フケが発生するとどうしても不潔な印象になりがちですし、頭皮がかゆかったり、服にフケがついて目だったりと困りものです。フケが出ている=頭皮にダメージが出ているという事なのでフケを確認した時点で何らかのヘアケアを行う必要があります。正しい頭皮ケアでフケを解消して健康な頭皮を手に入れましょう。

髪、頭皮の悩み フケについて

フケは古くなった角質細胞の塊又は本来剥がれ落ちるべきではない新しい角質細胞がくっついた角質細胞の塊です。フケには脂性のフケと乾燥したフケがあります。
どちらのフケも発生したまま放っておくと頭皮の環境がさらに悪化し、頭皮から生えている髪の毛にも影響が出て、抜け毛や薄毛などを誘発してしまいます。フケが病気の初期症状という場合もありますのでフケが出始めたら頭皮のチェックをしましょう。

なぜフケが出るのか

健康な頭皮では頭皮の生まれ変わり(ターンオーバー)が約28日周期で起こっています。この周期であれがターンオーバーによって剥がれていく老化した角質細胞(皮膚を作る細胞)は小さいものなので剥がれた皮膚は目には見えません。肌から出る垢と同じものでこれが本来の健康な頭皮の形です。
しかし、頭皮の抵抗力が弱まる・頭皮が乾燥する・頭皮が汚れるなどの理由で角質細胞が大きいサイズで剥がれ落ち、目に見えるようになりフケとして認識されます。つまり頭皮環境が悪くなるとフケが出るんです。フケの原因となる頭皮環境の悪化は様々な原因で起こります。フケが出やすい原因を見ていきましょう。

フケの原因①ストレス

ストレスが増加すると自律神経が乱れて血行が悪くなり、頭皮への栄養供給が不足して頭皮環境が悪くなってしまいます。毎日しっかりシャンプーをしている・外環境にも気を付けているにも関わらずフケが出続けている、という方はストレスがかかっていないかチェックしてみましょう。

ストレスとは

「ストレス」と言われるとイライラする、腹立たしい、といった感情面にフォーカスが当たりやすいのですが、疲労の蓄積や紫外線ダメージ、暑さ寒さによる体への負担も「ストレス」です。そもそもストレスの定義は

からだに害のある、肉体的・精神的ないろいろの刺激。

引用元: 「三省堂国語辞典 見坊豪紀/柴田武/金田一京助/市川孝/金田一春彦/飛田良文 三省堂」

とされています。普段そんなにイライラしない、感情の起伏がそこまでない、という方でも疲労が溜まっていたり、冷房の効いた部屋と炎天下の外を行き来したりしていれば大きなストレスがかかっています。
現代では冷暖房での寒暖差にプラスして働く事のストレス、疲労の蓄積にプラスして上司や取引先への感情的なストレス、育児の疲労にプラスして周りからの圧力による不安など大人の女性には多くのストレスがかかってしまいます。
このような状態はフケの発生だけとは言わずに体調不良や精神の不調を起こしてしまいます。普段ヘアケアはちゃんとしているのにフケが出るな、と思う方はストレスのサインかも、と思いストレス解消を行いましょう。

ストレス解消法

ストレス解消には好きな事をする、リラックスするなどがおすすめですがすぐにできる好きな事がない、良いリラックス方法が思いつかない、という場合もあります。そんな方に今回は簡単にできるリラックス方法を集めてみました。

1.睡眠をとる
とても基本的な事ですが良質な睡眠をとる事はストレスの解消につながります。昼間にしっかりと動いて夜はしっかりと寝る。これだけでかなりのストレス解消になります。

2.深呼吸をする
ストレスがかかっている・緊張している時は呼吸が浅くなっています。この状態から意識して深呼吸を行う事で体をリラックスした状態に近づけることができます。ゆったりとした姿勢で10秒かけて口から息を吐きだし、5秒かけて鼻から空気を吸い込んでみましょう。

3.軽い運動
激しい運動は体を疲れさせてストレスを溜めてしまいますが、ウォーキング30分程度の運動ならストレス解消に役立ちます。ずっとパソコン作業、ずっと事務作業、という方は軽い運動を行ってみましょう。

フケの原因②汚れ

フケの大きな原因に頭皮の汚れがあります。頭皮の汚れが溜まり過ぎると頭皮のターンオーバーが乱れたり、汚れ特に角質や皮脂に細菌が繁殖したりして頭皮環境が悪化し、フケやかゆみ・炎症の原因となります。

頭皮の汚れ

頭皮の汚れにはホコリや花粉、タバコの灰といった外からの汚れと皮脂や古い角質といった内側からの汚れがあり、定期的に洗い落とさないと頭皮表面にどんどんと溜まっていきます。

