女性の髪の悩みに多いのが、薄毛とくせ毛。どちらも気になりますよね。実は、頭皮環境の悪化が原因の一つと言われています。そんな悩みに向いていると、近年注目されているのが、アミノ酸シャンプーです。響きだけでなんとなくよさそうというイメージで使っている方も多いと思いますが、メリットがあればデメリットもあります。そこで今回は、アミノ酸シャンプーの効果的な使い方をお伝えします。

アミノ酸の種類と髪への効果

サプリメントなどでよく耳にする「アミノ酸」。私たちの体にとって大切な役割をしてくれることはわかりますが、実際のところ、何者なのでしょう。髪によいといわれてもピンとこない人も多いと思います。まずは、アミノ酸について学びましょう。

アミノ酸とは

アミノ酸は、一言でいえばたんぱく質をつくる原料です。私たちの体の約20%がたんぱく質でできています。筋肉や血液、そして髪もそうです。私たちが食べたり消化したり呼吸したりするのもたんぱく質のおかげ。生きていくのになくてはならないものなのです。
アミノ酸には多くの種類がありますが、体のたんぱく質をつくることができるのは、20種類だけです。その中でも、体内で合成することができる「非必須アミノ酸」と、体内で合成することができない「必須アミノ酸」に分けられます。

非必須アミノ酸

  • アスパラギン
  • アスパラギン酸
  • アラニン
  • アルギニン
  • グリシン
  • グルタミン
  • グルタミン酸
  • システイン
  • セリン
  • プロリン
  • チロシン

必須アミノ酸

  • イソロイシン
  • トリプトファン
  • トレオニン
  • バリン
  • ヒスチジン
  • フェニルアラニン
  • メチオニン
  • リジン
  • セリン
  • ロイシン

 特に必須アミノ酸の9種類はどれが欠けてもたんぱく質が作られません。食事からバランスよく摂ることが大切です。

アミノ酸が髪によいわけ

 髪もたんぱく質でできているので、当然アミノ酸は髪によいと思われますが、その理由を説明しましょう。
 アミノ酸は体を作るのに大切な栄養素だということは前述しましたが、それだけではありません。その役割は他にも、

●筋肉疲労の回復を助ける作用
●リラックス作用
●肌の保湿作用
●新陳代謝を促す作用

そしてなにより、アミノ酸は髪のキューティクルの保湿成分なのです。
 キューティクルは髪の表面をうろこ状に覆っているもので、髪の内部をダメージから守っています。通常は閉じていますが、ダメージなどが原因でキューティクルが傷むと、開いたままになってしまいます。すると内部の水分が蒸発したり、内部までダメージを受けやすくなり、髪自体も傷んでしまいます。アミノ酸で髪のキューティクルを守ることで、ダメージから髪を守り、美しい髪をめざすことができます。

実は環境にもよいアミノ酸シャンプー

 シャンプーには、石油系合成界面活性剤、防腐剤、合成着色料などが含まれており、それが環境へ悪影響を与えることがいわれています。これらは人工的に作られた化学物質です。
一方、アミノ酸は生物を作るもとになるもの。アミノ酸シャンプーは界面活性剤にアミノ酸を使用しています。ちなみにここでのアミノ酸は、植物などの天然素材から作られています。もともと自然の中にあったものなので、海や川に流れても微生物が分解してくれるので、環境によいのです。
 このような理由で環境にもよいアミノ酸シャンプー。ぜひ積極的に使ってみたいですね。

アミノ酸シャンプーの選び方

 パッケージをみて、「アミノ酸」と書かれていたら大丈夫と安心してはいけません。実は、選び方にも注意しなければいけないことがあります。アミノ酸シャンプーを正しく選ぶにはどうすればよいのでしょうか。

シャンプーの種類

 シャンプーの種類は、「石けん系シャンプー」、「高級アルコール系シャンプー」、「アミノ酸シャンプー」の3つにわけられます。これらの違いを簡単に説明しましょう。

●石けん系シャンプー
 アルカリ性で洗浄力が強く、皮脂をしっかりと落とすのでさっぱり感があります。ただ、皮脂を落としすぎることがあるので注意が必要です。無添加のものが多く、自然嗜好の方向きです。洗浄力が高い分、髪がきしみやすいので、肌も髪も強い人が向いています。

