オリーブオイルは美容と健康によいことが知られており、今や必需品となった調味料。また、昔から肌や髪の美しさを保つためにも使われてきました。

 オリーブオイルには髪に効果的な栄養素がたくさん含まれています。その効果は、傷んだ髪にツヤを出したり、保湿してくれたりなど、髪にとってうれしいことだらけ。しかも使い方は簡単ここでは、オリーブオイルの使用法と注意点をご紹介します。

オリーブオイルが髪によいわけ

オリーブオイルはその名のとおり、オリーブの果肉から抽出されたオイルです。もともと地中海地方で食用に使われてきました。パスタやピザなどのイタリア料理によく使われているのはご存じでしょう。また、食用だけでなく、肌や髪に塗って美容や健康を保つためにも愛用されていたという歴史があります。

このように万能だともいえるオリーブオイル。なぜこれほどまでに体によいのでしょうか。その理由をみていきましょう。

オリーブオイルの栄養素と髪への効果

 オリーブオイル含まれている栄養素で代表的なのがビタミンEです。抗酸化作用があり、細胞の酸化による老化を抑制してくれます。実は年齢とともに薄毛や髪のパサつきが気になってくるのは、頭皮の老化が原因。

オリーブオイルの抗酸化作用でツヤとハリのある健康な髪が生えることが期待できます。

 また、オリーブオイルに含まれているオレイン酸も美容に欠かせない成分です。これは、便秘予防や善玉・悪玉コレステロールのバランスを整えて生活習慣病予防に役立つ成分であることが知られています。オレイン酸が髪によい理由は、酸化しにくいことと、蒸発しにくいため保湿効果が期待できることです。

髪にオリーブオイルを塗ることでキューティクルを保護し、内部の水分や栄養素を閉じ込め、しっとりつややかな髪に仕上げてくれます。

どのオリーブオイルを使えばよい?

 オリーブオイルが髪によいといわれても、家に置いてある食用オリーブオイルを直接塗っても大丈夫なのか気になりますね。よく知られている食用オリーブオイルには、「エキストラバージンオイル」と「ピュアオリーブオイル」があります。それぞれの特徴を見てみましょう。

〇エキストラバージンオイル
 オリーブの果実からオイルを抽出するときに、化学薬品の使用や加熱処理をしていないものをバージンオイルといいます。その中でも酸度が1%以下で、味も香りも完璧なものをエキストラバージンオイルといいます。このオリーブオイルは生食にも使えるものです。

〇ピュアオリーブオイル
 いわゆる質の悪い果実から抽出したオイルを精製して、使いやすくしたものにバージンオイルを混ぜて作ったものです。味や香りは様々。安価なので手に入れやすく加熱調理に向いています。

ちなみにスーパーなどで売られているものは、単に「オリーブオイル」と書かれています。いろいろとブレンドしているようなイメージがありますが、100%オリーブオイルには変わりありません。

 以上の観点から、食用オリーブオイルをヘアケアに使うなら、エキストラバージンオイルの方がよいでしょう。果実そのままなので、ポリフェノールなどの微量成分も含まれています。しかし、自然のままということは不純物も含まれている可能性があります。

肌が弱い方は薬局などで薬用オリーブオイルを使うことをおすすめします。

オリーブオイルの使い方

オリーブオイルは健康にも美容にも役立つことがわかりましたね。では、実際にオリーブオイルの使い方をみていきましょう。

オリーブオイルで頭皮マッサージ

 頭皮に汚れや不要な皮脂が目詰まりしていると、ターンオーバーが乱れて、健康な髪が生えにくくなり、薄毛や髪のうねりの原因になります。
そこで、オリーブオイルでマッサージをすると、頭皮の汚れが落ちやすく、ビタミンE効果で血行促進も期待出来ます。

