髪の毛がピンと逆立つ静電気。ヘアスタイルが決まらず、煩わしいものですね。静電気は防ぐことができるのでしょうか?

 静電気は髪のダメージにもつながるので、日々のヘアケアを見直して静電気を防ぎたいですね。静電気が起こる原因は主に乾燥と摩擦です。そして静電気が起こりやすい体質も原因です。静電気に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

静電気とは?


 「静電気」というと、ドアノブなどに触ると「バチッ」となる衝撃のようなものを想像しますよね。時には火花が散ることもある静電気。その正体は一体何でしょうか。

 人や物には電気が流れています。電気にはプラスとマイナスがありますが、その2つがバランスよくつりあっていると安定していて、電気が流れていることに気づきません。ところが、そのバランスが崩れるときに、マイナス電気が移動します。マイナス電気はプラス電気と違って、物の間を行き来できます。バランスを保つために、マイナス電気が多い物から少ない物へと流れていきます。マイナス電気が流れる瞬間に静電気を感じるのです。

 この静電気が髪に起こると、髪にダメージを与えます。髪に衝撃を与えるために、キューティクルが開き、内部にまでダメージが伝わることも。特に毛先は切れ毛や枝毛が起こりやすくなります。また、静電気の直接的な刺激だけでなく、静電気によってホコリを寄せ付け頭皮に悪影響を及ぼします。

 このような静電気を発生させないためにはどうすればよいのでしょうか。具体的な原因と対策を考えていきましょう。

原因その1.乾燥が静電気を起こしやすくする

 
 冬になると、ドアノブや車のドアに触ったとたんに「バチッ」となることがよく起きるようになります。冬にはよく静電気が発生するイメージがありますよね。それは、静電気が起こる条件として「乾燥」があるからです。なぜ乾燥すると静電気が起きやすくなるのでしょうか。

 物がこすり合わせるなどして発生した電気を帯びることを「帯電」といいます。空気が乾燥すると、帯電した電気は外に逃げにくくなります。電気は湿度があった方が移動しやすいのです。電池の中に液体が入っているのがその理由です。水は電気をよく通すことも経験的に知っている人は多いのではないでしょうか。

 空気が乾燥していると放電しにくくなります。そして行き場のない電気が物にたまります。人の手は湿っているため、そうした帯電した物に人が触れると即座に電気が移動します。だから乾燥したときに静電気が起きやすくなるというわけです。

髪の乾燥が起こる原因と対策その1

原因1.水分不足

 乾燥の原因は髪の水分不足です。
 洗髪したあとの濡れた髪はしっとりしていますが、そのまま自然乾燥すると水分の蒸発とともに乾燥します。さらに、濡れた髪はキューティクルが開いている状態です。この状態のまま放置しておくと、開いたキューティクルの間から、髪の内部の水分も蒸発します。このようにして髪が乾燥してしまうのです。

 また、体の水分不足でも髪が乾燥します。体内を流れる血液は、ほとんどが水分でできています。頭皮の隅々までも血液とともに水分が運ばれます。体の水分が不足していると、頭皮に十分な水分が運ばれず、髪へも届けられなくなります。髪の乾燥を防ぐには頭皮の環境も大切なのです。

 このことに加えて、シャンプーのしすぎで必要以上に皮脂を落とすことも乾燥につながります。朝にシャンプーをする習慣のある人は気を付けましょう。スタイリング剤の使用などで頭皮の汚れが十分に落ちきれていないことも、頭皮環境が悪化し乾燥の原因になります。
 他にも、空気の乾燥も原因になります。髪の水分を蒸発させるような環境が乾燥につながるのです。

対策2・髪への保湿と乾燥から守ること

 髪の乾燥を防ぐには、適度な保湿が大切です。洗髪後のトリートメントも大切ですが、その後に洗い流さないトリートメントも使うとよいでしょう。日中も静電気が気になり始めたら保湿できるように、保湿用のヘアケア製品を持ち歩くとよいでしょう。
 また、洗髪後はすみやかに髪を乾かすようにしましょう。濡れた状態の髪はキューティクルが開いています。キューティクルはできるだけ早く閉じた状態にしておくのがよいので、自然乾燥よりもドライヤーで乾かした方が髪の乾燥を防ぐことができます。ドライヤーの使い方については後述します。
 濡れたまま寝てしまうのも乾燥を引き起こす原因です。濡れてキューティクルが開いた状態で寝てしまうと、寝返りで枕や髪同士がこすりあわされた刺激で髪が痛んでしまいます。朝起きると髪が爆発していたという経験がありませんか?それは開いたキューティクルの中から内部の水分が蒸発して、寝ている間に乾燥してしまったからです。