●高級アルコール系シャンプー
 一般的に安価で売られているものです。洗浄力が強く、刺激が強めですが、低刺激をうたったものもあります。香料や保存料などの添加物が多く含まれている場合があります。石油由来の「高級アルコール」が使われています。人によってはアレルギーを引き起こす成分が使われているため、肌の弱い人には不向きです。泡立ちがよく、洗い上がりがよいのが特徴です。

●アミノ酸シャンプー
 アミノ酸が主な洗浄成分になっているシャンプーです。洗浄力は弱く、頭皮への刺激が少ないのが特徴です。詳しくは後述します。

アミノ酸シャンプーの表示

 シャンプーの成分表を見ても、「アミノ酸」とは書かれていません。
また、「アミノ酸配合シャンプー」と書かれているものは要注意です。これは、アミノ酸が主な洗浄成分なのではなく、高級アルコール系や石けん系の界面活性剤にアミノ酸が少量含まれているものです。アミノ酸シャンプーは、アミノ酸が主な洗浄成分ですので、少し異なります。
 では、見分けるためにはどこをみればよいのでしょうか。

 成分表示では、多く使われている順で書かれています。表示をみて、水の次に「ラウレス硫酸」などと書かれていれば、高級アルコールシャンプーの成分ですので、「アミノ酸配合シャンプー」の方です。「アミノ酸シャンプー」の場合は、「ココイル〇〇」「ラウロイル〇〇」「コミカド〇〇」と書かれていることが多いです。表示名は多くの種類があってわかりづらいですが、商品名のところに「アミノ酸系」などと書かれていたら大丈夫でしょう。「アミノ酸配合シャンプー」にしても全く悪いわけではなく、全体の配合バランスなどが関わってきますので、アレルギーがある場合を除いてはあまり神経質になりすぎる必要はないでしょう。

アミノ酸シャンプーが向いている人と向いていない人

 アミノ酸シャンプーの特徴は、洗浄力が弱いことと、頭皮にやさしいこと。また、保湿にも優れています。そのことから、肌が敏感な人、薄毛が気になる人、頭皮トラブルがある人、他にも髪が傷んで弱くなっている人など、ほとんどの人に向いていると言えます。

 特におすすめしたいのは、薄毛やくせ毛で悩んでいる人です。この2つは、頭皮環境の悪化が原因で起こることが多いと言われています。そして、毛穴に皮脂がつまりやすくなり、髪に十分に栄養が行き届かなかったり、毛穴の形が曲がってしまうことで薄毛やくせ毛が悪化します。
私たちは頭皮にダメージを受けると、頭皮を守ろうと皮脂を多く分泌します。
例えば、洗浄力の強いシャンプーで皮脂を落とし過ぎた場合もそのようなことが起こるのです。そのまま使い続ければ、頭皮を傷め、健やかな髪の毛の成長を妨げることになりかねません。
しかし、頭皮の皮脂が多い人は、洗浄力の弱いアミノ酸シャンプーは皮脂を十分に取り切れず、余計に皮脂がたまるのではないかと思われるかもしれませんが、そうではありません。頭皮にやさしいアミノ酸シャンプーで、頭皮環境を整えていくのが効果的です。
逆にアミノ酸シャンプーに向いていない人といえば、整髪料を多く使う必要のある人でしょうか。洗浄力が弱いため、さっぱり感が少ないので、しっかり洗いたい人には物足りないでしょう。

アミノ酸シャンプーの使い方

 よいことばかりのような気がするアミノ酸シャンプーですが、扱い方に注意する点があります。アミノ酸シャンプーのメリットとデメリットを確認して、より効果が得られる洗髪方法を学びましょう。

アミノ酸シャンプーのメリット

 アミノ酸シャンプーには多くのメリットがあることがわかりましたね。ここで、そのメリットをわかりやすくまとめてみました。

<頭皮や肌に優しい>
 アミノ酸は天然の成分なので、人の肌と同じ弱酸性です。そのため、頭皮への刺激は少なく、シャンプーで肌荒れしてしまう人にもおすすめです。

<泡立ちがよい>
 どれだけよいシャンプーだといわれても、泡立ちが悪いと洗いにくいですし、ついついシャンプー液をたくさん使ってしまいます。アミノ酸シャンプーは比較的泡立ちがよいので、気持ちよく洗えます。

