くせ毛で悩む人、本当に多いですよね。湿気で何をやってもまとまらず、しっかりセットしても時間がたつと膨らんできたり。そこで縮毛矯正に頼る人も結構いるはずです。
 くせ毛には大きくわけると先天性のものと後天性のものがあります。その特徴と、まとまりやすくするヘアケア法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

くせ毛の種類と特徴

 一口にくせ毛といっても、いろいろなタイプがあることはご存じでしょうか。くせ毛には、大きくわけて先天的なものと、後天的なものがあり、原因が異なります。詳しくみていきましょう。

「先天性」のくせ毛

 生まれつきくせ毛、その主な原因は遺伝と言われています。くせ毛は優性遺伝で、両親のどちらかがそうであれば、遺伝する確率は約70%以上といわれています。日本人は直毛が多いイメージがありますが、実はくせ毛の割合が多いということがわかりますね。
 くせ毛は大きく分けて4種類あるので、その特徴を簡単に説明しましょう。

●波状毛
日本人に最も多いとされているくせ毛です。このくせ毛の特徴は、水に濡らすとまっすぐになり、乾くとうねります。髪のタンパク質は、水分を含みにくい硬いタンパク繊維と、水分を含みやすい柔らかいタンパク繊維で成り立っていますが、このバランスに偏りがあるのが波状毛の特徴です。このため、水分を含むと髪が不均等に膨らむので湿度が高いとおさまりが悪くなります。

●念転毛
毛穴の形が変形しているためにくせ毛になります。毛穴の形は細長い丸になっており、髪は平べったく生えます。

●縮毛
念転毛と同じで、毛穴が変形しているためにくせ毛になります。縮毛の場合は毛穴の形が不規則ですので、縮れたカールになります。

●連球毛
髪がまっすぐではなく、ところどころ球のように膨らんでいる髪です。髪を触るとザラザラした感触があります。
 
 このようにくせ毛には4種類ありますが、日本人に多い波状毛はヘアケアで扱いやすくすることができます。他のタイプは縮毛矯正などの処置が必要な場合があるので、美容室で相談されるとよいでしょう。

「後天性」のくせ毛

 年齢とともにくせが出てきたという人は、後天性のくせ毛の可能性があります。その原因を説明しましょう。

原因その1:キューティクルの減少
 髪の表面には内部の組織を守るためにキューティクルが何枚か重なって存在しています。また、もともと波状毛の人でキューティクルの枚数が多いと、髪をまっすぐに保ってくれます。
しかしながら、カラーリングなどのダメージでその枚数が減ると、内部の水分を調節しにくくなったり、髪をまっすぐに保つ力が弱まり、くせ毛となってしまうことがあります。

原因その2:毛穴の汚れ
 頭皮は一日たつと、空気中のほこりや整髪料、皮脂などの汚れがたまっていきます。洗髪などで十分に落としきれなかったり、過剰に皮脂が作られる環境にあると、毛穴に汚れがたまって毛穴の形が変わります。この状態で髪が生えてくると、くせがでてしまいます。
ちなみに後天性のくせ毛の場合は、髪のダメージケアと頭皮環境の改善でくせ毛を改善が期待出来ると言われています。

くせ毛の特徴

 どんなタイプでも、くせ毛はダメージを受けやすいという特徴があります。ではどんな時に髪を傷めてしまうのか、次にご紹介していきますので、心当たりのある方は改善を心がけましょう。

●乾燥しやすい
 くせ毛は髪と髪の間に隙間があるため、風が通りやすくなっています。また、髪がねじれているため、空気にさらされる面積が多くなります。このことから、くせ毛は乾燥しやすく、すぐにパサついてしまいます。乾燥すると外からの刺激を受けやすく、ダメージが進みやすくなります。

静電気を起こしやすい
 くせ毛は髪と髪が不規則に触れ合っています。そのため、髪と髪が擦れ合って静電気を起こしやすくなります。静電気が起こる主な原因は、やはり乾燥です。常に保湿を心がけたり、乱暴なブラッシングなどの扱いには十分注意しましょう。

