女性なら誰もが気になる潤い対策。エイジングケアも兼ねて毎日のスキンケアは丁寧に、特にクリームでの保湿をしっかりと行っているのに顔の乾燥が改善しない。そんな時には何が原因なのでしょうか。
今回は肌のうるおいをアップさせるポイントと正しい保湿ケアの方法をご紹介します。

顔が乾燥している状態とは

顔の中で乾燥しやすいのはこの部分

30代や40代のお肌で特に乾燥しやすいのが、眉間や目の下、ほうれい線周りや口周りです。
冬になると顔のこの部分がカサカサと乾燥して皮むけしてしまうという人も多いはず。
ちなみによく耳にする「乾燥肌」とは、具体的にはどういう状態なのでしょう。
正常なお肌は角質層の水分量が10~30%と言われますが、10%以下になった状態が乾燥肌です。乾燥肌は肌の保湿機能が正常に働かず、バリア機能も低下してしまいます。

顔の肌が乾燥するしくみ

肌、特に顔の乾燥はどのようなしくみで引き起こされるのでしょう。
私たちの肌は大きく分けて4つの層に分かれており、その最も表面にあるのが角質層です。
わずか0.02mmとラップ1枚ほどの薄さしかありませんが、皮膚全体を覆ってお肌を刺激から守ったり水分の蒸発を防ぐ、バリア機能を担っています。
ちなみに角質層は「角質細胞」とそれをつなぎ合わせる「細胞間脂質」でできています。
角質細胞の中にはNMFと呼ばれる天然保湿因子が、細胞間脂質にはセラミドという保湿物質が含まれており、このおかげで角質層内の水分量が保たれているのです。
ところがNMFや細胞間脂質内のセラミドが失われてしまうと角質細胞同士の結びつきが弱まり、角質層から水分が蒸発。お肌が乾燥してしまうというわけです。
皮膚のバリア機能も失われるため、紫外線やウィルス、ホコリ等のアレルゲンによる刺激にも敏感に反応するようになり、様々なトラブルを引き起こします。

肌の乾燥により引き起こされる症状

角質層から水分が失われた顔の皮膚には、どのような症状が起こるのでしょうか。
まず乾燥した皮膚は柔軟性を失ってガサガサと手触りが悪くなったり白く粉を吹いたようになります。お風呂に入って体が温まったときなどには顔の乾燥をかゆいと感じるケースも。
さらに乾燥が進行すると、顔に細かいひび割れや皮むけが起きます。この時にさらに赤みが出ることがあります。
症状が進行すると「夜中に眠れないほど顔が乾燥してかゆい」という状態になったり、水ぶくれや湿疹が現れます。皮膚がゴワゴワと硬くなり、ジクジクした水が出ることも。こういった症状が出た場合は乾燥性皮膚炎(皮脂欠乏性湿疹)を起こしている場合がありますので、速やかに医療機関を受診しましょう。

顔の肌が乾燥する要因

加齢

加齢は顔の肌が乾燥する要因のひとつ。個人差はありますが、年齢を重ねることで肌機能が低下し、NMFやセラミド、コラーゲンやヒアルロン酸、皮脂などの保有量が減少します。
この影響により角質層の水分量を保つことができなくなり、お肌が乾燥してしまいます。

季節的な原因による乾燥

空気が乾燥する冬の時期には、年齢に関係なく乾燥肌になりやすくなります。
また、暖房やエアコンはさらに空気を乾燥させ、顔のかゆみや皮むけの症状が進む場合があります。
夏も紫外線による日焼けやエアコンの使用が肌の乾燥の原因になります。
季節を問わず、職場の空調は自分のコンディションに合わせることができないため、顔の水分を保つための対策を取りたいものです。

間違ったスキンケア方法

スキンケアの方法も顔の乾燥に大きな影響を与えます。
以下の方法でお手入れをしている場合にはスキンケア方法を見直しましょう。

・一日に何度も洗顔する
洗顔をすると、余分な汚れや皮脂とともに必要な潤い成分や皮脂膜も少なからず失われます。洗いすぎには注意しましょう。
・洗浄効果の高すぎるクレンジングを使っている
洗浄効果の高すぎるクレンジングや洗顔剤を使うのも乾燥したお肌には負担。特に合成界面活性剤を使用したものは汚れと一緒に細胞間脂質やNMFまで洗い流してしまいます。

