目のしわを発見したら、まず自分の健康状態を確認してみて下さい。なぜなら、肌は外的な刺激から全身を保護したり、老廃物の排出や体温調節を行っています。「肌は内臓を映す鏡」と言われる所以は、健康状態と肌が密接な関係に基づいたものです。今回は、目のしわ対策から始める健やかな肌づくりをテーマに、要となる体温について意識を高める方法をご紹介します。生き生きとしたハリの目元をぜひ目指してみて下さいね。

目のしわの根本原因は低体温の可能性大!


 目のしわを見つけた瞬間、ずっと気になってしまう人がいます。でもそのしわ、突然、」肌表面にあらわれたわけではありません。いろいろな要因が複合しているため、一夜で状態が改善する、という美容の歴史が塗り替えられることはないのです。それでも何とかしたい!という女心に耳を傾けて、しわの根本原因を探り、たどり着いたのが「体温」でした。ご自身の状態を照らし合わせて、ぜひ目のしわ対策にお役立て下さい。

目のしわの原因

 目のしわと言っても、下まぶた、上まぶた、目尻と、ぞれぞれの皮膚の特徴を持っています。また、しわにも種類があるので次にまとめました。

<目元の皮膚の特徴>
●下まぶた
 ・皮膚が薄い。
 ・皮脂腺が少ない。
・下まぶたの脂肪が加齢とともに下垂し前に出る(眼窩脂肪:眼球を取り囲んでいる)。
・眼輪筋の衰えにより下垂。

●上まぶた
 ・皮膚が薄い。
 ・上まぶたの脂肪、眼輪筋の重みで下垂。
 ・メイク、クレンジング、かゆみなど擦ることで刺激を受けやすい。

●目尻
 ・皮膚が薄い。
 ・表情に伴って眼輪筋が動く。その衰えがしわとなり、沈着することもある。

<しわの種類>
●小じわ・ちりめんじわ
・主な原因は乾燥。
・十分な潤い維持が対策、改善の秘訣。

●表情じわ
・笑う、怒る、泣くなどの表情に合わせて出来る。
・表情が戻れば目立たないが、年齢を重ねるごとに深くなっていく。

●真皮じわ
・真皮層のコラーゲン線維の変質によって起こる。
・主な原因は加齢、紫外線、栄養バランスの乱れ、不眠、ストレスなど。
・表情じわの進行の1つ。

体温と肌の関係性

いつまでも元気に過ごすために、体温を1℃上げる健康法が話題になりました。
その中には、体温が1℃下がると、基礎代謝が約12%低下し、栄養素をエネルギーに変える能力が落ちるという、「体温と免疫の関係の深さ」について知るきっかけとなった人も数多くいます。

ちなみに免疫とは、非常にわかりやすく説明すると、風邪をひきにくいとか、病気になりにくい体のことで、ウィルスや細菌など、病原の抵抗力を免疫力と言い換えることが出来ます。
もしウィルスが体内に侵入すると、免疫機能により、体温を上げてそれらを撃退します。そこで健康維持にとって理想の平熱は、36.5~37℃と言われています。
その体温が保たれていると血行が良く、しかも代謝が高くなることから、肌への好影響も期待出来ます。しかし、最近、女性の低体温が増えていると、医師たちは警告を鳴らしています。
美しい肌は健やかな身体に宿ります。ここで自分の肌のことと、体温のことをしっかり見つめて、改善の必要があれば取り組みましょう。

目元の血行を滞らせない

目元の皮膚は非常に薄く、血行の影響を受けやすいという特徴があります。
流れをよくするために、温める、冷やすを交互に繰り返す方法がありますが、目元の皮膚に直接触れることで、ダメージになる場合があります。やみくもにマッサージしたり、熱を与えるには、細心の注意が必要です。
 ケア方法を考えたスキンケア化粧品は、メーカーによって配合成分や使い方が異なるため、自分の目元のしわの状態に合うものを知るためにも、美容部員さんのアドバイスを受ける、もしくは皮膚科などの専門医のカウンセリングを受けるようにしましょう。

肌の役割の把握がしわ対策の近道に


 しわのないハリのある肌を手に入れたい!と思ったら、まず皮膚の働きについて正しい知識を身に付けましょう。その役割は次の通りです。

●外界からの衝撃を和らげる
●細菌・微生物の侵入を防ぐ
●紫外線を防御
●水分保持
●汗・皮脂の分泌
●老廃物を排出
●体温調節

 しわのない、みずみずしくハリのある若々しい肌を手に入れたいと、高級な化粧品の愛用や美顔器でお手入れしている人もいると思いますが、その効果を発揮するためにも、皮膚のことについて理解を深めておくことが大事です。

平熱を把握していますか?