 以上のような理由で、ダメージを受けやすいくせ毛。まとまりやすくするには、ダメージを最小限におさえるヘアケアをすることが大切です。

くせ毛をまとまりやすくするヘアケア法

 くせ毛の特徴が分かったところで、具体的なヘアケア法をみていきましょう。

シャンプーの選び方と洗髪の仕方

 くせ毛を少しでも落ち着かせたいなら、シャンプー選びが大切です。「くせ毛用」と書かれているシャンプーもありますが、本当にそれで大丈夫でしょうか?シャンプーの知識を学んで適切なものを選びましょう。しなみにシャンプーの種類は、大きく分けて3つあります。

●石けん系シャンプー
 アルカリ性で洗浄力が強く、皮脂をしっかりと落とします。その反面、髪がきしみやすく、乾燥肌やアトピー性皮膚炎のある方には不向きです。無添加のものが多いです。

●高級アルコール系シャンプー
 一般的に安価で売られているのがこのタイプです。高級アルコールを原料としています。洗浄力が強く低刺激ですが、香料や保存料などの添加物が多く含まれている場合があります。

●アミノ酸系シャンプー
 その名の通り、アミノ酸を含むシャンプーです。洗浄力は弱いですが、頭皮への刺激も少なく、ベビーシャンプーにもその成分が使われています。保湿力が強いので、髪のボリュームのない人はペタンコになってしまうというデメリットがありますが、その反面、くせ毛の方にはおすすめのシャンプーです。アミノ酸系シャンプーを買うときは表示を確かめましょう。「グルタミン酸」「アラニン」「グリシン」といったアミノ酸の名称が成分表示されているものがアミノ酸系シャンプーです。ただ、表示順が「水」の次に書かれていないものは、アミノ酸が主な成分でない可能性があります。

 次に、頭皮環境を整えるためのシャンプーのポイントを押さえておきましょう。

  • シャンプー前の予備洗い(お湯だけで洗う)をしっかりと。
  • シャンプー液は一度手に取って泡立ててから頭皮につけましょう。
  • 洗うときは指の腹でやさしく頭皮をマッサージするように。
  • すすぎは特にしっかりと。すすぎ残しは頭皮の汚れの原因になります。

 自分に合ったシャンプーを選ぶと、それだけでくせ毛がまとまりやすくなります。また、適切な洗髪方法を行うと頭皮環境も改善し、髪の質も変わってきます。以上であげたポイントをぜひ実践しましょう。

洗髪後のケア

 乾燥しやすいくせ毛は、洗髪後のケアで扱いやすさが変わってきます。洗髪後は必ずトリートメントをしましょう。洗い流すトリートメントは髪に栄養を与え、内部のダメージを修復してくれます。また、入浴後の洗い流さないトリートメントは、髪の表面に働きかけて保湿効果があったりドライヤーの熱から髪を守ったりする働きをしてくれます。どちらのトリートメントも行いましょう。

 洗髪後に注意すべき点は、自然乾燥しないことです。濡れた状態の髪は特に傷みやすく、くせ毛の人はくせが強くなって髪全体が膨張します。洗髪後にすぐにドライヤーで髪を乾かすことで、濡れてまっすぐになった状態の髪を維持できます。翌朝のセットも楽になるでしょう。面倒でも、洗髪後のドライヤーだけは省かないのがくせ毛を扱いやすくするコツです。
 ドライヤーで髪の乾燥が気になる場合は、頭皮を中心に9割ほど乾かしたら、あとは自然乾燥にするとよいでしょう。ドライヤーは髪から20cm以上離し、一か所にあてないようにすることも大切です。仕上げに洗い流さないトリートメントを毛先につけておくのもよいですね。

ドライヤーのあて方

 ドライヤーのあて方次第でくせ毛のまとまりに差が出てきます。キューティクルのダメージ対策になるような、実践に役立つポイントをまとめました。

  • ドライヤーは頭皮から毛先に向かって風をあてます。
  • ヘアセットするときは、頭皮にたっぷりと水分を含ませます。
  • 洗髪後に乾かすときは、半分くらい乾かしたあと、頭皮に近い髪から手ぐしでボリュームを抑えるように下に向かって乾かします。
  • 後頭部の髪は、下を向いて頭の後ろからドライヤーを当てるとよいです。
  • 9割ほど乾いたら、ブラシをつかって乾かすとツヤがでます。
  • 頭皮の髪は持ち上げるようにすると、毛先が内側に向き、まとまりやすくなります。