・熱いお湯で洗う
熱すぎるお湯はやはり皮脂や潤い成分を失わせ、顔の乾燥の原因になります。
・ゴシゴシと顔をこすったり拭いたりする
洗顔時や洗顔後に手やタオルでゴシゴシと顔をこするのも厳禁。こすることで角質層に傷がつき乾燥を引き起こすとともに、傷が炎症を起こすとシミの原因にもなります。
また摩擦ではありませんが、ピーリングのし過ぎも顔が乾燥している時にはよくありません。かゆみや皮むけなどの症状が出ている時にはピーリング系の化粧品やスクラブの使用は控えましょう。

生活習慣

生活習慣の乱れも肌の乾燥と無関係ではありません。偏った食生活やストレス、睡眠不足などは肌の代謝を落としてしまいます。

ケアしているのに顔の乾燥や皮むけ・かゆみが治まらない場合

セラミドの補給がポイント

肌の潤い対策に保湿クリームをたっぷり塗っているのに、いまいち潤い効果が実感できないという人は保湿のポイントを見直してみましょう。
お肌が乾燥するのは角質層にある天然保湿因子のNMFや細胞間脂質のセラミドが失われ、角質細胞の結びつきが弱くなって水分蒸発が起こるのが原因であることはご存知の通り。
ちなみに肌を乾燥から守る保湿成分の割合を見てみると、NMFはおよそ17%なのに対し、セラミドは実に80%もの割合を占めています。つまり顔の乾燥対策をする際にはセラミドが不可欠というわけです。
油分たっぷりの保湿クリームを塗っても、セラミドが足りていなければ潤い効果は実感できません。逆に言えば、セラミドを生み出すことができる肌に変えれば、お肌に潤いが戻ってくるのです。

セラミドを含む化粧品

セラミドを体に補うためには、経口摂取かお肌に直接塗る方法が有効です。
特に顔の乾燥対策としてスキンケアを行う場合にはセラミド配合の基礎化粧品を使うのが一般的。直接肌からセラミドを取り入れるメリットは、なんといっても効かせたい部分にダイレクトにアプローチができることです。
またセラミドはもともと人間の体内にある物質ですから、浸透力や吸収性が高く即効性が期待できる利点も。
化粧品からの経皮摂取は肌の真皮層など、奥まで有効成分を届けるのには向きませんが、表面の角質層に作用させるには充分です。
ちなみにセラミドを配合した化粧水はあらゆる種類のものが発売されています。
セラミドは油溶性の成分のため、クリームや美容液に高濃度で配合されています。
もちろん化粧水や乳液、洗顔料などにセラミドが配合されているものもありますが、濃度はさほど高くありません。濃度の低いのセラミド配合アイテムを用いる場合は直接的な高い効果を期待するというよりも、補助的な補給アイテムとして利用するのが良いでしょう。

セラミドを補給できる食べ物

食べ物からもセラミドを摂取することができます。
セラミドを含む食品が腸で吸収される際に、一度スフィンゴシンという物質に分解されます。この物質が毛細血管を通り、角質層に作用するときに、セラミドの生産が促されて肌の保湿力が高まるといわれています。
セラミドは米や小麦、合図、こんにゃく芋や乳製品などに多く含まれています。黒豆やワカメ、ソバやヒジキやコーヒーといったいわゆる「黒」色の食べ物も、含有量が多いことで知られます。
中でもこんにゃく芋は特にセラミドを多く含む食べ物として注目を集めており、100gで一日分のセラミドの摂取が可能。
とはいえ食品としてセラミドを摂り入れる場合には消化吸収のプロセスで排出されてしまう部分も少なくありませんので、一定量以上のセラミドを安定して摂取するのであれば高配合のサプリメントを利用するのが効果的です。

セラミドを減少させてしまう食べ物

セラミドを補給することができる食べ物がある一方、セラミドを減少させてしまう食品としてリノール酸があげられます。
リノール酸はグレープシードオイルやひまわり油、綿実油、ベニバナ油やコーン油などに含まれる必須脂肪酸。
リノール酸は体内でセラミドを生産する際に必要な原料ですので適度に摂取することが必要です。しかし過剰に摂取すると、リノール酸の合成物アラキドン酸がセラミドを減らしてしまいます。その結果乾燥肌やアレルギー症状などを引き起こす原因に。
したがって、揚げ物やラーメン、インスタント食品などの摂りすぎには注意しましょう。

