忙しい朝のヘアケアはヘアセットも兼ねて効率よくこなしていきたいもの。しかし、朝は忙しくて寝ぐせを直すので精一杯という方も多いでしょう。当たり前にやっていたことが髪を痛める原因になっていることも。朝のヘアケアは何をしたらよいのでしょうか。正しいヘアケアの方法を学んで、美髪を保ちましょう。

ヘアケアの方法

朝のヘアケアはヘアセットと共に

 髪の毛は、毛根にある毛母細胞が細胞分裂を繰り返して角化した死んだ細胞でできています。そのため、ダメージを自ら回復することはできません。しかし、日常生活の中で、紫外線やホコリ、ドライヤーの熱、カラーリングやパーマなどの多くの刺激にさらされています。これらの刺激から守り美しい髪を保つためには、日々のヘアケアが欠かせません。
 朝のケアはこれから始まる一日の刺激から髪を守ることが目的です。時間がない朝は、ヘアケアとヘアセットを一連の流れでこなせるように計画的に行いましょう。

朝のヘアケアの方法

寝ぐせの基本の直し方

 朝起きたら寝癖がついていた!と焦ることもありますよね。そのまま無理やりワックスなどでおさえても、あとで乱れてくることが多くヘアスタイルが決まりません。しっかりと寝癖を直してからスタイリングしましょう。その方がかえって短時間でヘアスタイルが決まります。寝ぐせの治し方を順に確認しましょう。

  1. 寝癖の部分を濡らします。濡らすときに根元部分も湿らせることが大切です。霧吹きを使うと便利です。さらに水分を浸透させるために、少し時間を置くのもよいでしょう。
  2. 根元から癖をとるように軽くひっぱり、ドライヤーをあてます。外にはねている場合は、根元を持ち上げるように下からドライヤーを当てた方がきれいにおさまります。分け目ができてしまっている場合は、分け目を十分に濡らし、髪を散らすようにドライヤーで乾かします。
     髪の毛を引っ張るときは強く引っ張りすぎないことが大切です。髪が傷んでしまいます。
  3. 仕上げにブラシを使ってブローします。ブラシが苦手なら、手ぐしでも大丈夫です。ブローするときの注意は、髪の上から下に向かってドライヤーの風が当たるようにすることです。キューティクルは上から下に向かって髪の毛に巻き付いています。キューティクルを開かせないようにブローすることで、ツヤのある髪に仕上がります。
     ボリュームを出したい場合は、根本を濡らした後、分け目と反対方向に髪を倒し、根本に向かってドライヤーを当てます。
     ボリュームをダウンさせたい場合は、髪の外側をクリップなどであげてから内側から順に下に向かって引っ張りながら上からドライヤーをあてます。
     前髪をノの字にカーブさせたい場合は、カーブさせたい方向と反対の方に髪を倒し、根本を中心にドライヤーをあてます。その後、カーブさせたい方に倒し、カーブさせる方向へドライヤーをあてます。
     最後に冷風で仕上げるとヘアスタイルがおさまります。

○どうしても直らないひどい寝ぐせの場合は、蒸しタオルで髪を包んでしばらく置いておきましょう。蒸しタオルの作り方は、濡らして固く絞ったタオルをレンジのあたため機能で加熱するだけです。蒸しタオルを頭に巻いたまま顔のメイクをすると効率がよいですね。

  • トリートメントで保湿
     髪の保湿は、顔を洗った後に化粧水を塗るのと同じです。保湿しないと髪が乾燥し、ダメージを受けやすくなります。乾燥した状態の髪はキューティクルが開いており、髪どうしの摩擦によっても痛みやすくなります。また、髪が乾燥すると、せっかくスタイリングした髪も膨らむなどして乱れてしまいます。屋外で風を受けたり、オフィスでのエアコンなどでも乾燥します。
     洗い流さないタイプのトリートメント剤を全体に塗っておきましょう。表面だけでなく、内側にもまんべんなく塗っておくことが大切です。
  • スタイリング剤で仕上げ
     せっかく作ったヘアスタイルを一日持たせるために、スタイリング剤を上手に使いましょう。
    スタイリング剤は表面だけにつける人もいますが、そうすると表面がベタつきますし、スタイリング剤の効果もあまりありません。
     ヘアスタイル剤はまず手にとり、手のひら全体に伸ばします。そして内側から髪全体に行き渡るように両手でつけます。この時、頭皮に直接塗らないように気を付けます。その後、手のひらに残ったスタイリング剤を表面にさっとつけ、ヘアスタイルを整えます。
     適度な量のヘアクリームやワックスなどのスタイリング剤は、髪をコーティングして水分の蒸発を防いだり、刺激から守ってくれます。

