若いころと比べて髪のボリュームが少なくなったと思うことはありませんか?抜け毛が増えると、薄毛が進行しているのではないかと不安になりますよね。

女性の髪は女性ホルモンが多く関わっています。出産を経験した方は、出産後に抜け毛が増えて驚いた人も多いでしょう。

しかし、抜け毛の原因は女性ホルモンだけではありません。原因を知って抜け毛を予防する方法をご紹介します。

この抜け毛は正常?髪の基礎知識を学びましょう。

髪の毛はどのように生えてくるのでしょうか。毛根の一番奥には毛球があります。髪の毛は毛球の中にある毛母細胞が栄養や酸素を取り込んで、細胞分裂を繰り返してできたものです。髪の毛は皮膚の一部といってもよいでしょう。

髪の毛の役割は、頭皮を紫外線から守ったり、頭をぶつけたときのクッションがわりになったりと、重要な役割をしてくれているのです。大切な髪の毛が毎日たくさん抜けてしまうのは悲しいことですね。では、なぜ抜け毛が起こるのでしょうか。

ヘアサイクルとは

シャンプーやブラッシングをしたとき、お風呂や洗面所の排水溝にたくさんの髪の毛が溜まっていることに気づくでしょう。毎日これだけ抜けていても、髪の量が減ったようには感じないですね。

髪にも寿命はあり、古い髪は自然と抜けていくのですが、新しい髪もどんどん作られています。古い髪が抜け、新しい髪が生えるというサイクルをヘアサイクル(毛周期)といいます。

毛母細胞が活発で毛がどんどん押し出されて伸びていく時期を成長期といいます。成長期はおよそ2年~6年で、今ある髪の90%ほどが成長期の髪といわれています。

次にくるのが退行期。毛母細胞の働きが衰え、色素細胞の活動も弱まります。退行期は2~3週間です。

その後、休止期がやってきます。毛母細胞の細胞分裂が止まり、成長期がやってくる前に自然に抜け落ちます。休止期はおよそ3~4カ月です。

この一連の流れが常に頭皮の中で行われているのです。

正常な抜け毛とは

古い髪が自然に抜けるといっても、たくさん抜けると心配になりますよね。どれくらいが正常だといえるのでしょうか。

日本人の髪は平均10万本あると言われています。通常は1日に約50本から100本程度は抜けるのですが、この範囲なら特に問題ないと言われています。

また、シャンプーを2日に1回しかしないという人の中には、髪の毛が多く抜けるように感じることはありませんか?

これは休止期に入り、抜けるのを待っている髪がシャンプーの刺激で抜けただけです。シャンプーをしない日と合わせて2日分抜けるので、多く感じるはずです。

ただ、正常な抜け毛の本数といっても数えるわけにはいきませんね。気にしなければいけない時は、手ぐしを通しただけでごっそりと髪が抜けたり、明らかに生え際が目立つようになったときでしょう。

女性ホルモンと髪の変化

女性ホルモンは女性の美と健康にとって欠かせないもの。女性らしい体を作ったり、肌や髪をツヤツヤにしてくれるのも女性ホルモンの役割です。

毎月の生理や妊娠、出産でも大きく変化します。女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンがありますが、髪の毛を維持する役割をするのはエストロゲンです。女性ホルモンが減少する原因をみてみましょう。

女性ホルモンは増やせる?

女性ホルモン減少の原因と対策

原因

女性ホルモンが減少する主な原因は加齢です。女性ホルモンは20代がピークで、30歳を超えると徐々に減少していきます。さらに45歳~55歳の更年期になってくると、急激に減少しはじめます。

このころに抜け毛や薄毛に悩まされる人が多くなってきます。加齢とともに減少する女性ホルモンは防ぎようのないことですが、日常生活の工夫で減少の速度を遅らせることができます。

対策

女性ホルモンはとても敏感で、日々の生活の乱れでホルモンバランスも乱れてしまいます。女性ホルモンを増やすには、睡眠・食事・運動といった規則正しい生活が大切だということがわかります。規則正しい生活についての詳細は後述します。

