髪の毛がプチプチと切れる「切れ毛」。髪が痛んでいることはわかっていますが、どうしたら治るのかわからない方も多いのではないでしょうか。

切れ毛は、主に髪へのダメージ・紫外線・髪の栄養不足が原因で髪が弱ることで起こってしまいます。切れ毛を作らないためのヘアケアと、切れ毛になってしまったときの対処法を理解して、美髪を目指しましょう!

ダメージ

様々なダメージが切れ毛の原因に

ダメージを受けた髪はどんな状態?
髪の毛の一番外側は毛小皮(キューティクル)、その内側が毛皮質(コルテックス)、毛の中心にあるのが毛髄(メデュラ)といいます。キューティクルは薄く、3枚ほどから髪の硬い人で10枚ほどが重なり合っています。これが内側のコルテックスという毛の主成分を守っています。

様々なダメージでキューティクルが剥がれると、内側のコルテックスも傷つく場合があります。こうなると、髪へのダメージは深刻で、切れ毛が起こるようになります。

髪へのダメージの原因と対策

原因

パーマやカラーリング
髪の毛がダメージを受ける原因の一つに、パーマやカラーリングがあります。パーマはキューティクルを開き、コルテックスを構成しているタンパク質の結合を切り離し、弾力を失わせます。そこからカールしたり、くせ毛をストレートにし、再度結合させるといった工程になります。

カラーリングも同様に、まずはキューティクルを開きます。その後、コルテックスの内部にあるメラニンを脱色してから色を入れるという工程になります。

どちらも正常な髪の毛に科学的に変化を起こすことなのでダメージを与えることになります。

アイロンやドライヤーの熱
髪の毛が高熱にさらされると、髪の主成分であるタンパク質が変質し、もろくなってしまいます。特にヘアアイロンでは150度以上の高温になることもあります。ドライヤーの熱風を長時間同じところに当て続けることや、ヘアアイロンを日常的に使うことで髪の毛がもろくなり、切れ毛が起こりやすくなります。また、髪の主成分であるタンパク質のケラチンは、乾燥した環境よりも湿度の高い環境の方が熱による影響を受けやすくなっています。このため、濡れたまま高温のアイロンをあてることでダメージを受けやすくなり、切れ毛が起こりやすくなります。

髪が濡れたまま寝る
髪の毛が濡れた状態は、キューティクルが開いている状態です。その状態で眠ると、寝返りなどで枕に髪の毛がすれたり、髪の毛同士がこすり合わされたりして、キューティクルが剝がれやすくなります。

対策

ダメージを防ぐ正しいヘアケアで切れ毛を防ぐ
正しいシャンプーとシャンプー後のヘアケアで髪のダメージを最小限にすることができます。シャンプーの手順を説明しましょう。

  1. シャンプー前にブラッシングをしましょう。ブラッシングは無理な力を入れず、毛先から順にとかします。シャンプー前のブラッシングは頭皮のマッサージになり、血行がよくなることも期待できます。血行のよい頭皮は健康な髪が生える土台になります。また、ブラッシングによりホコリや汚れを事前に落とすことができるので、シャンプーの洗浄効果があがります。ブラシは自分に合った柔らかいものを選びましょう。ただ、プラスチック製は静電気が起こって髪を痛める原因になるのでおすすめできません。
  2. お湯で全体をしっかり濡らします。お湯だけでもほとんどの汚れがとれますので、しっかりともみ洗いしましょう。特に髪の毛の汚れはお湯で洗い流してしまうくらいの気持ちで行いましょう。
  3. シャンプーは手のひらでとって、泡立ててから髪につけましょう。髪に直接シャンプー液を付けると、全体に液がいきわたりにくく、洗浄効果が落ちるばかりか、頭皮に負担がかかります。シャンプーは髪ではなく頭皮を洗うと思いましょう。爪を立てず、指の腹でマッサージするようにしっかりと頭皮を洗います。
  4. よくすすぎましょう。すすぎ残しがあると、皮膚トラブルの原因になります。このときも頭皮を中心にしっかりとすすぐことを意識しましょう。
  5. リンスやトリートメントをつけます。髪の毛のダメージを防ぐものなので、必ずつけておきましょう。頭皮につける必要はありません。髪の毛先を中心につけるのがよいでしょう。しばらく置いた後、しっかりとすすぎましょう。これも頭皮に残ると皮膚トラブルにつながるので、しっかり洗い流します。
  6. 洗ったあとは、タオルドライでしっかりと水分をとります。こするのではなく、ポンポンと押さえるようにするとダメージを与えにくくなります。このときにしっかりと水分をとることで、ドライヤーを当てる時間を減らしましょう。
  7. ドライヤーを使ってすみやかに乾かしましょう。ドライヤーの高熱はダメージの原因になりますが、濡れたままのキューティクルが開いた髪を放置しておくのもダメージの原因です。ドライヤーは地肌を乾かすつもりで使い、髪から20cm以上離して動かしながら使用しましょう。また、ドライヤーをあてる前に洗い流さないタイプのトリートメント剤などで熱から髪を守ると、ダメージを最小限にすることができます。