 巻き髪ヘアを作る場合にはヘアアイロンを使いますよね。しかし、ヘアアイロンの熱は髪にダメージを与えますので、あまり日常的に使うことは好ましくありません。できるだけダメージを与えない使い方を説明します。
 ヘアアイロンを使う前には、巻き髪専用のスタイリング剤を使いましょう。熱のダメージを最小限に抑えられますし、スタイリングもしやすくなります。巻き髪専用のスタイリング剤には、ミストタイプ、スプレータイプ、クリームタイプがあります。使い心地の好みに合わせて選んでもよいですが、注意することがあります。ミストタイプやクリームタイプの種類によっては水分が多いものがあります。その場合はドライヤーなどで乾かしてからヘアアイロンを使うことが大切です。
 ヘアアイロンの温度は低温がベストです。ヘアアイロンの温度は120℃~140℃の低温が最もダメージが少なくなります。ただし、ヘアアイロンに慣れていない方は、この温度ではうまく形が作れず、何度も当てなおしてかえってダメージを大きくしてしまうこともあるでしょう。その場合は180℃以上の高温で超短時間で1か所につき1度限りという当て方にしてもよいでしょう。低温の場合でも1回につき3秒以内に収め、少量ずつ巻くようにしましょう。

最低限のヘアケア

時間がない朝の最低限のケア

 寝坊したときなど、どうしても朝に時間がないときがありますよね。そんなときに最低限やっておきたいヘアケアは何でしょうか。

朝のヘアケアのポイントは日中のダメージから髪を守ること

 髪の保湿は大切です。日中は紫外線やホコリなど、ダメージの原因となる物質があちこちにあります。朝起きたての何もつけていない状態の髪は完全に無防備です。日中の様々な刺激から髪を守るために、保湿だけは最低限しておくことを覚えておきましょう。
 朝の保湿は、洗い流さないタイプのトリートメント剤をサッと塗るだけで大丈夫です。よほどひどい寝ぐせでない限りは、これでヘアスタイルがおさまります。
 もしひどい寝ぐせの場合は、濡らしてドライヤーでセットする方が早い場合があります。

前日の夜のヘアケアについて

 朝時間がないときに寝癖がひどくて大慌てになった経験がある人も多いのではないでしょうか。そのようなことにならないためにも、夜のケアを見直しましょう。
 ところで、朝髪の毛がボサボサに膨らんでいるのはなぜでしょうか。夜シャンプーした後の濡れた髪はキューティクルが開いている状態です。キューティクルは髪の内部の水分を保つ働きをしていますが、キューティクルが開いた状態だと、内部の水分が逃げやすくなっています。これは髪が半乾きのときでも同じです。髪を完全に乾かさない状態で眠ると、寝ている間に寝返りなどで髪が擦れることで、さらにキューティクルが開き、髪が乾燥してしまいます。それが原因で髪全体が膨らんでボサボサの状態になります。また、濡れた髪は変形しやすく乾燥すると固定します。そのため、濡れた髪で寝ると寝ぐせがつきやすくなってしまいます。
 濡れた髪はダメージの原因にもなります。朝のヘアケアを楽にしたいのなら、夜は髪を完全に乾かしてから横になりましょう。

NGケア

朝に注意したいNGケア

 髪の毛は1本1本がキューティクルで守られています。髪の主成分であるタンパク質で構成されているコルテックスは、そのキューティクルの中で大切に守られています。髪は細胞分裂が停止した死んだ細胞からできていますので、コルテックスが損傷してダメージを受けた髪は自然に戻ることがありません。
 朝のヘアケアは大切な時間ですが、ついついやってしまいがちな間違ったケア方法があります。髪にダメージを与えないように日々のケアをチェックしてみましょう。