オイルが手触りをなめらかにしてくれるので、頭皮を傷つけることもありません。やり方は頭皮にオリーブオイルを塗って、マッサージするだけという、実に手軽な方法です。

 オリーブオイルは大さじを基準に、お好みで増減してください。爪を立てず指の腹を使ってやさしく行いましょう。頭皮全体を動かす気持ちでマッサージするのがポイントです。

 シャンプー前の乾いた髪に塗布し、マッサージ後はシャンプーでしっかりと洗い流すことが大切です。

しっかり保湿のためのトリートメント

 紫外線やドライヤーの熱、カラーリングなどのダメージで髪は想像以上に乾燥します。保湿をおこたると髪の水分はどんどん失われていき、パサついて広がったりスタイリングしにくくなります。乾燥した髪にはオリーブオイルのトリートメントが効果あり。オリーブオイルを髪全体に塗ってしっとりなめらかな髪をめざすことができます。

 トリートメント方法はとても簡単です。乾いた髪にオリーブオイルを塗って10分ほど置くだけ。蒸しタオルで髪を包むとより効果的です。
その後はシャンプーでしっかりと洗い流しましょう。オリーブオイルの量は髪の長さや好みで調節して下さい。このトリートメントは週回くらいが目安です。

毛先のパサつき防止のちょこっと塗り

 長さにもよりますが、髪の毛は毛先に行くほど乾燥しやすいという特徴があります。

ヘアスタイルは、毛先がニュアンスを決めると言ってもおおげさではありません。

そこで毛先が乾燥していると、ヘアスタイルが乱れる原因にもなります。くせ毛などで髪のうねりが気になる人は、毛先のまとまりが悪いと手入れ不足に見られてしまいます。このような時にもオリーブオイルが使えます。

 洗い流さないトリートメントと同じように、オリーブオイルを気になる部分に少し塗るだけ。気を付けなければいけないのは、塗り過ぎないこと。髪がべたついて余計にまとまりにくくなります。髪の状態に合わせて自分で調節してみてくださいね。

プラスアルファのスペシャルケア

 オリーブオイルは他の材料と組み合わせて使える点も大きな利点です。海外セレブやスーパーモデルもオリーブオイルを使ったヘアケアを取り入れています。

その方法は、オリーブオイルのみを毛先につける。そのほかに、オリーブオイルにレモンジュースを混ぜてトリートメントとして愛用しているなどがとありました。

しかし、レモンは酸性が強く、ブリーチ作用があるので必ずしもおすすめとは言えません。今回はエピソードとして挙げさせていただきました。

 他にもオリーブオイルとの組み合わせで効果がでる手作りヘアトリートメントに挑戦してみてはいかがでしょうか。

●アボカド×オリーブオイル
 アボカドにもオリーブオイルと同様に抗酸化作用のあるビタミンEとオレイン酸が含まれています。アボカド半分にオリーブオイル大さじ程度が目安。好みに合わせて増減してみましょう。

●はちみつ×オリーブオイル
 はちみつにはビタミンやミネラルといった豊富な栄養素が含まれています。それに加えて保湿効果も抜群。はちみつカップ分のオリーブオイル大さじが目安。

 どちらのトリートメントも保湿効果が期待出来ますが、広がりを抑える分、ボリュームは出しづらくなります。髪がしっとりしすぎてペタンコになってしまいます。
 

オリーブオイルを使うときに注意すること

 美容に健康にパーフェクトに思えるオリーブオイルですが、使うときに注意しなければいけない点もあります。それについて確認しておきましょう。

初めて使うときに特に注意すること

 どの化粧品も薬品もそうですが、はじめて使うものはアレルギーなどがないかよく注意する必要があります。使用後に頭皮に異常がでた場合は、治るのに時間がかかる場合があります。そうならないために、パッチテストをしましょう。

 正しいパッチテストの方法は、二の腕の内側など、かぶれなどの異常がない柔らかい皮膚に10円玉大の量を塗ります。そのまま24時間放置して、塗った部分が赤くなったり痒みがでたりしていないか確認します。これは本格的なパッチテストの簡易版です。化粧かぶれを起こしやすい人は、皮膚科に相談しましょう。