ヘアセットをするときのヘアアイロンの使い過ぎにも注意しましょう。
ヘアアイロンはできるだけ使わない方がよいですが、使う場合は温度に気を付けましょう。120℃から140℃の設定にして、当てる時間は3秒以内にするとダメージを抑えられます。また、濡れたままの髪に熱を加えると傷みやすいので、乾いた髪に使うようにしましょう。

紫外線

紫外線が切れ毛の原因に

紫外線は、太陽から降り注ぐものですが、直射日光に当たらなくても日陰や屋内でも紫外線は降り注いでいます。紫外線はお肌に当たるとシミやシワの原因になることは知られています。その原因は活性酸素が原因の一つだといわれています。活性酸素は老化を引き起こす原因。

お肌と同様に髪の毛や頭皮に紫外線が当たると活性酸素が発生し、髪の毛や頭皮にダメージを与えます。では、具体的に紫外線が切れ毛の原因になる理由を説明します。

紫外線で切れ毛ができる原因と対策

原因

紫外線が髪の毛に与える影響
髪の毛が紫外線に直接あたると、紫外線が吸収されて、髪の毛を構成しているアミノ酸が酸化し、別の物質に変化します。

このため、髪の毛の手触りがザラザラするなど質感が変化します。髪の毛が褐色に変化するのも紫外線の影響です。また、活性酸素の影響で、キューティクルも剥がれて、切れ毛ができやすい状態になります。
 
頭皮の乾燥
忘れてはいけないのが、紫外線は髪の毛だけでなく、頭皮にも当たっています。冬の間は白かった生え際も、夏には顔や手足の日焼けと同時に頭皮の色もピンクや褐色になっていることはありませんか?頭皮も日焼けするのです。

頭皮が日焼けすると、乾燥したりハリが失われたりします。そして髪の毛を作る毛母細胞にもダメージを与え、栄養がいきわたらなくなります。そうして弱った髪の毛は切れ毛になりやすくなります。
 

対策

帽子などで紫外線対策
髪の毛に使うUVカット製品を使うのもよいですが、頭皮にも使えるものかどうか確認しましょう。紫外線から髪の毛を守るためには、帽子や日傘が一番です。ただし、帽子は通気性のよいものを選び、長時間蒸れないようにすることが大切です。長時間の蒸れは皮膚のバリア機能が低下し、頭皮のトラブルのもとになります。

保湿
乾燥した頭皮や髪の毛はダメージを受けやすくなっています。適度に保湿しましょう。とはいっても、水だけでは蒸発したときに余計に乾燥するのでおすすめできません。保湿目的のヘアケア製品を使うとよいでしょう。

栄養不足

髪の栄養不足が切れ毛をつくる

髪は健康状態と心のバロメータです。切れ毛のない美しい髪を保つには、髪の生える土台である毛根部の健康を保つことです。

不規則な生活や偏った食事、ストレスは毛根部のある頭皮の血行不良や発育不良を引き起こし、髪が栄養不足になります。このため、切れ毛ができやすい状態になります。

栄養不足の原因と対策

原因

不規則な生活
髪を作るための成長ホルモンは、夜ぐっすりと眠っている間に分泌されます。さらに、夜の10時から夜中の2時が最も多く分泌されるといわれています。夜更かしをしたり、ストレスなどで眠りの質が悪くなると、この間に熟睡することができず、髪の成長を妨げます。