髪の乾燥が起こる原因と対策その2

原因2.ダメージ

 髪の毛は、一日中さまざまな刺激を受けています。たとえば、紫外線、ドライヤーなどの熱、ホコリ、カラーリングやパーマなどがあげられます。これらの刺激は髪のダメージにつながります。通常はキューティクルが髪のダメージを防いでくれていますが、適切なヘアケアをしないとキューティクルが傷んだ状態が長く続きます。そうすることで、内部の水分が蒸発し、髪の乾燥を引き起こしてしまいます。内部の水分が蒸発すると髪の毛はスカスカの状態に。このため、傷んだ髪は静電気が起こりやすくなります。

対策2.正しいヘアケア

 日中のダメージから髪を守るために、できるだけダメージを与えないようにすることと、ダメージを修復することが大切です。そのためには、正しいヘアケアを続けましょう。

 中でもダメージを与えやすいのがドライヤーの熱です。髪を乾かしたりスタイリングするために、ドライヤーは多くの場面で使われます。ドライヤーの間違った使い方で様々な刺激にさらされて傷みかけた髪に、さらにダメージを与えてしまいます。しかし、うまく使うことで、ダメージから守ることもできます。正しい使い方のポイントをまとめました。

1、ドライヤーを当てる前に、洗髪後ならタオルドライをしっかりと行いましょう。その後、熱から髪を守る目的があるヘアケア製品を使いましょう。

2、ドライヤーは髪から20cm以上離し、同じところに長時間あてないように動かしながら当てましょう。

3、キューティクルは頭皮から毛先に向かって髪に巻き付いています。キューティクルを閉じるように意識して、ドライヤーも頭皮から毛先に向かって風がいくように当てましょう。

4、高温になりすぎないようにしましょう。手で髪を触りながらドライヤーを当てると温度がわかりやすいでしょう。

5、乾かしすぎないようにしましょう。9割ほど乾いたら、冷風で整えるのがよいでしょう。

原因その2.摩擦は静電気の発生装置

 子供の頃、下敷きを頭にこすりつけて髪の毛を立たせて遊んだ記憶はありませんか?電気は物と物とをこすることでも発生します。物には電気が存在していますが、この中のマイナス電気がこすり合わされることによって安定した輪の中から外れてしまい、一方へ移動してしまうのです。このようにして静電気が発生します。

摩擦が起こる原因と対策

原因1.ブラッシング

 ブラッシングをしたときに、くしに髪の毛がついてきてフワッと広がったといった経験はないでしょうか。髪に摩擦が起こる原因はブラッシングです。髪の毛とブラシがこすり合わされるわけですから想像がつきますね。髪はプラスの電気に帯電することが多く、くしはマイナスの電気に帯電することが多くあります。そのため、くしのマイナス電気が髪に移動することで静電気が起こります。静電気は髪にダメージを与えるので、ブラッシングに工夫する必要があります。

対策1.ブラシをプラスチック製ではなく獣毛製に

 ブラッシングは頭皮の適度な刺激になり、血行が促進して健康な髪が生える手助けをしてくれます。また、シャンプー前に行うことで、ホコリや汚れを事前に落とし、洗浄効果をアップしてくれます。このように利点の多いブラッシングをやめてしまうのはもったいないことです。

 まずはブラシの種類を考えましょう。静電気が起こりやすいブラシは、プラスチック製のものです。逆に、動物の毛でできているブラシ(獣毛製ブラシ)は毛が柔らかく、静電気が起こりにくいです。頭皮にもやさしいので、買いかえるなら獣毛製ブラシにしましょう。