 

朝のシャンプー

 朝にシャンプーをする人も多いのではないでしょうか。全くのNGではないですが、朝に時間のない中でシャンプーをすると、洗い残しが多くなる傾向にあります。シャンプーなどの洗い残しは頭皮にダメージを与えますので、どうしても朝洗う場合は時間に余裕をもって行うことをおすすめします。
 また、朝と夜の2回シャンプーをするのは避けましょう。皮脂を落としすぎてしまい頭皮の防御機能が落ちることで、かえって皮脂の分泌を増やしてしまうことになります。また、頭皮が乾燥しフケやにおいが悪化するおそれがあります。
 ところで、シャンプーは朝と夜、どちらにするのがよいのでしょうか?
おすすめは夜です。夜眠っている間に成長ホルモンが分泌され、髪の成長を促してくれます。髪の健康のためにも、汚れをしっかり落としたよい頭皮状態で眠る方がよいでしょう。

髪が濡れたままのアイロン

 濡れた髪にアイロンを当てるとジュッという音がしますね。アイロンが髪に効いているような気がして気持ちがよいと思う人もいますが、実はこれは髪にダメージを与えています。
 髪が濡れた状態のときは、キューティクルが開いています。キューティクルは髪の内部を乾燥や熱のダメージから守ってくれています。ということは、キューティクルが開いた状態である濡れた髪にアイロンを当てると、簡単に内部にまで熱が浸透し、髪が一気に乾燥してしまいます。そして髪の構成成分であるタンパク質を壊してしまい、枝毛や切れ毛の原因になります。
 そのため、アイロンを当てるときは髪をしっかりと乾かしましょう。また、毛先は傷みやすいので、毛先はできるだけ避けて当てることが大切です。アイロンの熱から守るためのスタイリング剤を使用するのもよいでしょう。

たっぷりのスタイリング剤

 セットした髪を維持するために、ワックスやスプレーなど多くのスタイリング剤を使用する人がいます。スタイリング剤はたくさん使ってもあまり効果に差がありません。スタイリング剤そのものが髪に悪影響を与えるわけではありませんが、ワックスやスプレーを多く使用することで空気中のホコリや汚れをひきつけ、頭皮に悪い環境をつくることになります。
 また、過剰なスタイリング剤は、シャンプーで完全に洗浄するのに苦労します。スタイリング剤が頭皮に残り続けることが髪にとって悪い環境になるのです。
 スタイリング剤の使用を最小限にするために、ブローなどでヘアスタイルをきちんとつくりましょう。また、スタイリング剤を使った場合は、その日のうちに完全に落とすようにすることが大切です。

熱風の当てすぎ

 ドライヤーで髪を乾かすときに、短時間で乾かしたいがために、いきなり高温で近づけて乾かすことはありませんか?そのときに髪が焦げた臭いがすることもあるのではないでしょうか。
 髪は湿度が多く含まれている時の方が、乾燥しているときよりもダメージを受けやすくなっています。つまり、髪が濡れている時の方が熱に弱くなっているのです。
 髪を大切にするために、始めに乾かすときはドライヤーの温度は低めに設定するのがよいでしょう。また、髪から20cm以上離し、同じところに長時間当てないように動かしながらあてるようにしましょう。
 ドライヤーの冷風も上手に使うとよいでしょう。ヘアセットのときには温風で形をつくったあと、冷風で固定するという作業をこまめに行った方が熱によるダメージが少なくなります。

まとめ

 今回は朝やるべきヘアケアについてまとめました。中にはダメージの原因となるケアもありますので注意しましょう。美しい髪を保つためには毎日の継続的なヘアケアが大切です。今回あげたことを参考にして、いつまでも若々しく美しい髪を保っていきましょう。

ライタープロフィール
山川 ハナエ

主婦兼フリーライター/元看護師/三児の母。独身時代は給料の大半をエステと趣味のバレエに費やす美容オタク。働く女性と育児奮闘中の母の気持ちがよくわかる。趣味は読書、英語学習、舞台鑑賞。年を重ねても内面が輝く美しい女性に憧れている。