ターンオーバーが乱れる

頭皮の汚れ、例えば皮脂は毛穴を詰まらせてその皮脂が酸化し、周りの角質細胞にもダメージを与えてターンオーバーを早めます。頭皮の洗浄を怠ると古い角質細胞が頭皮表面から落ちなければ健康な角質細胞がうずもれてターンオーバーを遅くしてしまいます。
本来、健康な頭皮ではターンオーバーが約28日周期で起こっています。この状態なら成熟した角質細胞が未熟な角質細胞を守ってくれ、不用になった古い角質細胞は目に見えない小さな塊で剥がれて行ってくれます。
しかし、ターンオーバーが早くなるとバリア能力・水分保持能力の低い未熟な細胞が頭皮表面に出てきてしまい、未熟な角質細胞はすぐに乾燥して剥がれ落ちてフケとなってしまいます。ターンオーバーが遅くなると古い角質細胞と皮脂が頭皮上で溜まりそれが剥がれてフケとなります。
このような状態が続くのは当然頭皮環境が悪いと言わざる負えません。

モイスチャーバランス乱れる

モイスチャーバランスとは水分・天然保湿因子(人間が持っているアミノ酸類、ピロリドンカルボン酸などを指す)・脂質の3つの因子のバランスを指します。モイスチャーバランスが崩れると皮膚のバリアが崩れ、頭皮が乾燥しやすい・ダメージを受けやすい状態となってしまいます。頭皮がこの状態になると表面の角質細胞が剥がれ落ちやすくなりフケが出てきてしまいます。

頭皮の汚れ対策

ホコリや花粉、タバコの灰といった外からの汚れは落とし切る必要がありますが、角質や皮脂は全て落とし切ればよい、というものではありません。角質はまだまだ頭皮のバリアの為に働いてもらわなければいけない細胞もいますし、皮脂は表面の角質を覆って頭皮から水分の蒸発を防いでもらわなければいけません。
頭皮の汚れは全て落とす対策、ではなく適度に落とす対策が必要になってきます。その為には自脂っぽい脂性フケが出ているか(又は頭皮が脂っぽいか)、乾燥したフケが出ているか(又は頭皮が乾燥しているか)を把握し対策を立てましょう。

脂性の人

フケが脂性かどうかはフケの様子で知ることができます。脂性フケの場合髪について中々落ちない・フケを触るとべたべたするという特徴があります。汗をかきやすい、フケの塊が大きい、フケの色が黄色っぽいというのも脂性フケの特徴です。

乾燥の人

乾燥フケの場合、あまり髪にとどまらず服に落ちて来るという特徴があります。服にフケがついて困る、という方は乾燥フケを疑ってみましょう。肌が乾燥しやすい、という方は乾燥フケの場合が多いようです。

それぞれのケア対策

●脂性の人
頭皮が脂っぽい方は頭皮についた皮脂・古い角質をしっかり洗い落とす事が大切です。ただ、1日に何度も髪の毛を洗うと皮脂の取り過ぎになるので1日1回のシャンプーを丁寧に行うという方法で頭皮の汚れを洗い落とすようにしましょう。
また、食生活にも注意が必要です。普段の食事でお肉や揚げ物などの動物性タンパク質、脂質を取り過ぎていると頭皮に皮脂が分泌されやすくなります。頭皮が脂っぽい、べったりとしたフケが出るという方は普段の食生活を見直し、バランスのとれた健康的な食生活を心がけましょう。

ケア方法

フケを発生させないためのヘアケアには普段のシャンプーの仕方に気を付ける事が大切です。シャンプーの仕方で気を付けたい項目は「古い角質は洗い落とし、古くない角質は洗い落とさない」「皮脂は適度に残す」「外的要因の汚れは全て落とす」ということ。
正しいシャンプーは髪の毛のダメージを減らす事にもつながります。正しいシャンプーの仕方をマスターしてフケの発生を防ぎましょう。

●乾燥の人
頭皮が乾燥ぎみの方は皮脂を落とし過ぎないように洗浄力の強いシャンプーを避ける・頭皮を強く洗わない・頭皮の保湿を行うといった対策が必要です。
また、ダイエットや食事制限を行っている場合は皮膚を作るタンパク質、脂溶性のビタミンが足りていないという場合も。小食な方やお肉・油っぽいものが苦手、という方も普段の食事のバランスがとれているかチェックしておきましょう。

女性の場合頭皮が乾燥している方の方が多いと言われています。乾燥がひどい場合肌がそれを感知して皮脂を多く出している、という場合も。頭皮は脂っぽいけどほかの肌は乾燥している、普段からシャンプーはしっかり行っているのに頭皮が脂っぽいという場合は頭皮の皮脂が不足しているのかもしれません。脂性タイプの対策でもフケが改善しないという場合は乾燥タイプの対策を行ってみましょう。

頭皮の洗い方

「古い角質は洗い落とし、古くない角質は洗い落とさない」「皮脂は適度に残す」為には頭皮を優しく洗う必要があります。頭皮の洗い方ポイントをまとめたので確認してみてください。