他にも女性ホルモンを増やすには、毎日をイキイキと過ごせるような工夫をすることです。具体的には、打ち込める趣味を持つこと、感動すること、恋をすること。

つまり、体だけでなく心を動かすことが大切なのです。毎日眉間にしわを寄せていませんか?鏡をみて笑顔を作りましょう。それだけでも心が明るくなるでしょう。

頭皮のダメージが抜け毛を増やす

秋に抜け毛が多いとよく言われますが、それはなぜでしょうか。

夏は紫外線が強くなりますが、その紫外線が頭皮にダメージを与えます。また、夏バテで栄養不足になったり睡眠不足になることも原因だといわれています。どちらにしても、頭皮のダメージが毛母細胞の働きを鈍らせ、抜け毛を引き起こす原因になるのです。

刺激から頭皮を守って抜け毛予防

頭皮環境悪化の原因と対策

原因

頭皮のダメージは髪を作る細胞である毛母細胞にもダメージを与えます。ダメージを与える原因は何でしょうか。

主な原因は紫外線といわれています。紫外線によって老化物質である活性酸素が作られます。紫外線は肌のシミを作る原因にもなりますが、それも紫外線による老化が原因なのです。

また、カラーリングやパーマ液も頭皮にダメージを与えます。美容室では頭皮にダメージを与えないよう適切に処置してくれますが、市販のもので自分で行う場合は注意が必要です。

シャンプーのし過ぎや、洗い残しも頭皮の環境を悪化させます。皮脂を落としすぎると頭皮が乾燥してしまいます。また、洗い残しがあると、日中浴びたホコリや汚れ、スタイリング剤などが頭皮に残った状態になってしまいます。頭皮が汚れた状態だと、髪に十分に栄養がいきわたらず、健康な髪が生えてきません。

対策

頭皮のダメージを軽減するためには、紫外線対策とともに日々の適切なケアを行い、頭皮環境を整えることが大切です。ヘアケアのポイントをみていきましょう。

シャンプーは髪の毛ではなく、頭皮を洗うもの

頭皮の健康を維持するためには、清潔な状態を保つことが大切です。頭皮の汚れをしっかり落とすために、予備洗いを行いましょう。お湯でシャンプーを洗い流すのと同じくらいしっかりと髪を洗います。その後、シャンプーを手に取り、泡立ててから頭皮につけます。頭皮を指の腹でマッサージするように、しっかりと汚れを落としましょう。

髪はすぐに乾かしましょう

髪が濡れたままでいると、頭皮の常在菌を増やし、においの元になりますし、それが原因で頭皮環境が悪化します。また、髪を守るキューティクルが開いた状態になり、乾燥の原因になります。

ただ、ドライヤーの熱もダメージの原因になるので、洗髪のあとはタオルドライをしっかり行うことがポイントです。その後、ドライヤーで頭皮を中心に乾かしましょう。高温を一か所に当て続けないことがダメージを与えないコツです。

頭皮マッサージは洗髪前に行いましょう

抜け毛対策として、頭皮マッサージは有効です。頭皮の血行をよくすることで、髪に栄養や酸素が行き届きやすくなります。しかし、髪が濡れている状態で行うと、髪や頭皮にダメージを与えてしまいます。洗髪前の乾いた状態でマッサージするようにしましょう。

マッサージの注意点としては、同じところを長時間揉まないこと。そして、爪を立てたり、痛いほど揉むようなことはやめておきましょう。やり方としては、首のうしろから頭頂部、耳の上から頭頂部、こめかみから頭頂部というように、頭頂部に向かって行うとよいでしょう。

生活習慣も抜け毛が増える原因に


髪は生活習慣をうつす鏡だといっても過言ではありません。肌ツヤと同じように、美しい髪は毎日の生活習慣で作られます。髪に影響を与える生活習慣についてみてみましょう。

生活習慣で抜け毛が増える原因と対策

原因

睡眠不足は美容の大敵といいますが、髪の健康にとっても睡眠は大切です。睡眠には深い眠りであるノンレム睡眠と浅い眠りであるレム睡眠がありますが、髪にとって大切なのはノンレム睡眠のときです。