ブラッシング

 ブラッシングは頭皮環境の改善に役立ちます。頭皮に適度に刺激を与えることで、血行を促進し、髪に栄養をいきわたらせることができます。後天性のくせ毛の改善には大きく役立ちます。他にもブラッシングは髪によい効果があります。ブラッシングの効果についてみてみましょう。

  • 洗髪前のブラッシングでほこりや汚れを落とし、シャンプーの洗浄効果を高めることができます。アミノ酸系シャンプーのように洗浄力が弱いシャンプーを使うときは、頭皮の汚れをあらかじめ落としておくと、髪によりよい効果を得ることができますね。
  • 髪をブラッシングすることで、毛流れを整えてツヤを出すことができます。くせ毛でもうねりの方向を整えるとツヤのあるきれいな毛流れを作ることができます。また、皮脂を髪に行き届かせ、髪を乾燥から守る役割も期待できます。

 このように髪によいブラッシングですが、注意点もあります。
1つは、ブラッシング専用のブラシを使うことです。静電気が起きにくいイノシシやブタなどの動物の毛でできたブラシがおすすめです
もう1つは、無理にブラシを通そうとしないことです。くせ毛で柔らかい毛質の人は髪が絡まりやすいですが、その場合は毛先から徐々にとかしていくのがポイントです。痛いほど引っ張るのは髪にも頭皮にも悪影響を与えます。

どうしてもまとまらないときの最終手段

くせ毛は個性であり、うまく扱うことで直毛の人にはできないおしゃれな髪形が作れます。しかし、どうしても上手に扱うことが出来ないという人もいるでしょう。その方法が美容院での縮毛矯正またはストレートパーマ。そのメリットとデメリットについても説明します。

縮毛矯正とストレートパーマ

 縮毛矯正とストレートパーマの違いは何でしょうか?なんとなく縮毛矯正の方がまっすぐになるイメージがありますよね。
 ストレートパーマはもともとカールしたパーマをとるのが目的です。薬剤だけで伸ばすので、強いくせ毛は伸ばすことができませんが、少しボリュームを抑えることができます。
 縮毛矯正は、熱と薬剤でくせ毛をまっすぐにします。薬剤によってかなり強いくせ毛でも伸ばすことができます。
 どちらもメリットはくせ毛がまっすぐになり、スタイリングが楽になることですが、デメリットももちろんあります。それは、髪にダメージを与えてしまうことです。また、縮毛矯正で髪がペタンコになることもあるので、美容師さんとよく相談しましょう。

くせ毛を活かしたスタイル

 くせ毛は直毛の人にとってはうらやましがられることもあります。くせ毛をコンプレックスに思わずに、上手に付き合うことが大切です。

 くせ毛の方は、髪が膨らむからといって量を減らしすぎると逆効果になることがあります。ある程度の量を残すと重みで髪がまとまります。前髪は作らずに伸ばしておくのもおすすめです。雨の日などは前髪がくるんと巻いてうまくまとまらず、いまいちな髪形になってしまいます。前髪を作る場合は、ピンを使ってうまくまとめるとよいでしょう。

 くせ毛のヘアスタイルは雨の日がネックですね。どうしてもまとまらないときは、ヘアピンやカチューシャ、おしゃれなヘアゴムを使ってまとめ髪スタイルを楽しみましょう。実はくせ毛は直毛よりもまとめやすいのです。
 
 ヘアスタイリング剤も上手に使いましょう。毛先のまとまりを出すには、ワックスがおすすめです。毛先にねじるように少量つけましょう。
 つやを出すには、ヘアクリームやヘアオイルがよいですね。トリートメントタイプのものにすると、保湿やヘアケア効果があるのでおすすめです。
 湿度が高いときにヘアスタイルをキープするには、ハードスプレーを全体にかけます。ただし、どのスタイリング剤にもいえることですが、洗髪時にしっかりと洗い流すことが大切です。

まとめ

 くせ毛の特徴とヘアケア方法をお伝えしました。扱いにくく厄介なくせ毛ですが、利点もあります。髪そのものの健康を維持しながら、おしゃれなくせ毛スタイルを楽しみたいですね。

ライタープロフィール
山川 ハナエ

主婦兼フリーライター/元看護師/三児の母。独身時代は給料の大半をエステと趣味のバレエに費やす美容オタク。働く女性と育児奮闘中の母の気持ちがよくわかる。趣味は読書、英語学習、舞台鑑賞。年を重ねても内面が輝く美しい女性に憧れている。