正しい保湿の方法とスキンケアのポイント

スキンケアで保湿をするときのポイント

セラミド配合のスキンケア化粧品でお肌の保湿をする際のポイントをご紹介します。
セラミドが高濃度に配合されているアイテムとしてクリームや美容液がありますが、油分を補う前にまずは顔の乾燥で失われてしまった水分の保湿対策をするのが第一です。
まずは化粧水を使ってたっぷりとお肌に水分を与えること。そのあとにセラミド入りのクリームや美容液で有効成分を補いましょう。
できれば化粧水も保湿効果の高いものを選びたいですね。成分としてはセラミドやヒアルロン酸、コラーゲン、などが配合されているものが良いでしょう。
また商品の成分表示では配合量の高いものほど上位に記載されていますので、これらの成分が優先的に表記されているものを選ぶと安心です。
化粧品をお肌になじませる際の力の入れ方もポイントになります。化粧品を顔につけるときにはこすったり擦り込まず、軽くたたいて少しずつお肌に浸透させるようにしましょう。

洗顔

顔が乾燥して皮むけを起こしたりかゆみがあるときには、特に洗いすぎない洗顔を心がけたいものです。
お湯の温度はぬるま湯程度の熱さにとどめ、洗浄力の強すぎないクレンジングや洗顔料を選びましょう。中にはセラミドなどの保湿成分が配合された商品も発売されています。
洗顔料は手のひらでたっぷり泡立ててから肌に乗せます。指の力で肌をゴシゴシこすらず、泡に毛穴の汚れを吸着させるつもりで肌に泡を密着させましょう。
しっかりとすすいだら清潔なタオルに肌を当て、水分を吸収させたら完了です。

基礎化粧品それぞれのアイテムの役割

基礎化粧品それぞれのアイテムの役割や効果を知って使うと顔の乾燥対策や保湿を効率的に行えます。

・メイク落とし・クレンジング

石鹸や洗顔料では落としづらいメイクを落とすため油性剤を使用しているものが多くみられます。
最近では水やアルコール類をベースにした、肌に負担の少ない油性剤不使用のタイプもあります。

・洗顔料
毛穴汚れや余分な皮脂を落とし、肌を清潔に保ちます。
基本的にはメイクを落とした状態で使います。

・化粧水
洗顔で失われた水分を補うことで皮膚を整えます。

・乳液
化粧水では補いきれない水分や、その他の栄養素を補給します。
乳液は油分を含むため、肌に与えた水分をキープさせる役割も持ちます。

・美容液
セラミドやコラーゲン、ビタミンCなど、高濃度の美容成分で肌の調子を整えます。

・クリーム
油分が多く配合されています。
肌に栄養分を与えたり、これまでのスキンケアプロセスで補った水分や美容成分が逃げないようにフタをします。

・ジェル
クリームと同様の保湿効果が期待できますが、クリームに比べてさらっとした付け心地が特徴です。

・マスク・パック
高濃度の美容成分が配合されたアイテム。
肌に貼ったり塗ったりすることで美容効果を発揮します。

スキンケア基礎化粧品を使う順番

スキンケアアイテムの効果をより引き出すためには正しい順番で使うことも大事です。
使用の順番と順番の理由は以下のとおりです。

  1. 洗顔料
    まずは毛穴汚れや余分な皮脂汚れを落とし、肌を清潔な状態にしましょう
  2. 化粧水
    洗顔で失われた水分を補いましょう。
    洗顔した後にはなるべく早く化粧水で水分補給するのが大事です。このため、洗顔と化粧水の過程をセットで考えると良いでしょう。
  3. 美容液・マスク・パックなどのスペシャルケア
    顔の乾燥が気になるところに高濃度のセラミドなど、美容成分を補給します。
    美白やたるみなどの美容液もこのタイミングで。シンプルなスキンケアで良い人は省略しても構いません。
  4. 乳液
    水分と美容成分が肌にいきわたったら乳液の油分でフタをします。
    洗顔によって失われた油分をこの過程で補うこともできます。
  5. ジェル・クリーム
    よりしっかりと油分を補うことで、これまでのスキンケアの過程で補給した水分や美容成分をお肌に閉じ込めます。
    乳液だけでも効果が期待できますが、顔が乾燥している場合にはより入念に保湿するのがおすすめです。

顔の乾燥は正しいスキンケアで改善することが可能です


顔の乾燥の原因は加齢や体質など一概には言えませんが、間違ったスキンケアによって引き起こされているケースが多いのです。
これはケアを正しい方法に直せば潤い肌が戻ってくるということ。洗顔で必要な皮脂を落としすぎないように気を付けながら、セラミドと水分をしっかり補充して正しい手順でスキンケアを行ってみてくださいね。

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