体の様々なダメージを修復してくれる働きがある成長ホルモンが、ノンレム睡眠のときに分泌されます。なかでも、夜の10時から夜中の2時は、髪が最も成長する時間だといわれています。このため、夜更かしをすると髪の成長を妨げ、抜け毛の原因になります。

食事も大切です。髪の健康は体の健康です。朝食を抜いたり、夜に甘いものを食べたりといった不規則な食生活は、栄養が十分に摂れないことに加えて、肥満をまねきます。

肥満になると血液中に余分な脂肪がたまり、血行不良の原因になります。かといって、過度なダイエットをすると栄養不足になり、それが抜け毛の原因になります。大切なのはバランスのよい食事です。

また、飲酒や喫煙も抜け毛の原因になります。飲酒や喫煙によって、血行が悪くなるためです。

対策

抜け毛による薄毛を予防し、美しい髪を持ち続けるためには、規則正しい生活が大切です。規則正しい生活とは、早寝早起きと、バランスのよい3食の食事です。体の健康のためにも、たばことアルコールの飲みすぎにも気を付けましょう。

バランスのよい食事を毎日とることは難しいですが、普段から気を付けることで改善することができます。特に気を付けておきたいことを述べておきます。
 

たんぱく質は積極的に摂りましょう

髪はたんぱく質でできているので、良質のたんぱく質をとることは大切です。食欲がなかったりダイエット中は不足しがちです。

肉や魚、大豆製品など、いろいろな種類のたんぱく質を摂ると、他の栄養素もとりやすくなります。

また、大豆イソフラボンは女性ホルモンの代替物質になるともいわれています。豆腐や納豆などの大豆製品は積極的に摂っておきたいですね。

糖分は控えめに

糖分はたんぱく質と一緒に加熱すると、「たんぱく質の糖化」という現象がおきます。これは、髪の栄養であるたんぱく質を劣化させるものです。糖分とたんぱく質を加熱したものはたくさんありますが、代表的なのがクッキーなどの菓子類です。

卵のたんぱく質と砂糖を入れて焼いたものですよね。他にも唐揚げや餃子などカロリーの高そうなものが多いですね。このような食品に気を付けるとよいでしょう。 

ストレスが抜け毛を増やす

多くの人が仕事や育児など様々なストレスを抱えていることでしょう。そのストレスが頭皮に悪影響を及ぼしていることがあります。ストレスを抱えると自律神経が乱れます。自律神経の乱れによって睡眠の質が悪化したり、ホルモンバランスが乱れたり、食欲不振になったりと、体全体に悪影響を与えます。

頭皮にとっても同様で、自律神経の乱れによって、皮脂がたまりやすくなって、かゆみやフケといった症状がでてきます。円形脱毛症もストレスが原因で起こるといわれています。

抜け毛の事実もストレスに?

ストレスの原因と対策

原因

ストレスの原因は、仕事や家庭のこと、人間関係など、人それぞれですね。人によってはストレスに感じないことでも、ある人にとっては強いストレスだったりもします。

ストレスの原因の中でも特に忘れてはいけないのが、髪の毛を気にしすぎること。枕に抜け毛が多くつくのを見るたびにため息をついていませんか?そのストレスもまた、抜け毛を増やしているのです。

対策

ストレスは生きている限りついてまわるもの。日々のストレスは上手に発散しましょう。そして抜け毛を気にしすぎることはやめて、受け入れることで一歩を踏み出しましょう。

薄くなった部分を隠せるようなヘアスタイルにしたり、ウィッグを使ってもよいでしょう。行きつけの美容室や専門の先生に相談するのもよいですね。どのストレスでも同じことがいえますが、一人で抱え込まないことが大切です。

健康的な髪は体と心の健康から!


抜け毛の原因がわかりましたか?健康的な髪を持ち続けるためには、体の健康も大切です。

日々の生活習慣と適切なヘアケアで抜け毛を減らし、薄毛を予防しましょう。

ライタープロフィール
山川 ハナエ

主婦兼フリーライター/元看護師/三児の母。独身時代は給料の大半をエステと趣味のバレエに費やす美容オタク。働く女性と育児奮闘中の母の気持ちがよくわかる。趣味は読書、英語学習、舞台鑑賞。年を重ねても内面が輝く美しい女性に憧れている。