<保湿力がある>
 髪が乾燥しがちな人は、保湿力が高いシャンプーを使いたいですね。特にくせ毛の人は乾燥して広がりやすいので、アミノ酸シャンプーの保湿力でしっとりとまとまりやすくなります。

アミノ酸シャンプーのデメリット

 では、アミノ酸シャンプーのデメリットにも注目してみましょう。

<価格が高い>
 自然の植物などから作られるものなので、原料がどうしても高くなってしまいます。そのため、製品自体の価格も上がってしまいます。予算的に毎日使えるか考える必要があります。

<洗浄力が弱め>
 高級アルコールシャンプーや石けん系シャンプーの洗浄力と比べて、少し劣ります。皮脂が多い人や整髪料を多く使ったときなどは落ちにくいでしょう。そうでなくても、洗い方を工夫しないと頭皮の汚れがしっかりと落としきれず、逆効果になってしまいます。

<髪が重くなる>
 保湿力が強いため、髪に多くの水分が含まれて重たい感じになります。髪のボリュームがほしい人にとっては、髪がペタンコになってしまって、デメリットの方が強く感じるかもしれません。

アミノ酸シャンプーのより効果的な使い方

 アミノ酸シャンプーのデメリットで特に気になるのが「洗浄力が弱いこと」ではないでしょうか。頭皮環境を保つためには、「汚れをしっかりと落とし、皮脂を適度に保つこと」がポイントです。そのさじ加減を上手に取り入れるためにも、次の正しい洗髪方法を取り入れてみましょう。

<入浴前にブラッシング>
 ブラッシングすることで、頭皮や髪の表面についている汚れを落とすことができます。ダメージを防ぐために、ブラッシングは乾いた髪に行いましょう。静電気が気になる場合は、ブラシを少し濡らすとよいでしょう。

<予備洗いをしっかりと>
 シャンプー前に髪をお湯でしっかりと洗います。頭皮の汚れも落とすつもりで、全体的に洗いましょう。

<シャンプー液は手に取って泡立てる>
 シャンプー液を直接髪にのせると、髪全体にいきわたらずに洗い残しの原因になります。必ず手にとって、しっかりと泡立ててから、髪と頭皮の全体を包み込むようにやさしくいきわたらせます。

<指の腹を使って頭皮を洗う>
 シャンプーは頭皮を洗うものと覚えておきましょう。頭皮を洗うときは爪を立てず、指の腹でやさしくマッサージするつもりで洗います。強くこすりすぎると、頭皮ダメージの原因になります。

<すすぎはしっかりと>
 シャンプー液が髪に残っているとダメージにつながります。しっかりとすすぎましょう。

 以上は洗髪の基本です。アミノ酸シャンプーで洗髪するときのポイントは、正しい洗髪方法で洗浄力をあげることです。また、洗髪は二日に一回という方もいますが、アミノ酸シャンプーを使う場合はできるだけ毎日洗髪した方がよいでしょう。毎日でも皮脂を取り過ぎることがないので安心です。
 アミノ酸シャンプーの洗浄力ではどうしても物足りないという人は、時々、高級アルコールシャンプーや石けん系シャンプーなどの洗浄力の強いシャンプーで洗ってさっぱりしてもよいですね。

まとめ

 アミノ酸シャンプーのよさがわかりましたか市販のシャンプーには多くの種類があり、成分を調整して洗浄力をあげたものもあります。髪にも環境にもよいアミノ酸シャンプー。ぜひ一度使ってみて下さいね。

ライタープロフィール
山川 ハナエ

主婦兼フリーライター/元看護師/三児の母。独身時代は給料の大半をエステと趣味のバレエに費やす美容オタク。働く女性と育児奮闘中の母の気持ちがよくわかる。趣味は読書、英語学習、舞台鑑賞。年を重ねても内面が輝く美しい女性に憧れている。