過剰なダイエット
ダイエットによって栄養素が偏ると、髪の成長に十分な栄養を取り入れられなくなります。特に髪の成分であるタンパク質はダイエットでへらしがちな栄養素です。十分なタンパク質がないと、髪がスカスカになり、切れ毛が起こりやすくなります。

対策

規則正しい生活
髪の健康のためにも、早寝早起きを心がけましょう。ぐっすり眠るためには、寝る前の習慣にも気を付けます。

質のよい睡眠をとるためには、日中の軽い運動、入眠2~3時間前までの入浴、静かで薄暗い寝室を作ることが大切です。夜のお酒やカフェインは控えた方がよいでしょう。仕事から帰ったらゆったりした気分で寝る前の時間を過ごすことが質のよい睡眠につながります。

また、適度な運動は頭皮の血行を促進し、毛母細胞を活発化させ、健康な髪が生える土台づくりになります。

バランスの良い食事
 髪によい栄養素とは何でしょうか。大きくわけて4つあります。

  • 1.タンパク質
    髪の成分のほとんどがタンパク質でできています。植物性タンパク質(大豆製品など)と動物性タンパク質(肉や魚)があります。どちらもバランスよく食べることで、必須アミノ酸などの必要な栄養素もバランスよく摂ることができます。タンパク質をしっかりとることが髪の健康を保ち、切れ毛予防になります。
  • 2.ミネラル類
    タンパク質、脂質、炭水化物の三大栄養素の代謝に関わる栄養素です。中でも亜鉛はタンパク質の代謝に関わっているので、髪の健康には不可欠です。また、鉄分も不足すると、髪の成長に影響を与えます。

    亜鉛は牡蠣やレバーなどに多く含まれています。また、鉄分もレバーに多く含まれています。

  • 3.ビタミン類
    ビタミン類はどれも健康にとって必要なものですが、特に髪の成長に関わるのがビタミンB群です。中でもビタミンB1とB6はタンパク質の代謝を助けます。
    ビタミンB1が多く含まれているのは豚肉、うなぎ、きなこなど、ビタミンB6が多く含まれているのは、にんにく、まぐろ、牛・豚・鶏のレバーなどです。
  • 4.抗酸化成分
    老化物質である活性酸素を除去する効果のある食べ物も、髪の成長によい影響を与えます。抗酸化成分で代表的なのがビタミンCです。レモン、アセロラ、イチゴなどに多く含まれています。
     他にも、トマトのリコピンや、緑茶のカテキン、ベリー類のアントシアニン、大豆のイソフラボンも抗酸化成分として知られています。

以上の栄養素を意識しながら、一汁三菜の和食の献立を意識して食事を組み合わせると、バランスのよい食事をとることができます。

切れ毛のケア

切れ毛ができてしまったら?

切れ毛は治るのでしょうか?答えは、残念ながら治ることはありません。髪の毛はいわば死んだ細胞の集まりでできているものなので、皮膚などの体の部分と違って新陳代謝をすることができません。そのため、切れ毛が出来てしまったら、切ってしまうしか方法がないのです。

切れ毛を放置しておくのもよくありません。切れ毛の切り口は不規則でギザギザなので、放っておくとそこから裂けて枝毛になったり、さらに切れ毛を引き起こしたりします。切れ毛を見つけたら、切り口をまっすぐにハサミでカットしましょう。切り口の面積を小さくするのが大切です。

どうしても切れ毛が多くて対処しきれない場合は、一度ショートカットにしてしまうのも一つです。そのときに美容師さんに切れ毛やダメージのケアを相談するとよいアドバイスがもらえるでしょう。

まとめ

切れ毛は髪が傷んでいる証拠です。ダメージを受けて傷んでしまった髪の毛は自然回復することはありませんが、正しいヘアケアを実践することで補修することはできます。

これ以上切れ毛を増やさないためにも、毎日のヘアケアで切れ毛を予防しましょう。

ライタープロフィール
山川 ハナエ

主婦兼フリーライター/元看護師/三児の母。独身時代は給料の大半をエステと趣味のバレエに費やす美容オタク。働く女性と育児奮闘中の母の気持ちがよくわかる。趣味は読書、英語学習、舞台鑑賞。年を重ねても内面が輝く美しい女性に憧れている。