につながっているかもしれない・・・と、意識をしたことがありますか?日常で口を使うことって、案外たくさんあるのです。
 無意識に行っている何気ないことが、口元をカサつかせているかもしれませんよ。

●熱い飲み物を飲む
熱い飲み物や食べ物で口や舌を火傷したことはありませんか?熱いものが皮膚に触れると炎症が起こり、皮膚に負担がかかってしまいます。
特に口周りの皮膚が乾燥しているときは、飲み物や食べ物の温度には気をつけましょう。

●食事中に口元をぬぐう
パスタやうどん、ラーメンなどの麺類や、お砂糖やトッピングがたくさんついたお菓子、おにぎりやチキンなどパクっと食べるものは口周りが汚れやすく、無意識のうちに口元をぬぐっています。
その摩擦一つ一つが口周りの皮膚にとって負担ですし、皮膚の潤いが失われ、バリア機能を失ってしまいます。

●間違ったクレンジングや洗顔
唇に塗られた口紅を落とそうとして、口周りまでゴシゴシと洗浄力の高いクレンジングで擦り洗いをしていませんか?逆に、パパッと洗顔を済ませてしまい、メイクの汚れが落ちきれていない場合も乾燥を引き起こすので良くありません。皮膚の構造がデリケートな部分のクレンジングはあくまで「優しく」が基本です。

●スキンケアや保湿方法にムラがある
口周りは普段ほとんど手をかけず、荒れたときにあわてて保湿をする、なんてことはありませんか?スキンケアや保湿にムラがあると、強い美容成分を与えた際に肌にとって刺激になることも。荒れやすい、乾燥を感じやすい場合は日常的なケアを行う必要があります。

●鼻をかむ
鼻をかむとティッシュで口周りを自然と擦ってしまい、赤みや乾燥の原因になります。放っておかずに早めの保湿を行いましょう。

口周りの乾燥を治す4つの方法

 それでは、具体的に口周りの乾燥を治す方法をお教えします。口周りが潤い、かゆみや粉吹き、赤み、肌荒れを改善していきましょう。

口周りに刺激を与えない

 やはり、口周りにとって一番乾燥の影響を受けるのは刺激や摩擦です。少し意識するだけで、口周りの負担を軽減できますよ。

●食事
口周りが乾燥を感じているときは熱いもの、香辛料の強いものは避けましょう。口周りをぬぐうことが摩擦になるため、お箸で食べることができるあっさり味の和食がおすすめです。

●メイク
摩擦と化粧品の刺激を一気に受けるようなメイク、例えばリップライナーでぐるぐると囲むようなメイクやコンシーラーで口周りのムラを過剰に消すようなお化粧はNGです。特に荒れや乾燥が気になる場合は美容成分を配合しているミネラルコスメを使いましょう。

●スキンケア
乾燥や荒れた口周りを早く治そうとして、美容成分の高すぎる美容液やクリームをたっぷり塗ると、デリケートな皮膚にとって負担となることも。重ね塗りすることで過剰な摩擦を与えてしまうこともあるので、オイルやバームなど、一つで保湿が叶うスキンケア製品を優しく塗布するのがポイントです。

紫外線対策と保湿方法

 デリケートな皮膚を潤った美肌にするには、紫外線対策と肌に適した保湿は必須です。丁寧で日常的なケアを心がけましょう。

●UVケア
外出する際、日焼け止めやUV効果のある化粧下地は口周りにまで丁寧に塗りましょう。塗りムラによって日焼けの影響を受けてしまうと肌が酸化する原因になり、乾燥しやすくなってしまいます。

●コットンパック
口周りは面積の広い頬やおでこに比べ、化粧水を細かく浸透させにくいパーツです。十分に保湿するには化粧水をたっぷり含ませたコットンを使い、ゆっくり浸透させるようにコットンパックをしましょう。

●オイルやバームで保湿
口周りの保湿におすすめなのがスクワランやホホバといった保湿成分の高い天然オイルや、美容成分・抗酸化成分を含んだバームです。あれこれ保湿してしまうと肌にとって摩擦にもなってしまうため、スキンケアの最後にオイルを一滴優しく伸ばしてあげてください。
バームは化粧直しの前や鼻をかむ際など、日中の保湿に使用すると便利です。

食生活の改善

 胃腸の影響を受けやすい口周りだからこそ、食べるものには気をつけなければなりません。刺激物やアルコール、熱いものは控え、口周りの乾燥や肌荒れに効果的な栄養素をしっかり摂りましょう。

●ビタミンAとC
乾燥の影響を受けた口周りの改善には、ビタミンAとビタミンCが効果的です。ビタミンAには外的刺激から肌を守るバリア機能を高める効果があり、ビタミンCは肌荒れを治すのに欠かせない栄養素です。
食事で摂りきれない場合はサプリメントで摂取しましょう。

生活環境を見直す

 スキンケアや食事に問題がない場合、普段の生活が口元の乾燥を引き起こしやすい環境をつくっている場合も。あなたの生活環境と比べてみてください。

●血行改善
血行不良は肌細胞にまで栄養が行き渡らず、肌荒れや乾燥の原因になってしまいます。日常的に運動不足、冷えを感じる、入浴はシャワーで過ごすなど、していませんか?血行を促進させるように体を温める意識、体を動かす生活をしましょう。

●湿度
冬や季節の変わり目など気温の変化が大きいときや、エアコンの強い場所など、湿度が低い環境は肌内部の水分も奪われやすく乾燥しやすくなります。外出先など、加湿器で湿度が保たれない場合はマスクを着用し、口周りを保護してあげましょう。

●睡眠
睡眠中は肌の生まれ変わりを助ける大切な時間です。また、睡眠をたっぷりとるということは日中の行動に余裕ができ、ストレスが軽減されます。質の良い眠りをとることはストレスそのものを解放するのにも役立つので、口周りの肌荒れも落ち着くでしょう。
 

まとめ

 口周りの乾燥はさまざまなところから発生しています。ポイントとなる4つの方法で口周りを潤すことができれば、メイクが映える若々しい口元が演出できますよ。
 優しく丁寧なケアと、普段の生活での少しの意識で悩んでいたカサつきや荒れを治してくださいね。

ライタープロフィール
加恵

10年のアパレル勤務を経て美容ライターに。年齢や体の変化と上手に付き合えるヘルシーな美容法を発信していきます。コスメを手作りすること、香りコスメを集めることが大好き。日常に取り入れやすいシンプルケアにトレンドを取り入れながら日々、美を追求し続けています。