 次に、ブラッシングのときの注意です。先にも述べたように、乾燥は静電気を起こしやすくします。髪を少し濡らすと静電気がおさまります。しかし、濡らしすぎると髪を痛める原因になるので、ほんの少しで大丈夫です。ブラシに少し水を通しておくのもよいでしょう。

原因その3.電気をため込む「帯電体質」が静電気を起こしやすくする

 「帯電体質」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。帯電体質とは、静電気体質ともいいますが、簡単にいうとプラスの電気をため込む体質です。体の中にプラス電気をため込むと、周りにあるマイナス電気を多く含んでいる物からマイナス電気をひきつけやすくなります。金属のドアノブなどに触って激しく「バチッ」となる人もあれば、大丈夫な人もいます。不思議ですね。帯電体質は変えられるのでしょうか。

帯電体質になる原因と対策

原因・体内の酸性化

 マイナス電気はマイナスイオンと言った方がピンとくる方が多いのではないでしょうか。マイナスイオンと聞くと体によいイメージがあります。マイナスイオンは還元作用があり、空気清浄機にもその効果が使われています。その逆のプラス電気(プラスイオン)は酸化作用があります。つまり、体にプラス電気がたまっている帯電体質の人は、体に悪いものをため込んでいることになります。

 具体的には、血液の流れが悪いことが原因です。食生活の乱れによって糖分・脂肪分を多く摂ったり、飲酒や喫煙、水分不足、風邪などが原因で血液の粘度が増してドロドロ血液になります。

 血液検査をするとよく見られる値で「ph値」がありますが、7.0が中性だということは科学の授業で習ったと思います。数字が多くなればなるほどアルカリ性が強くなります。逆に数字が小さくなると酸性です。人の血液は、正常はph値7.4の弱アルカリ性です。これが酸性に傾いている人は帯電体質といえます。

対策1・生活改善(バランスの良い食事、運動で汗をかく)

 帯電体質を改善するには、日々の生活を見直す必要があります。血液の流れをよくすることは、頭皮にもよい影響を与えます。ポイントをまとめましたのでチェックしておきましょう。

1、栄養バランスのよい食事を1日3食規則正しく摂りましょう。特に高カロリー・高脂肪のものは血管に悪影響を与えます。野菜を中心とした食事がよいでしょう。

2、禁煙し、飲酒もほどほどにしましょう。

3、適度な運動をして、血行をよくしましょう。適度な運動は肥満の予防にもなります。

その他の静電気対策

マイナスイオンドライヤーを使う

・ドライヤーはマイナスイオンドライヤーを使うと、静電気は軽減されます。髪にはプラス電気が帯電している場合、マイナスイオンドライヤーを当てることによって、マイナス電気を与えてくれます。そのことによって髪を静電気から守ることができます。

洋服に気をつける

・衣服にも注意しましょう。素材によって、プラスに帯電しやすいものとマイナスに帯電しやすいものがあります。アクリルやポリエステルの服はマイナスに帯電しやすいので、帯電体質の方が着ると静電気が起きやすいかもしれません。

逆にプラスに帯電しやすいのはウールやナイロンです。しかし、マイナスに帯電しやすいものとプラスに帯電しやすいものとを組み合わせると、それらの素材同士で電気が移動するので静電気が起きやすくなります。

静電気が起きにくいのは、綿や麻の素材です。衣服の静電気でも髪が傷むので、乾燥する冬には少し気を付けた方がよいですね。

静電気防止グッズを使う

静電気防止グッズもたくさんあります。触れて静電気を除去してくれるものや、衣服にスプレーするタイプ、ブレスレットになっているものなど、自分にあった静電気対策グッズを使ってみるのもよいでしょう。

まとめ 

 静電気は髪にダメージを与えるものなので、できるだけ避けたいもの。静電気を防ぐ方法はいろいろありますが、日々のヘアケアと生活習慣を見直すと改善できることがわかりましたか?美髪をつくるためにも、以上のことを実践していきましょう。

ライタープロフィール
山川 ハナエ

主婦兼フリーライター/元看護師/三児の母。独身時代は給料の大半をエステと趣味のバレエに費やす美容オタク。働く女性と育児奮闘中の母の気持ちがよくわかる。趣味は読書、英語学習、舞台鑑賞。年を重ねても内面が輝く美しい女性に憧れている。