場合によってはテスト中の入浴が禁止されることがあるので、事前に調べておくことは大事です。

 もし頭皮につけたあとに赤みや痒みが見られたときは、すぐに洗い流しましょう。体調によってもかぶれやすいことがあるので、今日大丈夫だったから来週も大丈夫とは限りません。

 また、食用オリーブオイルは不純物が入っている可能性があるので、市販の化粧品よりもトラブルがでやすいかもしれません。そのことを念頭に置いておくとよいでしょう。

使ったあとはしっかりと洗い流す

 オリーブオイルを頭皮に塗った場合は、特にしっかりと洗い流す必要があります。毛穴を詰まらせたり、頭皮のべたつきやフケの原因になり、せっかくの効果が台無しになることも。

 また、油なので、冷たい水で固まります。お湯を使って洗い流しましょう。

オリーブオイルは市販の化粧品と違って添加物などが入っていないことが利点ですが、界面活性剤が入っていないことで洗い流すのに少し苦労します。浴室にオイルが残ることがありますので、これもお湯できちんと洗い流すとあとの掃除が楽です。

酸化に注意

 酸化したオイルを使用すると、思わぬ副作用がでることも。オリーブオイルに含まれているビタミンEは酸化防止作用がありますし、オレイン酸は酸化しにくい油です。それでも完全に酸化しないわけではありません。

 酸化とは、いわゆる劣化のこと。

空気中の酸素などに触れて味や風味が落ちることをいいます。オリーブオイルが入っている容器は色がついていますね。実はオリーブオイルは太陽の光で劣化しやすい性質があります。したがって、保管するときは日の当たらない場所に置きましょう。ただ、冷蔵庫で保管するのは避けましょう。油なので固まってしまいます。

 食用オリーブオイルの賞味期限は未開封で11年半となっています。これは、開封することで酸素に触れてしまうためですが、その他にもふたを開けるたびに小さなホコリなどのゴミが混入するおそれがあり、それが原因で菌が繁殖することがあります。

 オリーブオイルを浴室で使う場合には、使う分だけ小分けにして持ち込むのがよいでしょう。間違っても瓶ごと浴室に保管することは避けるべきです。浴室には湿気やカビなどの菌が多いため、酸化を早めることになります。

 薬用オリーブオイルの場合は、もし消費期限が書かれていない場合は3年間は品質が保たれるように作られています。

 オリーブオイルが酸化しているかどうかは、においで確認しましょう。いつも使っていれば、においの変化はわかります。異臭がする場合は使用を控えましょう。

ニキビがあるときには使用しない

 オリーブオイルに含まれるオレイン酸は保湿作用のある成分ですが、ニキビの原因となるアクネ菌のえさになってしまいます。ただ、オリーブオイルを使うとニキビになるというわけではありません。

 ニキビはオレイン酸に限らず、皮脂や化粧品の油脂成分が、毛穴につまることで作られます。アクネ菌はニキビができると皮脂などの油をえさにして増殖し炎症を起こします。こうして赤ニキビといわれるニキビが炎症し悪化した状態になります。

 このことから、ニキビがあってもオリーブオイルを避ける必要がないように思えますが、頭皮や髪につけたオリーブオイルを洗い流すときに顔や生え際についてしまったオイルも完全に洗い流すことを心がけなければいけません。また、オリーブオイルの不純物が炎症部分に作用して悪化させる可能性もあります。

 ニキビに限らず、肌に異常があるときには使用を控えるのが無難です。

まとめ

 オリーブオイルに含まれているオレイン酸とビタミンEの効果は髪の美容と健康に役立つことがわかりました。それだけでなく、手軽にヘアケアに利用できるのも魅力的ですね。髪のダメージや乾燥にお悩みの方は、ぜひ試してみてください。

ライタープロフィール
山川 ハナエ

主婦兼フリーライター/元看護師/三児の母。独身時代は給料の大半をエステと趣味のバレエに費やす美容オタク。働く女性と育児奮闘中の母の気持ちがよくわかる。趣味は読書、英語学習、舞台鑑賞。年を重ねても内面が輝く美しい女性に憧れている。