ポイント1:37~40℃のお湯を使う
お湯の温度が高すぎると皮脂を落とし過ぎてしまう可能性があります。高い温度のお湯はキューティクルにもダメージを与えてしまうので髪の毛を洗う際はぬるいくらいのお湯を使いましょう。

ポイント2:頭皮を強くこすらない
頭皮を強くこすると古い角質だけでなくまだまだ元気な角質までこすり落としてしまいます。シャンプーの泡を頭皮の表面や毛穴になじませるようなイメージで、指の腹を使い優しくマッサージするように洗ってください。爪を立てたり、ガシガシとこすったりするのはやめましょう。

ポイント3:お風呂からあがったらすぐに髪の毛を乾かす
髪の毛や頭皮を濡れたまま放っておくと細菌の繁殖が盛んになってしまいます。雑菌が多く繁殖すると臭いの原因になったり、頭皮にダメージが出てフケの原因になったり、かゆみやアトピー症状を起こしたりします。お風呂からあがったらドライヤーですぐに髪の毛を乾かしましょう。

毛髪の洗い方

毛髪には外的要因の汚れ、埃や花粉、タバコの灰などがついています。これを効率的に落とし、なおかつ髪の毛へのダメージが少ないシャンプーの仕方のポイントを紹介します。

ポイント1:あらかじめブラッシングをする
お風呂に入る前に髪の毛をブラッシングしておきましょう。このブラッシングで半分近い髪の毛についた汚れを落とす事ができます。この時のブラッシングで髪の毛を強く引っ張らないように注意してください。

ポイント2:予備洗いをする
髪の毛を洗う際はすぐにシャンプーを付けず、一度お湯で髪の毛をすすぎましょう。ブラッシングと予備洗いで髪の毛自体の汚れの大半は落とす事ができます。

ポイント3:頭皮のみを洗う
キューティクルは水に濡れた状態で摩擦に弱いという性質を持っています。ですのでシャンプーを行う際は髪の毛を洗うのではなく頭皮を洗うように心がけましょう。髪の毛をごしごしとすり合わせるのは厳禁です。

ポイント4:お風呂からあがったらすぐに髪の毛を乾かす
髪の毛や頭皮を濡れたまま放っておく事は細菌の繁殖が盛んになるだけでなく髪の表面を覆うキューティクルにもダメージを与えやすくなります。お風呂からあがったら髪の毛を乾かす、は習慣にしてしまいましょう。

加齢とは限らない、その理由

頭皮も顔の皮膚と同様に加齢で調子が悪くなるという現象が起こります。ただ顔や体の皮膚と異なり頭皮の皮膚の様子は中々目に止まりません。目に止まらないがために加齢による皮膚の変化どころか紫外線や乾燥での皮膚の変化も見逃しています。
真上から来る紫外線のダメージ・体の中で皮脂腺が最も多いがゆえの皮脂腺のつまり・安易なシャンプーのし過ぎでの皮膚の乾燥など本来頭皮はきちんとしたケアが必要な部位です。
髪の毛が減っている訳でもない、フケもそんなに出ていない、と安心して頭皮のケアを怠っているとダメージが蓄積し、頭皮の皮膚はボロボロに。見えないからこそ頭皮のケアは丁寧に!

皮膚科での診察を

フケには脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)や頭部粃糠疹(とうぶひこうしん)、その他の皮膚が剥がれ落ちる病気が隠れている場合があります。
脂漏性皮膚炎とは皮脂が多く分泌される病気で、皮脂にカビが定着する事で炎症を起こしたりします。皮脂が多い部位や摩擦が多い部位で発生しやすく、フケの大量発生は脂漏性皮膚炎の初期症状で見られる症状です。
頭部粃糠疹はふけ症とも呼ばれ米ぬかのような白又は灰色のフケがぽろぽろと落ちるといった症状が現れます。かゆみも少なく炎症もおこらない病気ですが、脂漏性皮膚炎に移行する可能性が高い病気です。
他の皮膚が剥がれ落ちる病気には乾癬(かんせん)、頭部白癬(とうぶはくせん)といった病気があります。病気の進行によっては膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん)になって発熱を起こしたり、関節症性乾癬(かんせつしょうせいかんせん)になって関節痛・関節の変形が出たりします。
フケが他の人に指摘されるくらい多い、フケの量が以前より増えた、頭皮にかゆみがあるという方は皮膚科で診察を受けてみましょう。

まとめ

フケは日常生活でのストレス・頭皮の汚れ、汚れを落とすためのシャンプーのし過ぎによる乾燥によって発生します。日々のストレス発散や丁寧なヘアケアで健康な頭皮を保ちフケの発生を防ぎましょう。

ライタープロフィール
aestivum

20代後半独身ながら生活を楽しんでいるaestivumです。女性の読者の方が楽しく、自分らしく生活を送る事ができるようなキッカケとなる文章をお届けできるよう頑張ります。国立大学理系卒、現在は大学技術職員をしながら文章書きをしています。