 
 ごく一部の女性の中には、低体温、低血圧を自慢に思っているという風潮があるそうで、そのような思考と体質は健康を害す可能性があります。

先のお話のように、生き生きとした肌のためにも、免疫力を高めて体温36.5℃台を保つことは大事なことです。熱っぽい時だけ体温を測るのではなく、健康体のため、美しい肌のために、定期的に測定してみてはいかがですか?
 

理想の平熱

 免疫学をご専門とされている医師は、体温を次にように分類しています。
●平熱:35~37℃未満
●微熱:発熱によって37~38℃になった状態
●高熱:38℃以上を高熱

医学的に37℃以上を熱があると判断するそうです。

基礎体温を付けることも大事

体内には、さまざまな働きをつかさどっているホルモンがあり、特に女性ホルモンは肌と切っても切れない関係を持っています。皆さんは、月経と女性ホルモン、そして体温の関係を正しく把握していますか? 中には子供がほしいと思うようになって初めて、基礎体温を測る人もいるようです。しかし、基礎体温を測り、記録しておくことは健康管理につながり、肌の調子を知るバロメーターとしても役立ちます。年齢関係なく、基礎体温計を用意し、決まった時間に測定してみると、自分でも驚くほど繊細な身体の変動を知ることが出来るはずです。

低体温が招く不調について

 男女問わず、平熱が36℃を下回る人が増えており、その原因は次のような事柄が挙げられています。自分の生活習慣を見直して、当てはまれば改善する必要があります。
・栄養バランスの乱れ
・運動不足
・エアコンの影響で体温調節が上手く出来ない
・睡眠の質が悪い
・ストレスの蓄積など

 体温が1℃下がると、基礎代謝が約12%下がるとご説明しましたが、これはそれだけ消費カロリーが減り、脂肪を蓄えやすくなることがあります。
低体温のまま生活し続けていれば、脂肪数㎏分の消費カロリー分の基礎代謝の低下、つまり肥満にもつながります。
また、体の冷えやだるさ、風邪をひきやすいだけでなく、がん細胞が好む温度が35℃台で、活発に増殖するということもあり、医師が体温を1℃でも上げる努力を勧めるのはそのためです。

体温と肌の関係

 美しい肌の条件の1つに、「ターンオーバーの正常な働き(肌細胞の生まれ変わる周期)」があります。
加齢にともなってその機能が低下しますが、栄養バランスのとれた食事や適度な運動、快眠、日焼けやストレス対策、正しいスキンケアを行っている人は、肌細胞の生まれ変わりが活発で代謝も整い、実年齢よりも若々しい肌状態が期待出来ます。
しかし、体温が低いと、血流が悪くなり、食事から得た栄養が肌に行き渡りにくくなり、納得のいく肌に仕上がらなくなってしまいます。
これまでエイジングケアをがんばっているにも関わらず、肌不調が気になる、もしくは今までしわケアを行ってこなかった人も、これ以上悩みを進ませないために、一度、体温について向き合ってみましょう。

コールドドリンク症候群に要注意

コールドドリンク症候群とは

 日本は自動販売機が至る所にあり、いつでも冷たい飲み物を摂取することが出来る環境にあります。季節問わずコールドドリンクを飲むことが習慣になっていることを、コールドドリンク症候群と呼び、低体温の原因にもなると、改善を勧める医師もいるほどです。
のどを潤す、水分補給をすることは大事ですが、冷えた飲料は血流を悪くして、細胞の代謝が低下します。肌への栄養も行き渡らなくなると、肌不調を招きかねません。
夏の暑い日はともかく、内臓が冷えるほど続けて摂取するのは辞めましょう。

脂肪をためる原因に

内臓が冷えると、内臓脂肪をためる原因にもなります。例えば、冷えたバターは固まっていますよね。血液の中にはコレステロールや中性脂肪などの脂質が含まれています。体が冷えれば血液の流れも滞りやすくなることが、ご理解頂けると思います。

身体を温めるための身近な方法

 体温を上げる方法は、身近にあるので、今日からでも実践出来ます。
次を参考に、体を温めて36.5℃を維持しましょう。
また、入浴や運動後は汗をかいて、肌が乾燥することがあるので、丁寧な洗顔としっかり保湿を行い、目尻のしわ対策を心がけましょう。

・全身浴でゆっくり湯船に浸かる
・和食中心の生活を取り入れてみる
・こまめにストレッチを実践する
・ストレス解消を心がける
・睡眠の環境を整える

まとめ


 目のしわ対策は、体の中から整えることで、今まで感じられなかった変化が期待出来ます。常に向き合っていくテーマともいうべき体温と肌の関係について、ぜひこの機会に向かい合って、肌の内側からピンと張った元気な肌を目指しましょう!

ライタープロフィール
川本 あきこ

放送作家・美容ライター。ロンドンの美容専門学校にてスキンケアアドバイザー、メイクの資格を取得。雑誌、書籍の編集、執筆の傍ら美容専門家としてライター、講師を務める。